※この作品はR-18です。

ドラゴンボールC【本編完結】   作:SHV(元MHV)

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次回作についてのアンケート
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↑上記のアンケートを取っております。興味がわいた方がいましたら是非ご意見をくださいませ。あんまり集まらないならショタホモなHUNTER×HUNTERを連載します。キルア可愛いよキルア(´・ω・`)


銀細工

***side 悟空***

 

【6年前】

 

雪が降る小さな村の端で、簡素に作られた墓へと訪れた少女が頭につもった雪を払いながらしゃがみこむ。

 

特徴的な緋色に近い赤毛をした少女ーーースノは、かつて自分を庇って死んだ人造人間8号の墓にやってきていた。

 

「風邪を引くぜ、スノ」

 

たった今到着した俺は彼女に後ろから近づき、降り注ぐ雪をバリアで防ぐ。

 

彼女は沈黙したまま墓を見つめ、やがて寂しそうに振り向く。

 

「ごめんね悟空さん。待たせちゃって」

 

「いや、スノがいたいなら何時間でもこうしていてやるが、この寒さはお前には毒だからな」

 

スラッグがやって来た3年前、世界中を同時多発的に襲った魔族の被害は目の前の少女に陰りをもたらした。

 

どれだけ後悔してもしきれない。なぜ俺は、彼女を守るべくもっと早く動けなかったのか。

 

あのとき、ハッチャンの残骸を抱えながら泣きじゃくる少女を見つけたとき、俺は自分の甘さを痛感させられた。

 

「行こう、悟空さん」

 

憂いを帯びたスノの笑顔は、儚さと危うさから来るものだ。自分のために友達を犠牲にしたことが、彼女の心にどれだけの傷をもたらしたのだろう。

 

「…ああ、帰ろうか」

 

俺はスノの手を引いて帰り道を進む。

 

3年という月日は、人を否応なしに変えるものだ。

 

スノは身長を遥かに伸ばし、その体も徐々に女として成熟していっている。

 

彼女の処女を奪ったのは、ちょうど一年前だ。

 

彼女を心配し、俺は定期的にこの村へと逗留させてもらっていた。もちろん、泊まる場所は自分で用意させてもらった。

 

ある夜、突然現れた彼女は、俺に覆い被さり言った。

 

『忘れさせてほしい…』

 

と。

 

そのとき返した俺の答えが正解かはわからない。だがその日から、彼女はなにかを吹っ切ったように見えた。

 

自分を許したわけではないようだが、心にひとつの区切りをつけたように思えた。

 

家に帰ると、俺はまずスノのコートを回収する。俺はコートが必要ない。というか上着そのものが必要ない。

 

フォーマルな格好は、それを必要とする環境であればこそ身に付けるだけだ。

 

雪がついたコートを乾かすために暖炉の近くへとかけると、俺はリビングのスイッチを操作してバスルームの環境を整える。

 

バスルームが暖まったことを告げるアラームが鳴ると、すでにバスローブを羽織るだけとなったスノが近くで待機していた。

 

「一緒に入ろ…♪」

 

後ろから抱きつくスノの柔らかな感触に、俺はまるで童貞のように股間を膨らませる。

 

あっという間にギンギンになった逸物を抑えながら、俺もズボンを脱いでスノと共にバスルームへと向かう。

 

浴室から漏れる湯気で少々悪い視界のなか、スノがバスローブを脱ぎ、自らの裸体を俺にさらしていく。

 

俺はカウパーまで垂らしはじめた逸物をごまかしながら、浴室へと入っていく。

 

まずかけ湯をしてお互いに全身を濡らすと、スノはボディソープを取り出して自らの全身に塗りたくる。

 

「えへ、エッチかな?」

 

自らの性器だけを隠すようにして泡を集めたスノを見て、俺は暴発しそうな理性を懸命に押さえつける。

 

スノは無言で笑いながら俺へ近づくと、あらためて泡だらけにした全身で俺の体にすり付けるようにして洗い始める。

 

俺は彼女の肢体を全身で味わいながら、皮膚からもたらされる情報を最大限に認識して彼女の全身をとらえる。

 

太ももをこする、ぷにぷにとした股間の感触。

 

胸をこすりながら時おり擦り合わされる胸元の柔らかな突起。

 

そうして彼女を味わっていれば、不意打ちでキスをされる。

 

舌をからめ、口蓋を舐めつくし、互いの唾液をすすり合う。

 

やがて彼女の股間から溢れる蜜が太ももの泡を溶かしはじめた頃、彼女はシャワーでお互いの泡を流すと、壁にとりつけたシャワーヘッドを掴みながら俺に向かって尻を突きだした。

 

「相変わらずエッチだな、スノは」

 

「もう、こんなにエッチになったのは悟空さんのせいなのに…♪」

 

俺は彼女の秘所を指で割り開き、逸物で蜜をすくってたっぷりと擦り合わせる。

 

「あんっ…♪もぉ、我慢できないよぉ、はやく、入れてぇ…」

 

クリトリスをこする度に震える彼女を楽しんでいると、彼女から催促されてしまった。

 

俺も正直我慢の限界だったので、逸物を彼女の体が負担に感じない程度にゆっくりと押し込めていく。

 

この一年ですっかり俺の形になった膣は、ぐにぐにと形を整えるように蠢き、子宮口は早く子種を飲み込もうと鈴口を吸うように食いついてくる。

 

「ふぁ…んっ、くう~~~はぁっ…!?」

 

ゆっくりと引き抜き、再びゆっくりと埋没させる。

 

逸物の動きは遅いが、彼女の感じる速度は早い。次第にペースをあげていけば、それに合わせてお互いの呼吸も弾んでいく。

 

パンッパンッパンッ!

 

バスルームに響く肉と肉が打ち合う音が互いの興奮を増し、理性を奪っていく。

 

「はむっんぅ、悟空、さん、すきぃ…!!」

 

後ろからのキスにねだるように首をふりむかせたスノは、もっと欲しいと言わんばかりに舌をからめる。

 

「スノ、一回目、イクぞっ…!!」

 

無言でうなずくスノに合わせるように、ドクドクと射精を開始する。

 

スノは俺の精液の熱を感じ取っているかのように、俺の逸物から精液が吐き出されるたびに体をビクビクと振るわせる。

 

ゴポッ

 

引き抜くと、押し込められた空気と一緒に大量の精液がスノの無毛の膣から溢れ出てくる。

 

俺は溜まった精液をかきだしスノを喘がせると、すぐにも硬度を取り戻した逸物を再びスノの中へと埋没させるのであった。

 

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***side セリパ***

 

目の前で起きている戦いは、まるで神話を見ているようだった。

 

あの男、孫悟空といったか。

 

彼によってサイヤ人の始祖と同じ姿となったベジータ王は、以前の超(スーパー)サイヤ人をも上回る強さを見せ、悟空を追い詰めるーーーと思っていた。

 

かつて変身した金色の超(スーパー)サイヤ人を凌駕する重々しい一撃はあたしが受ければ一撃でバラバラに砕け散るだろう。だが、当の悟空がその拳を受けて浮かべたのは禍々しいほどの笑顔だった。

 

「はっはっは!楽しいなあ、ベジータ王!」

 

悟空が振りかぶった右手に光が収束し、恐ろしいほどのエネルギー量があっさり集められる。

 

彼は無造作にそれをベジータ王に向かって投げつけると、王に当たる手前でエネルギー波は複数に枝分かれしてその体を貫かんと迫っていく。

 

だがそれにも冷静に対処するベジータ王は、エネルギー波が当たる前に前へつっこむことでそれらを回避して見せた。

 

「そうくると思ったぜっ!!」

 

質量を勘違いするんじゃないかというほどのエネルギーがこめられた拳が、エネルギー波を避けたばかりのベジータ王を殴り飛ばす。

 

「…ぐうぅっ!ま、まだまだぁ!!」

 

落下していきながらも気を集束させたベジータ王は、追撃するために向かってきた悟空が至近距離に近づいた瞬間に必殺技を放つ。

 

「超(スーパー)ギャリック砲!!」

 

これまでのギャリック砲とはケタ違いの威力をこめられたエネルギー波が悟空をとらえる。

 

だが、ベジータ王の渾身の一撃であっても、爆煙から現れた悟空はまともなダメージさえも負っていないように見えた。

 

「強いな、ベジータ王」

 

「…貴様に言われたところで、皮肉にしか聞こえん」

 

ベジータ王の言うことももっともだろう。

 

あたしと戦ったときを遥かに上回るエネルギーを纏っているが、ヤツは超(スーパー)サイヤ人にすら変身していないのだから。

 

「…そうかもな。俺の強さは、反則した上で常に最適解を出し続けた結果にすぎない。だから、純粋な努力だけでそれだけの才能を引き出したお前を…俺は尊敬するよ」

 

そう言って笑う悟空の顔は、どこか韜晦しているようにも見えた。あたしはなぜだがそれから目を離すことができず、ヤツをじっと見続ける。

 

「強くなろうぜ、ベジータ王。何者にも侵されない領域まで。俺もお前も、もう何も失いたくはないだろう」

 

自身の拳を見つめる悟空。あたしはなぜだか無性に彼を否定してやりたくなってーーー突如として現れた気配に尻尾の毛を逆立たせた。

 

「レズン!ラカセイ!!応答しろっ!!」

 

同じく不気味な気配を感じ取ったベジータ王が宇宙船で控えているはずの仲間に連絡をとるが、返事が来ない。あたしも急いで通信端末を起動するが、入ってくるのはノイズばかりだ。

 

「…馬鹿なっ!いったいどうやってここまで近づいたんだっ!!」

 

悟空もやや焦った表情で上空を見つめる。すると、突如として血相を変えて飛んでいった。あたしたちは未だ状況を理解できていなかったが、“ソレ”は自分から目の前に現れた。

 

「くくく、今…どんな気持ちだ?無力にも再び仲間を殺されて…!」

 

「貴様は、クウラ!?」

 

そう、あたしたちの目の前に降り立ったのはかつて戦い、そして倒した強敵ーーークウラが、その全身を銀色の輝きに包み込み降臨した。

 

 

***side 悟空***

 

突如として現れた気配に、俺は目の前の二人より早く気づいていた。

 

だが、だからこそ混乱を隠せなかった。俺の結界は太陽系全域に及ぶ。

 

そこを越えるこれだけ巨大な気があれば、気づかない筈がないのだ。

 

そして俺が焦り飛んでいる最大の理由は、家族がいるカプセルコーポレーションから敵の気配がしていることだ…!!

 

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***side ディナー***

 

その気配に最初に気づいたのはトランクスだった。

 

トランクスは戦いが嫌いで、ケンカはするのも見るのも嫌だって言うけど、こういった感覚に訴えるモノに関しては正直父さんよりスゴいんじゃないかって時々思う。

 

トランクスが慌てて母さん達を集めて(あのトランクスが嘘までついて)シェルターに避難したのと、空から破壊光線が降り注いだのはほとんど同時だった。

 

僕は警戒のため反対する母さん達を置いて外に残ったけど、正直父さんの残した“ふりーざくん”がいなかったら危なかったかもしれない。

 

その“ふりーざくん”も、空からやってきた銀色のふりーざくんによく似たヤツが相手では分が悪いみたいだった。

 

「ええい…!俺の弟を模した人形などと…!!この俺を馬鹿にしているのか…!!」

 

100体はいた“ふりーざくん”はあっという間に数を減らしていく。最悪だ。もし父さんが間に合わなかったら、僕がやるしかない。

 

(…ずいぶん弱気だな、ええ、ブラックよ)

 

「ゴールド、今は黙ってて」

 

内側からした声に、僕は思わず反論する。

 

(関係ねえな。むしろ、今こそ俺たちの力を使うときだぜ?)

 

「…それは、父さんが許可を出さなきゃ使っちゃいけないだろ」

 

(親父の意見なんか関係あるかよ。今ここで力を使わなきゃ、俺たちだけじゃない、トランクスも、ランチ母さんも、ブルマ母さんも、マイ母さんも、チチ母さんも、じいちゃんにばあちゃんも、みんなみんな殺されちまうんだぜ…?)

 

「スノ姉ちゃんとバイオレットさんもね。でも…」

 

「こんなところに猿が隠れていたか」

 

「なっ…!?」

 

まるで瞬間移動したみたいに、いつの間にか後ろに現れた銀色の化け物から咄嗟に距離をとる。

 

化け物は僕を殺そうと手を伸ばすけど、相手が素手なら好都合だ。すさまじい勢いで繰り出された手刀を絡めとり、相手の勢いそのままに僕の後ろへ投げ飛ばす。

 

「なにっ!?」

 

驚いてはいるが、ダメージにはならない。その証拠に銀色の化け物は空中で体勢を整えると、即座に反転して僕をにらみ返す。

 

僕は相手に思考する時間を与えないよう、化け物の懐に入るべく踏み込む。さっきの投げ、小手返しの変形を警戒したんだろう。せっかく警戒してくれて悪いんだけど、“僕はひとりじゃない“んだ。

 

「おらぁ!!」

 

懐まで入った瞬間入れ替わったゴールドは、一瞬で両腕にガントレットを形成すると、最大威力の一撃を化け物の胸元へ向けて発射した。

 

僕の合気道を地味だというゴールドなだけに、彼の扱う武術は派手そのものだ。

 

気を物質化してガントレットを形成。肘まで覆われたそれは、殴る瞬間肘の部分の装甲をすべてエネルギーに変換、弾丸のように強化した拳を発射し相手に炸裂させる必殺技だ。

 

だけど、僕たちがコンボによって決めた必殺技はーーー銀色の装甲がへこみもしていない事実によってあっさり防がれた。

 

「ぐああっ…あぐぅう…!!」

 

「クソガキめ…!つまらんことで一体消費させおって!!」

 

…一体?…消費?首をしめられて意識が遠退くなか、僕は少しでも情報を集めて父さんに念話しようとする。

 

「くたばーーー「おまえがな」ーーーげぶっ」

 

上空から降ってきた父さんが銀色の化け物を拳で真っ二つに引き裂いて銀の粒子へと変わるほどに消滅させる。

 

「無事かっ!ディナー!!」

 

「…けほっ、ああ、問題ねえよ」

 

咄嗟に答えとうとして、今は体の主導権がゴールドだったことを思い出す。

 

それにしても早かったな父さん。あと数秒はかかると思ってたのに。どうやらここへ来るためだけに超(スーパー)サイヤ人の第2形態まで変身して来たらしい。

 

「そうか、母さんたちはどうしてる?」

 

「シェルターだよ。トランクスに感謝しとくんだな、あいつだけが気配がおかしいことに気づいたんだ」

 

「そうか…ディナー」

 

「なんだよ」

 

「ありがとうな」

 

そう言って父さんは力一杯“僕たち”を抱き締める。

 

ゴールドはなんだか照れ臭かったらしく、すぐに離れたうえに僕に代わってしまった。

 

「…恥ずかしいって」

 

(うるせえぞ!ブラック!!)

 

「はいはい」

 

適当にゴールドをあしらえば、父さんは厳しい顔つきで空を見上げている。

 

「アレで終わりじゃないんだね」

 

「ああ、少なくとも地球に6体は同じヤツが降りてきている」

 

「あの化け物が6体も?」

 

「ああ、奇妙なのは全員の気の大きさがバラバラだってことだ」

 

「全員がバラバラ…?父さん、そういえばさっきやつが…」

 

話を聞いていて父さんはなんだか合点がいったようだ。

 

「なぁるほどねえ。まだわからないことは多いが…助かったぜ、ディナー」

 

「えへへ」

 

頭を撫でられて僕は嬉しくて微笑む。

 

(…)

 

「羨ましいなら出てくれば…わかったわかった。行くの?父さん」

 

「ああ、俺はヤツの本体を探す。地球は“ふりーざくん”とピッコロ達に任せるさ」

 

「え、でも“ふりーざくん”はさっき…」

 

「ああ、全滅したな。だが、今の超(スーパー)サイヤ人の状態なら…!」

 

父さんは気を高めると、いつものように全身から次々と“ふりーざくん”を作り出す。

 

普段なら100体も出さないのに、父さんから溢れる“ふりーざくん”はやがて空をおおいつくすほどの数になる。

 

「と、父さん、これ“ふりーざくん”何体いるの…?」

 

「ん?ざっと53万体、ってところか」

 

「なにその軍集団…」

 

「これだけあればここの守りも万全だろう?じゃあ、ちょっと行ってくるぞ!」

 

そう言って父さんは仙豆をいくつかポリポリと食べながら飛んでいった。

 

僕は空を「ホーホッホ」と笑いながら整然と並び立つ“ふりーざくん”を見て、これをなんて母さん達に説明したものか悩むのだった。

 

***side 悟空***

 

危ないところだった。

 

ディナーも最初から本気でやっていればそれほど苦戦はしなかったんだろうが、普段の組手と殺し合いじゃ勝手が違うからな。

 

そうして飛んでいきながら、遠視能力でピッコロ神や悟飯がいる場所の状況を確認する。

 

降りてきた6体のメタルクウラ(明らかに元より強いのでハイパーメタルクウラとでも呼ぶべきか)の内、実に4体がここに来ていた。

 

戦闘力に差はあれど、まともに戦えばディナーでさえ苦戦する相手だ。

 

だが、ここの面子を考えればそれほど心配する必要もない。そして見てみれば、案の定そこには蹂躙されるハイパーメタルクウラ達がいた。

 

「ば、馬鹿な!なぜ動けんっ!」

 

「へっへっへ、ウルトラグルグルガムにそれほどの強度はないが、絶対に千切れない柔軟さがあるんだよ…!」

 

「そしてお前が人間としての骨格を持っている以上関節が存在する。八手観音・絡め手はお前のような相手を拘束するための技だ」

 

「…そして、お前がいかに強かろうと、針の先程の穴があけられれば勝機は生まれるっっ!!!」

 

三弟子の連携プレーによって、圧倒的な格差があるはずのハイパーメタルクウラは動けなくなっていた。さんざんに暴れたのか、全身にひどく絡み付いたウルトラグルグルガムはハイパーメタルクウラの動きを鈍らせ、そこへ追い討ちをかけるように間接を八手観音の八本の腕が拘束している。

 

そうやって動けない状況さえ作ってやれば、ナムの技も外れようがない。

 

「しっ…!」

 

今から3年ほど前。ナムは棒術をついに極めた。もはや如意棒の扱いにおいてナムの右に出るものはいない。

 

今ナムがやっているのは、文字通り針先ほどに気を圧縮してハイパーメタルクウラの頑健な装甲を撃ち抜いたところだ。

 

刺さった針はハイパーメタルクウラの体へ徐々に枝分かれしていき、全身を内側から突き刺していく。

 

攻撃はとうぜんそれだけで終わらない。もはや内臓(回路)は無防備になったも同然のハイパーメタルクウラに追い打ちがかかる。

 

「「「かめはめ波っ!!」」」

 

三人全員が雷に変化させたかめはめ波を放つ。合流し威力を増した雷撃が今だ刺さり続けるナムの気に向かって飛んでいき、ハイパーメタルクウラを中から焼いていく。

 

「がああああああっ!!!お、おのれえええ!こんな程度の攻撃、耐えきればなんのこともないわ!!」

 

「無駄だ。気のコントロールを完全とした我らの雷はお前の体から抜け出すことはない。耐えきれる可能性はゼロだ」

 

「そんな、ばかなああああああ!?」

 

チャパ王の無慈悲な断言にハイパーメタルクウラは絶望し、やがて回路を焼き尽くされて沈黙した。

 

「どうしたの?ねえ、せっかく強いんだからもっとがんばってよ。僕、こんなんじゃ満足できないよ」

 

見る場所を変えれば、悟飯がハイパーメタルクウラを鉄屑へと変えていた。その笑顔は普段全力を出せない分実にいい笑顔である。

 

ディナーの全力攻撃でへこむことさえなかったハイパーメタルクウラの装甲がべっこべこに変形している。この中の個体では一番弱いとはいえ、あんまりな有り様である。

 

「サイヤ人の分際で…!!あまりこの俺を舐めるなあ!!」

 

言うなり、ハイパーメタルクウラの体は三体へと別れる。

 

やはりな。あのハイパーメタルクウラの強さの秘密は、同一の個体がいくつも合体していることによるものだったか。

 

「あは♪すごいすごい、でも…ひとつひとつが弱いんじゃ話にならないよ?」

 

「なにっ!?」

 

「ね、簡単に消えちゃう」

 

分裂を繰り返し、悟飯の後ろをとったハイパーメタルクウラの一体は、彼にとってはいつの間にか後ろに回した手によってあっさり消し飛ばされた。

 

だが、彼らに動揺して止まっている余裕はない。まごついている内に、ひとつ、ふたつと、ハイパーメタルクウラが消されていく。もはや分裂した自分を囮にして生き延びている状況だ。

 

「ふふ、ほらもっと遊ぼうよ!ほらほらほらー!」

 

これが悟飯の危うさでもある。あいつの潜在能力解放は、同時にサイヤ人の残虐さを呼び覚ますスイッチでもあるのだ。フリーザ一族も真っ青なその残虐性は、誰かが止めるまで収まることはない。

 

「悟飯っ!楽しむな!さっさと倒して向こうのベジータ王を助けにいくんだ!!」

 

「は、はいっ!わかりました、ピッコロ兄さん!」

 

ピッコロJr.の叱咤にびくりと体を震わせ、悟飯は落ち着いたように今一度ハイパーメタルクウラを見下す。

 

「…お前達のせいでピッコロ兄さんに怒られたじゃないか」

 

それは八つ当たりだろう、と俺が思う間もなく分裂し続けていたハイパーメタルクウラはあっさり殺された。たしかにこれだけ実力差があるのではピッコロJr.に怒られても仕方あるまい。

 

「…やれやれ、戦いが終わったらまた説教だな」

 

「ほどほどにしておいてやれよ。あまり長いとそれはそれで喜ぶからな」

 

「わ、わかってます、父上」

 

一方でピッコロ神とピッコロJr.の様子を見れば、彼らは全体のフォローに回っていた。2体のハイパーメタルクウラが付かず離れず波状攻撃をしかけているが、ピッコロJr.は相手がふたりがかりだろうと近寄らせる隙を見せない。

 

「なぜだ!なぜナメック星人ごときがこの俺を圧倒できるのだ…!?」

 

「鍛え方が違う。そろそろ貴様の体もストックが尽きただろう。悟飯ひとりで行かせるわけにはいかないんでな。ガタガタにしてやる!」

 

「ほざけええっ!!」

 

ハイパーメタルクウラの内一体が鋭い手刀を繰り出すが、そのときにはピッコロJr.は重りであるマントを捨て去り、もう一体に向かっている。

 

「な、なんだこの重量は…!?」

 

ピッコロJr.が普段から着けているターバン及びマントの重量はそれぞれ200トンを越える。おまけにマントまで重り仕様となっているので、手刀で貫いた腕はマントが絡まって実に重かろう。

 

そして致命的な隙をさらしたハイパーメタルクウラはあっさり破壊され、全身を余すことなく気功波で消し飛ばされた。

 

「クリリン、まだなのかっ!?」

 

「あと少しだ!!」

 

地上では複数体に分裂したハイパーメタルクウラと、クリリン、ターレス、ラディッツ、亀仙人が戦っている。

 

天津飯、オシャレ、カカオは倒れているところから見るにやられたらしいな。死んではいないみたいだが。

 

「天津飯が何体か倒してくれたとはいえ、こいつらはなかなかに厄介じゃのう…!」

 

亀仙人の大師父はハイパーメタルクウラの攻撃をいなして力を消しつつ、時折確かめるようにハイパーメタルクウラに打撃を試みる。

 

「ふん!下等生物の貴様らがいくら攻撃を加えたところで、この俺にダメージなど与えることはできん!」

 

「そうかのう、あと少しだと思うんじゃがな」

 

「貴様の断末魔がか?ぐっ、なんだ、からだが、思うようにっ…きさま、いったい何をした!?」

 

「お主の体、機械なんじゃろう。ずいぶんと時間はかかったが、全身くまなく叩いて確認させてもらったぞい」

 

「なにをしたと、聞いている…!!」

 

「じゃからな、お主が体を動かすための部品を外から叩いて少しずつズラしたり、壊したりしたんじゃよ」

 

「な…そ、そんな、ばかな、まねが…!」

 

「ま、これで終わりじゃがのう。はあっ!!!」

 

亀仙人の裂帛の気合いとともに、体を麻痺させたハイパーメタルクウラは全身に亀仙人の打撃を浴びて内側から壊される。もはや分裂することも叶わず、ハイパーメタルクウラは見た目からはわからないほどに中身を壊されて沈黙した。

 

「できたっ!みんな下がれええ!」

 

クリリンの声に反応したターレスとラディッツが距離を開ける。

 

「くらええええっ!!」

 

クリリンの作った元気玉が驚くほどあっさりとハイパーメタルクウラに炸裂する。

 

ーーーだが、簡単すぎる。

 

違和感にもっとも早く気づいたラディッツが動きだすも、すでに分裂を済ませていたハイパーメタルクウラはクリリンの後ろを取っている。

 

「バカめがっ!死ねえっ!!」

 

「クリリン、避けろおお!!」

 

完全に不意打ちの格好となったが、クリリンは泰然として動かない。ターレスが叫び、ラディッツが急ぐ。

 

そして、ハイパーメタルクウラの一撃がクリリンに命中しーーークリリンは余裕の表情を浮かべた。

 

「へへっ、俺がただ元気玉を作ってると思ったのか。残念だったな、元気玉のエネルギーのほとんどは俺が纏ってるんだよ!!」

 

驚愕するハイパーメタルクウラをクリリンはさきほどの悟飯を思わせる勢いで打ちのめしていく。さながら超(スーパー)サイヤ人じみた超絶パワーアップだが、そのエネルギーは有限だ。よって、早めに相手を倒すことが求められる。

 

「波あああっ!」

 

口上を簡略化されたとは思えないほどの巨大なかめはめ波が、驚愕から冷めやらぬハイパーメタルクウラを飲み込んでいく。

 

ターレスとラディッツはクリリンのあまりの強さにさきほどのハイパーメタルクウラ以上に驚きを隠せないでいた。

 

「ク、クリリン、お前、あんなに強かったのか…」

 

「素の状態じゃあそこまでできねえよ。あれは元気玉っていう自分以外の気を集めて放つ必殺技を応用したんだ」

 

クリリンは謙遜するが、元気玉を体に纏って戦うというアイデアはかなりの無茶を要求する。

 

アレを制御しつつ戦うというのは、言うなれば常に糸を針に通すような集中力と繊細さを要求する。少なくとも俺はやりたくない。

 

「…それにしたところで、あれは超(スーパー)サイヤ人になったベジータ王をも上回っているぞ」

 

「いや、そうでもないぜ。なんだか途中からそのベジータ王ってのもパワーアップしたみたいだし。よくて五分五分じゃないかな」

 

ラディッツの評価に謙遜するクリリンだが、原種サイヤ人の肉体を手にいれたべジータは現時点でも宇宙で指折りの強者だ。それと五分に戦えるという時点で相当な強さなんだがな。

 

「…へ、へへへ。すげえなあ、俺たちが総掛かりであんだけ苦労したクウラをあんなあっさり倒しちまうなんてな。俺たちも負けてらんねえぞ!兄貴!!」

 

「ああ、そうだな。俺たちは戦闘民族サイヤ人だ。負けっぱなしはらしくないからな」

 

「よおし、そうと決まればクリリン!さっきの状態でもう一回勝負だ!!」

 

「おいおい、勘弁してくれよ。アレ体に纏ったあとはすげえ疲れるんだからさぁ…」

 

あれだけ力の差を見せつけられて、心が折れるどころか奮起するのか。

 

「後にしろターレス!そんなことより先にクウラにやられた仲間たちのところへ行くぞ。死んではいないみたいだが、さっさとメディカルマシーンに入れてやりたい」

 

「おおっと、そうだったそうだった。だがよ、レズンとラカセイは無事なのか?」

 

「「俺たちなら無事だぜ」」

 

「うおおお!?いつの間に現れやがった!?」

 

「「船が壊される前に瞬間移動したんだよ。さっきまで隠れてたんだ。危なかったぜ」」

 

突然現れたからまさかとは思ったが、本当に瞬間移動だとはな。

 

「ちっ、船が壊されたんじゃメディカルマシーンがないぞ」

 

「なら、俺からピッコロ神様に頼んでやるよ。あのひとなら怪我くらい一瞬で治せるし」

 

「それにしてもよく無事だったな。やはりヤードラット星でギニュー特選隊と和解したのは正解だったか」

 

「いや、正直クウラ達のステルスが完璧なら危うかったぜ」

 

「でもセリパの姉御もよくギニュー特選隊ってのと仲良くするのを承知したよな。仲間を殺されてるんだろ?」

 

「…あの人は強いからな。さて、そろそろ移動しよう。レズン、ラカセイ、悪いが一緒に着いてきてくれ」

 

「「任せときな」」

 

そう言って彼らは怪我人を抱えて移動していった。

 

やはり地球の戦士は強いな。鍛えたり介入した甲斐があるというものだ。

 

そして、さきほどピッコロJr.に心配されていたベジータ王だが…

 

「紛い物の分際で今の俺に勝てるなどと…思い上がるでないわ!」

 

セリパを人質に取ろうとしたハイパーメタルクウラだったが、それはあっさりとベジータ王に阻まれた。

 

原種サイヤ人の肉体を手にいれたベジータ王の強さは現時点でピッコロに次ぐ。

 

とはいえ、あの変身形態は少々特殊だ。デメリットが理解できていないのならば戦いを引き伸ばすべきではない。

 

どうやら、ベジータ王はそれに気づいているようだが。

 

散々に蹴散らされたハイパーメタルクウラだったが、それでも生き残ったやつは戦い続けようと再生を始める。

 

「何度再生しても結果は変わらん。…紛い物にしてはよくやったと誉めてやろう」

 

「サイヤ人があっ!」

 

「超(スーパー)ギャリック砲!」

 

侮ったわけではないのだろう。

 

事実、ハイパーメタルクウラの戦闘力はさきほど超(スーパー)サイヤ人になってみせたベジータ王を確実に上回っていた。だが、俺の介入によって強化されたベジータ王には勝てるはずもなかった。

 

「ベジータ王!申し訳ありませぬ…!戦いで足手まといになるなど…!!」

 

「よい、気にするな…どうやら他の連中も終わらせたようだしな。レズンとラカセイも無事だが、やはり宇宙船は破壊されたらしい。ここは一度合流するべきだな」

 

「はっ!」

 

かしこまる凛々しいセリパもいいなぁ、と思いながら見ていたら、セリパがキョロキョロしだした。

 

こっちが見えるはずないのだが、すごい勘だな。

 

そうして全員の戦いを見守り終えた頃、俺は木星の後ろに隠れたビッグゲテスターを発見するのであった。




え、なんでメタルクウラ襲来してんの(゜ロ゜)!?
と間違いなく思われたと考えてますので、明日の投稿でエロとクラッシャー軍団サイドの過去を書きます。あとちょっぴり今回の黒幕も。

睡眠時間…!燃やすぜ…!!

ちなみに悟空がベジータ王に対して浮かべたのは素敵なヒラコースマイル(´・ω・`)
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