※この作品はR-18です。

ドラゴンボールC【本編完結】   作:SHV(元MHV)

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お待たせしました。
やはり前回の無理が祟ったようで、ちょっとした風邪のような状態に(苦笑)

【うちはの火影】
https://novel.syosetu.org/114364/
↑の新作連載開始です。アンケートにお答えいただいた方々ありがとうございました。こっちがメインになりますので、更新ペースは遅いかもですが、ちまちま進めていきます。


今回でようやくどうにか一区切り、と思っていたら桃白々の出番でほぼ終わりました(笑)

エロは次回外伝の伏線ということで。


驕れる者久しからず

【1年前】

 

***side クウラ***

 

目が覚めてはじめに認識したのは自分の体が動かないことだった。

 

首を動かすこともできず、どこからか響く電子音だけが聞こえてくる。

 

「ふむ、目が覚めたか」

 

声がする方を見れば、そこにはアルビノを思わせる白い体毛の男がいた。尻尾があるのを見る限りサイヤ人のようにも見えるが、こいつの気配は異質だ。

 

「…なんだ貴様は。ここはどこか説明しろ」

 

「くっくっく、傲慢よな。さすがはフリーザ一族最強にして最後の生き残りよ」

 

「…どういう意味だ」

 

「なに、簡単な話だ。もはやお前の故郷はないということだ、クウラよ」

 

「なに…?」

 

「ふっはっは!もはやコルド大王はおらぬのにも関わらず、相変わらず自分達が平和を謳歌できると思っていたのは、正直お笑いだったぞ。ああ、貴様らの種族が持つ水晶体だけは有用だったな。おかげでこの体をさらに強化することができた…!」

 

ヤツの浮かべた表情は喜悦そのものだった。

 

…父上の残した最後の作品がどうなったかが気になるが、あえて聞く必要もなかろう。

 

それに故郷にいた腑抜けどもなど、どうでもいい。どうでもいいが、こいつの頭を吹き飛ばしてやりたい衝動がマグマのごとく沸き上がってくる。

 

「…他の者達がどうなろうと俺の知ったことか」

 

「本当にそうか?…ふむ、脳波グラフが変化しているぞ。表面上は取り繕っているが、内心では激怒しているな。面白いやつよ」

 

「貴様は俺が殺してやる…!」

 

「はっはっは!首だけでどうするというのだ!」

 

ヤツの言うとおり、俺の体はなくなっていた。

 

いや、そもそもだ。水晶化をした俺がなぜ生きている。

 

「生きているのが不思議そうだな。なあに、中途半端に死にかけていたお前を私が再利用してやったまでよ。直(すぐ)にお前にも役目は来る。そのときを楽しみに待つがいい、“人造人間20号”よ」

 

ヤツは一方的に俺へ告げると、なんらかの機械を操作したのか俺に急激な眠気がやってくる。

 

人形になるなどごめんだが、もはや今の俺には死ねなかったことへの後悔しかない。

 

「…惨めなものだ」

 

最後に一言呟いて、俺の意識は途絶えた。

 

 

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***side 悟空***

 

ビッグゲテスターを見つけた俺は、装甲の一部を破壊して中に侵入する。

 

時折ハイパーメタルクウラが襲ってくるが、すべて一撃で破壊した。

 

妙だな。本来無数にいるはずのメタルクウラをなんらかの手段で合体できるようにしたとはいえ、本拠地なのだから数限りないメタルクウラが存在しているはず。

 

全部合体させたアルティメットメタルクウラとかを勝手に想像して期待していたのだが…

 

やつらはまるでこちらのやれることを把握するかのように、一体、また一体と向かってくる。

 

さっきからそうして断続的に襲ってくるのだが…いったい何が目的だ?いや、そもそもこれを仕組んだのは本当にクウラなのか。

 

そうして進んでいくうちに、やがて俺はひときわ広い空間にたどり着く。

 

部屋の中央にはこれまでと違い、第五形態のメタルクウラがいた。

 

『よくここまでたどり着いたな、孫悟空』

 

「お前、いったい“誰だ”?」

 

『くく、それを知りたければこの俺をたおーーーぎっ!?』

 

最後まで喋らせず、第五形態のメタルクウラをぶっ飛ばす。

 

「倒してみろ、とでも言いたかったのか?ほら、倒してやったぞ。さっさと姿を見せたらどうなんだ」

 

俺は言いながら、真横の壁を気功波で破壊する。ともすればその向こうでこちらの様子を見ているやつも倒そうと考えていたが、そこそこ気を込めたその攻撃はあっさりと防がれた。

 

「相変わらず容赦がない。そして恐ろしいほどの強さだな“兄弟”よ」

 

「なにぃ…?」

 

爆炎の向こうから現れたのは、言うなれば“白い”俺だった。

 

特徴的な逆立つ髪の毛。シャツのように上半身を包む体毛。そしてカーキ色のズボンには、RR(レッドリボン軍)の文字があった。

 

「どうかね、自分自身と対面した気分は…?」

 

「…そうさな、とりあえずぶっ飛ばしてみたいね」

 

俺は目の前でたたずむ自分と対峙した。

 

見た感じでわかるが、気の性質が俺とまるで同じだ。

 

そしてズボンにこれみよがしに刺繍されたレッドリボン軍のマーク。

 

「人造人間か…いや、気を感じるところから察するに俺のクローンかな?そいつはまた皮肉なもんだ。にしても、お前は殺したはずだがな、ドクター・ゲロ」

 

目の前に立つ俺のコピーが、恐らくドクター・ゲロ本人であろう確信をもって語りかければ、ヤツは満面の笑みを持って自慢げに肉体をさらけ出す。

 

「ああ、あの茶番か。演出には随分と苦労させられたぞ。ふふふ、だがおかげで私は最強の肉体を手に入れることができたがね。これまで数多の人造人間を作り出してきたが、結局このわたしが納得できるほどのモノはできなんだ。それもこれも、貴様が強すぎるせいだぞ孫悟空…!」

 

「…おほめに預かり光栄だな。あの銀ピカをけしかけてきたのもお前か?」

 

「その通り、だが銀ピカなどではない。アレはメタルクウラと呼ぶがいい。とある惑星で死にかけていたフリーザ一族のクウラをわしが拾い、材料としてやったのよ。それにしても貴様の拠点を潰せなかったのが残念でならん。残念ながら貴様らの敵としてはまるで役にも立たなかったからな。だが、データ収集には十二分に役立った。もはや貴様など恐れるに足りんわ」

 

目の前でペラペラと喋るドクター・ゲロを今すぐ殺してやりたい気持ちが沸き上がるが、せっかく相手が勝手に喋ってくれてるんだ。もう少し我慢すべきだろう。俺は自身の体温が急上昇していくのを感じながら、なんとか冷静さを保つ。

 

「他の人造人間はどうした」

 

「他の?ああ、あの出来損ないどもか。もはや興味などないがせっかくなので教えてやろう。“解放した”よ。…くっくっく、ようやく表情が変わったな。焦っているのか?貴様には到底敵わない出来損ないだが、中でも17号は中々に見所がある。唯一“変身”できたのはヤツのみよ」

 

「…最後の質問だ。その体なら俺に勝てると思ったのか?」

 

「それこそ愚問だな。この人造人間21号ならば勝てると確信したからここにいるのだ!」

 

言い終わると同時にドクター・ゲロ、人造人間21号は変身する。

 

白かった体毛と髪の毛が灰色に代わり、筋肉が膨れ上がっていく。両腕にはフリーザ一族のような水晶状のモノが現れた。

 

「くくく、貴様が得意とする超(スーパー)サイヤ人への変身もこの通りよ。さあ、もはやパワーでは貴様をも上回るぞ!どうやってわたしに勝つつもりだ!」

 

「言いたいことはそれで終わりか?」

 

「くどいぞ!いや、恐れをなしたか?ははは、無理もあるまい。わたしが研究し尽くしたお前のコピーであるこの肉体は、あらゆる武道家のデータがインプットされておる!さらには!フリーザ一族の特性を取り込み水晶体によるパワーアンプを取り付ーーーぐはあっ!?」

 

「黙っていればごちゃごちゃといつまでも…聞いてられねえぜ!」

 

回し蹴りでさきほど吹き飛ばしたのとは逆の方向へ飛んでいったドクター・ゲロはすぐさま体勢を直すものの、その表情には驚愕が張り付いている。

 

「し、信じられん!この体はあらゆる面で貴様を上回るはずだ!むざむざ一撃をもらうなどと…!!」

 

「だったら納得いくまで試してみたらどうだ?科学者なんだろう」

 

「おのれええ!」

 

人造人間21号なる俺の肉体のコピーを操るドクター・ゲロは、先ほど以上のスピードで俺へと連打を加えてくる。

 

一撃一撃がすさまじい威力だ。余波だけで床がひしゃげ、壁が弾け飛ぶ。

 

だがそれだけだ。疲労をまるで見せずにこちらへ突撃し続けるドクター・ゲロだが、“こんな”攻撃で俺を倒そうだなどと、武道家を舐めすぎだ。

 

「なぜだ…!?なぜ当たらん…!!当たりさえすれば、確実に倒せるはずだというのに…!!!」

 

「…じゃあ当ててみろよ。どうした、怖いのか?」

 

「ふ…ふざけおって…!!!後悔するがいい!!」

 

当たれば星でも一撃で壊せるほどの気がこめられたパンチが俺に迫る。

 

ドンッ!!!

 

空気を震わせ、度重なる余波にビッグゲテスターが震える。

 

「…あ、ああ…!!」

 

間違いなく顎にめがけて正確に飛んできたパンチだが、正確なだけに対処も簡単である。俺は攻撃を受ける瞬間、パンチが当たる場所へ正確に等量の気を込めることで、威力を寸分の狂いなく相殺してみせた。ずいぶんとショックを受けているみたいだが、これぐらいの技なら俺が知ってるだけで8人は使えるやつを知ってるぞ。

 

「こんなもんが全力か?じゃあ俺がお前に正しい打ち方を教えてやるよ、そらっ!!」

 

「~~~っっ!?」

 

俺の一撃がドクター・ゲロのみぞおちを深くえぐると、ドクター・ゲロは声も出せずにうずくまる。

 

「言葉にして説明してやろうか?お前はデータに頼りすぎなんだよ。その体が機械式なら、あるいは集めたデータも役に立ったかもな。だが、その体は俺が30年以上に渡って鍛え抜いてきた体だ。癖まで同じなんざ、完璧にコピーしすぎてんだよ。お前が意識してないだけで、どれだけの癖があると思ってる。踏み込むときに軸足は意識したか?上半身と下半身が別々に動いちゃいないか?殴る瞬間力みすぎちゃいないか?あげくの果てには、きちんと力が伝わってないから余波で周りが壊れる。わかったか、無駄だらけなんだよ、お前の最高傑作は」

 

「そ、そんな馬鹿な…!!これが理論上の最適解のはずだ…!もっとも強い肉体は!これで間違いないはずなんだ…!!」

 

叫びながらドクター・ゲロが向かってくるが、中身が陰気な科学者のじじいじゃ楽しくもない。

 

力自慢の素人がやみくもに拳をふるっているのと大差ないのだ。

 

相変わらず俺は超(スーパー)サイヤ人になることすらなく攻撃を避けていく。

 

「その体の中身がそれなりの達人なら、あるいは俺とやりあえたかもな。…だがドクター・ゲロよ、お前自身が強くなることを望んだ時点で、全部詰んでたんだよ」

 

俺はいっそ哀れみすらこもった目でヤツを見つめる。

 

「やめろ…!わしを見るな…!わしをバカにするんじゃない…!!そんな目で!わしを見るんじゃなあああああい!!!!」

 

「…終わりだ」

 

俺はドクター・ゲロを蹴り飛ばし、杭状にした気で動けないように拘束する。

 

「せめてお前が目指した体の全力で葬ってやる!!か…め…は…め…!」

 

両の掌に莫大な気が凝縮されていく。青いエネルギーがスパークし、全身を電光が包む。

 

「波あぁぁぁぁぁ!!!」

 

「はは、はははははっ!そら見ろ!やはりわしは正しかった!その体こそ、宇宙最き………」

 

俺の放ったかめはめ波は、ビッグゲテスターをも巻き込み崩壊させていく。

 

「ん?」

 

そのなかに弱々しい気を感じ、壁を破壊して向かっていくと、そこには無数のチューブに繋がれたクウラがいた。

 

「生きているのか…」

 

俺は不意にクウラへ哀れみを感じた。ヤツからそれほど邪悪な気を感じなかったのも大きい。

 

俺はチューブを引きちぎりクウラを抱えると、ビッグゲテスターを後にするのだった。

 

地球へ急がなければ。

 

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***side 天津飯***

 

ピッコロ神様に回復してもらった俺は、正直情けない思いでいっぱいだった。

 

こんな体たらくではせっかく修行をつけてくださった界王様や武天老師様、そしてなにより悟空さんに顔向けできない。

 

「なんじゃ、天津飯。せっかく回復したというのに、浮かない顔をしおって。さては負けて倒れたことを気にしておるな?お主が分裂した銀ピカを何体か倒してくれたから、わしやクリリン達もどうにか戦えたというに」

 

「…武天老師様」

 

「それと、悟空のやつに失礼な態度を取ったとか思っておるなら気にせんでよい。あれがその程度のことを気にするたまか。わしがいうのもなんじゃが、自業自得じゃろうがアレ。それよりさっさと魔封波辺りで体の残った二体を封印せねばならんぞ。徐々にじゃが、気が回復しておる」

 

「天さん、僕役に立てなかったけど、せめて封印くらいは手伝わせて!」

 

「…ああ、ありがとうチャオズ。武天老師様もわざわざありがとーーー危ないっ!」

 

間一髪界王拳を発動し、武天老師様とチャオズを抱えて避ける。さっきまで俺たちがいた場所には、気功波による大穴が開いていた。

 

だがそんなことよりも、俺はそれを行ったであろう人物を見て固まってしまった。

 

「…ふん、外したか。命拾いしたな、ジャッキー・チュンよ」

 

「お主は…!桃白々!!」

 

「白々さん!?なぜこんなところに…!いえ、その姿はまさか!?」

 

俺はRRの刺繍が刻まれた軍服を身に纏う白々さんを見て愕然とする。

 

以前悟空さんから聞いたことがある。かつてレッドリボン軍という悪の組織と戦ったと。ほとんどの連中は大したことがなかったが、唯一ドクター・ゲロという男が作った人造人間だけは研究が進めば脅威になったかもしれないと。

 

そしてこうも言っていた。『殺したつもりだが、もし生きていれば必ずヤツはまた人造人間を作る』と。

 

「人造人間…!」

 

「ほう、私の正体をもう見抜いたか」

 

改めて観察すれば白々さんからは気がまるで感じられない。これも悟空さんが言っていた人造人間の特徴のひとつだ。

 

ドゴォォォォン!!!

 

上空からの爆音に見やれば、そこにはいつの間にか戦い始めたのかピッコロ神様と戦う痩せぎすな男の姿があった。さらに驚くことに、不意打ちを受けたのかピッコロJr.が倒れ孫悟飯がすがりついている。

 

「よそ見をしている場合か?」

 

「ーーーっ!?」

 

俺はとっさに防御するも、かつて対峙したときとは比べ物にならない速度で踏み込んできた白々さんの一撃をもらう。

 

回復が間に合っていてよかった。俺はダメージを四身の拳を応用して“なかったことにする”と、下がった気を補うために界王拳を発動させた。

 

「界王拳!30倍!!」

 

これまでの修行で基礎能力を大きく伸ばした俺は切り札を使う。これこそ、界王様の元で会得した俺の必殺技。

 

精神と肉体を集中し、爆発的に気を上昇させるこの技は、それと引き換えのデメリットも大きい。

 

この技を限界を越えて発動した場合、それに耐えられなければ肉体は崩壊するのだ。

 

今の俺にできるのは本来10倍まで。それを、四身の拳で自分に重ねた分身に引き受けさせることで無理矢理上限をあげている。ましてや、すでにさきほどのダメージを無効化するために気の4分の1を消耗している。

 

無理はできないが、さきほどの一撃から判断するに恐らくこれでも白々さんには勝てない。

 

「ならば…!!界王拳、50倍だ!!」

 

四身の拳への負担が一気に増え、残り三つの内二つをダメージ引き受けに回す。

 

俺は界王拳の状態特有の風切り音を響かせ、白々さんに突撃する。

 

「ふん、ぬるいわ!」

 

しかし俺の決死の一撃は、あっさりと身を翻した白々さんによって避けられてしまう。

 

見れば、俺が界王拳を発動する時間を稼いでくれたのか、チャオズと武天老師様が倒れている。死んではいないようだが、早いところ仙豆を与えるかピッコロ神様に回復してもらわないと手遅れになる。

 

俺は覚悟を決め、自らの体も犠牲にしたうえで戦おうと界王拳を引き上げんとするが…それよりも早く白々さんの猛攻が始まった。

 

「そらそら腕が下がっているぞ!どうしたどうした!私のような悪党一人倒せんで、なにが正義の武道家か!ふははははは!」

 

白々さんの連打に晒され、俺は意識を遠退かせる。

 

思い出す。8年前、俺たちの前に姿を現した白々さんのことを。

 

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【8年前】

 

「…ぜえ、ようやく、ぜえ、見つけたぞ、ぜえ、天津飯、チャオズ」

 

かけられた声に振り向けば、そこにいたのはかつて俺が憧れ目指した人物ーーー桃白々さんが立っていた。

 

どうやら手漕ぎボートでここまで来たらしく、さすがの白々さんも息を切らせている。

 

「…久しいな、桃白々よ」

 

「ぜえ、ぜえ…うおっほん!ふん、ジャッキー・チュンか。偏屈老人がなんのようだ?なんならそこの二人を始末するついでに貴様も殺してやろうか。なぁに、特別にお代はサービスしてやる」

 

その言葉に、俺とチャオズはショックを受ける。やはり鶴仙人老師は、俺達を始末するつもりなのか。

 

「させると思うてか?」

 

俺たちの前に武天老師様が立ちはだかる。最初は亀仙人老師と呼んでいたが、クリリンが武天老師様と呼んでいたので俺たちもそれに合わせた形だ。

 

「おいおいなんのつもりだジャッキー・チュン。まさかお前が私に勝てるなどとは言うまいな」

 

嘲りの表情を浮かべながら笑う白々さんだが、武天老師様の余裕は崩れない。

 

「そうか、お主は“今の”わしの全力を知らんかったな」

 

「はっはっは!全力とは!百年ほど前に戦って引き分けて以来、私は鍛えに鍛えてきた!それが貴様のような老いるに任せてきた者の全力程度で、勝てると思うてか!!」

 

白々さんは言い終わると武天老師様へ向けて駆け出す。しかし武天老師様はまるで慌てず、白々さんの出した突きを杖で軽くいなしてそのまま投げ飛ばす。

 

「…むう!?なんと小器用な真似を…!だがそんな小手先でこの私が倒せるかっ!」

 

再び向かってきた白々さんだが、その合間に武天老師様は戦闘体勢へ移行している。

 

な、なんと雄大で落ち着いた気だ…!

 

「むぅ…!?き、貴様いったいどうやってそんな力を!」

 

「なに、鍛え直しただけじゃよ」

 

「バカにしおってぇ…!!」

 

全身をわなわなと震わせた白々さんの気が、右手の指先に集中していく。

 

「む、武天老師様!」

 

「遅いわっ!どどん波ぁ!!」

 

慌てて俺が声をかけるも、そのときには既にどどん波は発射されていた。

 

だが驚くべきことに、武天老師様はそれを片手で受け止めあまつさえ握りつぶしてしまった。

 

あまりと言えばあまりな光景に周囲のみんなが固まっている。いや、クリリンだけは平常心だ。まさかこれ以上の光景を見たことがあるというのだろうか。

 

それにしてもすさまじい。白々さんは驚愕のあまり腕がふるえ、あまつさえ鼻水まで出している。世界最強の殺し屋と言われた男の威厳はまるでない。

 

なぜかと言えば、気功波を握りつぶすという行為がお互いの圧倒的な力量差を現しているからだ。

 

俺とて、かつて鶴仙人の元で修行していた際には亀仙流の奥義であるかめはめ波を無効化する技を身に付けんとしていた。

 

だが今武天老師様がやったのはそういった技巧的なものでは断じてない。

 

「まだ、やるかね?」

 

「な、なんたる屈辱…!覚えていろジャッキー・チュン、次に会うときが貴様の最後だ!」

 

あまりの力の差を見せつけられた白々さんは、その感情をどこへ向けていいかわからないように見えた。

 

だからまるっきり小物同然の台詞を言って去っていく彼を、俺はどうにも笑うことができなかった。

 

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そしてあれから八年もの歳月が過ぎた。

 

俺の前に立ちはだかる白々さんは、いや桃白々は、かつての強さを遥かに上回る力を手に入れて戻ってきた。

 

だが俺にはわかる。桃白々の矛盾が。

 

「桃白々!あんたはそんな力で満足なのか!!」

 

「なに?」

 

「あんたの強さは、そんな、借り物の力でよかったのかと、聞いているんだ!」

 

軋む体に鞭打ち、桃白々の連打を無理矢理かいくぐって一撃をいれる。

 

「むぐっ!」

 

だが、たった一撃を与えるために随分と消費してしまった。

 

このままでは勝てないだろう。そして負ければ、目の前の男は躊躇せずこの場にいる全員を殺す。

 

俺は覚悟を決める。桃白々を完膚なきまでに倒す覚悟を。

 

「あんたがあれからどう悩み、どうその力を手にいれたかを俺は知らない。だがこれだけは言える。かつて最強と謳われたあんたの拳は、今泣いている…!」

 

俺はズボンから出した虎の子の仙豆を口に放りいれて噛み砕く。

 

一口ごとに力が充足していき、ダメージを負った体は一気に全快へと回復する。

 

「だったらなんだというのだ。さっさとしろ、私には時間がないんだ…!」

 

どこか焦りを感じる口調ながら、桃白々は俺に攻めかかってこようとはしない。

 

「はあっ!」

 

俺はまず、四妖拳を用いて腕を四本に増やす。さらに…!

 

「界王拳…100倍だあぁっっ!!!」

 

俺は四身の拳で負担を分担させているにもかかわらず、体にかかる凄まじい負荷に動けなくなりそうになる。

 

「…それが今のお前の強さか、天津飯。見せてみい、この桃白々への憧れを捨ててまで目指した、強さの頂を…!」

 

「いくぞぉぉぉぉっ!」

 

俺は四妖拳で増やした拳を振るい桃白々に迫る。

 

100倍界王拳であっても対応しきる武道家としての力量に俺はこの人がここまでの強さだったかと驚愕するが、それでも力で勝る俺の拳は数の利もあって確実に桃白々を追い詰めていく。

 

「っぐっはあっ!?こ、ここまで力の差があろうとは…!」

 

上半身の服をずたぼろにされ、なぜだか目に見えて消耗が見えてきた桃白々だったが、その口には笑みが浮かんでいる。

 

「くっくっくっくっく、ふっはっはっはっはっは!!…天津飯よ、これが最後になる。私の命を、生きた証をこの一撃に込める!見事受けきってみせい!!」

 

そう言った桃白々は俺の目の前である意味特徴的な構えを取り始めるが、俺はそれに驚愕する。

 

「そ、その技は…!?いえ、なぜあなたがその技を…!」

 

腰だめに構えられた両の掌に気が充足していく。なぜだかさっきから桃白々の気が感じられるようになったが、今放とうとしている技には驚くほどに大量の気が込められている。

 

「ふふっ、驚いたか。この技の方が全力を出すのに適しているのでな!さらに言うならば、元々私は武泰斗様の末弟子よ。兄者への付き合いで鶴仙流を名乗っておっただけで、あえてつけるならば桃仙流とでも言ったところか。ゆえに…!」

 

すでに球状の気と変わったかめはめ波だが、桃白々は発射しようとはしない。必殺の瞬間を狙っている。

 

「兄者達がこれまで鍛えてきた技は、源流を同じくする私には簡単に真似できる技なのよ!さあどうする天津飯!座して死ぬつもりがなければ受けてみよ!かめはめ波っ!!」

 

目前に迫る巨大な気功波に対して即座にそれを構成する気の仕組みを見きると、俺は四本の腕を思いきり広げ、かめはめ波を受ける寸前で気合いを発し、すべてを消し飛ばさんと迫る桃白々のかめはめ波を消してみせた。

 

「よくやった…!!」

 

そう一言告げた桃白々を見れば、その髪は真っ白になっていた。

 

「…っ!白々さん!」

 

俺は倒れる彼を慌てて抱き起こすが、その体は見た目とは裏腹に異常なほど軽い。

 

「…ふふ、借り物の力の代償よ。人造人間14号として改造された私は、いわゆる失敗作だった。圧倒的な出力の代わりに、全力を出すと体の細胞が耐えきれずに崩壊するという、な。恐らく放っておいても、戦えたのは一時間が精々だろう」

 

「大丈夫ですよ、白々さん!その体だって、きっと治せますよ!」

 

俺はそう言うが白々さんは無言で首を横に振る。

 

「…もうよい。かねてから目の上のたんこぶだったジャッキー・チュンのやつも倒せた。例え失敗作でも間違いなく最強と呼べるだけの力も得た。そして、それを自分の弟分が打ち破ってくれた。なにより私は悪党だぞ、生き残っても誰のためにもなるまい」

 

すべてを悟ったかのように告げる白々さんからいよいよ力が抜けていくと、白々さんの体は砂のように崩れ落ちた。俺はいつのまにか涙を流していた。

 

かつて世界最高の殺し屋とまで謳われた男の、あまりに儚げで、そしてあっさりした死に様だった。

 

だが泣いてばかりもいられない。早くみんなを助けなくてはーーー

 

「悪いな、あんたもそのまま寝ててくれ」

 

爽やかな男の声が聞こえたかと思うと、俺は首筋に一撃をもらってしまう。

 

しま、った…意識……が…おのれ…

 

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【番外編】

 

 

「ほふひんはま、ははひもほろもはほひいえふ」

 

突然くわえられたまま喋られたことが予期せぬ刺激となり、俺はマイの喉奥へと向かって勢いよく射精する。

 

「~~ぐっ!…ふぅ、マイいったい急にどうしたんだ」

 

「んちゅ♪んぷっ、はあっ…!あ、申し訳ありません。さきほどわたしが言ったのはそろそろお子を宿したいと思ったので」

 

言われて俺はマイだけがこの9年間で子供ができなかったことを気にしているのかと記憶を振り替える。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ショッピングモールにて。

 

ガーリィファッションに身を包んだマイとデートをしているとき、不意にマイが物陰に隠れると繋いでいた手をスカートのなかへ導いてきた。

 

マイは下着を吐いていなかった。

 

「ああぅ…!だからって…!こ、こんなところで、しなくても…!」

 

言葉とは裏腹にだらしなく表情を緩めるマイの顔を見て俺はさらに股間を固くする。

 

スカートをたくしあげ、俺は人気のない非常階段で彼女を犯し貫いた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

トランクスの授業参観にて。

 

シックなスーツで身を固めた俺、ブルマ、マイの三人は学校内にある食堂で昼食をとっていた。

 

すると、ブルマが化粧直しに行っているタイミングでマイが俺にプレゼントだとなにかのリモコンを渡してきた。

 

…とりあえずMAXパワーにした状態でリモコンスイッチを押してみると、案の定マイがその場で身悶えし始める。

 

俺はブルマと入れ違いにマイと一緒に多目的トイレへと入って鍵を閉めると、準備万端なマイの尻へ無言で逸物をねじこませる。

 

「んひぃぃぃっ…!おしり、おしりはよわいのぉ…!!」

 

スーツ姿のマイを押し倒し、奥へ奥へと突きいれることで彼女に反省を促すつもりではいる。いるったらいる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

他の妻たちと比較しても明らかに多くセックスしているマイと俺だが、ひとつだけ欠点がある。

 

マイは俺の逸物をくわえるのが好きだ。なので、セックスで射精するときは必ずといっていいほど口のなかに欲しがる。

 

膣でも出しているが、少ない精液では妊娠しにくくてもおかしくはない。

 

で、あるならば。やはり以前他の妻たちを孕ませたときのように繋がりっぱなしでいるしかあるまい。

 

「…よしわかった。今日から一週間ほど予定を空けるから、しばらくパオズ山の湖畔で過ごすか」

 

「い、一週間…!やだ、ご主人様ったら、あたしを壊すおつもりですね…♪」

 

顔をすっかり赤らめ発情しきったマイの表情は相変わらず魅力的だ。

 

だがご奉仕の途中で口を離すとはなっていないな。

 

俺は妄想に身悶えするマイのクリトリスを引きちぎらんばかりに引っ張りあげる。

 

「ひきゃあ…っ!ごしゅ、ごしゅじ、さまっ!?そこ、そこは引っ張っちゃだめですぅ…!」

 

体をのけぞらせるマイだが、本当にクリトリスが千切れてはたまらないので適度に力を加減して倒れそうになるマイを支える。

 

「向こうに行ったらこんなもんで済まさないぞ。逃げないようにがんじがらめにして、犯して犯して犯し抜いてやる…!」

 

「ああ…、すてきです…ご主人様…ひぐっ!」

 

「まずは奉仕の途中で口から離した罰だ。特大サイズでマンコをえぐるぞ…!」

 

「あが…!かっは…!おっき、すぎ…りゅ…!」

 

俺はマイの腕ほどはあろうかというほどに太くなった逸物を突っ込むと、乱暴にマイを蹂躙し始める。

 

下腹部から肺や胃を押されるような感覚に、マイはだらしなく顔を歪めながら失禁して喜ぶ。

 

「んごぉ…!おなか、ひろがっちゃう…!赤ちゃんのへや、むき出しになっちゃうぅ…!」

 

もちろん拡がった分はちゃんと元に戻すさ。抉じ開ける楽しみがあるしな。

 

俺は悲鳴をあげるマイを抱えて深く貫きながら、本日何発目かの精液で彼女の子宮をたっぷり満たしてやるのだった。

 

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【後日談】

 

結局その後の小旅行でマイはしっかり妊娠した。

 

旅行を羨ましがって引き留めようとしたスノも連れていったら、同時妊娠したのは驚きだったが。

 

完全にセックスできなくなる前に全員並べてセックスするのもいいかもしれん。

 

 




補足★説明
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・ドクターゲロがおかしくなった理由
彼は元々科学者ですが、体を捨てて新たな器に移動した際、これまでとは比べ物にならない力を持ったことから次第に全能感に支配されていきました。そうして彼を諫める立場にあったドクター・ウィローこと13号をはじめ、他の人造人間は事件の直前までビッグゲテスターで眠らされている状態となり、サイヤ人の襲来に併せてメタルクウラを侵攻させた次第です。
・なんでギリギリまで察知されなかったの?
悟空が警戒していたのは太陽系より外側だった為です。それより内側は気を察知することと、地球を被う結界で対処するつもりでした。ところがビッグゲテスターは悟空が警戒網を敷くより以前に木星近辺に停泊しており(ガニメデ辺りにチューしてました)事前調査では違和感を感じなかったのが原因となります。またメタルクウラは人造人間と同じチューニングを受けていましたが、気を感じられた方が悟空が焦るだろうと思い直し、急遽侵攻途中でステルス機能を解除されています。
・ドクター・ゲロこと人造人間21号ってまともに戦えたら強かったの?
かなり強敵になります。そもそも悟空の体に気を増幅するパワーアンプを取り付けた形になりますので、はっきり言って他の戦士では相手になりません。ところが中身がまるで方向性の違う天才じじいが入ったことにより、せっかくの達人プログラムもまるで活かせないままボッコボコにされました。
・ドクター・ゲロはなにがしたかったの?
最初は人造人間を率いて世界を征服することが目的でしたが、途中から悟空のクローン体がどこまで強くなるのか、強くなれるのかという妄執に憑かれてしまいました。そしてどれだけ科学的なアプローチで強化しても、悟空はあっさりそれを越えて強くなるので、焦れったい気持ちが次第に憎悪へ変わっていき、自分の全能力を使って悟空を精神的に追い詰めようと考えました。その結果が不意打ちでのカプセルコーポレーション襲撃であり、仲間たちへの強襲です。
・なんでメタルクウラと他の人造人間を一緒に戦わせなかったの?
自分が至高であると思ってしまったドクター・ゲロにとっては、他の人造人間は邪魔でしかありません。なまじ自由意思を残したがために自分へ逆らうものが多く、とても命令に従う人造人間はいなかったのです。唯一16号だけがある理由からドクター・ゲロを庇いましたが、彼はこのせいで故障してしまったため、修理のために地球に残されました。おかげで死んでませんが。
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