※この作品はR-18です。

戦国†恋姫X 犬子と九十郎(エロ回)   作:シベリア!

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第60話はエロ回ではありません。
第60話URL『https://novel.syosetu.org/105831/45.html』



犬子と柘榴と九十郎第59話『ファンブル』

(注意)原作キャラが凌辱される描写があります。

 

 

 

 

 

犬子が自らの御家流を制御できるようになった日から1ヶ月後の事……

 

「クズロー……ゴハン……」

 

いつものように九十郎の家に飯をタカリに来た新戸であったが、その日は……いや、ここ1ヶ月程は非常に体調が悪そうな様子であった。

 

「ずいぶんと遅い目覚めだな糞ニート、もう朝飯は片付けちまったぞ」

 

「ウゥ……ハ、腹減ッタ……」

 

新戸が力無く倒れ伏す。

既に人っぽい喋り方をする余裕すら無くなっていた。

 

「全く……全く仕方が無いな……」

 

放置したらぶっ倒れそうに見えるその姿を見て、九十郎が珍しく仏心を出す。

 

「ニート、昼飯用のパンとスープ、半分お前にやるよ。

 半分だからな、それ以上食ったら張り倒すからな」

 

「ウゥ……助カル……アリガトウ……」

 

それは屑なりの気遣いではあるのだが、もう少し言い方というものを考えるべきではなかろうか。

 

「最近、体調が悪そうじゃないか、風邪でもこじらせたか?」

 

「違ウ、タダノ寝不足ダ」

 

「ははは、光璃みたいに布団の中でゲームボーイでもやってたのかよ」

 

どこぞの世界にはポケモンにハマる武田晴信がいたらしい。

 

「最近、他ノ世界ノオレカラ、連絡ガ来ル」

 

「なんでまた?」

 

「犬子ガ恋心ヲ拗ラセ、犬ニナル、レアケース、オレハ知ラナイ。

 当然、他ノ世界ノオレ達モ知ラナイ。

 ダカラ皆知リタガル、オレノ世界ガドウナッテルカヲ」

 

「無視しろよそんなもの」

 

「情報ノ抱エ墜チ、シタクナイ」

 

「そうか~そういう事だったのか~とか何とか言って死ぬ奴って多いよな」

 

「今川作品トカ」

 

「金田一とか」

 

「エメラルドスプラッシュデ、時計ヲ撃ツ位ハシタイ」

 

「撃った直後に死ぬじゃねえかそれ」

 

「ポルナレフ、イギー、危ナイ」

 

「それも言った直後に死ぬだろ。 不吉な事言ってないで飯食って寝てろ」

 

「ス……スマン……」

 

九十郎が温めなおしたスープとパンを持ってきた。

野菜を適当に放り込んで煮込んだだけの手抜きスープではあったが、疲労で身体が弱っている今の新戸にとっては甘露である。

 

「それと最近、けものフレンズにハマったオレが、執拗に映像を送りつけてくる。

 Mステがどうだの、舞台がこうだの、さらばグレープだの、正直糞ウザい」

 

口いっぱいにパンを頬張り、スープを一息に飲み干し、カロリー不足状態から脱した新戸がかなり不機嫌な様子で呟く。

 

虎松は世界毎に少しずつ性格が違う。

コツメカワウソが滑り台で遊んでいるシーンでIQが溶ける虎松がいれば、新戸のように全然興味が惹かれない者もいる。

他の虎松と積極的に対話する者もいれば、逆に接触を好まない虎松もいる。

 

当然、九十郎を嫌っている虎松もいる。

 

「そういや、知ってるかニート。 剣丞や信長が京都で大暴れしたみたいだぜ。

 鬼に襲われてピンチだった征夷大将軍様を救い出したってよ」

 

この時代に新聞やラジオは存在しないが、美空は各地に密偵を放ち、常に情報を集めさせているため、中央のニュースは比較的速く耳に届くし、情報の精度も決して悪くない。

 

「ああ、この世界では勝ったのか」

 

「この世界ではって、負ける時もあるのか?」

 

「大体は危なげなく勝つ、だけどたま~に負けて酷い目に遭わされる世界もある。

 かなりのレアケースだがな」

 

「無敵の剣丞様でも負ける時は負けるか」

 

「新田剣丞は無敵じゃない、不死身でもないぞ。

 むしろ毎回毎回、多かれ少なかれオレの足を盛大に引っ張る」

 

「そうかねえ……」

 

この時、新戸は思った。

こいつ全然信じてないな……と。

 

故に……

 

「おい糞ニート、何の真似だ顔が近いぞ」

 

新戸は自分の額と、九十郎の額をくっつけていた。

急にまるで子供の熱を測るかのような体勢になった事に対し、九十郎が疑問の声を上げる。

 

「少シ黙ッテロ、集中力要ル……」

 

新戸は両目を閉じ、精神を集中させていく。

新戸の能力の中でも、特に難易度の高い能力を発現させるために……

 

「ん……? なんだこれ……鬼の姿が見えるような……」

 

しばらくそうしていると、九十郎が奇妙な光景を感じ始める。

まるで2つの視界を同時に見ているかのような、そんな奇妙な体験をしていた。

 

2つ目の視界で、九十郎が良く知る人物が……剣丞やひよ子、詩乃達が、傷つき、血反吐を履きながら無数の鬼達と戦っていた。

 

「コレハ……他ノ世界ノオレガ見タ光景。

 オレト同ジ、予定ヨリ早ク目覚メタ世界ノオレノ記憶……」

 

……

 

…………

 

………………

 

「はっはっはっはっはっ、鬼だか何だか知らんが。

 その程度で余を超えたと言い張るとは、思い上がりも甚だしいぞ!」

 

物凄く物凄く悪役っぽい笑い声を上げながら、第13代足利将軍こと足利一葉義輝が愛刀大般若長光を振るっていた。

 

結構絶望的な状況であるのに、彼女1人だけは早くも楽勝ムードを漂わせていた。

ハッキリ言って調子ぶっこいていた。

 

「オノレェ……オノレ! オノレ! オノレェ!!」

 

鬼と化したかつての三好三人衆、釣竿斎宗渭が力任せに両腕を振り回す。

当たれば一葉と言えど一撃で昏倒するような重い攻撃であったが、一葉には掠りもしない。

 

「貴様アアアァァァーーーッ!!」

 

激高し、両腕に力が籠る……しかし、それでも一葉は掠りもしない。

片や鬼と化し、常人を遥かに超える膂力を得た釣竿斎、片や限界まで御家流を使い、激戦を経て疲労困憊している一葉……しかし、それでもなお埋まらない、埋め切れない実力差が2人にはあった。

 

「さて、悪いが貴様1人にいつまでも掛かり切りになる訳にもいかんので……

 そろそろ決めさせてもらうぞ」

 

このまま一気に押し込むつもりだった。

実際の所、このまま決着をつけるは一葉にとって造作も無い事であったし、九十郎達がいる世界では普通に釣竿斎を叩き斬って終わらせていた。

程遠志が関雲長に勝つくらいの奇跡が起きない限り覆せない実力差があった。

 

しかしこの世界では、6面ダイスを振って1ゾロを出すレベルの不運が一葉を襲う。

 

即ち……

 

 

 

 

 

……ぽきん。

 

 

 

 

 

「……ぽきん?」

 

気がつくと、一葉が振るっていた刀が根元からポッキリ折れていた。

彼女の愛刀、大般若長光は名刀だ、確かに名刀だ。

だがしかし、数えきれない程の鬼達と斬った張ったの大乱闘を繰り広げたのだ、刀身の損傷は決して無視できない程度になっていた。

 

そして今、一刻も早く目の前の鬼を討ち、他の場所で戦っている剣丞達を助けに行かなければならないという焦り故に、一葉はうっかり力を入れ過ぎてしまったのだ。

 

「いや、ちょ……待って……ちょっとコレ……」

 

そして愛刀が折れた事に動揺し、一葉は致命的な隙を晒してしまった。

 

例えば、替えの刀をあらかじめ近く刺して戦っていれば、一葉は全く動じる事無く、隙を晒す事も無く、戦いを続けて危なげなく勝っていただろう。

だがしかし、一葉は釣竿斎をそこまでして戦うような相手ではないと高を括っていた。

 

それが致命的であった。

 

「誰が待つものかぁっ!」

 

「が……はっ……」

 

釣竿斎の蹴りが一葉の鳩尾にめり込む。

肺を圧し潰し、強制的に全ての空気を吐き出さされ、一葉が悶絶する。

その衝撃で気絶しなかったのは、奇跡的かもしれなかった。

最も、あるいはここで気絶していた方が、一葉にとって幸せだったかもしれないが。

 

「げぼっ……ぐ、あぁ……」

 

一葉が立ち上がろうとするが、両脚が震えて、力が入らない。

ここまでの戦いで、一葉は疲弊していた。

今まではテンションというか脳内麻薬的な何かで誤魔化していただけだった……それが今、一気に一葉の身に襲い掛かっていた。

 

「どうした、最早立ち上がる事すらままならんか?」

 

「ふ、ふん……まだ、この程度では……」

 

再び一葉が立ち上がる。

しかし、愛刀は既に無く、呼吸すら辛い程に傷ついていた。

そして何より、一葉は剣の達人であったが、格闘技の達人ではない……柔術の心得が無い訳ではないが、それで鬼と戦う事はまるで想定していなかった。

 

「さっきの威勢はどうしたぁっ!?」

 

「ぐ……あぐぅ……」

 

形勢は即座に逆転した。

そこから先の戦いは無残なものであった。

 

いくら釣竿斎と言えども、徒手空拳の女1人倒せない程弱くは無かった。

殴られ、蹴られ、投げ飛ばされ……まるでサンドバックのように弄ばれていた。

 

そしてついに……

 

「ククク……良い恰好よのう……」

 

指一本動かせなくなる程に全身をズタボロにされ、一葉が力無く倒れ伏した。

 

「く……ぁ……」

 

半死半生の状態で、今にも意識を手放しそうな状態で……

 

「起きろぉっ!!」

 

釣竿斎が怒声と共に一葉の右膝を思い切り踏み抜く。

ごきゃりと嫌な音がして、一葉の右膝があらぬ方向にヘシ折れた。

 

「ぐうぅ!」

 

その激痛により、無理矢理意識を覚醒させられた。

悔しそうに睨む一葉を見下ろし、釣竿斎は満足そうに笑っていた。

 

「下種が……貴様如きに……」

 

「ふん、この期に及んで口の減らぬ……

 それにしてもあんな小さな館に何を手こずっている。

 せっかく人を超えた力を持ったというのに、情けない奴らよ」

 

二条館では、今でも戦いが続いていた。

数に勝り、身体能力も勝る鬼が終始優勢……でありながら、剣丞達は今なお持ちこたえ、戦いは続いていた。

 

「ならば……ああそうだ、先ほど生き血を啜ってやると言ったがな……

 ククク、その前に少し役に立ってもらおうか」

 

「な、何をする気だ貴様!?」

 

直後、一葉の鎧と衣服が力任せに引き裂かれる。

 

元より動き易さを優先し、それと近年の幕府の台所事情が故に、え? 何それ? ギャグ? 自殺したいの? とか何とか言いたくなるレベルで防御範囲を絞った鎧である。

そもそも頭部を防御しているのが小夜叉と兎々だけだという点が……

 

閑話休題、とにかく鬼の膂力をもってすれば、一葉の鎧を引き裂く程度は造作も無い。

 

「ほぅ……これは中々、そそる身体ではないか」

 

すぐに一葉は一糸纏わぬ姿にされた。

下卑た視線が一葉の全身を舐め回すかのように向けられ、怒りと羞恥で頭の血が沸騰しそうになる。

 

「貴様……誰に断って余の姿を……」

 

「ふん、何を言うかと思えば、小娘1人犯すのに誰の断りが必要だというのか。

 今のお前はただの敗者、ただの負け犬、そしてただのメスよ」

 

既に釣竿斎の男根は臨戦態勢になっている。

生死を賭した戦いが、釣竿斎の生殖欲求を呼び起こしたのか、それとも単に一葉の端整なプロポーションに欲情したか、その両方か……いずれにせよ釣竿斎は、一葉のヘシ折られた脚を掴み、力づくで大股開きの体勢にさせた。

 

「ぐ……ぁ……げ、下種が」

 

これからナニをされるのか……未通女であるとはいえ、戦国の世を生きる女として、一葉には察知できた。

 

既に立ち上がる事すらできない身であったが、それでもなお一葉は必死になって身体をよじり、引きずり、抵抗し……

 

ずぶんっ……と、抵抗むなしく、あっけなく一葉のハジメテは鬼の逸物によって貫かれた。

 

「あ……ぐ……ぅっ」

 

蹴られて、殴られた時以上の衝撃を感じた。

今まで一度も感じた事が無い衝撃だった。

 

自分の膣内に異物が侵入し、力任せにねじ込まれる感触はおぞましく、そして何より屈辱で、悔しくて……一葉は何とも表現しがたい喪失感に襲われた。

 

「はっはっはっはっはっ! なんとも締まる名器ではないか!

 将軍よりも娼婦がお似合いではないか!」

 

鬼が……異形の怪物がゲタゲタと笑いながら一葉に覆いかぶさり、腰を上下に揺さぶり始めた。

 

愛し合うためではない、蹂躙するため、孕ませるための上下運動……そこに一葉に対する気遣いは皆無である。

 

「ううぅ……あぁうっ! うっ! うっ! ううぅはぁっ!」

 

快楽ではなく、激痛で喘ぐ。

処女膜は引き千切られ、潤滑も無い膣肉を、強引に肉竿が抉っていた。

そして全身が圧迫され、今日の戦いでできた傷が一斉に痛んだ。

 

「あぁ……ううっ! ああっくっう……ぐぅっ!!」

 

一葉は全身を縮こまらせ、耐える以外できなかった。

早く終われ、早く終わってくれと願う事しかできなかった。

 

自ら外道に堕ちた者相手に、自分より数段劣る実力しかない者相手に、望まぬ交合をさせられる事が悔しくて……悔しくて悔しくて悔しくて、一葉は頭がどうにかなってしまいそうだった。

 

「ううぅあ! くっくっあぁうっ! ううぅあ、」

 

そして、そんな望まぬ交合をしているというのに、心の底から悔しくて仕方が無いのに、膣内が滑り気を帯び始めていた。

一葉は悲しくて、情けなくて、泣きたくなった。

 

「どおしたぁ? 濡れているのか? 感じているのか?

 やはり貴様は将軍よりも娼婦がお似合いだったなぁ!!」

 

周囲からは今なお怒号と銃声、弓矢が飛び交う音が聞こえてくる。

剣丞達は自分達を……形骸になりつつある足利将軍を助けるために、命懸けで駆けつけて、命懸けで戦っていた。

 

それなのに自分はありえないような凡ミスをして、普通なら絶対に負けないような雑魚に不覚を取り、押し倒され、こうして犯されている……一葉はあまりの情けなさに死にたくなった。

 

「剣丞……双葉……幽……すまぬ、すまぬ……」

 

できる事なら、剣丞と交わり、剣丞の児を孕みたかった。

そうなればどれだけ幸せだったか……自分でも情けない事を考えていると思ったが、一葉はそんな妄想を、そんな現実逃避を止められなかった。

 

「淫売が! この淫売めがっ! 男のモノを咥え込むしか能の無い淫売っ!

 戦場で剣を折る間抜けっ! 剣豪将軍が聞いて呆れるわぁっ!!」

 

鬼のチOポが、一葉の子宮をノックする。

乱暴に、乱雑に、一葉の膣内を前後に凌辱する。

 

「ああっうぐっはぁっくっうっ! はぁはぁっはぁ! あぁうっ! あ……」

 

一葉はただ耐える事しかできなかった。

情けないと、悔しいと、涙を流して肉棒による蹂躙を受け続ける他なかった。

 

「そろそろイクぞ……射精せば必ず孕む、鬼の子種をたっぷりと受けるが良い」

 

「なっ!?」

 

瞬間、一葉は血の気が引いた。

鬼の児を孕む……最悪の想像はしていた。覚悟も決めていた。

いや、正確に言えば覚悟を決めていたつもりになっていただけだった。

 

「よ、よせ……やめろ……」

 

再び一葉は身をよじり、鬼の逸物を胎内から引き抜こうと足掻き始める。

足掻くが……無駄な抵抗だった。

今の一葉には、鬼を跳ね除けるだけの力は残っていない。

 

「さぁ孕め! 孕んでしまえこの淫売めがっ!

 己がただのメスだという事を噛みしめながら孕んでしまえっ!!」

 

釣竿斎がさらにさらに勢いを増し、まるで叩きつけるかのように腰を前後させる。

鐘つきのように子宮をガシガシと突かれる度に、決壊の時が……自分が孕まされる時が近づいてく。

それが一葉には怖くて、恐ろしくてたまらなかった。

 

「ひっ……やめろ……よせぇっ!! 膣内だけは……」

 

「はっはっはっはっはっ! 貴様がそのような弱気になるとはなぁっ!!」

 

「余は……余はお前の児なんて……け、剣丞……剣丞が……」

 

一葉は剣丞の名を呼んでいた。

何かをやってくれそうな、底知れぬ可能性を感じた男を。

良人にして、児を孕んでも良いと思った男を……

 

心の中で、剣丞に助けを求めていた。

しかし……

 

「ぬぅんっ!!」

 

剣丞は来なかった。

釣竿斎の身体がビクンッ、ビクンッと震え、膣内で鬼のちOこが爆発した。

一葉の子宮に、射精されれば必ず孕む鬼の子種を流し込まれたのだ。

 

「あ……そん……な……」

 

孕んだ、孕んでしまったと、一葉は直感的に理解した、理解させられた、理解してしまった。

たった今、自らの子宮に鬼の児が宿ってしまったのだと、惚れた男……新田剣丞の児ではなく、汚らわしい下種の児を孕んでしまったのだと。

 

そして……

 

……

 

…………

 

………………

 

「くそっ! 次から次へと……キリがない……」

 

新田剣丞が剣を振るい続ける。

鬼をバターのように切り裂く、奇妙な光る刀を手に、次から次へと湧き出る鬼達と戦い続ける。

 

状況は刻一刻と悪化していた。

 

元より、ロクな防御設備も無い二条館に立てこもり、たった300の兵で3000の鬼達を防ぐ無理無茶無謀をしているのだ。

全員が全員傷つき、疲弊し、決壊はすぐそこであった。

 

「剣丞様、これ以上はもう……」

 

「姫路衆はまだ大丈夫です! しかしいつまで保つかは……」

 

「八咫烏隊って、ぶっちゃけ玉薬が切れたら案山子同然だから、

 長期戦になったらキツイかな~……と、お姉ちゃんが言ってます」

 

「……コクコク」

 

八咫烏隊と小寺雫官兵衛率いる姫路衆が救援に駆けつけ、多少はマシになっていたが……それでもなお、ギリギリの綱渡りと言わざるを得なかった。

 

切欠一つで崩れ落ちかねない、非常に危うい状況であった……

 

「貴様らの頑張りもそこまでだ!

 見るが良い! 貴様らが守ろうとした足利義輝は、既に私の手に落ちたのだ!」

 

そんな彼ら、彼女らの元に、そんな声が届いた。

誰もがその声の方へ向いた、向いてしまった、そして見てしまった。

 

もう一度言おう、絶望的な戦いであった。

誰も彼もが傷ついていた、誰も彼もが疲弊していた、誰も彼もがギリギリの所で戦っていた。

故にそれを見た事で、少なくない数が絶望し、心が折れてしまった。

 

全身に青あざをつくり、両脚をあられもない方向にヘシ折られ、一糸纏わぬ姿で鬼のちOぽを銜え込み、まるでちOこケースのようにされている足利将軍の姿を見てしまったのだ。

 

そしてその接合部からは鬼の子種汁が漏れ、滴り落ちていた。

 

「そん……な……」

 

誰かがそう呟き、手にした槍を落としてしまう。

全員が全員、心が黒い霧に覆われるような想いをしていた。

 

「剣……丞……見るな……見ないでくれ……」

 

そして一葉が泣いていた。

戦意を喪い、心が折れた目をしていた。

武将としての、武芸者としての顔は消え失せ、ただの少女の顔になってしまっていた。

 

それが何よりも衝撃的だった。

 

「剣丞様、二条館を捨てて落ち延びましょう。

 これ以上は……これ以上は無理です、今ので兵の心を折られてしまいました」

 

詩乃が悔しそうにそう告げて来た。

 

「半兵衛殿の意見に賛成です。 退路は……退路は、どうにかします」

 

雫が詩乃の意見に追従する。

この戦いは、兵達の気力で辛うじて支えていたにすぎない。

俺達が幕府を、将軍を異形の者達から守るのだという自負が……しかし今、その将軍が、足利幕府の象徴たる一葉が鬼の手にかかる姿を見せつけられてしまい、兵はこれ以上ない程に動揺してしまっていた。

 

しかし同時に、詩乃と雫が全く同じ事を考える……

 

「(一葉様がああも無残に犯される姿を見せられて、皆が動揺してますね……)」

 

「(兵の混乱が大きい……鬼の包囲も厚い……)」

 

「(まず間違いなく、逃げられない)」

「(まず間違いなく、逃げられない)」

 

軍略の世界に身を置く者として、観察力と判断力で戦国の世を生き抜いてきた者としての冷静な判断が、絶望を告げる。

 

「きゃあああぁぁぁーーーっ!!」

 

直後、剣丞達の精神に追い打ちが入る。

二条館の中から、双葉の絹を裂くような悲鳴が聞こえてきたのだ。

 

「……双葉!? しまった、まさか既に館の中に侵入されていたのか!?」

 

「剣丞様、急ぎ双葉様を連れ出してください! その間に退路を確保します!」

 

「あまり長くは守り切れません、どうか急いで!」

 

「わ、わかった……頼んだよ!」

 

剣丞が2人に背を押され、急ぎ館の中に入る。

 

背後からは悲鳴が聞こえていた。

何度も何度も、何度も何度も何度も何度も……剣丞の背後で、誰かが死に、誰かが倒れ、誰かが犯される、そんな声がしていた。

 

剣丞が双葉が守られている広間へ入ると、そこには20以上もの数の鬼達がひしめいていた。

 

鉄扇を手に、全身に傷を負いながら防戦をする幽と……

 

「い……嫌ぁ……そんなの、挿らない……」

 

鬼達に取り囲まれ、全身を纏う衣服をボロボロに引き裂かれ、アソコに亀頭を突き付けられている双葉の姿があった。

 

「……双葉に触れるなぁっ!!」

 

剣丞はその勢いのまま広間に飛び込み、双葉の膣内に挿入しようとする鬼の首を叩き斬った。

 

「け、剣丞様!?」

 

「か、間一髪……でしょうかね……助かりましたよ、剣丞殿」

 

「2人とも大丈夫か!?」

 

「ははは、大丈夫に見えたら医者に診てもらうべきでしょうな」

 

一目で分かる程、幽はボロボロだった。

今はまだ辛うじて戦う力があるが、力尽きるのも時間の問題だと分かった。

 

そして鬼達は、疲れ切っている剣丞や幽を休ませてくれる程優しくはなかった。

次から次へと剣丞と幽に襲いかかる……

 

「くそ、いい加減に……しつこいぞ!」

 

「全く……最悪中の最悪ですよ、これは……」

 

2匹鬼を斬れば、4匹の鬼が雪崩れ込んできた。

4匹鬼を斬れば、8匹の鬼が雪崩れ込んできた。

8匹鬼を斬れば、16匹の鬼が雪崩れ込んできた。

 

そして鬼を戦う度に、傷と疲労が増していった。

時間が経つ程に、外から聞こえる悲鳴が増えていった。

 

「限界……ですな……」

 

幽が……諦めたようにため息をついた。

 

「まだだっ! まだ諦めちゃ駄目だ! 絶対に3人で……」

 

「いえ、お2人で逃げなさい」

 

「な……」

 

剣丞が絶句する。

そんな事をすれば幽がどうなるか……少なくとも、先ほどの一葉や双葉のような目に遭わされるのは確実である。

 

「駄目だ、何とかして逃げるんだ!」

 

「ならば誰があの連中の足止めをします?」

 

「なら……なら俺が!」

 

「聞き分けなさい、良人殿……双葉様を、よろしくお願いします」

 

幽が笑った。

普段の飄々とした人柄そのままに、まるで今から茶でも立てに行くかのように笑った。

 

そして飛び込んだ……無数の鬼達の中へと。

 

「幽っ!!」

「幽っ!?」

 

剣丞と双葉が、幽の名を呼ぶ。

あっという間に幽は鬼達に取り囲まれ、姿も見えなくなってしまう。

 

「さあ急いで! あまり長持ちはしそうもありませんので!」

 

そんな幽の叫びと共に、血肉が飛び、何匹かの鬼が倒れ……人間の肉がひしゃげる音も聞こえた。

 

「行こう……」

 

もう駄目だ、助けられない……剣丞は悔しくてたまらなかった。

 

いっそ自分も幽と共に鬼達の中に飛び込み、戦死してやろうかとも思ったが……その背に守る双葉を見捨てるような真似は出来なかった。

 

「幽……そんな……」

 

「逃げるんだ……裏門へ……そこに行けば……」

 

剣丞が蒼褪める双葉の手を引き、走り出した。

そして双葉を連れて再び屋外に出た剣丞を待っていたのは……地獄であった。

 

「うっ! うううっ! ぐっうああっう! お、おかしら……や、やだよぅ……」

 

ひよ子が鬼に犯されていた。

泣きながら、震えながら、鬼のちOこを突き立てられていた。

 

「こ、この……あぁはぁっうぐっ……うあぁぐっ! ひよを放せ……放してよ……」

 

転子が鬼に犯されていた。

全身に傷を負い、血塗れになり、友達が犯される姿を見せられながら、女としての尊厳すらも凌辱されていた。

 

「嫌ぁっ! 鬼の児を孕むなんて……ああっううああっううぅ……うっ! ああっ!

 放してぇ!! 誰かぁっ!!」

 

梅が鬼に犯されていた。

異形の怪物と性交をする不快感に耐えきれず、半狂乱になって泣き叫んでいた。

 

「ああっうっ! うあぁうああっ……くっ……こんな……こんな所で……」

 

小波が鬼に犯されていた。

腕も足もあらぬ方向にヘシ折られ、まるで鬼のオナホールのように凌辱していた。

 

「一葉ちゃん……泰能……鞠は、また何も……

 ぐっはぁっあ、あぁあ、はぁっぐっう……何も、できなくて……何も、守れなくて……」

 

鞠が鬼に犯されていた。

涙をぽろぽろと零し、顔をぐしゃぐしゃにしながら、懺悔の声を漏らしていた。

 

そして……

 

「あ、うっ! うっ! ああっふっふっうっ!」

 

「ああっあぁうっ! ううぅはぁっう!」

 

詩乃と雫もまた、他の皆と同じように鬼達に犯されていた。

 

「そん……な……」

 

剣丞の心が絶望に包まれた。

視界が歪み、汗が吹き出し、足元もおぼつかなくなり、一歩も動けなくなってしまった。

今すぐ逃げなければならない……理屈の上では理解していたが、身体が動かなくなっていた。

 

そして剣丞と詩乃、雫の視線が合い……

 

「剣丞様! 今すぐ裏門へ!」

 

「残る戦力は全てそこに向かっています!」

 

「「双葉様を連れて! 逃げてっ!!」」

 

詩乃と雫がそう叫んだ。

男は残らず殺され、女は残らず犯される地獄のような光景の中で、詩乃と雫は今なお絶望していなかった。

 

そんな2人の叫びを聞いた瞬間、剣丞は鉛のように重くなり、鎖でもつけられたかのように動かなくなっていた両足が動く事に気がついた。

 

「双葉っ!」

 

「でも、皆が……」

 

「それでもだっ!!」

 

涙は全てが終わってからだ。

今は双葉1人を守るため、走るんだ……剣丞はそう決めた。

 

そして走った。

走って、走って、走って……

 

「剣丞殿! 双葉様! こちらですっ!!」

 

裏門を固めていたエーリカと、僅かな……本当に本当に僅かな兵達と合流した。

 

そして逃げ出した。

幾多の戦友達と、自分を好いてくれる女達を置き去りにして……

 

……

 

…………

 

………………

 

「ゲラゲラゲラゲラ」

 

そんな凄惨な光景を目の当たりにして、九十郎は思いっきり笑っていた。

この男は美男美女が悲惨な目に遭うのを見ると嬉しくなる性格であった。

それが思わず吹き出しそうになるアホみたいな理由が原因なら、猶更だ。

 

「こうやってゲラゲラ笑っている屑郎を見ると、ああ屑郎だなって思うぞ。

 ある意味安心する、ある意味では……」

 

新戸は頭を抱えながらそう呟いた。

彼女は剣丞を持ち上げすぎるなとか、鬼を侮るなとか、そういう事を伝えたくて先程の光景を見せた。

だがしかし、九十郎は屑だったので、笑いのネタとオナネタを提供しただけに終わっていた。

 

とはいえ、ドストレートに犬子と柘榴が鬼に凌辱される光景を見せると、トラウマを抉って、拗らせて、再起不能になりかねないのが悩ましい所だ。

 

だから貴様は九十郎なのだ。

 

「で、その後どうなったんだ?」

 

「3択、一つだけ選びなさい。

 答え①ハンサムの新田剣丞は突如反撃のアイデアがひらめく。

 答え②久遠がきて助けてくれる。

 答え③全員纏めて鬼のおOんぽケース。 現実は非情である」

 

「3番」

 

九十郎はノータイムで3番に〇をつけようとした。

だから貴様は九十郎なのだ。

 

「2番だ」

 

「意外性の無い着地点だな」

 

「鬼と戦う奴は全員剣丞の嫁っていうある意味漢らしい宣言は立ち消えか?」

 

「いや、それはこっちの世界と同じだな。 しかし後始末が大変だったみたいだぞ。

 13代将軍義輝は表向き死んだ事にして、妹の義秋を将軍に仕立て上げて」

 

「なんでまたそんな真似を?」

 

「鬼に犯された自分は剣丞の嫁にふさわしくないって、一葉が逃げた」

 

「ははは、意外と純情だなあいつ」

 

「意外と乙女なんだ、あれは。

 そして意外と乙女な元将軍を剣丞が探し出して、

 口説き落として、他人の空似って事にして連れ戻した」

 

「そうかそうか、めでたしめでたしか……やっぱ剣丞は凄い男だな」

 

「だが大変だったぞ、一葉が地の果てまで逃げ続けて、剣丞は地の果てまで追いかけて……

 安芸と土佐で1回ずつ追いついたんだが、

 安芸では山中スカトロ之助、土佐では拗らせたメシア教徒に邪魔されて逃げられた」

 

「地の果てってどこまで行ったんだ?」

 

「薩摩」

 

「地の果てだなそりゃあ」

 

一葉の無駄に高い行動力が仇となった瞬間である。

 

「そして剣丞の現地妻……毛利や長曾我部と一緒に、

 拗らせたメシア教徒と、拗らせたガイア教徒の抗争に巻き込まれて……

 剣丞が両方のトップ……大友と島津と一葉とついでに山中ドM之助を誑して試合終了」

 

「ははは、どこの女神転生だ。

 てかお前、さっきはスカトロ之助って呼んでただろ、どっちが合ってるんだ?」

 

「あいつの名前、呼び難い」

 

「言ってみろ」

 

「シキャ、シキ……シキュ……キシャモスケ……」

 

「なんだそのイントネーションは、そいつはキシャモスか何かか?」

 

「屑郎、超能力を使ったら腹が減った」

 

新戸はややバツが悪そうに話題を変えた。

なお、キシャモスとは炎神戦隊ゴーオンジャーに登場する古代炎神の名前である。

 

「何も出ないっつてるだろ」

 

「屑郎、腹減った~」

 

「仕方ねえなあ……夕食で出す予定だったパスタ、今茹でてやるよ。

 今日だけだからな」

 

そう言うと九十郎は、面倒臭そうに追加の食事を用意する。

こうやってなんやかんやで新戸の飯の世話をしているから懐かれているのだが、九十郎は未だにそんな単純な事に思いが至っていない。

 

「そういやさっき見た光景、ドリルみてぇな3重螺旋の家紋が付いた旗があったよな。

 あれって確か黒田官兵衛の家紋じゃなかったか?」

 

そして九十郎がそんな事を呟いた瞬間、新戸は無言でその場から立ち去ろうとした。

 

「おいちょっと待て、なぜ逃げ……もしかして居たのか!?

 黒田官兵衛がさっきの中に居たのか!? 巨乳か!?

 俺好みの巨乳だったりしたのか!? てか犯されてた女の中に居たのか!?

 待て糞ニート、いや新戸様! 話を聞かせてくれ! 新戸大明神様ぁっ!

 300円あげるからあああぁぁぁーーーっ!!」

 

そんな助平なブ男の叫び声が、越後の地に木霊した。

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