※この作品はR-18です。

シンジになってハーレム計画   作:聖夜竜

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雨、降り出した後

 

 放課後の帰宅前、下駄箱で雪風ミカサに誘われたシンジは彼女を追い掛けて雨の中ネルフ学園を飛び出す。

 

 冷たく降り注ぐ雨は時間が経つと共に激しさを増し、傘を持たずに外を出歩くシンジとミカサは瞬く間に全身びしょ濡れとなってしまった。

 

(……まさか、あの雪風さんにこんな形で付き合わされる事になろうとはね)

 

 シンジは降り頻る雨の道を黙って歩きながら内心思考を巡らせていた。目の前を歩く貞子ヘアの制服少女はあれから何も言葉を発しずに、ただ黙々と人気の少ない方向へとシンジを誘導していく。

 

 二人ともどしゃ降りの中を傘を差さずに歩いている為、周囲から見れば滑稽な様子に映るかもしれない。

 

「……ねぇ、いい加減に話してほしいんだけど?」

 

 そんな中、大人しく従っていたシンジはついに我慢できずに口を開く。別に話をするだけならばネルフ学園でもできたはず……それをわざわざこのような人気の無い廃墟となった工場付近まで連れて来させる必要を感じない。

 

「まず最初に君は何者だ? 僕に用があるって事はアスカには居られると都合の悪い話って事だよね? だから雪風さんは僕がアスカと帰ってしまう前に声を掛けて来た──違う?」

 

「………」

 

 ここにくるまでシンジはミカサが何者で、何の目的を持って自分に接近してきたかを疑っていた。するとミカサは老朽化が進んで使われなくなった廃工場の中に入った辺りで立ち止まった。

 

「シンジ様、その話をする前にもう一人──“ファースト”、このような場所で雨の降る中お待たせしてしまい申し訳ありません。碇ユイ──いえ、“ネルフ”の使いでお迎えに来ました」

 

「ファースト? それに母さんとネルフって? いったい何を言って……えっ!?」

 

 ミカサの意味深な発言にますます困惑する状況の中、シンジは自分達と同じように全身びしょ濡れになってその場に佇む白いワンピース姿の美少女が前方にいる事に気付いた。

 

(うわ……綺麗な子だな……)

 

 その姿はまるで儚く散る一輪の白い花のようにシンジを魅了する。とにかく全力全開天真爛漫なアスカとはまた異なるタイプだが、間違いなく誰しもが彼女を目撃したら美少女と答えるだろう。

 

 先程から冷たい雨に濡れる姿がどこか似合っている青髪ショートヘアの美少女──綾波レイ。シンジはまだ気付いていない様子だが、実は10年前に二人とも出会っている。

 

 綾波レイは碇ユイの遠い親戚の娘だが、以前に1日だけ彼女を家で預かった事がある。その際にゲンドウの提案で家族全員で第3新東京市に近い山にピクニックしに行く事となった。

 

 その時レイはシンジに向かって自分は“普通じゃない人形”だと語っている。小さい頃から他人と上手くコミュニケーションが取れない彼女は生活に馴染めず、行き場を無くしていたが、それをシンジやゲンドウ、ユイ達家族によって救われるという過去があったのだ。

 

 それから10年もの時間が経過した現在、立派な美少女へと成長した彼女はシンジの姿に気付いたのか、すぐにふわりと柔らかい笑顔で微笑み掛けてきた。

 

「あ、あの……君も雪風さんに呼ばれて?」

 

「……えぇ。ここに来れば迎えの人が待ってるって言われたから」

 

「そ、そう……」

 

 ぎこちない会話。それとは別に、シンジは先程からどうしても視界の片隅に幾度となく入り込む不純な光景が──地味で飾り気の無い普通の白いブラジャーがこの大雨で透けてしまい、彼女の可愛らしく膨らんだ推定Cカップ程ある胸元をやたらと強調しているのが気になって仕方なかった。

 

(……か、考えるな。僕は何も見ていない、何も見ていないんだ……あぁ、ナイスおっぱい)

 

 煩悩を振り払おうと頭を左右にブンブン振って見せるも、また視線を“そちらへと”向ければ目の前に広がる美少女のスケスケおっぱい……これでは忘れようにも忘れられない。

 

 すると状況を見兼ねたのか、宛ら妖怪濡れ女のような格好になってしまったミカサが進み出て会話に加わる。

 

「はじめまして。ミカサは人工進化研究所『NERV(ネルフ)』所属の対使徒特別対策集団『監視者(シェムハザ)』の“フォースチルドレン”、雪風ミカサです」

 

 改めて二人に自己紹介したミカサは自分が人工進化研究所の関係者である事を話した。そう言っておけば、両親が人工進化研究所で働くシンジはもちろん、幼少期より長い間をネルフの研究施設に預けられて育ったレイにも察知してもらいやすい。

 

 実際、ミカサの秘密を一部だけ聞いたシンジとレイは明らかに表情を真剣なものへと変えた。

 

「あなたが……もしかして、ユイおばさまが迎えに寄越したって人?」

 

「えぇ。そうなりますね」

 

 どうやら二人はユイの頼みで事前にこの場所で落ち合う約束をしていたらしい。しかし何故このような人気の無い、それも降り頻る雨の中でなのか……

 

 シンジが訝しく考えていると、ミカサが突然シンジに向かって自分の右手を差し出してきた。

 

「さぁ、(コア)を──」

 

「えっ?」

 

「あなたが昨夜“拾った”赤い玉──あれは我々にとって大切な鍵です。こちらに渡してください」

 

「な、何を言って……?」

 

 戸惑いつつもシンジがズボンのポケットから例の赤い玉を取り出すと、それはまるで何かに呼応するかのように綺麗な赤い閃光を放って共鳴していた。

 

「こ、これは……!? 光ってる!?」

 

 おかしい。今日までは何の変哲もない只の綺麗なビー玉だったはず……それが今は命の炎が吹き込まれたように時折ドクン、ドクン……と力強い鼓動のような赤い光を放出している。

 

「なんだよこれ……僕にもわかるように説明してくれよ!」

 

 赤い玉を自らの掌に乗せたシンジがしばらく不思議そうに見ていると、ミカサとレイが何かの気配に逸早く反応する。

 

「っ……!? 雪風さん、いま──」

 

「えぇ、ミカサも感じました。シンジ様……今すぐそれを渡さないと、少々厄介な事になりますよ?」

 

 口調を強めて警告するミカサに対し、シンジは果たしてミカサが本当に信用できる人物かどうかを悩んでいた。

 

 ミカサの急接近がユイの仕業ならば、恐らく人工進化研究所に関する何か重要な意味をこの赤い玉が持っているのだろう……

 

 

 

 しかし本当にそうだろうか……?

 

 

 

 雪風ミカサはまず、その近寄り難い不気味な容姿からして既に胡散臭い。そして今日のネルフ学園での一件──シンジの幼馴染みであるアスカは毎日必ずシンジと登下校する程に大変仲が良い事で有名だ。

 

 仮にもし、優等生の彼女が先生や同級生に放課後何かしらの用事を頼まれていたからと言って、それをシンジに一言も連絡せずにさっさと一人で帰らせてしまうだろうか……?

 

 しかもこの予想外な雨の中である。今朝のテレビニュースで天気予報を見ている時間がなかったシンジは当然学校に傘を持って来ておらず、帰りは空模様が急変する事を予め知っていたアスカと共に傘に入る可能性は充分に考えられる。

 

 しかしアスカはどういう訳か学校で突然姿を消してしまい、代わりに雪風ミカサがシンジの前に現れた。

 

「シンジ様?」

 

「………」

 

 怪しい……これは絶対に何か裏がある。シンジはミカサの発言に対して未だ躊躇していた。

 

 すると──

 

「碇くん、危ない!」

 

「えっ、うわぁっ!?」

 

 ──突然の出来事だった。いきなりレイがシンジに向かって抱き着いたかと思えば、雨水が溢れて出来た水溜まりへとシンジを強引に押し倒す。そして次の瞬間には先程までシンジが立っていた遥か頭上辺りで青白い閃光が炸裂した。

 

(……どうやら“来てしまった”ようですね)

 

「いててて……って、えぇっ!?」

 

 不意討ち気味に押し倒された事でシンジとレイは互いに向かい合う体勢で水溜まりに落ちた。いきなりレイの下敷きになる形となったシンジは、思わず彼女の透けたブラジャーを凝視しながらレイの胸を両手でしっかりと掴んでしまっていた。

 

「ぁ、ん……」

 

「あ、あっ……ち、ち違うんだ! そんなつもりじゃなくって! これはホントにただの偶然で悪気なんて──」

 

 言いつつ慌てて弁解するシンジだが、両手にぴったりと収まった丸みを帯びたCカップの白い乳房をブラジャー越しに何度か揉んでしまう。

 

「い、碇くん……ぁ、ん……そこは……だ、だめ……っ」

 

「うわ……かわいい……ハッ!?」

 

 ……完全に無意識だった。シンジは両手を伝ってくるその柔らかい感触にしばらく心を奪われ、寒さと羞恥で唇を震わすレイのエッチな声で我に返るまでは頭の中が真っ白になっていた。

 

「あ……ご、ごめん!」

 

 ……とは言え、さすがにこの状況下でこのような破廉恥な事をしている場合ではないだろう。先程から嫌な予感がしていたシンジは水溜まりから立ち上がると同時に慌ててレイから離れる。

 

「……碇くん」

 

 続いてレイも頬を若干赤らめながら立ち上がる。相変わらず白いワンピースは下着まで透けて丸見えの状態になってしまっているが、レイ本人にとっては恥ずかしい格好を見られるよりも、シンジ相手に胸を揉まれた事の方が遥かに刺激的だったらしい。

 

「──お二人とも、エッチな行為はほどほどに。それより、あれを見てください」

 

 シンジとレイが抱き合っている間にも、ミカサは無関心な態度で曇天の空を睨み付けていた。釣られて二人も頭上を見上げてみる。

 

 すると、その先に見えたもの……

 

「な……なんだよ、あれ……冗談だろ?」

 

「……あれが、使徒……」

 

 ……それは、鉛色をした雲の隙間から覗く大きな光の柱だった。神々しく照らす光は十字架となって地上に突き刺さり、それはやがて小さな黒い影となっていく……光の柱が落ちた場所はシンジ達三人がちょうどいる廃工場のすぐ近く。

 

 間違いない……あの光は三人を狙っている。

 

「──使徒を肉眼で確認しました。なるほど、どうやら今回はカラスに寄生したようですね……全く彼らも運が良い」

 

 光の柱を目撃しながら意味深に呟くミカサが気になり、シンジはどういう事か説明してほしいと我慢できずに訊ねる。

 

 するとミカサはわざとらしい溜息を一つ漏らした後、シンジとレイに向かって静かに語り始めた。

 

「シンジ様が偶然にも拾われた赤い玉──それは世界樹(イグドラシル)を支える使徒28柱に与えられた永久機関──通称“生命の実”と呼ばれる使徒の“コア”なのです」

 

「使徒!? それにその話ってたしか──」

 

 漸く事の真相を話し出したミカサ。そんな中、シンジは学校の教室で今朝聞いたばかりのケンスケの会話を思い出す。

 

 

 

 

 

『ゼーレの予言──“それは善良なる人類への遺産。131400時間後に天を支える28の柱は崩壊し、それはやがて光の槍となって地上に降り注ぐ。リリンは来るべき日に備え、使徒の鍵を手に入れよ”──今から15年前、マスコミに公開されて一時期ブームになった世界終末説の一つさ』

 

『それはあくまで表向きの話さ。あそこでは実はとんでもない計画が進められているんだ』

 

『その計画を裏で支えてるのがゼーレで、15年前に世界終末説を唱えたのもゼーレ──そのゼーレが言う“約束の日”がちょうど今年に当たるんだ!』

 

 

 

 

 

 ……まさか、ケンスケが言っていたあの予言は全部本当の話なのか……?

 

 人工進化研究所の隠された研究、人類補完計画、謎の秘密組織ゼーレ、天を支える使徒、約束の日、そして……この世界の崩壊さえも……

 

 

 

 

 

 

 




【次回予告】

雨降る曇天の空より黒い天使が舞い降りる。

それは新たな非日常への誘いだった。

監視者(シェムハザ)と使徒アラエルによる空中戦はシンジに何を思わせるのか。

狙われたシンジを守る為、少女2人のエヴァが起動する。

次回、『高空に舞う』

今後、ヒロインたちとのエロ回がかなり増える予定です。そこで少しでもキャライメージをしやすいようにAIを使った挿絵を導入しようか迷ってます。アンケート結果によって採用するかしないか決めるので、もしよければ皆さんお答えください。

  • AI挿絵が欲しい
  • AI挿絵は要らない
  • 原作キャラの挿絵だけ欲しい
  • オリキャラの挿絵だけ欲しい
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