「そこまでにしなさいフラン。」
「っお姉様!?なんで!?」
「地下で荒れてるなと思って来てみればこの有様か、煉。此処に来ては駄目と言った筈よ?」
「その、なんだ好奇心というか本能的に来たくなってしまってな…すまん、ピンチだ。」
「好奇心でって…全く死んでなかったから良かったものを。」
「あ、ああ。死に物狂いで避けてたから何とかな…(俺の身体が再生みたいなのをしてたのは見てなかったか。)」
「咲夜。」
「此処に。」
「フランが撒いた炎を消してくれる?あの湖の水を妖精メイドにでも汲ませて消火を、そうしないと館が燃えて無くなるわ。」
「仰せのままに、ですが火を消す時にお嬢様がいらっしゃるとやりづらいというか水を流しますので。」
「ああ、水が用意出来るまでにはフランを静ませておくから。」
「分かりました、では直ぐに用意致します。」
「ほら、煉もあっちから逃げなさい。フランは私が抑えとくから。」
「助かった…ありがとうレミリア、」
レミリアが入ってきた方向に向かおうとすると向かおうとした入り口が木っ端微塵に粉砕され火の手が回り出ることが出来なくなってしまった。
振り返り粉砕した当人の顔を見るとレミリアを睨み怒りを顕にしている。
「私は遊んでたの、邪魔しないでよお姉様。」
「フラン、そいつで遊ぶのは禁止、レーヴァテインも早くしまいなさい。」
「嫌。」
「言う事聞きなさいっての。」
「嫌!!お姉様は私からいつまで自由を奪うつもり!?私を地下に閉じ込めてから外に一度も出してくれないし!お姉様がくれた人形も全部全部すぐ壊れちゃって何も楽しくない!」
「貴女外に出ようともしないって言ってたじゃない。それにフランの能力は無差別に破壊してしまう可能性があるのよ、危険過ぎて出せない。」
「それはお姉様がいつか外に一緒に出かけようって言ったから待ってるだけ!あれからもう何年?300年以上経ってるよ!私を何時外に出してくれるの!?」
「フランがまだ自分の力を制御できていないから出すにも出せないのよ。感情が昂ぶって無差別に周りの物を破壊してしまえば貴女自身が辛い思いをする事になる。だから外出はお預け。」
「もう何度聞いたかも分かんないよ、そうやってずっとここに閉じ込めて外になんて出してくれないんでしょ!?」
彼女は叫びと共にレーヴァテインでレミリアを斬り潰そうとするも、あっさりとレミリアのグングニルで奥の壁を突き破る程に弾き飛ばされた。
「ったく、感情が昂るとこうなるんだから!」
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「よし、これは良い物だ気に入った。まさか異国に日の国の文字を使用されているとはな!」
「どう考えてもその服のセンスは駄目でしょ…」
神将の選んだ服は薄めの白Tシャツ、しかし真ん中に派手に【漢】という文字が貼り付けられている。
「ミラは気に召さないか?良いと思うのだが」
「それなんて読むのよ、日本語なんか知らないし。」
「おっとすまない、これは【漢】。即ち男の中の漢、男を超えた漢。つまり漢なのだ。」
「………分からん。」
「……そ、そうか。」
「さ、さて。気を取り直してワラキアへと向かうとするか。」
「霊体化して歩きなさいよ、でないと私が恥ずかしさで血反吐吐きそうだから。」
「なんと辛辣な…娘の反抗期のつもりか!もう少し優しげな事を言ってくれても良いではないか!」
「あーはいはい、すごいですねーかっこいいですねー霊体化してくれるとものすごーくかっこよくなるだろうなー」
「あまりにも酷い棒読みだ…」
「あのバスね、ワラキア行きっと。」
バスに乗車して二時間ほど経つ、時間が経つにつれバスの異常さが気になり始める。
「(ミラよ、感じているか?)」
「(ええ、乗客全員おかしいわね、皆微動だにしないで前だけ見てるし誰一人バスから降りてない、もう)」
「(着いたわね、強引にでも降りましょ。)」
乗客の顔が全部こちらにグルンと向いた、彼らはこちらを無表情で見つめ続けてくる、見続けてくるその目は赤く黒墨んでいて人間のものでは無い。
一斉に顔が向き、恐怖心でバスから降りようとすると乗客の全員がズレの無い同じタイミングで立ち上がった。
「(神将、これやばくない?)」
「(我々を降ろすつもりは皆無だな小奴ら。)」
「お客様、バスが発車します、お座り下さい。」
「あ、すいませんここで降ります!」
「お客様、バスが発車します、お座り下さい。」
乗降口にあるチェーンが外されることも無く、それどころか運転手が手で降りるのを妨げてくる。
「だから!降りるって!手退けなさいよ!!」
「お客様、バスが…」
3度目の同じ言葉を運転手が言いかけた瞬間に降りるのを妨げていた運転手の手が斬り落とされた。
「ちょ!?神将!?」
「コレに何を言おうとも無駄だミラ。強引に降りろ、始末は私がやる。」
言われて降りようとすると足を何かに掴まれる、見ると運転手の足から触手の様な物が湧き出ている。
運転手だけではない、乗客の体から突き破る様に触手が出て迫ってくる。
「き、キモ!?」
「受け身を取れ、バスから遠ざかるのだ。」
「痛っ!?」
神将に蹴飛ばされ外へと勢い良く放り出される、手加減はしていたのだろうが普通に蹴られるより数倍痛い。
そして放り出されたバスを見ると同時にバスが爆発し原型を留めずにただ燃え盛る。
「全く趣味の悪い、多くの妖怪や獣を討ち滅ぼしはしたが異国ともなると気色悪さが倍増するな。」
と、笑いながら炎の中から無傷で出てきた。
「あんたねぇ…蹴飛ばすにも限度ってものが痛たた…」
「すまんな、ああいったのは斬るより焼く方が手軽に終わるのだ。ミラはそういった魔術は会得しておらんから。壁ではなく植え込みに蹴り飛ばしただけ私の優しさに感謝してよいのだぞ?」
「令呪を以て命ず…」
「待て!軽い冗談くらい受け止める技量を持ち合わせておらんのか!」
「あ~ら、残念。非力と言われた気がしてつい、ね。って、神将どうしたのよ?」
「…ミラ。私の後ろに下がれ。」
「察せれぬ程度には気配を断っていたつもりであったが、戦の将正しく流石だと言わせてもらおう。」
「来たか、串刺公ヴラド・・!」
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次回は21日に投稿予定です~。