※この作品はR-18です。

シンジになってハーレム計画   作:聖夜竜

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〜ここから先のストーリーを読む前に注意事項〜

この作品に登場するエヴァは原作シリーズと異なる設定です。

選ばれし子供たちの戦う意思、エヴァとのシンクロ率によって起動します。

神器とも呼ばれ、使徒の魂そのものである青い玉を媒介としてネルフが利用。

各々が心の中に強くイメージする武器のカタチとなっていつでもどこでも好きな時に具現化させ、展開できる。

ただしシンクロ率が低過ぎると起動に失敗したりする。

エヴァとのシンクロ率は原作同様、エントリープラグ(ここではあくまでそういった形状の空間とする)内部にて定期的に行われるシンクロテストや監視者(シェムハザ)としての戦闘訓練をクリアする事で計測、高める事が可能。

もっと詳しく知りたい方はエヴァ公式スピンオフ漫画『学園堕天録』を参照ください。

まぁ、ハーメルンの読者向けに分かりやすく言うなら『ハイスクールD×D』の神器のようなものです。




高空に舞う

 

「で、でも雪風さん! あれはただの予言だろう? ゼーレって

組織がマスコミにでっち上げたガセネタなんじゃ──」

 

「シンジ様、申し訳ないですが今はこれ以上説明している時間がありません。ここで見た事聞いた事、そのすべてがこれからの未来でこの世界に起きる真実です。ご理解ください」

 

 はっきりと言い放ち、短い説明を終えたミカサは自分の懐からシンジの持つ赤い玉と全く同じものを一つ取り出して掌に乗せる。

 

「雪風さん、それって──!?」

 

「あっ……碇くんの持っているコア、前よりも強く共鳴してる……」

 

「えぇ、そうです。すべての使徒はこのように、コアの状態では好き勝手に活動する事ができません。この世に存在している“何かしらの生命”に憑依、寄生する事で初めて使徒は“器となる肉体”と“完全なる自由”を得ます」

 

 そう言ってミカサはシンジの隣に並び立つレイの姿を一瞥した。

 

「あなたも“持っている”でしょう? これが監視者(シェムハザ)の任務です。さぁ、早く神器(エヴァ)を解放させてください」

 

「えぇ。わかったわ」

 

 言われてレイは全く動揺せずに懐から赤い玉を取り出す。

 

「き、君もそれを持っていたの?」

 

 驚くシンジにレイは小さく頷いた。

 

「私は私の意思でここにいる──エヴァンゲリオン、起動」

 

 その言葉が合図となり、レイの持つ赤い玉は眩しい閃光に包まれてその姿を作り替える。それは彼女自身。綾波レイという存在がイメージする心のカタチ……戦う力の具現、神の与えし祝福。

 

 レイはその手に螺旋状の紅い槍を出現させる。彼女の身の丈ほどもある大きな槍は先端部が二股に捻れて分かれており、この歪な形状をした聖なる槍こそが彼女の神器(エヴァ)だった。

 

「なるほど、“聖槍ロンギヌス”……それがあなたの宿した神器(エヴァ)ですか」

 

 赤い玉を媒介とし、自分の心をシンクロさせたレイが具現化させた“ロンギヌスの槍”を目の当たりにし、ミカサはどこか納得した様子で平然と眺める。

 

 一方のシンジはレイが持っていた赤い玉がいきなり大きな槍に変化した事実に驚愕し、思わず自分が掌に乗せた玉を恐る恐る見下ろす。

 

「これが武器に……もしかして、僕のこれも槍みたいに変形するのか?」

 

「シンジ様は何もせず、大人しく見ていてください。これが戦うチカラ神器(エヴァンゲリオン)──“死海文書”のもと、世界樹(イグドラシル)のシステムから逃げ出した使徒28柱を再び天に戻す為の鍵。ミカサたち監視者(シェムハザ)が“選ばれたチルドレン”である所以──」

 

 そう言ってミカサは地上に降臨した使徒が先程憑依したという巨大化したカラスを睨み付け、レイに続いて手にした赤い玉を天に掲げて宣言する。

 

「エヴァンゲリオン、起動──エンゲージ!!」

 

 すると突然、この周囲に目も開けられないほどの強烈な暴風が舞い上がり、彼女の履いたネルフ学園のミニスカートを勢いよくはためかせる。そして雨に濡れて前方に重たく垂れ下がる黒髪のウィッグはあっという間に吹き飛んでしまい、遥か空の彼方へと消えていった。

 

「えぇっ!? 雪風さん、カツラだったの!?」

 

 シンジ達のいる廃工場内にのみ吹き荒れる暴風雨の中、黒髪ロングのウィッグを風に飛ばされて失ったミカサの素顔が初めて明らかとなる。

 

「……別に正体を隠していた訳ではありません。ただ、“ネルフ学園での任務”をこなすにはあまり目立たない格好の方が都合よろしいので」

 

 と言いつつ、ミカサは次に牛乳の瓶底のような一昔前の似合わない眼鏡をあっさりと取り外して捨てた。

 

「いやいやいや雪風さん! そうは言ってもクラスじゃかなり目立ってたよ!? そりゃみんなから“幽霊女”とか言われてたけども!」

 

「おや……そうでしたか。残念です……ミカサとしては絶対に正体がバレない完璧な変装をしていたつもりでしたが」

 

「いや……そりゃたしかに“あの姿”じゃバレないだろうけどさ」

 

 ああ、駄目だ……ミカサを前にしているとシンジも何故かいつもと調子が狂う。普段はこのようなツッコミをするキャラではないというのに……

 

 今まで学校でシンジだけが孤立する彼女に対して親身に接していたからだろうか? いや、それだけが原因ではない気がする……

 

「いい風が来ました。そろそろ頃合です──監視者(シェムハザ)として悪しき使徒に終わりの天啓を伝えます」

 

 本人曰く“完璧な変装”を自ら解き、シンジとレイの前に颯爽と真の姿を現したミカサ──“本当の彼女”は氷のように冷たい雰囲気を放ち、それでいて綺麗に整ったクールな大人の容姿を持つ玲瓏たる美少女だった。

 

 きちんと整えられたグリーン色の長髪を腰辺りまで伸ばし、自らの心を暗く閉ざした冷ややかな黄色い瞳は鋭く光り、まさしく彼女の暗く冷めた印象そのままを相手に訴え掛けているかのようで……

 

「こ、これが……雪風さんの本当の姿……ッ!」

 

「えぇ……今の彼女からすごい力を感じる……!」

 

 激しい暴風雨の中で神々しい閃光に包まれたミカサの神器(エヴァ)は身の丈ほどある大きな黒い鎌となり、その鎌に巻き付いた無数の鎖が彼女の片手の自由を妨害するように拘束する。

 

「……? (変ですね……いつも以上にミカサの力が外に漏れている……?)」

 

 何かがおかしい……違和感を覚えたミカサは鎌から伸びた鎖に繋がれた自らの手を何度か握ったり開いたりしながら、自分の中に宿る荒々しい力の流出を確認。そしてどういう訳か、普段の時より神器(エヴァ)とのシンクロ率が急激に上昇している──ミカサは確かにそう感じ取った。

 

「……考えている暇はありません。“向こう”から来ますよ……!」

 

 言いつつミカサが頭上の空を睨んだのと、巨大化したカラスがこちらに向かって急降下してきたのは同じタイミングだった。

 

『……!』

 

 使徒に寄生されたそのカラスは勇ましく鳴き声を上げると、武器を持つミカサやレイではなく、赤い玉を手にして無防備に立ち尽くすシンジへと標的を定める。

 

「うわっ、こっちに来るよ!?」

 

「敵の狙いはシンジ様の持つ未回収のコアですか……それならば!」

 

 空を飛び回る使徒の狙いがシンジにあると確信したミカサとレイ。雨に濡れた二人の美少女は互いにシンジの隣に寄り添うように立ち並び、各々の武器を構えて攻撃のチャンスを窺う。

 

 しかし使徒は二人の反応に気付いたのか、シンジの頭上を素早く通過した直後に再び攻撃範囲の届かない上空へと急上昇してしまった。

 

「なんてスピードなんだ……」

 

「ダメ……なかなか降りてこない」

 

 これが使徒との初めての本格的な実戦となる監視者(シェムハザ)のレイも、悔しそうに遥か上空をぐるぐると嘲笑うように飛行する巨大なカラスを見上げる事しかできない。

 

 そんな中、初体験の二人とは違って落ち着いた様子で上空の使徒を注視するミカサはその正体を瞬時に分析する。

 

「空中をあれだけ自由自在に動き回るあの厄介な能力……やはりあれは死海文書において鳥を司るとされる神の光──失われた使徒28柱の一つ、第15使徒“アラエル”ですね」

 

 アラエル──それがあの巨大化した罪無きカラスの生命を奪い、その亡骸に憑依する形で寄生した使徒の名前だった。

 

「アラエル……くそっ、あんなのとどうやって戦うって言うんだよ!? これじゃあ勝ち目なんてないよ!?」

 

「「………」」

 

 意外な強敵を前にして焦りを見せるシンジにレイとミカサも同調する。しかしこちら側に全く対抗手段がない訳ではない。

 

 と言うのも、ミカサに秘められた“とある能力”を使えば、今すぐにでもアラエルと同じ空のフィールドに立って戦う事は可能だ……しかしシンジやレイの見ている前で“それ”を使ってしまっていいものだろうか……

 

 ミカサは思い悩んだ末にレイの持つロンギヌスの槍を見て、ふとある秘策を閃く。無数の鎖に繋がれてしまって自由に戦えない自分の神器(エヴァ)とは異なり、レイの神器(エヴァ)は槍としての特徴を持っている……ならば。

 

「ファースト……あなたのその槍なら、恐らくアラエルの範囲に届くはず。それを使って空高く投擲してください」

 

「……! わかったわ」

 

 そう……現状これしかアラエルを倒す有効な術はない。ミカサの大胆発言を聞いてレイは驚かずに頷くと、廃工場の上空を我が物顔で飛び回る巨大なカラスをもう一度睨み付ける。

 

(碇くんは……私が守るッ!)

 

 力強い覚悟を決め、レイはアラエルに向かってロンギヌスの槍を構える。すると上空のアラエルもレイのやろうとしている事に気付いたのか、ぐるぐると飛び回るのを止めて再び地上のシンジ目掛けて急降下突撃を仕掛けてきた。

 

「こっちに来るよ……!」

 

 急激に縮まる両者の距離。そして……

 

「いま……ッ!」

 

 シンジまであと僅かの距離に突入したタイミングでレイは力を振り絞り、手にした神器(エヴァ)を勢いよくアラエルに射出する。

 

 ……そこからはまるで、スローモーションを見ているような光景だった。

 

 レイが投擲したロンギヌスの槍は一直線にアラエルのもとに進み、アラエルもまたそれを避ける間もなくシンジへの突撃を敢行。そして生じる大爆発。

 

 ロンギヌスの槍の直撃を受けたアラエルは凄まじい断末魔の叫びを上げ、巨大化したカラスの亡骸と共に空中で爆散した。

 

「なっ……!?」

 

 衝撃のあまり、シンジはしばらく呆然とアラエルの消えた空を眺めていた。そして先程シンジがレイに押し倒された汚い水溜まりの中に、何かがポチャンと音を立てて沈む。

 

「これは……アラエルのコア? やっぱり僕が拾った使徒のコアと共鳴してる……」

 

「使徒殲滅。アラエルのコアも無事に回収できたようですね」

 

 水溜まりに落ちた赤い玉をシンジが拾い上げようと屈むより前に、自分の武器を手元から瞬時に消したミカサが摘出されたアラエルのコアを手に取る。

 

 気付くと先程まで降り続けていた雨はいつの間にか止んでおり、雲の隙間からは綺麗な星空が見え隠れしていた。

 

(綺麗な星空だ……あれ? でもたしか前にもどこかで……)

 

 雨上がりの星空を見上げていたシンジがふと何かの記憶を思い出す。遠い昔、どこかでこれと似た星空を誰かと一緒に眺めたような……

 

 ……ちょうどその時、シンジの頭上から黒い鳥のものらしき羽根がひらひらと舞い落ちてきた。

 

「黒い羽根?」

 

 手に取って確認して見ると、その羽根はシンジ達が立っている場所の上の辺りからゆっくりと落ちてくる。アラエルが寄生していたカラスの羽根だろうか……?

 

「っ……!?」

 

 ……いや違う。アラエルの時とは比べ者にならないほどの強大なエネルギーをこの黒い羽根から感じる。

 

 それはまるで、蒼白い電気を帯びているかのように……

 

 

 




【次回予告】

使徒アラエルを倒した監視者(シェムハザ)

だが、すぐそこに新たな使徒が現れる。

ヒトの形を持ち、雷を操る強大な使徒を前に恐怖するシンジ。

そんな彼を守ろうと、傷付き倒れる少女たち。

絶体絶命のピンチを迎え、怒りに震えるシンジの叫びが周囲に木霊する。

次回、『ラミエル襲来』

今後、ヒロインたちとのエロ回がかなり増える予定です。そこで少しでもキャライメージをしやすいようにAIを使った挿絵を導入しようか迷ってます。アンケート結果によって採用するかしないか決めるので、もしよければ皆さんお答えください。

  • AI挿絵が欲しい
  • AI挿絵は要らない
  • 原作キャラの挿絵だけ欲しい
  • オリキャラの挿絵だけ欲しい
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