金髪の危険少女に出会って早1時間、俺はずっと弾幕に追われ続けている。
「まて……はぁっ、そろそろ一呼吸置こうじゃないかお嬢さん…」
「必要無いわ!こんなに遊んでも壊れないお人形は初めてなんだから!!」
「いや、これ一方的な遊びだろ!?こっちは死に物狂いで避けてるんだが!」
「うふふふふ」
あー、完全に自分の世界で楽しんでるな・・
「すごいすごい!結構避けれるのね!じゃあこれは避けれるかしら?」
当たったら痛い程度じゃ済まないから必死に避けてるんだが!1時間ちょい前の俺の浅はかな行動を呪うぞ…
禁忌【クランベリートラップ】
弾が周りに展開され、俺を囲い閉じるように迫りくる。囲い込む弾から抜け出すも、また囲い込まんと迫り来る2波目の弾幕と1波目の弾幕をすれ違い様に避けていく。
彼女はさも愉しそうに色鮮やかな弾幕を放ち、俺という獲物を追い詰めんとしている。
「ここも駄目か、流石に焼けるのは嫌だが…」
火が部屋の壁一帯に広がってはいるものの、それ以上に広がろうとはしていない、逃げ道を塞ぎ探せども探せども脱出口は見つからない。
禁忌【レーヴァテイン】
黒色の曲がりくねった棒状の物が轟々と燃え盛り、次第にソレは剣の形へと変わりゆく。
「いつまで逃げてるつもりかしら?抵抗しないと壊れちゃうよ?」
出口は残ってないものかと探している俺の真横を炎の一閃が壁ごと破壊してゆく。
破壊した切り口に燃え移る炎が辺りを燃やし独特な匂いと煙を吹きはじめる、またも彼女は破壊に身を任せ炎を振るう。
流石にこれを避け切る自信は無いと察し、所持していた炎剣を取り出し彼女のレーヴァテインとやらを受け止めようとするも、あっさり押し負け後ろに吹き飛ばされる。
「馬鹿力過ぎるだろ!痛ったぁ…」
「やっと反撃って訳ね、そうこなくちゃね~。私が撃つばっかりで飽きそうだったし。」
「飽きたって…さっきまで愉快に笑ってなかったか?」
「その時はその時、今は今よ。」
「なんだその無茶苦茶感」
「ウフフ」
笑って誤魔化したな…にしても豪快にふっ飛ばされたな、背骨が砕けるかと思ったぞ。
休みたいのも山々だが彼女がまたレーヴァテインを振りかざしてくる。
「っつ…!」
剣から炎を噴射させ間一髪で避ける、直撃は免れたものの爆風で吹き飛ばされ床を転げ滑る。
「避けても喰らうか、これは避けてるだけじゃまともに帰れないな。」
この前は、戦いに協力すること前提だったからまだ良かったが、今回は自分から他人の部屋に侵入している上に相手は幼女。
傍から見れば、男が勝手に幼女の部屋に入り込んで襲うという図になる訳であって宜しくない。
禁忌【カゴメカゴメ】
どうやらそんな幼女紳士的な事を言ってられる場合じゃないね、避ける場所が無い。
すぐさま彼女を見ればレーヴァテインを振り下ろす寸前だった、視界は紅く染まりそのまま意識を捨て去った。
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「神将……聞いたこと無いわね」
「仕方もない、此処とは異なる聖杯戦争が存在すると同じく、私という存在が無い世界もある。その上、此処は日の国では無い。故に知名度も皆無だろう。」
「へえ…にしてもガーディアンのサーヴァントかー……あぁ。」
「どうした、ガーディアンである事に不満でも?」
「確かガーディアンのクラスって、守りには強いけど攻め手は弱すぎるとか書いてあったような気が…これって負けフラグ…」
ガーディアンについて記してあったのは【守護者】のサーヴァント、守りに突出したクラスとなりマスターを死なせないという点では追随を許さない。
但し、攻め手に欠け殺傷能力は全クラス中で下から数える方が早いほどの低さ、その為マスターに攻撃手が無ければ聖杯戦争に勝利するのは至難となる、と
「頭を抱えるなミラよ、クラスなど当てにならん事が多い。弓兵であるのに剣を主として扱う者や、銃撃者であるのに近接格闘に秀でた者などクラスとは相違ある者が多数いる。」
「ええぇ…じゃあアンタ、ガーディアンなのにガツガツ行くの?」
「そうだな、守らないガーディアンというのもありかもしれん。マスターを放置するガーディアン。」
「令呪」
「軽い冗談だ、私の実力に関しては実際にさ戦いを見てもらう他、示し様が無い。ま、それはさておき服のサイズが合わぬのなら買いだしに行かなくてはな。」
「買いだしって、アンタお金はどーするのよ?」
「有り難く頂戴してある。」
「ちょっと!?それ私の財布!いつの間に!」
「護衛料は前払いしか受け付けん」
「・・・こりゃハズレくじ引いたわね…まあ嘆いても仕方ないし、じゃ商店街にでも行きましょうか。」
「城下のような場所だったか、親には一報を入れずに行くのか?」
「置き手紙は書いておいたし心配しないでしょ、」
「いや、置き手紙だけ置いて心配無しとは親としてどうなんだ…」
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次回は23日に投稿します~。