「煉、残りのスペカ枚数は?」
「三枚」
「じゃあ先に行って。こいつは私が落としておくわ。」
「大丈夫なのか?相手、刀持ってるぞ?」
「平気よ。任しときなさいって。」
「そうか、んじゃ先に行ってる。」
「ええ。」
「一対一を所望とはね、余程斬られたいと見たわ。」
「弾幕ごっこで殺しのつもり?」
「そうなるかもしれないわね。貴女の心ごと斬り殺してしまうかもしれない。」
「へえ、心まで斬れるんだ?」
「ええ、斬れぬ物などあまり無い。私は魂魄妖夢、貴女には此処で退場して貰う!!」
妖夢は声と同時に霊夢の前へと素早く飛び掛かる、手には妖夢の愛刀たる楼観剣。
霊夢は妖夢の動きを見切り、大幣を刀の軌道に合わせ受けると妖夢は刀を平然と受け止めた大幣に驚く。
「何!?その大幣は木で出来てるんじゃ無いの!?」
「意外そうな顔してるじゃない?自信ありげなご様子だったけど?」
「馬鹿にするか!博麗の巫女!!」
スペルカード展開
魂魄【幽明求聞持聡明の法】
「分身みたいなものか、厄介ね。」
「此処に足を踏み入れる愚か者には早々に立ち去って貰うわ!」
「じゃあとっとと春を返してくれる?こっちはそれだけですぐさま帰ってあげるわよ!!」
妖夢に漂う半霊が妖夢の姿を型取り、霊夢に対して猛烈な斬撃を絶え間なく与えてゆく。
対し霊夢は大幣一本で怒涛の剣戟を捌きながら、少しづつ距離を離しスペルカードを取り出す。
スペルカード展開
夢符【封魔陣】
「がっ!?」
霊夢は妖夢が封魔陣に弾かれたのを好機と、すかさず封魔針を数本投げる。
しかし妖夢は刀を地面に強く刺し体勢を立て直しつつ、もう一つの刀である白楼剣にて針を全て弾いた。
「速い!?」
針を弾いた妖夢の眼前に霊夢が突如現れる、その動きに合わせられず妖夢は剣を地面に突き刺したまま霊夢の大幣で胸元をド突かれる。
(幽々子様が警戒していた通りに人間味の無い強さを持っているわね…)
妖夢は灯籠の影に身を隠し呼吸を整える、対して霊夢は白楼剣の傍で妖夢の出方をジッと伺う。
(向こうは遠距離でも軽く対応してくる、不味いわね。素早く駆けて一気に後ろを取るか…)
「どうしたの?そこで身を隠したまま出てこないつもり?」
「私はここに居る、博麗の巫女!!」
妖夢が霊夢に背後から飛びかかるように急襲をかける、それを霊夢は待っていたかの様に大幣を妖夢へ振るが、
「しまった!?」
霊夢に急襲をかけた妖夢は形を崩し、その身は白い霊魂へと変わる。
霊魂は霊夢を捕えると同時に霊夢の足を掴み行動を阻止し、霊夢の脇腹を一閃斬りゆく。
スペルカード展開
人符【現世斬】
「思いっ切り物理的に斬って来たわねあいつ…」
霊夢は斬られ血が流れ出る脇腹の痛みに耐えながらも迫り来る弾幕を回避していく。
「ったく、弾幕ごっこってこんなに殺伐とした物だったかしら!!」
荒々しい弾幕に憤怒を覚えつつ避けていると咄嗟に危機感を覚え弾幕に当たることに覚悟しながら大きく横に逸れる。
「灯籠を飛ばしてくるとか正気!?」
弾幕を放っていた妖夢は弾幕を撃ちきった後に霊夢の後ろにある灯籠を複数斬り飛ばしていた。
「正気ですよ、今の内はね。」
「精神を断ち切るとか言っときながらやる事丸っきり物理的じゃないかしら?」
「でも、怖れているでしょう?灯籠飛ばしや刀に斬られる事。そう、弾幕ごっこには無い死の可能性に。」
「……」
「貴女の心は徐々に斬り刻まれつつある、いずれ心が折れるでしょうね。」
「お生憎様、私の勝ちよ。」
「地雷!?馬鹿な、痺れっ!?」
「予想通りに引っ掛かってくれたわね。」
スペルカード展開
霊符【夢想封印 集】
「さあ、春を集めて何企んでんのか吐いて貰おうじゃない。」
「見えるでしょ?あの大きい桜。お嬢様があれを満開にすれば何かが復活するとか何とか。」
「さらりと吐くのね、もう少し忠誠心を張っていても良かったのよ?」
「負けは負けよ、でもお嬢様の元へは行かない方が良い。お嬢様に近づけば近づく程に貴女は死人に近づくのよ?って、もう居ないし!?」
お読み頂きありがとうございます~。
次話は10月4日にでも出せれば・・