※この作品はR-18です。

ドラゴンボールC【本編完結】   作:SHV(元MHV)

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彼のシーンは仮面ライダー555のED曲『THE people With no name』やライダーチップスの『Dreamer』『rider firstway』を聞きながら書きました。




狼牙、疾風の如く★

***side 人造人間15号***

 

俺はたった今気絶させた男をさきほど気絶させた連中と合わせて移動させる。

 

「狼牙風風拳…!」

 

俺は奥歯に仕込まれたスイッチを押し、技の名前を叫ぶ。別に技名を言う必要はないが、こういったモノは気分が大事だ。

 

瞬間、世界の速度が変わる。

 

塵や埃はまるで水中のようにゆるりとした動きに変わり、音の一切が低音になっていく。

 

十キロは離れた場所へ数秒でたどり着くと、再びスイッチを押して俺に仕込まれた特殊能力である“加速装置”の効果を切る。

 

そこには俺が戦いに巻き込まれぬよう連れてきた達人らがいた。

 

ひぃ、ふぅ、みぃ…10人か。

 

全員それなりに強いみたいだが、正直13号の戦いに巻き込まれればひとたまりもないだろうからな。

 

少々強引で悪いが、ここは気絶させてでも避難してもらうぜ。

 

「ま、待つんじゃ。お主、一体何者じゃ」

 

誰何の声を上げたのは、筋骨隆々とした老人。かなりのダメージがあったと思うが、一番最初に目が覚めるとはな。

 

たしか、データによれば武天老師と言ったか。

 

「俺は人造人間15号です。あなたに危害を加えるつもりはありませんので、ご安心を」

 

「人造人間じゃと!?なぜ人造人間であるお主がわしらを助けるのじゃ」

 

「…俺にもわかりません。ですが、PRⅡが言っている。俺は、俺のしたいようにするべきだと。それではっ!」

 

俺は再び加速状態に入り、その場を去る。

 

これであの場に倒れていた人間は全員避難させたはずだ。だが戻ってみれば、そこでは恐ろしい事態が起きていた。

 

「よくも…!よくもよくもピッコロ兄さんを…!ゆ゛る゛さ゛な゛い゛………!!!!!」

 

あの子供ーーーデータによれば孫悟飯が人造人間19号、メタルクウラを蹂躙するほどの強さなのを俺は知っている。

 

だがそれは今非常に不安定なものに見えた。だからこそ恐ろしい。あの子が慕っていた対象が傷つき倒れたということが。

 

『ヤーチャ様。観察対象のパワーエナジーが加速度的に上昇しています。万が一暴走状態に入れば、地球そのものが危険な可能性があります』

 

傍らに飛んできたPRⅡが俺に話しかける。俺のことをヤーチャ様と呼ぶこのサポートメカは俺とリンクし、あらゆる面で俺を支援する。戦闘においては優秀な相棒だ。なぜ俺をヤーチャ様と呼ぶかはわからないが、不思議と嫌な気持ちにはならない。

 

「なに?それは不味いな。俺のパワーでどれだけやれるかわからんが…最悪俺たちで止めるぞ、PRⅡ」

 

『はい、了解です。ヤーチャ様』

 

「ま、待て…」

 

構えを取る俺たちを止めたのは、倒れていたナメック星人だ。13号のデッドリーボンバーを受けて生きているとは、驚きだな。

 

「無理をするな。手足がまとめて吹き飛んでいるんだぞ」

 

倒れているナメック星人は、不意打ちを仕掛けた13号から孫悟飯少年を庇って重傷を負っていた。

 

むしろ生きているのが不思議なくらいだ。

 

「お、俺なら問題ない。懐に仙豆が入っているから、それを食わせてくれ…!」

 

「仙豆、あの奇妙な豆か。待っていろ」

 

俺はナメック星人の懐を探り豆を取り出すと、それを口に含ませてやる。

 

『観察対象のパワーエナジーが回復。傷も修復しつつあります』

 

「データでは知っていたが、すごいものだな」

 

「傷が治るのを待ってはいられん、ふんっ…!」

 

ナメック星人が気合いの声を上げると、驚くことに千切れた手足が生えてきた。

 

「なんとまあ…!」

 

『観察対象の損傷回復。ヤーチャ様、先ほどの観察対象が動き始めました』

 

「ああああああああああああっっっ!!!!」

 

全身を黒い電光で包んだ孫悟飯少年は、一足飛びに上空で戦う13号の元へと向かっていく。

 

「父上、避けてくださいっ!」

 

「むぅ…!」

 

進路上にいた地球の神はとっさに避けるものの、飛んでくる孫悟飯少年に腕を一本巻き込まれて消滅させられる。

 

「…」

 

人造人間13号はそれを見てもなんら動揺することなく、デッドリーボンバーを連続で発射する。

 

孫悟飯少年はするすると避けていくが…

 

「まずい、あんなものが地上に当たれば地球が吹き飛ぶぞっ!」

 

駆け出したナメック星人に合わせて、俺も走り出す。

 

「狼牙風風拳!」

 

PRⅡを持ったまま加速状態に入った俺は真っ先にデッドリーボンバーの前までたどり着く。

 

「PRⅡ!リフレクトモード!!」

 

『了解です、ヤーチャ様』

 

俺の言葉に従い、PRⅡが姿を変える。鏡面のような輝く装甲をもつ盾へと変形したPRⅡを手にし、俺はデッドリーボンバーの前へと立ちふさがる。

 

「ひとつ!」

 

まずひとつめのデッドリーボンバーを弾き返し、それを上空にある別のデッドリーボンバーにぶつける。

 

「ふたつ!」

 

パワーエナジーを右足に込め、横を通りすぎようとするデッドリーボンバーを蹴りあげる。

 

「みっつ!」

 

同じタイミングで落ちてきたデッドリーボンバーをPRⅡを投げることでひとつを弾き、もうひとつを今度は肘で叩いてナメック星人の方向へ逸らす。

 

「よっつ!いつつ!」

 

戻ってきたPRⅡを構え、ひときわ大きなデッドリーボンバーを正面から受け止め、残り四つのデッドリーボンバーにまとめてぶち当てる。

 

「まとめて、ここのつ!」

 

どうにか全弾迎撃できたみたいだな。

 

「…俺の方に逸らすなら、せめて一言よこせ」

 

「はっはっは、すまんすまん」

 

隣に並び立ったナメック星人に文句を言われたが、彼なら大丈夫だと思ったからな。

 

だが、このままでは余波だけで危険だ。

 

「…ジュニアよ、無事か」

 

「父上こそご無事で…!」

 

降りてきた地球の神がナメック星人に話しかける。なるほど、さきほども言っていたが血縁者ではないかというデータは正しかったか。だがナメック星人はいったいどうやって交配するのだろうか。

 

「悟飯が暴走してしまいました…!俺が、もっとしっかりしていれば…!!」

 

忸怩たる思いを漏らすジュニアと呼ばれた方のナメック星人だが、俺からすれば気配のしない13号の不意打ちに対処できただけでも上出来だと思うがね。

 

「後悔するのは後だ。ジュニアよ、フュージョンするぞ!」

 

「はい、わかりました!」

 

なるほど、なにか策があるとは思ったがフュージョンとはな。たしかメタモル星人の持つ特殊能力、いや技術だったか。

 

二人のナメック星人は並び立ち、パワーエナジーをまったく同じになるように調整する。

 

「「フュ~~…」」

 

どこか滑稽に見えるポーズだが、データによれば精神を集中させるための重要な儀式らしい。

 

「「ジョン!!ハッ!」」

 

二人の指がぴったりと重なりあい、光に包まれて融合する。

 

『悟飯!お前は俺が止めてやる!!』

 

元より凄まじいパワーだった二人のナメック星人だが、フュージョンしたことによる効果はさらなる莫大なパワーを与えていた。

 

「…」

 

「があああああっっ!!!」

 

上空での戦いは不思議な様相を見せていた。一方的に攻めているかに思えた孫悟飯少年は、逆に追い詰められていた。

 

「いかんっ!孫悟飯少年はエネルギーを吸収されている!あれでは13号がパワーアップするだけだ!」

 

俺は事態の悪化に思わず叫ぶが、フュージョンしたナメック星人は動じずに二人の動きを見つめていた。

 

『…なるほど。あの人造人間、すでに自我のほとんどを奪われてるな』

 

「どういうことだ…?」

 

『やつが着けている頭のリングがあるだろう。今やつはそこからの命令に従っているにすぎん。ゆえに、あれさえ破壊してしまえばヤツを止めることができる。…人造人間であるお前にこんなことを頼むのは奇妙かもしれんが、お前には人造人間13号を止めて欲しい。お前なら出来るのだろう?少し余裕のある態度がその証拠だ』

 

「…孫悟飯少年はどうする?」

 

図星を突かれて黙りそうになるが、俺は懸念事項を伝える。今の孫悟飯少年を殺さずに止めるのは俺でも難しそうだ。

 

『それは俺に任せてほしい。必ず止めてみせよう』

 

「よしきた、じゃあ俺も本領発揮といくか…!」

 

俺は内包するパワーエナジーを解放し、全身を包んでいく。

 

「PRⅡ、行くぞ!マニピュレートモード!」

 

『了解です、ヤーチャ様』

 

PRⅡは盾の姿から、球状の形態へと変形する。俺とのリンクを強化した形態であり、俺からパワーエナジーを供給することができる。

 

俺はエネルギーの半分ほどをPRⅡに注ぎ、余剰エネルギーがスパークするほどに充填させる。

 

「受けてみろ、スフェリカル・ブレッド!!」

 

慣性の法則を無視するかのように不規則な起動を描いてPRⅡは飛んでいく。

 

13号は目で追うのを諦めたのか、自身の周囲にバリアを展開して攻撃に備える。

 

ふん、そんなもので俺のスフェリカル・ブレッドが止められるものかよ。

 

バギンッ!

 

バリアを砕き肉薄したPRⅡだったが、惜しくもわずかに首を逸らした13号の頭の横を通りすぎていく。

 

「狙い通りだな」

 

「…!」

 

加速状態で接近した俺にわずかに驚愕した表情を見せる13号だったが、この距離ではエネルギーを吸収することもできまい。

 

残ったパワーエナジーを込めて突きだした拳は、狙い違わず13号の頭をリングごと砕くのであった。

 

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***side ピッコロ(フュージョン形態)***

 

俺はピッコロであってピッコロではない。

 

二人の人格が融合したことによる泡沫のような存在だ。

 

だが今の俺の精神は、融合したひとりの精神が色濃く出ている。

 

『悟飯!戻ってこい!』

 

「うあああああ!!」

 

黒い電光を纏い暴走する悟飯の姿は、痛ましくて見ていられない。なぜならば、溢れ出す気によって自分自身をも傷つけているからだ。

 

その原因を作ったのが俺であるならば、解決してやるのも俺でなければならないと、ピッコロJr.としての精神は思う。

 

それが情けなくも父の力を借りてのものだとしてもだ。

 

悟飯がでたらめなパワーをそのまま気功波として撃ちだせば、フュージョンした俺はそれを真正面から受け止め地球へダメージがいかないようにする。

 

今の力は凄まじいが、老界王神が言うところのアルティメット化はフュージョンの融合エネルギーを激しく消耗させる。ゆえにこのフュージョンは三十分どころか五分しか保てない。

 

だが無駄な時間は必要ない。目的ははっきりしているからだ。

 

俺と悟飯の拳がぶつかり合う。まだ5歳という幼い年齢にも関わらず、鍛練に鍛練を重ねた自分達の融合した力に匹敵するその潜在能力に、僅かながらの戦慄を覚える。

 

だが!!

 

『どれだけ凶悪な力を持とうと!お前は俺の弟だ!帰ってこい、悟飯!』

 

暴走する悟飯を前に、融合しているにも関わらず漏れ出たピッコロJr.の強き思いが、悟飯の黒い電光を吹き飛ばす。

 

「…ごめんなさい、ピッコロ兄さん」

 

突きだされた拳に寄りかかるようにして気を失う悟飯。

 

それと同時に、激しく消耗したことでフュージョンが解ける。

 

「ふう、さすがに疲れたぞ」

 

「父上、ありがとうございました。…世話をかけさせやがって」

 

悪態をつきながら抱き止めた悟飯を優しく撫でる。

 

その顔は、とても穏やかなものだった。

 

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***side 悟空***

 

地球の状況が刻一刻と変化していく中、俺は未だ地球に戻れないでいた。

 

「は、早く俺を殺せぇっ…!サイヤ人!!」

 

「そう言われてもな」

 

俺は目の前で苦悶の声をあげるクウラの攻撃を避け続ける。弱ければなんとでもなるが、これで意外と強い。

 

ヤツはメタルクウラのように金属質な外見をしているが、その色は赤く、パワー、スピード、タフネス、あらゆる点でこれまでメタルクウラを凌駕していた。

 

すでに超(スーパー)サイヤ人に変身している俺と互角にやり合えている。そのことが殺すのを躊躇う理由でもあるんだがな。

 

地球へ運ぼうと移動し始めた途端目を覚ましたクウラだったが、どうやらなにかしらの改造を受けていたらしく、俺に向かって突然襲いかかり始めたのだ。

 

しかも嫌らしいことに、クウラの自我は残したままときている。どうやら首の下に埋め込まれた“何か”から体に指令が行っているようで、このまま殺していいものか少々困っているのだ。さらには…

 

「よそ見してるんじゃないよ」

 

「ちっ!」

 

思わず舌打ちをする程に強い人造人間18号が、操られたクウラと連携して俺を襲ってくるのだ。

 

こんな美人を殴る拳など持ち合わせていないが、さすがに時間を掛けすぎている。

 

…一気に片をつけるべきか。そう思っていたところに、地球から凄まじい気の波動を感じた。

 

「この気は、悟飯か…!まずい、アイツ暴走しやがったな!?」

 

暴走した悟飯は俺かフュージョンしたピッコロ達でなければ対処できない強さを持つ。おまけに変身が続けば続くほど、あの子の体は自分自身に壊されていく。

 

さきほどピッコロJr.の気が急激に小さくなっていくのを感じた以上、それほど猶予はない。

 

俺は一気に超(スーパー)サイヤ人第2形態へと変身し、クウラと18号を捕まえる。

 

片や拳、片や脚。俺は二人を思いきり振りかぶると、木星の周囲を回るエウロパの表面に叩きつける。

 

「がふっ!?」

「くっ!」

 

クウラにはそれなりにダメージを与えられたが、18号は動きを止めたに過ぎないな。

 

だが俺の反撃は、相手がコンマ一秒止まってくれれば問題なく行える。

 

俺は超高速で18号の懐まで入り込むと、掌底で彼女の可愛いげのある乳房をはたく。

 

「きゃっ!?…どこを攻撃してんだぃ!」

 

思ったよりも羞恥心を刺激され悲鳴をあげた18号は、最大まで気を解放するとこっちへ突っ込んできた。

 

俺は続けて彼女の小振りな尻を叩く。

 

「…くっ!いい加減にしな、はぅっ?!」

 

先ほどとは反対側の尻を叩く。悲鳴はこらえたみたいだが、様子を見る限り効いているようだ。

 

よし、畳み掛けるぞ。

 

俺は違和感に動揺する18号へ肉薄するが、ダメージから復活したクウラのデスビームに邪魔される。

 

「ああくそっ!てめえも殺せ殺せ言ってないで自分で何とかしやがれ!」

 

「それができればやっている!自分の体でも無いのにどうやって…っ!?おいサイヤ人、俺の首の下にそこの女にしたような攻撃をやれ!」

 

「断固断る!!アレは女専用だ!やるなら“痛み”になるぞ、それでもいいならやってやる!」

 

「構わんっ!」

 

一瞬クウラの動きが無防備になると、首元に小さな顔が出てくる。アレが体を操っていた本体か。クウラめ、そういうことができるならさっさとやればいいものを。

 

「歯ぁ食いしばれぇ!!」

 

白塗りで小太りな顔目掛けて俺は“最大感度”の攻撃を叩き込む。

 

「ぐああああああああっっ!!」

『ギイィニャアアアアアアアアア!!??』

 

2つの声が重なり、凄まじいエネルギーがスパークする。俺は余波に巻き込まれて吹き飛ばされそうになっている18号をバリアで庇いながら、地味に彼女の体をペチペチ叩く。

 

「やっ!?ひゃう、んく、やめ、やめろぉ…!?」

 

艶かしい声を上げながら宇宙空間で悶える18号。ふはは、愛いヤツめ。

 

とはいえあまり時間をかけてられないのも事実。俺は彼女の下腹部を握ると、そこへ最大感度の“快感”を叩き込む。

 

「~~~~~~っっっ!!!」

 

ぐるりと白目を剥いた18号は気絶し、漏らした小便が一瞬にして凍っていく。

 

「…癪に触るが礼を言うぞ、サイヤ人」

 

やれやれ、人が楽しんでるところをさっきから邪魔しやがって。

 

「言われるほどのことはしちゃいねえよ。“あの痛み”を耐えられたんだ、それだけで称賛に値するぜお前」

 

かつてコピーとはいえ人間の理解を越えた“痛み”を受けたスラッグは一瞬で塩の柱と化した。それを受けておいてこうして会話できるのだから、たいした精神力だろう。

 

「ふん、この俺を誰だと思っている!…一応確認だが、俺を改造した科学者はどうなった」

 

殺気すらにじませて問いかけてくるクウラだが、こいつの復讐する相手はすでに死んでいる。

 

「死んだよ。跡形もなく、気で完全に消滅させた。以前殺し損ねたことがあるから念入りにな。身代わりもないか探ったが、どうやら今回はそれもなかったようだしな」

 

前回ヤツを殺せなかったのは痛恨だったからな。今回は慣れない精神探査までしたんだ。これで生きていたらお手上げでもある。

 

「そうか…世話になったな」

 

「どこに行くつもりだ。まさかと思うが、フリーザの元か」

 

俺の問いかけに動きを止めるクウラ。ついさっき見たからため息を吐きそうになるが、こいつも死にたがりか。

 

「悪いことは言わない、やめておけ。それに、フリーザの元には今度あの世の達人が討伐隊として送り込まれる。俺もお前も出番はないさ…」

 

正直に言えば俺自身の手でヤツを葬りたかったがな。だがここは一応界王達の立場を優先するべきだろう。

 

なに、俺も一度対面したが、オリブーやパイクーハンといった達人の実力はピッコロ達に匹敵する。それが十数人いるのだ。不足の事態にも対応できるだろう。

 

「貴様は知らんからそう言えるのだ。俺とて好き好んであの化け物と戦おうとしているわけではない。だが理由はどうあれヤツを強化してしまったのは俺の責任。ならば、俺が責任を取るべきだろう。さもなければ俺のなかに残った“ちっぽけなプライド”が納得できん」

 

強情なやつめ。ん?強化しただと。

 

「待てクウラ。強化したとはどういうことだ…!」

 

「…本当に知らないのか。いいだろう、まずお前を手伝ってやる。そのあとにでも俺の話を聞いて考えるがいい、この宇宙の存在そのものを左右するほどの化け物を、どうやって倒すかな」

 

俺はクウラの言葉に戦慄する。どうやらいつのまにか、事態はとんでもないことになっているようだ。

 

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***side ディナー***

 

『くそっ…強すぎる…!!』

 

フュージョンした私は持てる限りの手段を用いて足止めを続けていたが、すでに弾除けになってくれる“ふりーざくん”もいない。

 

ここの様子がバレないように張られた認識阻害のバリアを解除することすらできていない。

 

このままでは、父が気づく前に全員殺される。

 

「やれやれ、ドクター・ゲロがエネルギー吸収装置を外していなければもっと早く済んだものを。お前も半端に強いからそうやって苦しむことになるんだ」

 

『だからって、諦めるわけにもいかないのでね…』

 

ブラックとゴールド。ひとつの体にふたつの人格。それらが融合した姿である私の力は、父の超(スーパー)サイヤ人に匹敵する。

 

それが手も足も出ないとは。

 

『いったい、貴様は何者だ』

 

「俺か?俺は人造人間17号。最強の人造人間だ!」

 

目の前の相手は、絶望そのものだった。

 




ちなみにパワーエナジーは原作でも出てくる単語です。界王神が言ってます。

連続投稿はここまでです。次回は少し時間を開けますが、一週間と待たせず鬼ごっこの続きを投稿予定です。

※推敲前に投稿しちゃいましたのであちこち修正しました。
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