改めてありがとうございました!
今回はエロ無し回です。
シンジがアスカに対して少しだけ優しくなる様です(笑)
翌日、ユイからの助言で一向に距離を置くアスカに改めて話をしようと、シンジは手紙を書いて渡す事にした。
『この前の事で話をしよう。今日の幼稚園が終わったら、すぐに帰らないで待っててほしい──シンジより』
上記の内容が書かれた手紙を貰ったアスカは不満そうな表情でシンジに視線を向け、
やはりアスカとの拗れた関係を修復する事は一筋縄ではいかないのだろうか……
そして約束の時間。
アスカは普段から多忙な母親に代わって幼稚園まで迎えに来る“お手伝いさん”が来る前に話をしようと思っていたのか、誰もいなくなった夕暮れの教室でシンジを待っていた。
「はぁ、はぁ……ご、ごめんっ! ちょっと遅れちゃって──」
──とそこに、息を切らしたシンジがアスカとの待ち合わせより数分程遅れて教室に現れる。
「──遅い! 話があるならすぐに来て!」
アスカはシンジがやって来ると開口一番に怒鳴った。いつもと変わらぬ明らかに不機嫌な彼女の態度に、畏縮してしまったシンジは素直にごめんと謝ると、二人の間に気まずい沈黙が流れる。
「……何の用なの?」
時間にして一分程は経っただろうか……シンジを見てどこか落ち着かない様子のアスカが徐にぽつり呟く。
「アスカ……本当にごめんなさいっ!」
するとシンジはアスカの前で頭を深々と下げて、前回の“トイレでの事”を謝罪し始めた。
「僕、あの時はアスカの事で頭がすごく興奮していて──それで“あんな事”をしたんだ……」
シンジは頭を下げたままの体勢で、アスカに誠心誠意の言葉を一生懸命に伝えようとする。
「そしたらアスカが泣いちゃって──今になって考えたら、僕は本当に自分勝手で最低な事をしてしまったと思ってる」
……本当に反省しているのだろう。先程からシンジの手は緊張と不安で酷く震えていた。
「でも……僕はアスカの事が本当の本当に大好きなんだ。そんな事言いながら何度もアスカにエッチしようとした僕は確かに最低のクズで馬鹿な変態だと思う。正直アスカに嫌われても仕方ないって思ったし、話がしたいって手紙を渡した時には教室で待っててくれないんじゃないかって何度も思った……」
シンジが真面目に頭を下げている間も黙って聞いていたアスカだったが、やがて溜息混じりに呟いた。
「……もういいわよ……」
呆れ顔で言葉を返すアスカの口調からは、先程までは確かにあった筈の怒気がいつの間にか消えていた。
その言葉を聞いてシンジが恐る恐る顔を上げると、少し恥ずかしそうな様子でアスカがシンジの傍まで歩み寄ってきた。
「おしっこ……ほんっとに怖くて恥ずかしかったんだからねっ!」
そう言ってシンジの頬を容赦無く全力でつねるアスカ。堪らずシンジが痛い痛いと喚くが、アスカも負けじと大きな声で言い返す。
「子供のくせにエッチなことばかりしてくるお返しよ!反省してるんなら我慢すること!」
「ひょっ、ひょんなぁ……」
哀れシンジ。アスカによるシンジへの“修正”はシンジが泣いて謝るまで続いた。
……程無くしてシンジに対する日頃の仕返しが済んだのか、アスカは赤く腫れたシンジの弛んだ頬を見て悪戯っぽく笑った。
「あははっ! おかしな顔!」
「うぅ……アスカぁ……」
すっかり涙目になったシンジが何か言い掛けるが、それを遮ってアスカが告げる。
「──これくらいで許してあげる。でもバカシンジのことだから、どうせまた調子に乗ってエッチなことしてくるんでしょ? だったら好きにすれば? そのかわり、あたし以外の女の子にも“あんなこと”してたりしたら絶対に──ぜぇったいに許さないからっ!」
マシンガンのように激しい口調で言われてしまったシンジはただ、慌てて首を縦に振る事しかできなかった。
こういう時に垣間見る女の子の勢いというか凄味というのは恐ろしいものだと……シンジは後日談で感想を綴っている。
それでもアスカはまだ半信半疑の様だが、一先ずは反省した様子のシンジを見て納得したらしい。
……その後、二人で静かに幼稚園の帰り支度を始めると、何やら言い難そうにシンジがアスカの後ろ姿に向かって声を掛けた。
「……あの……さ、アスカ……」
どう切り出そうかと考えるシンジ。しかしいつまでも時間は待ってはくれない。
このまま気まずい空気が流れるのも双方共に困ってしまうので、シンジは邪魔が入らないうちに改めてアスカに自分の気持ちを伝えようと決意した。
シンジは教室の扉のところに予め隠して置いていた“植物の苗木”を両腕に抱えて持つと、それをアスカの居る場所まで運んで口を開いた。
「アスカ、これ……」
シンジの小さな声に振り返るアスカ。一際目立つその小さな苗木を見て呆然と佇むと、やがて困惑していた思考が回復したのか、アスカは不思議そうにシンジとその苗木を見つめる。
「えっ……? ちょっとシンジ……どうしたのよ、それ……」
アスカが理解できないのも無理はない。シンジが持ってきたこの苗木は昨日の夜、アスカの事でユイに相談したシンジが性行為を終えた後でガーデニング好きでもある彼女から渡されたものだった。
その花の名は──
まだそんなに大きくなってはいないものの、シンジが大事に支えている苗木からは既に金木犀の独特な香りを予感させる。
「えっと……実はアスカにどうしてもプレゼントしたくて……幼稚園に持ってきてたんだ。僕の母さんが電話で先生達に上手く事情を話してくれて、さっきまで職員室で預かってもらってたんだけど……」
「うそ……これをあたしに……?」
まだ信じられないという様子のアスカ。しかし彼女はここである事に気付く。
「……あっ! もしかして、さっき教室に遅れて来たのは──」
「……うん。先生達のところにこの苗木を受け取りにね……僕の方から手紙で呼び出しといて、アスカを一人で待たせちゃって……何度も言うけど本当にごめん」
「っ……! シンジ……」
みるみるうちに表情が赤く染まっていくアスカ。高鳴り始めた胸の鼓動と体温の上昇はこの場の雰囲気のせいだけではないとアスカに確信させた。
「……でもアスカには知っていて欲しかったんだ。僕がアスカに言い続ける可愛いや大好きの言葉は決して嘘なんかじゃない、僕自身の本当の愛の気持ちなんだってことを──」
「ぁ……ぅん」
真剣な表情で語るシンジから贈られた金木犀の苗木を受け取り、アスカの精神状態は今までにないくらい動揺していた。
「ぁ……ありがとぅ……」
夕暮れの静寂に包まれた幼稚園の教室の中、アスカの震える唇から出てくる小さな言葉はシンジの耳に聞こえてはいなかった。
……それでも、これでアスカと仲直りできたと確信したシンジは子供らしい笑顔の花を咲かせ、アスカに向かって感謝の言葉を伝えるのだった。
──その後、少ししてアスカの家のお手伝いさんが幼稚園に迎えに来ると、どういう訳か恍惚の表情を浮かべたアスカは不思議そうに困惑していたお手伝いさんに連れられて帰って行った。
シンジから貰った“金木犀の苗木”を大事そうに抱えたまま、とびっきりの眩しい笑顔で、可愛らしく上機嫌に──
──さらにその日の夜、アスカは母親と二人で暮らす大きな家でシンジから貰った金木犀の苗木をニコニコと幸せそうな笑顔で眺めていた。
「ア~スカ♪」
……と、その時。アスカはいきなり背後から大きくて柔らかい“何か”にむぎゅうっと力一杯に抱き着かれた。
「きゃっ──マ、ママ!? 帰ってきたの!? も、もう……止めてよママ……!」
完全に油断していたアスカが驚いて振り返ると、そこにはユイのEカップおっぱいに負けず劣らずの豊満な胸と身体を“どういう訳か”無防備に晒け出した金髪碧眼の美女が“裸に白衣だけ”という非常にけしからん格好で立っていた。
「うふふ。ごめんなさいね。今日は随分早く仕事が終わったの。それでちょっと友達のママとお話ししてたんだけど……ママ、アスカに会いたくて急いで帰って来ちゃった♪」
彼女の名前は惣流・キョウコ・ツェッペリン。アスカの母親にして碇ユイと並び称される正真正銘の天才博士だ。
娘のアスカと共に日本の第三新東京市に引っ越す前はドイツの研究施設で唯一の日本人研究員として若いながらに活躍していたらしく、普段から滅多にその姿を人前に現さないとされ、知る人ぞ知る麗しの“隠れ美女”と呼ばれる事もあるとかないとか。
ちなみに順風満帆な結婚生活を送っているユイと違って旦那はおらず、キョウコ自身もこれから先の生涯で特定の男性と付き合うつもりは無いらしい。
「わ、わかったから早く服着てよっ! 帰ってきたならまず着替える! ほらママ!」
「あら~、これだってちゃんとした服よ? 何より白衣って着ているだけで落ち着くんだから──あっ、そうだ! アスカも一緒に着てみない?」
「っ……そ、そんな裸より恥ずかしい格好なんて絶対に嫌っ! ああもうっ、ほらママ着替えて!」
「えぇ~、アスカなら白衣姿も似合うと思ったのに……残念ねぇ」
……それにしてもこの母親、何とも勿体無い身体をしている。仕事仲間で生涯の親友と語るユイとは互いに年齢差もなく、まだ20代後半ながらも若々しい美貌と肉体に満ち溢れている。
ただユイと違って好意に思う男性はいないものの、キョウコはその見た目と同じようにきっと性欲の方も人一倍に凄いのだろう……何しろ
「あら、素敵なキンモクセイ──アスカ、これどうしたの?」
「えっ? あっ──えっと……も、貰ったの! その……ほら、前にもママに話したでしょ? 幼稚園で独りぼっちだったあたしに一人だけ声を掛けてきた男の子がいるって」
久し振りに仕事先から帰ってきたキョウコが現れた事で動揺してしまったのか、少し照れた仕草でアスカが言うと、キョウコは自分の唇にそっと指先を押し当てて何やら思考を巡らす。
「ふ~ん……」
「その子ね、あたしがいつも傍にいないと幼稚園ですっごくつまらなそうにしてるの」
そう言ってアスカは幼稚園での出来事をキョウコに話して聞かせる。
初めて出会った時の事、おままごとの事、昼寝の時間に一緒の布団で寝た事、幼稚園のトイレが怖くて一人で行けないからと一緒に来てもらった事、初めて喧嘩してしまった事──
アスカはドイツから日本に来て変化した環境や人間関係を身振り素振りを交えて楽しそうにキョウコに話した。
「──で、そういう訳だから、バカシンジはあたしが一緒にいなきゃいけないダメ人間なんだってこと!」
口ではシンジの悪態を吐きつつ、その表情は先程から嬉しさ一杯という明るい感じを隠す事なく全身で表現している。
ドイツに住んでいた頃の暗くて冷たいアスカを誰よりも知っているキョウコからすれば、まるで考えられないような人の変わり様だった。
「ふふっ……シンジ君、ね……」
アスカから碇シンジという男の子の事を色々と聞いて何かを思い付いたのか、キョウコはクスッと微笑んでから内心で意味深に呟いた。
(ユイさんの息子ね……何だかとっても面白そうだし、ちょっと会ってみようかしら……?)
──一方その頃、アスカと仲直りできたという安心と歓喜から、自宅のマンションでユイに報告も兼ねたエッチを満喫していたシンジは知る由もなかった。
まさか、もう二度と“エッチなんてしたくない”と思わせてしまうような“危機的事態”がすぐ近くまで差し迫っているなんて……
今回の話はちょうど頭痛が始まった辺りに書き始めていたやつなので、多分また文章の方にも影響が出ているかもしれません(^_^;)
そしていよいよ登場したアスカの母キョウコ。
次回はそんなシンジにエロの鉄槌が下ります(笑)
今後、ヒロインたちとのエロ回がかなり増える予定です。そこで少しでもキャライメージをしやすいようにAIを使った挿絵を導入しようか迷ってます。アンケート結果によって採用するかしないか決めるので、もしよければ皆さんお答えください。
-
AI挿絵が欲しい
-
AI挿絵は要らない
-
原作キャラの挿絵だけ欲しい
-
オリキャラの挿絵だけ欲しい