※この作品はR-18です。

糸守最後の夏の日に   作:添牙いろは

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1話と2話の間の話となります。



サンタを待ってる子供じゃない!

 最初は、彼氏ができて浮かれているだけかと思ってた。

 遠恋ってのも大変だろうし……まー、やんわりと応援したげようかな、とも。

 でも――

 お姉ちゃんはどんどんおかしくなっていった。

 急に髪が雑になったり、自分で言ったことも忘れたり。

 挙句に学校に行く道さえ迷う始末。

 で、正気に戻ったかと思えば急に落ち込んで、家族の身を異様なほど心配し始める。

 これじゃ、うまくいってるのか、いってないのか……全然わかんないよ!

 だけど、そんな暢気なことをいっていられる余裕はすぐになくなった。

 何故かお祭りの日にぶつけられた避難訓練。

 示し合わせたように神社に突っ込んでくる隕石の片割れ。

 あまりに唐突すぎて、すべて夢かと思った。

 でも――

 言葉にできない喪失感が、後日遅れて込み上げてくる。

 何度寝ても、目を覚ましても、糸守が戻ってくることはない。

 そして――

 私たちは東京に移り住むこととなった。

 それはまるで、神様がお姉ちゃんと瀧君を引き合わせようとして無茶苦茶したみたいに。

 何しろ、新居のマンションだって、道路を挟んで思いっきり瀧君の家の向かい側。

 お姉ちゃんの彼氏とご近所様、ってのはちょっと気不味い。

 しかも、何だか舞い上がってるし。

 何が、『俺は四葉と他人じゃない』よ。

 こっちは大変なことになっているというのに、これ見よがしに彼氏ヅラするなんて!

 ……と思っていたのだけど。

 ただ、無神経に明るかったわけじゃなかったんだね。

 お姉ちゃんだけでなく、私の話し相手にもなってくれてたもの。

 東京は、人が多すぎる。

 その上、知らない人ばかり。

 でも。

 知ってる人がいないわけじゃない。

 瀧君だけは、知り合いなんだから。

 愚痴でも文句でも悪口でも、瀧君は何でも聞いてくれる。

 そうやって話していたら――お姉ちゃんより歳が近い分、話も合うことが分かってきた。

 こっちでは解らないことや難しいことも多いけど、

 瀧君になら頼ってもいいのかな、って。

 だって、お姉ちゃんの彼氏なんだから。

 私にとってはお兄ちゃんみたいなもんだよね。

 だけど――

 瀧君は、私のお兄ちゃんなんかじゃなかった。

 

 今から思えば――どうかしていたのは、私の方だったんだろうね。

 何の約束もしていなかったのに、何故か、今夜はみんなで一緒に過ごすものと決め込んでいた。

 お婆ちゃんと、

 お姉ちゃんと、

 私と、

 そして、瀧君とで。

 クリスマス・イヴなのに。

 普通に考えたら、二人きりで過ごしたいに決まってる。

 それなのに私ったら、お姉ちゃんたちにプレゼントまで用意して、

 ケーキも大きいやつを買ってしまった。

 むぅ……失敗失敗。

 お婆ちゃんとだけじゃ当然食べきれるはずもなく、残りは冷蔵庫に。

 買っておいたプレゼントは、お姉ちゃんが帰ってきてから渡せばいいよね。

 瀧君の分は、また今度にでも。

 ただ……

 今度って、いつだろ。

 少なくとも、明日来ないのは知ってる。

 お姉ちゃん、遅くまでバイトだから。

 今日休むために、無理言ってシフトを交換してもらったみたいで。

 今日という特別な日を、休むために。

 でも明日だって、半分くらいは特別な日なのにね。

 半分だけど、一緒に過ごしたかったな。

 明後日は、来る?

 その次の日は?

 私は、瀧君と逢う約束をしたことはない。

 しなくても、いつも来てくれていたから。

 お姉ちゃんに逢うために。

 そして、私を励ますために。

 だけど。

 近頃、お姉ちゃんの帰りが遅い気がする。

 うちに来ない日も、外で会ってるみたいだし。

 何だか、瀧君がどんどん遠い人になっていく。

 それは、少なからず寂しい。

 さすがにこっちの生活にも慣れて、学校での友達もできた。

 だけど……やっぱり瀧君がいないのはイヤ。

 瀧君と、もっとお話したいし遊びたい。

 でも、お姉ちゃんの彼氏、だからねぇ……。

 いつかはいなくなっちゃうんだろうな。

 お姉ちゃんと一緒に。

 置いていかれてしまう私は……どうなってしまうんだろう?

 そんなことを考えていたら――

「う、うぅ……むぅ……」

 お婆ちゃんだっているのに……どうして私はこんなに悲しいのかな。

 例えお姉ちゃんが傍にいてくれたとしても、やっぱり悲しいに違いない。

 瀧君が。

 私には、瀧君がいてくれないとダメなんだ。

 他の誰でも代わりになれない。

 立花瀧という男のコに、私は傍にいて欲しい。

 お姉ちゃんは大切だし、お婆ちゃんだって掛け替えのない人だ。

 それでも――

 瀧君に置いていかれたくない……!

 こんなに涙が止まらないのは、糸守がなくなってしまった時以来じゃないかな。

 だからきっと、

 瀧君は、いつの間にか私の心が帰る場所になっていたんだね。

 そして今度は……

 絶対に、失いたくない……!

 

 夜が明けて、クリスマス当日。

 私はベランダから下の道路をじーっと見張っていた。

 待っているのは、もちろん瀧君。

 近頃は、お姉ちゃんと一緒に帰ってくることも多いんだけどね。

 今日は寄り道もしなかったみたい。

 一人で建物に入っていくのを見計らって、

 追いかけるように、

 私は瀧君の住むマンションへと飛び込んだ。

 そして、迷うことなく呼び鈴を鳴らす。

 これまで何度も一緒に遊んで、

 目と鼻の先で暮らしてたのに、

 初めて。

 顔見知りということで、瀧君は何の疑いもなく開けてくれた。

 何事かと訝しんで、ちょっと眉はひそめてたけど。

 私がここに遊びに来るのは、そんなにおかしなことなのかな?

 そう思っただけで……少し落ち込む。

 でも、悲しい顔はしてられない。

 だって、今日は特別な日なのだから!

「メリークリスマス! プレゼント持ってきたよ!」

 クリスマスのプレゼントはクリスマスのうちに渡さないとね。

 一先ず、これで目的は完了。

 だからといって……

 受け取るものを受け取ったらハイサヨウナラ――みたいにあしらわれたらどうしようかと思っていたけど、瀧君は家の中まで入れてくれた。

 でも、その理由が私をこてんぱんに打ちのめす。

「あ、その……四葉の分は、これから買いに行くところで……」

 お茶とお菓子を勧めてくれたのは、最低限のおもてなしというか、返礼というか。

 ようするに、用意すべきものを用意してなかった、ってこと。

 私のクリスマスに対しては。

 いくら、当日遊びに来るつもりがなかったからって……

 そこまで私のこと、目にも入ってなかったの?

 これから買いに行くってのも言い訳だよね。

 やっぱり瀧君は、私のことなんて――

「ご、ごめん! 買おうとは思ってたんだけど……その、いいのがなくて!」

 火が着いたように慌てふためく瀧君の様子で、私は気がついた。

 自分の目尻から溢れる涙を堪えきれてなかったことに。

 だけど、もう遅い。

 一度泣いてるのを自覚してしまったら……どんどん悲しくなってきちゃう。

 もうどうにでもなれ! って。

 座卓を回り込んで向こう側に座っていた瀧君に詰め寄ると、ぐいと顔を近づける。

 まばたきする度に雫がポロポロ零れていくけど構わない。

 オタオタと困り果ててる瀧君の胸に……わっとしがみついちゃった!

 だって、悔しいんだもん!

 恥ずかしいより、もっと強く!

 だって瀧君……全然わかってないから!!

「女の子にとって……クリスマスは大切な日なんだよ!?」

 それは多分、誕生日の次くらいに。

 なのに、これ見よがしにすっぽかされるなんて……!

「ご、ごめん……何なら、これから一緒に――」

 その場しのぎで誤魔化そうとする瀧君を、私はキッと睨みつける。

 いまさら遅い、って。

 お金で買えるものじゃ、この悲しみは埋まらない、って!

 私が欲しいのは、瀧君との絆だもの。

 瀧君が、私から離れないでいてくれること。

 お姉ちゃんばっかりでなく、私のことも見ていてくれること。

 半分でも、四分の一でもいいから。

 私のことも、お姉ちゃんみたいに――

「瀧君、今日だけは私にも――」

 私にも、お姉ちゃんと同じことをして。

 その言葉に、瀧君の顔が真っ赤に染まっていく。

 私だって、二人がナニをしているのか、詳しくは知らない。

 でも、お姉ちゃんの帰りが遅い時――

 こっちの家に寄っていってるっぽいことは察していた。

 瀧君のお父さんも帰っていないこの家に。

 瀧君と、二人だけで。

 誰にも邪魔されず。

 ナニをしているのか……これまではあまり考えてこなかった。

 でも、今となっては何となく判る。

 恋人同士で、絆を深め合っていたんだろうな、って。

 それこそ、他人の入る余地すらなくなるほどに。

 だけど、少しくらいは私の分も残しておいて欲しい。

 私のことを、忘れないでいてくれるくらいには。

 そのために――

 私は瀧君の首周りにしがみついて、唇に、自分の唇を、

 合わせる……!

 でも、それだけじゃ子供の無邪気なスキンシップと変わらない。

 きっと、お姉ちゃんとは……こういうことを……!

「ん!? ん……」

 相手の口の中に舌を入れるとか、大人って無茶苦茶なことするよねぇ。

 舌で舌を舐めるなんて。

 だけど、瀧君が驚いたのは最初だけ。

 ひとたび触れ合えば、そこから先は受け入れてくれた。

 むしろ、積極的に。

 逆に、私の方へと舌を伸ばして……!

「ん、んふぅ……むぅふ……」

 瀧君は目を閉じて――何だか気持ち良さそう。

 気持ち良さそうに、私の口を貪ってる。

 だからかな。

 私も何だか……ドキドキしてきちゃう。

 特に、お股が。

 きっと、触れば触るほどにヌルヌルしてきて、最後にはすーっとなれるんだろうな。

 でも、今なら解る。

 それは、あくまで代わりなんだよね。

 男の子と女の子ですることの。

 それを瀧君は、お姉ちゃんと間違いなくシてた。

 私も、それをシてみたい。

 そしたらきっと……私のことも、お姉ちゃんみたいに……!

 瀧君のソコは、デキるようになってるのかな?

 それを確かめるためにズボンの上から触れてみると――

「……っ、四葉!?」

 驚いた瀧君に力強く引き剥がされてしまった。

 でも…… 勃起(た)ってたね、瀧君の男の子。

 私の女の子と、結びつくために。

 私に女の子を感じてくれてるんじゃない。

 だったら――

「私、クリスマスプレゼントに――瀧君と……シたい……」

 具体的に明言するのは憚られたものの、自分なりに勇気を振り絞ったつもり。

 恥を忍んで。

 なのに……!

「無理だろ!?」

 ダメ、でも、イヤ、でもなく……無理!?

 何でそんなこと言うの!

 私だって女の子なのに。

 瀧君の男の子を受け入れることだってできるはず!

 私は、返事を無視して自分の想いを進めていく。

 初めては血が出るって聞いてたから……パンツだけ抜くんじゃ汚れちゃうよね。

 だから、スカートも一緒に。

 お尻をスルンと流して、つま先まで。

 でも、瀧君は止めようとしない。

 それは、口では否定しながらも、私のことを認めてくれてる……? とも思っていたのだけど。

 瀧君は、確信を持っていたみたい。

 私の願いは、途方もないものだってことを。

 ベルトを外し、ズボンの中から出てきたモノのに――私は思わず絶句する。

 男の子って……こんなに大きかったっけ!?

 とはいえ、ココだってあくまで人の 肉体(カラダ)の一部。

 そこまでとんでもないことは――

「ちょっと……触ってみてもいい?」

「あ、あぁ、うん」

 瀧君、ちょっと照れてるみたい。

 私も、ちょっと緊張してるよ。

 血管の浮いた浅黒い塊に恐る恐る指で触れると……意外と中身はしっかり詰まってて硬い。

 こんなす(・)り(・)こ(・)木(・)みたいなモノを……私の女の子に……?

「……な? 無理だろ?」

 私の恐怖が表情に出ていたようで、瀧君から窘められてしまった。

 でも、いまさら引けないし、引きたくない。

 これは、瀧君からのクリスマスプレゼントなんだから!

「でも、お姉ちゃんは、 挿入(い)れてるんでしょ?」

 思い切って切り込む私に、瀧君は、ウソは言わない。

「だ、だけど、最初の頃は痛そうだったし……」

 あー……思い当たる節があるわー……。

 初めて瀧君をうちに連れてきた日、お姉ちゃんの歩き方、おかしかったもん。

 妙にガニ股になってたというか。

 私も……そんなになっちゃう……?

 こ、これは……ある意味冒険だなぁ……

「なら、できるトコまで挑戦させて。それなら……いい?」

 瀧君は少し困った顔をしていたけれど、すぐに頷いてくれた。

「痛かったら、すぐにやめるんだぞ?」

 と言われても、痛くないはずがない。

 そんなことで引き返してしまっては、無覚悟にも程がある。

 だから、確固たる強い意志で――!

「……少し、舐めさせてもらうね」

 私のお股のヌルヌルみたいに、瀧君のココも濡らしておきたい。

 その方が……少しは痛くないだろうから。

 とはいえ、大きすぎない? コレ。

 口で咥えたら顎が外れちゃいそう。

 だから、横から……

 舐めても、いいものなのかな。

 お腹壊さない?

 チュっと唇を付けると、口の中の唾液を掻き集めて……ヌルリと擦り付ける。

 こんなペトペトのままじゃ、お腹の中がゴッソリ削り取られちゃいそうだもん。

 それにしても……男の子のここって、こんな匂いするんだね。

 嗅ぐ機会なんてそうそうあるわけじゃないから、知ってるワケないんだけど。

 何というか、例えようもないほど、独創的。

 男の子の、男の子だけのもの。

 そう思ったら……私も触りたくなってきちゃった。

 私の、女の子の、女の子のところを。

 口元では一生懸命男の子にまとわりつきつつ、

 女の子の割れ目をスリスリとなぞる。

 でも――

 わっ、こんなに濡れてるの、自分でも初めて。

 これは、ちょっと力を入れたら……

 ううん、これからこの奥にコレが 挿入(ク)るんだもの。

 指先一つで怖がってちゃダメだよね。

 ずにゅー……と指を食い込ませると、そこは意外と浅かった。

 でも、身体の内側を直接撫でてるみたいにゾクゾクして、ついつい夢中になっちゃいそう。

 スルスルとおしりの方へと向かっていくと……あ、きっとココだ。

 ここに、瀧君を 挿入(い)れるんだ。

 でも、縁に触れただけなのに判ってしまう。

 ……無理でしょ。

 こんな小さな窪みに、

 こんな大きなモノを捻じ込むなんて!

 だから、瀧君も頑なには拒まなかったんだなぁ。

 絶対無理だと思っているから。

 高を括っているから。

 ……ホントに無理そうならやめるけど。

 でも、ギリギリまで。

 骨が砕けちゃう! ってところまでは……ヤってやるんだから!

「それじゃ……私、頑張るね」

 瀧君のアソコは、私のヨダレが 滴(したた)ってる。

 それなのに、嫌な顔ひとつしないんだね、男の子って。

 むしろ、嬉しそうですらある。

 変なの。

 でも、もし私が同じことされたら……

 あ、女の子は元々ヌルヌルだから構わないか。

 どちらにせよ……私たちはこれから交えるんだよね。

 男の子と、

 女の子の、

 汚いところで。

 だけど……

 それが大人のすること、なんだ。

 ウン、なんか解る気がする。

 こんなところで抱き合ったら……もう、どんなことでも受け入れられそうだもの。

 だから、私も受け入れよう。

 瀧君の、

 物凄くなった、

 物凄いところを……!

「ん」

 先っぽがくっついた。

 ここは、まだ痛くない。

 でも、くっついてるだけだから。

 こんなの、全然意味がない。

「ん、ん、ん……」

 軽く押し込んでみたけど……やっぱりゴムみたいには伸びないなぁ。

 とはいえ、これでも触れ合っていることには違いないし、ここでムニムニしてるだけでも――

「!」

 瀧君が優しく頭を撫でてくれた。

 よく頑張ったね、って。

 それはつまり――

 私にしては、上出来だ、ってこと!

 私にはここが限度だってこと!!

 ダメだよ! こんなの全然踏み込めてない!

 この程度で満足してたら、瀧君から振り落とされちゃう!

 それで、どこかに行っちゃうんだ!

 私も……一緒に連れて行ってよ!!

「んぐぅ……!」

 ほ、ほら……ヤればできるじゃん……!

 女の子の 膣(カラダ)は……そういうふうにできてるんだよ……!

「四葉! 無理はしないって――」

「無理じゃないもんっ!!」

 こんなの……全然無理じゃない……!

 だって、体重を掛ければ掛けるほど、まだまだ奥へと進めてる。

 次がある。

 先がある。

 そこで瀧君が、待っててくれてる。

 だったら私、どこへだって――

「ん、はぁ……っ!」

 や……

 やったーーー!!

 私、瀧君の上に着地できた!

 私の……女の子で!

 硬い骨の上に、硬い骨で降り立ったって判る。

 私、瀧君と結ばれたんだ!

 瀧君の男の子を全部……私の女の子で飲み込んだ!

 瀧君の男の子のすべてが、私の女の子の 膣内(なか)にある!

 男の子と、女の子が、一つになってる……!

 でも。

「く……ぅぅ……」

 セックスって、本当はここから激しく動くんだよね?

 男の子を、出したり入れたり。

 それはさすがに……ごめん! 死んじゃう!!

 だけど、ここまで来たんだもの。

 私の女の子、きっと瀧君の男の子の形になっちゃってる。

 だから、いずれは……

 もし、次があれば……!

「四葉、本当に……?」

 ここまでできると思ってなくて、瀧君はいまさら戸惑ってる。

 まあ、私も驚いてるけど。まさか、あんな怪物が私の 膣内(なか)に収まってるなんてね。

 だけど、ちゃんと伝わってるよ。

 お腹にキュっと力を入れると、瀧君、切なげなため息を 吐(つ)くもの。

 紛れもなく、繋がってる証拠だよね。

 今日のソコは、ここまでが限界だけど……

 ソコ以外では、もう少し触れ合っていたいな。

「ね、上も脱ごうよ」

 男の子の前で、私は裸になろうとしている。

 おっぱいは膨らんでないけど、恥ずかしくないことはない。

 でも……

 下はもう見られちゃってるしね。

 見られてるどころか、繋がっちゃってるしね。

 むしろ、瀧君の下も見ちゃってるし。

 もっさもっさと生えてる大人の毛まで。

 だから……

 いまさら隠すことなんて、何もない。

 私と、瀧君の間には。

 恥ずかしいところを見せ合うにも、

 触れ合うにも、

 求め合うにも、

 遠慮することなんて何もない!

「ほらほら、マッパでイチャイチャしようよ♪」

 瀧君がモジモジしてるなら、私の方から脱がしちゃえ!

 シャツのボタンに指を掛けると……ようやく観念してくれた。

 繋がるのと順序が逆になっちゃったけど、私たちはようやく男と女の姿になって――

 力強く瀧君の胸にしがみつく!

 正直、この後のことなんて考えてなかった。

 考える余裕もなかった。

 だけど……今ならはっきりと思える。

 もう絶対、瀧君のことを放さない、って。

 瀧君が私を置いていこうとしても、歯形がつくほど齧り付いてやる、って!

 とはいえ……

 こんなことしちゃったのバレたら、お姉ちゃんとは喧嘩になるよねぇ……。

 それだけは、心配。

 うまくやらないと。

 だけど、今はもう少しだけ……

 瀧君の温もりに包まれながら、こうして大人のキスをさせて。

 

       ***

 

 あれから――案の定と言うべきか。

 冬が明ける頃には、瀧君はうちに来なくなっていた。

 私の心配がいらなくなったのなら、二人きりでイチャイチャしたいよね、当然。

 私も私で、こっちの友達と遊び歩いてる。

 お姉ちゃんに心配掛けないように。

 私は私で楽しくやってるよ、って姿を見せるために。

 だけど――

 その半分はウソでできている。

「ごめーん、今日の放課後は用事入っててさ!」

 折角学校帰りにマクド寄ってこう、って誘ってもらったのだけど、今日は先約済みなんだ。

 それは……バイト。

 お姉ちゃんの。

 今日は夜七時まで。

 だから……

 それまでは、空いている。

 私の大好きな、男の子が。

 家には、友達とマクドに寄っていく、と伝えてある。

 こうして、全然違うところに来ているのに。

 でも……本来私はここにいちゃいけないから。

 彼の顔にも、そう書いてある。

 でも、拒めない。

 私たち……すっかり繋がり合っちゃったものね❤

「おかえり、待ってたよ♪」

 カバンを背負ったまま、学校から直行。立花家の前で立ち尽くすこと三〇分。彼も彼で真っ直ぐ帰ってきてくれたみたい。

 新調したばかりの高校の制服はとてもカッコイイ。でも、これまで以上に年の差を感じてしまう。

 傍から見たら……お姉ちゃんでなくても通報されちゃいそうな組み合わせだよね、私たち。

 でも、いつかは。

 私もすぐに大きくなって、子供だって産めるようになる。

 そして、隣に立っていても自然な関係になれるよ。

 でも、それをお姉ちゃんに知られたらどうなるか判らない。

 判らないけれど……

 どうなったとしても……

 この気持ちは変わらない。

 変えられない。

 だから私、

 いつまでも、

 どこまでも……

 瀧君にくっついていくからね!!

 

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