第44話URL『https://novel.syosetu.org/105831/34.html』
第46話はエロ回ではありません。
第46話URL『https://novel.syosetu.org/105831/35.html』
この物語は『犬子と柘榴と九十郎』の物語である。
秋月八雲によって刻まれ、新田剣丞によって抉られたトラウマを心に抱える男、九十郎。
犬子をただの犬子と思えなくなった男、九十郎。
そんな九十郎が、犬子に力の限り『I love you』を叫ぶ物語。
そんな九十郎が、柘榴に魂を籠めて『I want you』を叫ぶ物語。
犬子と柘榴が、そんな九十郎にありったけの愛を注ぐ物語。
この物語は、九十郎が柘榴の力と想いを糧に、自らを蝕むトラウマを乗り越え、犬子をただの犬子として愛せるようになるまでの物語……『犬子と柘榴と九十郎』の物語。
……
…………
………………
「剣丞様ぁ!」
「ふぐぅっ!!」
ある日の朝、布団の中でぐーすかと寝息を立てていた新田剣丞に、何者かがブランチャーを敢行した。
暗殺者でもやって来たのかと飛び起きる剣丞の視界に飛び込んで来たのは……数えるのが億劫になる程にいる剣丞の嫁の一人、前田犬子利家の姿であった。
「雪ですよ! 雪! 外はすっごい積もってます! 遊びましょう剣丞様!」
お尻についている尻尾飾りをパタパタと振りながら、犬子がその豊満な身体を剣丞に押し付ける。
朝勃ちで硬くなっているアレが犬子の股の辺りに接触し、早くも元気百倍に……なりそうになったのを、剣丞は気合と根性で耐えた。
「雪って……」
上半身を起こし、剣丞が襖の隙間から外を覗くと、犬子の言った通り、地面や木々が白銀に輝いていた。
空からは白く小さな氷の結晶が降っていた。
猛吹雪……というような降雪量ではない、雪遊びにはもってこいの気候に見えた。
「そう言えば、昨晩は結構寒かったな。 雪が降っていたのか」
「剣丞君、ゆうべはおたのしみだったからね~。
気づかなかったのもしゃ~ないんじゃないかな~」
剣丞の布団がモゾモゾと動き、数えるのが馬鹿らしくなる程にいる剣丞の嫁の一人、滝川雛一益がひょっこりと顔を出す。
「あれ、雛も来てたの?」
「お妾さんはさ、積極的に動かないと中々順番が回ってこないからね」
「数、多いからねー」
「ねー」
剣丞の上に乗る犬子は、すぐに状況を察した。
日ノ本一のモテ男、いっそ笑える程に大勢の嫁を抱える男にとって、早朝に全裸の女性が隣にいない時の方が珍しいからだ。
「それにしても、昨日は何度も何度も雛のおOんこをずぽずぽしてたのに、
今朝の剣丞君の剣丞君もお元気ですな~」
雛の細くしなやかな指先が、絶賛朝勃ち中の某所に触れる。
くにくにと、ふにふにと、微妙で絶妙な性的快感が剣丞を襲う。
犬子と雛に襲い掛かり、押し倒してしまいたいという感覚に駆られる。
こういう生かさず殺さず遊ぶのは、雛の得意分野である。
「お口でスル? お胸が良い? それとも……お・O・ん・こ?」
犬子が雛の攻勢に乗じ、自らの武器……ナイスでっぱいを剣丞に押し当てた。
「雛のお胸はちょ~っと小さいけどさ、感度は良いよ、剣丞君」
雛も負けじと自分の胸を剣丞の胸板に押し当てる。
全ての女性、全てのおっぱいを平等に愛する剣丞の理性を的確に削っていく。
「い、いや……俺は……」
犬子も雛も剣丞の嫁である。
ここで手を出しても全く問題は無いし、剣丞もそうしてしまおうかという気持ちが確かにあった。
だが……
「そ、そうだ! 外で少し遊ぼうか。 今日の午前中は特に予定も無かった筈だし」
新田剣丞、ヘタレる。
「わ~い! 剣丞様と雪遊びだ~!」
「う~ん、雛は良いかな。 昨日これでもかって位剣丞君分を補給したし、
昨日これでもかって位運動したし、ぶっちゃけ寝不足気味だし」
「さっき剣丞様を誘ってたけど」
「剣丞君の剣丞君は別腹だよ、犬子」
「うんうん、そうだねえ、剣丞様は別腹だよねえ」
「別腹って……まあ、良く分からないけど、とにかく遊びに出ようか。
犬子は何がしたい?」
「う~ん、兎々か粉雪さんを誘って雪合戦とか、
かまくらか雪ダルマを作るのも楽しそうだけなあ……あ!?」
犬子が雪を使った遊びを何個か考えていると……突如、何かを思い出したような様子で手をぽんっと叩いた。
「はい! 犬子は釣りに行きたいです!」
「……え? 釣り? この天気で?」
直後、そんな事を言い出し、剣丞を大いに混乱させるのであった。
外では雪がしんしんと降り注いでいた
……
…………
………………
「わぁ~! 本当にカッチカチになってる~!」
それが視界に入った瞬間、犬子の顔がぱあっと明るくなった。
南佐久群、松原湖……ここしばらく気温が低い日が続いて、湖の表面がまるで天然のスケートリンクのように固まっていた。
「何年か前に諏訪神社上社にお参りをした時に知ったんだけどな、
ここって、氷に穴を開けて釣り糸を垂らすと、ワカサギが釣れるらしいぜ」
案内役を買って出た山県昌景・通称粉雪がふふ~んと胸を張る。
この貧相な胸の少女もまた、新田剣丞の最早誰も正確な数を把握していない嫁の一人である。
「沢山釣って、躑躅ヶ崎館の皆さんにも分けてあげましょう、剣丞様、粉雪さん」
「そうだね、頑張ろう」
かくして、犬子と粉雪と剣丞による氷上ワカサギ釣りが始まる。
うっかり氷を強く叩きすぎ、粉雪が水没しかけるというハプニングの後、剣丞が、犬子が、粉雪が各々釣り竿を垂らす。
「わぁ~釣れるね~」
「犬子、上手いじゃないか」
「ふふ~ん、犬子の嗅覚を甘く見ないでください、こういうのは得意分野ですから」
釣果は上々といった所だ。
幼い頃に久遠と共に野山を駆け巡り、魚釣りを含めた色々な遊びを経験した犬子と、呆れる程に数多くいる剣丞の義姉達に仕込まれたサバイバル能力を持つ剣丞は、次から次へとワカサギを釣り、水桶に移していく。
「……世の中、不公平なんだぜ」
釣りの経験が浅い粉雪はやや苦戦気味であったが、それでもそれなりの数のワカサギを釣り上げていた。
「桶の中、結構賑やかになってきたな」
「へっへっへっ、これだけ釣れば心も喜ぶだろうな」
「そうだな、今日の夕食は豪華になりそうだ。
ところで……何で犬子はワカサギ釣りをしたいなんて言い出したんだ?」
「えっと……それは、まあ、そういう気分だったという事で一つ……」
剣丞の問いかけに、犬子がぼかそうとしたが……
「ほら、来月心と自称独眼竜が料理対決するだろ、剣丞を審判にして。
それで今、心が張り切って色んな食材を試してるんだぜ」
粉雪がそう告げる。
告げた瞬間、犬子の顔色が変わり、剣丞が首を傾げる。
「料理対決……? いや、そんな話聞いてないけど」
「え?」
「粉雪さん、犬子の記憶が確かなら、
その話は直前まで剣丞様に教えないようにしようって事になってたような……」
「え? え?」
粉雪が記憶を辿り、辿り、辿り……
「やっべ、言っちまったんだぜ」
自分がしでかした事を理解し、青褪めた。
「け、剣丞ぇ! お願いだぜ! お願いなんだぜ!
お願いだから聞かなかった事にしてくれぇ!
あたいは何も言わなかった事にしてくれなんだぜぇっ!!」
涙目の粉雪が剣丞に縋りつく。
甲斐の勇将、精鋭赤備えを率いる山県昌景らしからぬと思う者もいるかもしれないが、粉雪は戦場以外では案外抜けている。
「た、頼む! 何でもするから黙っていて欲しいのぜ!」
「ん? 何でも?」
「え? 何でも?」
追い詰められた粉雪の迂闊の一言を、剣丞も犬子も聞き逃さなかった。
犬子の目がキラ~ンと光る。
雛ほど鬼畜でも外道でもないが、犬子もそれなりに悪戯好きだ。
そんな犬子の悪戯心が久々に呼び覚まされる。
結果……
「んちゅずずっ……んっんぐっ……」
なんやかんやの交渉の結果、フェラ抜き一回で黙っているという話になった。
枝一杯に雪を纏った木々の下で、粉雪が剣丞の前に膝立ちになり、その股座の間に顔を埋める。
「ん……んぅう……気持ち良いよ、粉雪……」
淫靡な光景であった。
甘美な快楽に包まれていた。
武田の勇将・山形昌景が……いや、剣丞にとってはただの粉雪が口をすぼめ、剣丞の肉棒に吸い付いていた。
「んぷっずっ! ずっ! んぐっ……
本当に、あたいもふぇらちおが上手くなったものなんだぜ……」
以前は……初めて剣丞の逸物を口に含んだ頃は、少なからぬ嫌悪感があった。
匂いにも、味にも、感触にも……
「あむっあむっ! ずずっじゅぷっ! んちゅんぷっずずっ……」
「う……あぅあ……」
だが今は、匂いにも味にも感触にも慣れ、舌先を這わせる度に敏感に反応し、目を白黒させる剣丞の姿を楽しむ余裕すらあった。
自分も新田剣丞の嫁なのだと、新田剣丞を気持ち良くできているのだと、粉雪の心には充実感すらあった。
「んちゅちゅっ! んぷっちゅっ! ずぶっじゅぷっ……あむっ!」
頬を窄め、喉の奥まで剣丞の肉棒を迎え入れ、口の中全部を使って愛撫を続ける。
粉雪の膣奥にも匹敵する甘美な感覚が、剣丞をどんどん絶頂に近づけていく。
「こ、粉雪……もう……」
もう我慢も限界だと、もう粉雪の口の中で射精してしまいそうだと、剣丞の声と視線が訴える。
「出したくなったなら、出して良いんだぜ、あたいも剣丞の嫁だからな……
んぷっんふ……じゅぷっんふ……ちゅっ……」
唾液が淫靡な音を周囲に響かせる。
鈴口からはカウパーが漏れ始め、剣丞が限界に近いと粉雪は理解する。
「ああっはぁっくっ……」
「んむちゅっんちゅずっ! んむんふずっ! じゅぷっ!」
粉雪の頬が、舌が、喉が、どんどん剣丞を追い立て、絶頂に導いていく……
そして……
「ううぅうっ! こ、粉雪……あ、くっくっぐっはぁ!」
どくんっ! どくんっ! と剣丞のモノが脈打ち、粉雪の口内に精液が流し込まれた。
「ん……んん……んぁ……」
剣丞の前で口を広げ、舌の上に濃密な白濁液を乗せて見せ……ごくりと飲み込んだ。
「な、なんか凄く勿体無い事してる気分になるぜ……」
「でも、その背徳感も凄く興奮するんですよ」
たった今剣丞の子種飲み込んだ粉雪と、
ちょっと前に飲み込んだ事がある犬子が顔を見合わせる。
剣丞にはいっそ笑える数の嫁がいて、剣丞の児を孕みたい女は数多い。
その中には粉雪の主君、武田光璃晴信や、犬子の主君、織田久遠信長も含まれている。
貴重な孕ませ汁を無駄撃ちさせるような真似をする贅沢に、犬子と粉雪は酔いしれていた。
ただ……
「なあ、剣丞……こっちにも、くれないかだぜ……」
粉雪も剣丞の嫁で、剣丞に心の底から惚れぬいている女なのだ。
だから欲しくなる、剣丞の子種で子宮を満たし、剣丞の児を孕みたいと願ってしまう。
「あたいのここ、もうトロトロで……準備できてるから……
剣丞の子種で、孕む準備ができてるんだぜ……」
粉雪が真紅に染められた下着を下げる。
彼女の言った通り、粉雪のアソコは愛液で溢れていて、脱ぎ捨てたぱんつがしっとりと濡れていた。
そんな淫靡な光景を目にして、常人離れした持久力、耐久力、回復力を備えた剣丞の剣丞がムクムクと硬さを取り戻す。
「心にワカサギを持って帰らないといけないんじゃないか?」
「もう十分釣ったから大丈夫だぜ、だからさ……」
粉雪が木の幹に背を預け、M字型に大きく足を開く。
剣丞の喉が、ごくりと鳴る。
挿れたい、そして射精したい、孕ませたい……剣丞はそんな気分になっていた。
我慢はもう、効きそうになかった。
「駄目ですよ剣丞様! さっきの口淫は口を滑らせたお仕置きなんですから!
注ぐなら犬子にお願いします!」
犬子が履物と下着を一気に下げ、女の秘部を露わにした。
フェラチオをしていた粉雪程ではないが、犬子のアソコも受け入れ態勢を整えていた。
「なっ!? 犬子、お前はもう2人も産んでるだろ!
こっちに機会を与えてくれなんだぜ!」
「3人目も欲しいですよね、剣丞様! 犬子は何時でも何人でも産みますから!」
「いや最近ひよ子とか結菜とかの目つきが険しくなってきてるんだぜ!
アレ絶対何度ヤッても孕めないの悩んでる顔なんだぜ!
犬子が3人目産んだら火に油なんだぜ!」
「大丈夫です剣丞様! 粉雪さんが産んでもそれはそれで火に油ですから!」
「良し分かった、本音を言うんだぜ……あたいだって剣丞の児を産みたいんだぜ!」
「犬子も同じ気持ちです、剣丞様!」
「さぁっ!!」
「どうする気なんだぜっ!!」
犬子と粉雪の視線が同時に剣丞の剣丞に向く。
ギンギンに勃起したそれがどちらに挿入されるのかを、2人は期待に満ちた目で見つめていた。
剣丞ももうそういう気分になっていて、今更お預けにして帰る気分にはなれやしない。
「いっそ交互に挿れる……とか?」
そんなある意味では最低な提案に対し、犬子と粉雪はお互いに顔を見合わせ……いそいそと近くの木の幹に手をつき、お尻を剣丞に向けて突き出した。
そして……
「んんっ……あ……」
犬子のワレメが、剣丞の肉棒を飲み込み、咥え込んだ。
子宮をゴツンと衝かれる感触に、犬子は酔いしれた。
「犬子が先か……うぅ、正直切ないから、早くこっちに代わって欲しいんだぜ」
お預けをくらった粉雪が、切なそうに尻を左右に揺する。
「っ……んんっ! んんっ! ぁ……ふわっぁあっ!」
犬子は愛する夫と交わる幸福と興奮で包まれる。
カリ首が膣奥を何度も何度もかき混ぜて、愛液でぐしゅぐしゅになっていく。
「剣丞様……も、もっと……っぁあっあぁあっ……ぁあっっあっ!」
犬子が昂っていく、どこまでもどこまでも……
女性との性交経験がやたらと多い剣丞は、どうすれば女性をイカせられるのかを感覚的に理解していた。
犬子は剣丞のテクに翻弄され、あっという間に絶頂寸前にまで高められていた。
「ふ……んんぅっ!?」
「あ……」
……直後、猛々しく犬子を責め立てていた肉の槍が引き抜かれ、粉雪の膣内に突き立てられた。
「あっあっん! ふわっんんっ! っぁあっぁあっ!」
久々に受け入れる剣丞の逸物に、剣丞とのセックスに、粉雪が翻弄される。
経験の差が天と地で、粉雪はあっという間に気持ち良いの感情で一杯になった。
「け、剣丞……あぁあっあっううぅんんっ! ううぅ!
前より上手く……っんんっ! ぁあっっっ! なってないかだぜ……?」
「可愛いよ、粉雪」
「なっ!? ば……変な事言うなだぜ!?」
不意打ち気味に聞かされた可愛いの一言で、粉雪がさらにさらに興奮する。
彼女の顔は耳まで真っ赤になっていた。
「剣丞様、犬子はどうですか? 可愛いですか?」
「うん、犬子も粉雪も凄く可愛いよ。 2人とも俺の自慢のお嫁さんだ」
犬子も頬を真っ赤にして、顔を緩ませる。
既婚者で、経産婦とは言っても、愛する男性に可愛いと褒められるのは格別の喜びなのだ。
「あぁあっあんんっ! あっぁあっんんっ! あっぁあっ!」
そうこうしている間にも、剣丞は自らのムスコで粉雪を責め立てる。
犬子と粉雪のマOコをハシゴして、自分の我慢もかなりギリギリになっているのだが、それでも粉雪を気持ち良くさせようと奮戦する。
「ぁあっ……ぁぁあっんんっ! ああんんっ! ううあぅ!」
粉雪のアソコがあっという間にぐじゅぐじゅに蕩ける。
同時に、粉雪の思考も快楽で一杯になっていく。
久々に味わう剣丞のオトコの味が、膣内を往復する異物感が、粉雪の気持ち良くなるポイントを的確に抉る剣丞のテクが、粉雪をどんどん昂らせていく。
「んんっ! ……あっああっううぅあっあ! い、イグ……ふああぅっ!!」
全身の毛穴と汗線が一気に開き、背中のにゾクゾクとした感覚が走り、膣奥が意志と無関係に力強く収縮し……自分がもうイキそうだと感じた直後……
「う……あぅ……」
「ひゃんっ!?」
……直後、剣丞の剣丞が再度犬子と粉雪のおマOコをハシゴした。
「……あっふわっ! あっあっふわっ! ……ううぅ」
犬子がまたも一直線に絶頂に導かれる。
インターバルはほんの僅かな時間で、一度絶頂寸前にまで昂った身体は、犬子の心の雌の部分は、あっという間に剣丞の雄に屈しようとしていた。
「うぅ……羨ましいんだぜ……」
木の幹に手をついたまま、粉雪が恨めしそうな顔で犬子と剣丞を見つめていたが、既に犬子は剣丞の男の感触に、剣丞は犬子の女の感触に、セックスの快楽に酔いしれて、それで一杯一杯になっていた。
「あぁあっ! ぁあっああっあっんんっ! んんっ!」
「……うっ! くっうっ! はぁっうふっ……」
犬子も、剣丞も、限界がすぐそこにまで近づいていた。
喘ぎ声が重なり、子宮が剣丞の子種を飲み干そうと蠢き、子宮口が大きく口を開く。
声も息がどんどん荒くなり、そして……
「ぁふわっううぅんんっ!」
ドクン! ドクン! と……剣丞は犬子のナカに射精した。
過去に二度、犬子を孕ませた子種汁が子宮を満たした。
ほぼ同時に、犬子も達した。
脳髄に電流を流されているかのような強烈な快楽と共に、犬子は背骨を弓のようにしならせ、口元をだらしなく緩ませた。
「ああ……剣丞様の……えへへ、また孕んじゃいますね……」
犬子は笑っていた、歓喜の表情だった。
女として生まれた幸せを身体全体で感じているようであった。
「……ふぅ」
剣丞の逸物が引き抜かれた。
犬子のワレメから、子宮内に収まりきらなかった精液がどろっと零れ落ちた。
そんな光景を見た粉雪は……自分がさっき以上に発情して、さっき以上に種付けを切望していくの感じていた。
「なあ、剣丞……意地悪しないで、あたいにも出してくれなんだぜ。
あたいはまだ子供産んだ事無いけど……頑張って、元気な児を産むからさ……」
そう言って粉雪が、指先で自らのワレメを大きく開いて見せた。
発情しきったトロトロマOコを見せつけられ、剣丞の剣丞がまたもや力を取り戻す。
まるでエロゲの主人公のような精力である。
「粉雪、おいで……」
剣丞が手招きをした。
「ああ、その……不束者だけど、宜しく頼むんだぜ」
粉雪が合っているようで微妙に合っていない台詞を言い……愛液でとろとろになっていた粉雪のアソコが、剣丞の逸物を再度受け入れた。
「今度はちゃんとナカに出してくれよ。 お預けはもう御免なんだぜ」
「ああ、分かった」
剣丞は粉雪を抱き寄せ、抱きしめ、腰を上下に揺さぶり始めた。
「っあっあっ! あっあっふわっああ……」
粉雪が喘ぎ声を漏らし始める。
心が、身体が、剣丞の肉槍によって女にされていく。
「愛してるぜ、剣丞」
「俺も愛してるよ、粉雪」
性器と性器を交わらせながら、剣丞と粉雪は互いに愛を囁き合った。
「犬子も剣丞様の事、大好きですからね」
「ああ、犬子も愛してる」
犬子と剣丞が唇を重ね合い、舌先を絡ませ合う。
「ぁあっあぁんんっ! ぁんんっ! あぁふわっ!」
再び剣丞が攻勢を強め、粉雪を絶頂に導こうとする。
セックスの経験があまりない粉雪に抵抗の余地は無く、一直線に、際限なく興奮し、昂っていく。
「今度は焦らすのも、直前でお預けにもしない……最後まで、イクぞ」
「う、うん……っううぅんんっ! あっぁあっんんっ! ううぅあ!」
剣丞が荒々しく腰を上下させる、粉雪の首や肩がガクガクと震え、おOんこが震え、愛液がぐちゅぐちゅと音を立て、膣内がぎゅうぅっと収縮する。
「ううぅ……ううぅぁ! あっんんっ! あっあっううぅ!」
粉雪は成す術も無く剣丞に弄ばれていた。
しかし、押し寄せる快楽の波に抵抗する気にもなれなかった。
剣丞と交われる喜びが、全てを麻痺させていた。
「んんっ! ううぅ……ふわっふわっううぅ!!」
粉雪が絶頂する。
剣丞は止まらない。
本能に身を任せ、粉雪をめちゃくちゃに犯し、イカせにかかる。
「んんっ! ぁあっっっあふわっ……んんっ! ぁあっ!!」
粉雪が絶頂する。
剣丞は止まらない。
本能に身を任せ、粉雪をめちゃくちゃに犯し、イカせにかかる。
「ぁあっんんっ! ぁあっううぅふわっぁあっぁ!!」
粉雪が絶頂する。
剣丞は止まらない。
本能に身を任せ、粉雪をめちゃくちゃに犯し、イカせにかかる。
「だ、駄目……壊れ……あ、頭、おかしく……あ、ふっうぐっうっ! あ、ああっ!」
またも粉雪が絶頂する。
頭が馬鹿になっていくのを感じながら、次々と襲い来るセックスの快楽に抵抗できない。
そして……
「ああっうはぁうっ! くっううぅ!」
ドクドクと……先程の犬子と同じように、粉雪の子宮も剣丞の子種汁で満たされた。
「あ……ああ……」
激しいセックスの余韻の中で、粉雪は笑っていた。
愛する夫と身体を重ねる幸せを噛み締めていた。
この世界の虎松が……平行世界の自分と対話する能力を持つ鬼子が見ているのに気づかずに。
……
…………
………………
「ジョセフ・ジョースター! きさま! 見ているなっ!」
新田剣丞なる人物について調べるために、無数に存在する平行世界の別の虎松達に呼びかけていたこの世界の虎松……井伊直政・通称新戸が唐突に謎のポージングをした。
なお、新戸が名前を呼んだジョセフ・ジョースターとは、別の世界の虎松が呼んでいた漫画の登場人物であり、見ているどころか存在すらしていない。
「それにしても……今、確かに感じた。
今、確かに誰かがオレの思考を覗き見た……一体、誰が……」
新戸が人間離れした超感覚で注意深く周囲を探る。
しかし、彼女の全能力を駆使しても、他の虎松達に問いかけても、自分の思考を覗き見た者の正体は掴めない。
「ここまで見事に気配を消すとは……そんな芸当ができそうな奴と言えば、
オーディンか、段蔵か、蘭丸か……段蔵は放置している限りは無害、
今はまだ蘭丸はこの世界には生まれていない……なら……」
その時、新戸は感じていた。
3人で川の字になって眠りにつく犬子と柘榴と九十郎の気配を。
まさか犬子と柘榴と九十郎に他人の思考を読み取る能力はあるまいと思い、気配に気づいていながら犯人からは除外していた。
この時、新戸は気づいていなかった、考えもしなかった。
大江戸学園の虎松が……かつて斎藤九十郎が生きていた世界の自分が、自ら命を絶った理由を、絶たざるを得なかった理由を。
「それにしても気になるのは……何故新田剣丞は持っているのだ、アレを……
あの時喪われた筈の、あの刀を……」
その呟きに答える者はいない。
この世界の虎松も、隣の世界の虎松も、隣の隣の世界の虎松も、隣の隣の隣の世界の虎松も、隣の隣の隣の隣の世界の虎松も、その答えを知らなかった。
……
…………
………………
「ゆ……め……?」
その日、九十郎は夢を見た。
犬子と粉雪が、新田剣介と共に、ワカサギ釣りに行き、愛し合い、陸み合う夢であった。
犬子と粉雪が新田剣丞とセックスをする夢であった。
「幸せそう……だったな……幸せそうだったよな……」
犬子は幸せそうに笑っていた。
粉雪も幸せそうに笑っていた。
それは九十郎にとって、とびきりの悪夢であった。
「俺じゃあ……俺みたいな屑じゃあ、前田利家を幸せにはできないだろうな……
新田剣丞のような、秋月みたいな、主人公じゃなきゃ、価値のある男じゃなきゃ……」
それは単なる思い込みに過ぎなかったが、今の九十郎にとっては純然たる事実であった。
かつて長谷川平良に恋い焦がれ、親友を裏切り、その親友もろとも秋月八雲に掻っ攫われた九十郎にとっては、秋月八雲に決して消えないトラウマを刻まれた九十郎にとっては、純然たる事実であった。
「犬子、柘榴……は、いないのか……?」
九十郎が寝室を見渡す。
右隣で寝ていた犬子も、左隣で寝ていた柘榴の姿も無かった。
「九十郎、やっと起きたっすか? もう昼過ぎっすよ」
九十郎がのそのそと布団から這い出ると、部屋の外から柘榴が声をかけてきた。
ただの柘榴が声をかけてきた。
「大丈夫、九十郎? 夜中に魘されていたよ」
犬子も声をかけてきた。
夢の中で、剣丞とセックスをして、幸せそうに笑っていた犬子が……
九十郎にはどうしても、目の前の少女がただの犬子とは思えなかった。
歴史上の偉人、前田利家だという意識が消せなかった。
「ああ、すまん、夢見が悪くてな……今日は出勤しないのか?」
九十郎は必死になって表情を隠し、そう返答した。
叫びたい気分だった、泣き出したい気分だった。
「何を言ってるっすか、明日は結婚式っすよ。
諸々の準備があるから、今日は出仕しないっす」
「あ、ああ……そうだった、な……」
九十郎が思い出す。
先日、美空と鞠が九十郎の家柄をどうにかした事を。
今の九十郎は極貧農家の子、苗字無しのただの九十郎ではなく……顔も見た事が無い適当な家柄の人の養子になった、斎藤九十郎なのである。
前の生と同じ、斎藤の性を名乗るようになった事について思う所は無くも無いが……九十郎にとって重要な所はそこではない。
「そうだな……結婚するんだったよな、犬子と柘榴と」
越後に戻ってすぐに、柘榴が九十郎と結婚したいと言い出した。
犬子も側室でも妾でも構わないから一緒になりたいと言い出した。
美空が真っ先に賛成して、とんとん拍子で話が進み……今に至る。
だが……
「なあ、結婚の話なんだが……やっぱり、保留じゃ駄目か?」
「へ……?」
「え……?」
瞬間、犬子と柘榴の顔が凍り付いた。
今さら何を言っているのだこいつはという視線が九十郎に向けられた。
「いや、柘榴を嫁にする話は全く問題ねえし、異存もねえんだよ。
だが、犬子の方は……前田利家を嫁にするって方は、な……」
「な……なん……で……?」
犬子が震えていた。
幸福な気分が一気に吹き飛んで、代わりにありったけの絶望が心を包んだ。
「九十郎、どういうつもりっすか!? 犬子のどこが気に入らないっすか!?」
「犬子は……前田利家なんだ……」
九十郎がそう告げた。
震える声でそう告げた。
犬子はただの犬子じゃない、犬子は前田利家なのだ。
九十郎とは釣り合わない、価値の無い男とは釣り合わない。
ただそれだけの理由で、九十郎は犬子を拒絶した。
「そんな……そんなの、無いよ……そんなの直しようがないじゃない……」
ぽたり、ぽたりと、大粒の雫が床に落ちる。
犬子が泣いていた、涙を零していた。
犬子は……気づいた、気づいてしまった。
九十郎は本気だと。
九十郎は本気で自分との結婚を嫌がっているのだと。
「本気……なの……?」
それでもなお、犬子はそう尋ねた。
何かの間違いであってほしい、ただの冗談だと言ってほしい、そんな願いを抱いて尋ねた。
祈るような気持ちで尋ねた。
「……本気だよ」
だがしかし、犬子の願いは、祈りは、無残に打ち砕かれた。
犬子は……絶望した。
泣き叫んで、泣きわめいて、九十郎に縋りつきたい気分になった。
「今更そんな……どうする気っすか!?
式は明日っすよ! もう招待客が大勢越後に来てるっすよ!」
「分かってる! 分かってるが……俺は……俺じゃ前田利家を幸せにできないんだよ!
もっと価値のある……新田剣丞じゃないと駄目なんだよ!」
九十郎がそう叫んだ。
九十郎は確信していた、自分は前田利家と釣り合わないと、前田利家を幸せにできないと。
そして同時に九十郎は確信していた、新田剣丞ならば前田利家と釣り合うと、前田利家を幸せにできると。
「やだ……やだよ九十郎……九十郎が良いんだよ、九十郎じゃなきゃ……やだよ……
今更……今になってそんなの……ないよ……酷いよ……こんなの……」
ぽろぽろと涙を零す少女の言葉に耳を貸さずに……
この日九十郎は、犬子との……前田利家との結婚を拒んだのだ。
もう一度だけ言おう。
この物語は犬子と柘榴と九十郎の物語である。
犬子と柘榴と九十郎が、九十郎のトラウマを乗り越えるために戦い、愛を叫ぶ物語である。