(注)作者の趣味全開です。
「それじゃあ種付けセックスを始めましょうか。 もちろん、5人同時にねぇ」
いつの間にかサキュバスは5人に増えていた。
1人目のサキュバスが綾那の腰を掴み、膣口に亀頭を宛がった。
2人目のサキュバスが歌夜の腰を掴み、膣口に亀頭を宛がった。
「う……うぅ……」
「あ、諦めては駄目よ綾那! しっかりして!
なんとか夜が明けるまで耐えれば……た、耐えれば……」
歌夜には自分の下腹部に熱がこもっているのが分かった。
子宮が子種を降り、膣内が濡れているのも分かった。
今挿入されたら、どうなってしまうだろうかと……歌夜は思った。
3人目のサキュバスが小夜叉の腰を掴み、膣口に亀頭を宛がった。
4人目のサキュバスが新戸の腰を掴み、膣口に亀頭を宛がった。
「い、嫌だ……やめろ、やめてくれ……頼む、頼むから……」
「何か……何か方法は……何か無いのか、何も……」
小夜叉は生まれて初めての恐怖に震えていた。
新戸はこの絶望的な状況下でできる事は無いかと、自分の知識を走馬灯のように思い出している。
そして5人目のサキュバスが小波のワレメを見ると……
「そういえばこの娘だけ、準備ができてなかったわね。
濡れてもいないのに無理やり挿れるのも可哀想、
そうかと言って1人だけ仲間外れというのも可哀想よねえ……」
小波だけは他の4人と違い、下着は着用しているし、愛液で濡れている訳でもない。
それを見たサキュバスは、ガタガタと震える小夜叉をチラリと視線をやり、まるで面白い悪戯を思いついた幼子のように笑った。
「やっぱり挿れるのは5人同時が良いわよねえ。
だから今から愛撫するわ、十分に濡れるまで。
つまり……貴女が感じず、気持ち良くならず、濡れもしなければ、皆助かるって事よ」
「……え?」
小波の目の前に、希望が転がって来た。
不意打ちに失敗し、敵の罠にも気づけず、無様に捕らえられてしまった小波に、挽回の機会がぶら下げられた。
「わ、私が……感じなければ……」
小波は強く決意する、絶対に感じてなるものかと。
だがしかしサキュバスの唇が彼女の尻に触れた瞬間……
「ひゃあ!? あ、あ……?」
その強い強い決意を嘲笑うかのように、小波の口から悲鳴が漏れ出た。
それはまるで接触した箇所に電流が流れたかのような、強い強い快楽の衝撃であった。
「うふふ……まだほんの序の口よ……」
サキュバスが怪しく笑うと、小波のクリに指を這わせる。
「うぁ!? あんっ!」
小波の口から喘ぎ声が漏れる。
津波のような快楽の渦に飲まれるかのように、小波が翻弄される。
「さぁさぁどんどん激しくなってくわよ~」
サキュバスがサディスティックに笑う。
彼女が女の夢に入り込み、女を孕ませるのは100%善意からくる行動であったが、それはそれとして必死に快楽に抗おう、快楽に耐え抜こうとする女を無理矢理感じさせ、喘がせ、絶頂させるのは何よりも大好きな遊びであった。
「ぁううぅぁあっあっんんっ! ふわっんっん!」
数分もしない内に、小波ははしたなく喘ぎ声を漏らし、気をやってしまいそうな程の快楽の中で溺れていた。
サキュバスの1人がナカに指を挿れ、何度も何度もGスポットを抉る。
指一本しか使わない愛撫で、小波はいとも容易く翻弄される。
「こ、こんなの……し、知らな……んんっ! ぁあっぁあっんんんっ! ううぅっ!」
サキュバスは百戦錬磨だ。
女を感じさせ、絶頂させた回数は万をも超える。
当然、どうすれば女性を気持ち良くさせられるかを知り尽くしている。
対して小波は、経験人数は剣丞1人、回数もたったの2回……それは決意の1つや2つでどうこうできるような差ではない。
「っぁんんっ! んあんんっ! ぁあっぁぁあっ!」
小波が絶頂し、膣奥から噴水のように愛液が噴き出す。
「……はぁい、残念。 濡れちゃってるわよねえ、誰がどう見たって」
ヒクヒクと痙攣するように動く小波の下のお口を、サキュバスの1人がぺろりと舐める。
「頑張ったわねえ、本当に頑張ったわねえ、褒めてあげるわ。
でも貴女、全然……ぜんっぜぇん役に立たなかったわねぇっ!!」
散々苦労をかけられた事への嫌味を言いながら、5人目のサキュバスの疑似男根が、濡れそぼる小波のワレメに突き付けられた。
くちゅり……と、5人の膣口に、サキュバスの疑似男根の先端が触れた。
指一本挿れられただけで、あっという間にイカされてしまったのだ。
疑似男根に膣内を蹂躙され、子宮を小突かれてしまえばどうなるか……新戸は最悪の予想を頭に描き、ごくりと唾を飲み込んだ。
結局、小波の頑張りは破滅の一瞬が数分伸びただけ……そのように思えた、しかし。
「ま、全く……オ前達……ハ……」
「……え?」
その時、終始余裕の表情だったサキュバスが初めて動揺した。
異様な状況が……ありえない事が起きつつあったのだ。
「ホ、本当……ニ……イィ……」
新戸の淫紋がビカビカと激しく点滅していた。
淫紋は精神の集中を……超能力行使の前兆を感じ取り、新戸の脳髄に化外の快楽を送り込んでいた。
新戸は性的快楽を与えられると集中ができないという弱点を乗り越えるため、限界を超えていた。
化外の快楽を与えられつつも無理矢理集中し、無理矢理超能力を発現させる……この世の物理法則に喧嘩を売るも同然の行為に、新戸の身体が悲鳴をあげる。
脳の血管と神経が何本も何十本もブチブチと焼き切れていく。
「新戸さん……一体……一体何を……」
「駄目なのです! そんなことしなくても、綾那は!
綾那はこのくらい! どうって事……」
「無茶です!? やめてください! 死んでしまいます!」
その異様な雰囲気を見て、歌夜、綾那、そして小波の3人は、
新戸が何か途轍もない無茶をしているのだと気付く。
彼女達が察している通り、新戸は下手をすれば再起不能になる程の負担を受けていた。
限界を超えて能力を発現させるという事はそういう事なのだ。
「まさか……淫紋を刻まれていうのに……魔法を……? 何をする気か知らないけど!」
サキュバスが能力の発現を防がんと、疑似肉棒で新戸のナカを抉り、クリと乳首に指を這わせ、その集中をかき乱すさらなる快楽を与えにかかる。
「グぅ……うぅ……オオオオォォォォーーーーッ!!」
……だがしかし、新戸は止まらない。
自らの脳髄に多大な負担と損傷が与えられているのを承知の上で、無理矢理集中し、無理矢理超能力を発現させる。
そして……
「イ……ケエエエェェェーーー!!」
次の瞬間、小波の、小夜叉の、歌夜の、綾那の首枷がバラバラに弾け跳ぶ。
同時に4人の身体が浮き上がり空高く舞い上がった。
「な、何をしてるですか!?」
「逃ガス……逃ゲロ!!」
「逃げろって……新戸も一緒に逃げるのですよね!? そうですよね!?」
綾那の叫びを聞き、新戸は思う……ああ、本当に綾那はいつだって自分の不利益になる事しかしないと。
そんな事を言われてしまえば、決意が揺らいでしまうじゃないかと。
「気ニスルナ……真ッスグ、逃ゲロ。
決シテ、振リ向クナ、立チ止マルナ、真ッスグ、逃ゲロ」
「そんなの駄目なのです! 新戸も一緒じゃないと……」
綾那の叫びに耳を貸さず、さらに新戸は僅かに残った夢の支配力を振り絞り……夢の世界から抜け出すためのゲートを創り、そこに4人を放り投げた。
新戸は願った……どうか逃げてくれと。
「あ……ああ……」
そして辺りに静寂が戻る。
サキュバスは呆然と立ち尽くす。
あと一歩、あとほんの少しで、5人の女に、女の幸せを教える事が出来た。
サキュバスにとって最高の幸せを味わう事ができた。
それを新戸に邪魔をされ、台無しにされた。
無理矢理超能力を使い、確実に後遺症が出るような無茶をしてまで……
サキュバスにとっては極上の料理に目の前でゲロをブチ撒けられた気分である。
「やってくれたわね……やってくれたわねぇっ!!」
サキュバスが激高した。
「気持ちの良い夢を見せて、孕ませるだけで良かったのに!
たったそれだけだったのに! よくもよくも私の獲物を台無しにしたわねぇっ!!」
疑似肉棒がさらに激しく新戸を責め立てる。
ぐじゅりぐりゅりとナカで愛液が溢れ、かき混ぜられる淫靡な音が響く。
「はぁあ、ううっ! ああっあ、あ……あうぁっ!!」
先程無茶をして、気力の限界を超えてしまった新戸は、ただただ喘ぎ声を漏らす事しかできなかった。
イクのを堪える気力も既に無く、されるがままに快感を受け、そして……
「イ……グウウゥゥッ!!」
……容易く、あっけなく、新戸は達してしまった。
大きく息を乱しながら、孕ませの儀式が始まると、新戸が身構えるが……サキュバスは新戸のナカに精を放つ事も、強制排卵を行う事もしていない。
「……気が変わったわ、貴女は精神崩壊させて殺す。
気が狂うまで快楽を与え続けて、それから孕ませる事にするわ」
サキュバスは新戸を拘束していた首枷を消し、力任せに地面に横たわらせる。
そして上から覆いかぶさるように組み伏せると、股間の疑似肉棒を、イッたばかりでヒクつくワレメにブチ込んだ。
「あ! あがっ! えぐっあ!」
サキュバスが抽送を行うと、新戸の口から悲鳴のような、断末魔のような喘ぎ声が漏れる。
新戸には分かった。
セックスのやり方が変わった、快楽の質が変わったと。
絶頂させ、児を孕ませるためのセックスから、快楽で精神を崩壊させ、殺すためのセックスに変わったのだと。
「……ぁあっあっんんっ! あっぁあんんっ! ううぅ……ううぅんぁあっ!」
新戸の精神が、過大な快楽によって壊されていく。
無理矢理超能力を使ったせいで、既に新戸の精神は限界寸前であった。
サキュバスによる人外の快楽により、新戸の精神が、ズタズタに引き裂かれ、壊されていった。
「ぐぁぐふっぐふっがっ……えぐっぅくっはぁっはぁっあ! ぐふっ!」
次第に新戸の喘ぎ声が、まるで断末魔のようなものに変わっていった。
死ぬ……このままでは死ぬ……しかし、新戸にはサキュバスの快楽に抵抗する術が無い。
「ううぅぅくっ……ううぅあがっ!
……がぁあがっ! ぐぁぅくっぐふっえぐっぅくっあがっ!」
新戸が絶頂する。
何度も何度も……何度も何度も何度も何度も絶頂する。
その度に煎餅にハンマーが叩きつけられるように、新戸の精神が砕かれ散っていく。
「(ここまで……か……)」
新戸は自分の死を確信した。
まさかオーディンとも、蘭丸とも、吉野とも関係無い死に方をするとは思いもしなかったが、ある意味自業自得かと自嘲する。
だが死ぬ前に小夜叉と、綾那と、歌夜と小波をこの世界から脱出させられた。
自分の不注意で巻き込んでしまった4人を、孕ませられる事無く逃れさせた。
せめてそれだけは胸を張ろう……新戸はそう思い……そっと目を閉じ……
「(ゴメンナ……クズロー……マタ……守レナ……)」
「させねーですーーーっ!!」
……閉じる寸前、さっき開けた穴を逆走して落下してくる綾那の姿が見えた。
「覚悟おおおぉぉぉーーーっ!!」
「はあぁっ!!」
ほぼ同時に落下してくる歌夜と小波の姿も見えた。
「……お前ら本当にオレの不利益になる事しかやらないな」
新戸は真顔で呟いた。
他人の覚悟をあっさりと踏みにじりやがってと思った。
夢の世界は想いの世界、イメージの世界。
それ故に、強く願えば夢の出口を逆走できるのだ。
逃げる時は新戸も一緒だ……そう強く願えば、逆走だってできるのだ。
もっとも、新戸はそんな事全く望んではいなかったが。
「危なっ!?」
3人は垂直に落下しながら新戸を強姦するサキュバスに斬りかかったが、
間一髪の所でサキュバスは煙に姿を変え、各々の攻撃を無効化した。
しかし、3人の全体重を乗せた斬撃は、新戸を拘束していた首枷を叩き斬るのには十分な威力があった。
「新戸! 一緒に逃げるのです!」
綾那が新戸を助け起こす。
さっきの奇襲でサキュバスを斬れれば良し、そうでなくとも新戸の枷を壊し、夢の出入り口まで突っ走って逃げる作戦である。
「む……無理……だ……」
「立てねーですか? なら綾那が抱えて走るです!」
「ち、違う……どうして……どうして戻って来た……」
「新戸を助けに来たに決まってるのです!」
綾那が立ち上がる余力すら無い新戸を担ぎ上げ、走ろうとする。
しかし……
「……夢界構築」
綾那達の目の前で、夢の世界の出口となっていた穴が消滅した。
既に夢界浸食により、夢の支配権は9割9分サキュバスに奪われていた。
新戸が夢の出口を創れるのは、ほんの僅かな時間だけだった。
そして精神崩壊寸前にまで責め立てられている今の新戸では、もう一度夢の出口を創る事は不可能であった。
だから先程新戸は言ったのだ『もう無理だ、もう逃げられない』と。
「あはは……あーっはっはっはっはっはぁっ!!
犯してあげるわ! 孕ませてあげるわ!!
最高の気分……本当に本当に最高の気分よ! 最高に幸せな気分よぉっ!!」
サキュバスは狂気に満ちた笑みを浮かべながら、何十人も、何百人も……いや、何千もの自分の分身を創り出した。
そしてそこら中から触手やスライム、浮かぶ腕を創り出した。
捕まえて、取り押さえて、犯して、イかせて、孕ませる。
サキュバスはそうするつもりだと、全員が理解する。
「どうやら……夜が明けるまで、暴れるしかないみたいですね」
「最後の最後まで、御供致します」
「本多忠勝は……綾那は……夢だろうが現だろうが『ただ勝つ』だけなのです!!」
そして3人は、数えきれない程のサキュバス達に各々の獲物を振り下ろした。
……
…………
………………
「……畜生、畜生、畜生」
小夜叉が泣いていた、ボロボロと大粒の涙を零していた。
「どうなってまったんだよオレは、何やってんだよオレは……」
小夜叉の目の前に、ついさっき新戸を助けに行くと綾那達3人が飛び込んだ穴があった。
自分も戻る、新戸を助けに行くと強い意志を持って一歩踏み出せば、自分もその穴から夢世界に戻れると理解していた。
頭では理解していたが……小夜叉の心が震えて固まってしまっていた。
「早く行けよ……何やってんだよ……早く行かねえと……行かねえと……」
小夜叉は自分に何度も何度もそう言い聞かせる。
だがしかし、足が震えて動かなかった。
だがしかし、心が震えて強張っていた。
小夜叉は……怖くてたまらないのだ。
無理矢理犯される事も、快楽に溺れてしまいそうな自分も、孕まされて腹が破裂してしまう事も。
小夜叉はセックスが怖くてたまらないのだ。
「……夢界構築」
そんな言葉が聞こえた瞬間、小夜叉の目の前にある穴が閉じた。
そして小夜叉は、夢の世界から弾き出された。
小夜叉はこの日……生まれて初めて、敵前逃亡をしたのだ。
勝利のための後退、いずれ来る逆襲の機会のための後退ではなく、敵が怖くて、戦う事が恐ろしくて逃げたのだった。
……
…………
………………
……率直に言って、綾那達3人は良く耐えて、良く持ちこたえた。
本気を出したサキュバスを相手に、互いにフォローし合いながら戦い続けた。
だがしかし、何度斬りつけても全くダメージを受けず、全く疲れもしないサキュバスを相手に、気合や根性でどうこうできる筈も無い。
「く……し、しまった……ああぅっ!?」
……最初に歌夜が力尽きた。
何十人ものサキュバス達が折り重なるように歌夜の上に伸し掛かり。
手も足も出なくなった所で疑似男根を生やしたサキュバスに襲われ、その膣奥に疑似男根をブチ込まれた。
「くっ……は、離れろ……うぅあぁっ!?」
……次に小波が力尽きた。
千を超える触手に逃げ場を奪われ、浮かぶ腕に手足を掴まれ、身動きが取れなくなった所で疑似男根をブチ込まれた。
そして……
「ぜぇ……ぜぇ……あ、綾那は……まだ……」
綾那はたった1人で戦い続けた。
超能力を行使するどころか、立ち上がる事すらできない新戸を庇いながら、先に捕らえられた歌夜と小波を助け出そうと奮戦していた。
だがしかし……彼女とて人間だ。
たった1人で千を超し、しかも何度斬っても全く傷つかないサキュバス達を相手に、いつまでもいつまでも戦い続ける事はできやしない。
彼女にとって無限にも感じられる戦いの後、触手と浮かぶ腕、そしてサキュバスの分身たちによって押さえつけられていた。
「全く……一万回以上殺されるなんて初めてよ。 何なのかしらこの娘」
疑似男根を生やしたサキュバスが、何重にも押さえつけられ、全く身動きが取れない綾那に近づく。
股間の疑似肉棒は、犯したい、孕ませたいとギンギンに隆起していた。
「それじゃあお待ちかねの……セックスタイムよ」
動けぬ綾那と、守る者のいなくなった新戸の秘所に、サキュバスの疑似肉棒がブチ込まれた。
「ひゃぅ!? う……あぁ……」
「ぐ……うぅ……」
綾那の処女膜が破られ、膣内が破瓜の血で染まる。
しかしこの場は夢の中であるが故に、痛みや苦痛は一切無かった。
綾那が、歌夜が、小波が、そして新戸が……抵抗虚しく、奮闘も儚く、ついに4人揃ってサキュバスに犯されてしまったのだ。
そこから先は、正に蹂躙であった。
「ぁっっんんっ! ぁあっあんううぅ!」
歌夜が喘ぎ声を漏らしていた。
サキュバスはあの新田剣丞よりも上手く、歌夜の感じやすい所を的確かつ執拗に抉り続けていた。
「ああ……んんっ! っっううぅっ! ぁふわっあっああ……」
小波が喘ぎ声を漏らしていた。
ここでイッてしまったら、愛する剣丞以外の児を孕んでしまうと頭では分かっていたが、身体はサキュバスのセックスに感じてしまっていた。
「……ふわっぁ! ぁあっあううぅんんっ! あふわっあっ!」
綾那が喘ぎ声を漏らしていた。
生まれて初めてのセックスに、生まれて初めての快楽に翻弄されていた。
戦場では一度も傷がついた事も無い程の剛の者であっても、サキュバスの手腕の前では無力であった。
「……あ、はぁううはぁっ! うううっ! あぁうっ! あぁ!」
新戸が喘ぎ声を漏らしていた。
元々セックスが苦手な事もあるが、先程の人外の快楽によって精神崩壊寸前になっていたため、新戸には抵抗の余地が一切無かった。
当然のように犯され、当然のように感じさせられていた。
そして……
「だ、駄目……これ以上は駄目ぇっ!! ……あああんんっ! あんんっ!」
そして歌夜が絶頂した。
耐える事は出来なかった。
「あ……あっんんっ! ぁあっううぅぁ! 御主人様……ゆ、ゆるし……
ふわっっふわっあぁあっああっあっんんっ!」
小波が絶頂した。
耐える事はできなかった。
「んんっ! ううぅっぁあっんんっ! ううぅふわっふわっ!
さっきの……さっきのがきて……いっぐううぅっ!!」
綾那が絶頂した。
耐える事はできなかった。
「ううぅんんっ! ぁあ……ううぅふわっ! ああふわっんんっ!」
新戸が絶頂した。
耐える事はできなかった。
その瞬間、サキュバスが夢の世界を完全に掌握した。
その瞬間、サキュバスは夢の世界では全知全能の存在になった。
新戸達4人を強制的に孕ませる事も、夢と現実の境界をひっくり返し、現実世界の新戸達を孕ませる事も可能になった。
「……精神崩壊は勘弁してあげるわ。 戻って来た3人に感謝する事ね」
サキュバスがそう言うと、びゅるる! びゅるる! と、疑似肉棒を通じて半死半生の新戸の子宮に多量の精液を流し込んだ。
「全員、孕んじゃいなさい」
びゅるる! びゅるる! と、綾那のナカで射精した。
びゅるる! びゅるる! と、歌夜の子宮が精液で満ちた。
びゅるる! びゅるる! と、小波マOコにどろりとした白濁液が流し込まれた。
サキュバスの精子……ではない。
昨晩近所で夢精した、新戸達にとって縁も所縁も無い中年おやじの精液だ。
新戸達4人の子宮内がタンクのように精液で満載されたのを確認されると。
サキュバス流の孕ませの儀式が始まる。
「さぁお待ちかねの受精タイムよ。
強制排卵……女の幸せな幸せな瞬間を味わいなさいな」
サキュバスがそう呟くと同時に、新戸の、綾那の、歌夜の、そして小波の子宮がぶるっと震え、精液タンクとなった肉袋の中へ卵子が排出された。
億を超える中年おやじの精子達が、まるで意思を持っているかのように蠢き、一斉に卵管を漂う卵子の元へと殺到し始める。
「う……な、何が起きてる……ですか……?」
「剣丞様、ごめんなさい、ごめんなさい……」
「く……こ、これは……」
そしてサキュバスの超常の能力によって、まるで実況中継でもされているかのように、綾那達には自分の胎内で起きている出来事が理解できた。
自分達の卵子に無数の精子が群がり、群がり、群がり……そのうちの1つが、ぬるんと内部へと滑り込んだ瞬間が理解できた。
「はい、受精。 ちゃあんと4人でママになれたわね、おめでとう。
私もとてもとても嬉しいわ。 心の底から祝福するわ。
現実では受精から着床まで何日かかかるけど……ここは夢の中だから、早送りするわね」
受精卵が細胞分裂をしながら、徐々に卵管から子宮へと移動していく。
戦国時代の人間であるが故に、受精から着床までのメカニズムを綾那達は理解していなかったが、自分の胎内にあるソレが赤ん坊の元になる物であり、ソレが子宮に到達すれば妊娠してしまうのだと、3人は直感的に理解できた。
「申し訳ありません、剣丞様。 私は……歌夜はこうなる事を覚悟の上で戻りました……」
歌夜はもう一度、愛する新田剣丞に詫びの言葉を口にした。
新田剣丞と結ばれ、新田剣丞の妻になる事を望み、妻になると誓った身としては、見知らぬ男の子種で孕まされる事は耐えがたい苦痛であり、屈辱だった。
だがしかし、だがそれでも、歌夜は戻らなければ良かったとは思わない。
「後悔はしてねーです。 新戸を見捨てて逃げた方が、よっぽど後悔してたですから」
綾那もまた、敗北を受け入れ、腹を括っていた。
虫の息ではあったが、新戸は確かに生存していた。
自分達があのまま逃げていれば、たぶん新戸は戻ってこれなくなっていた。
十分な戦果だと、胸を張るに値する『敗北』だと、綾那は思った。
一方……
「(助けて……誰か、誰か助けて……)」
小波の御家流・句伝無量が発現し、助けを呼ぶ声となっていた。
敗北を……もう間もなく、見知らぬ男の児を孕むという事実を突き付けられ、小波は恐怖していた。
小波もまた、新田剣丞を愛し、新田剣丞と結ばれた女の1人……幼き頃に家族と死別し、たった1人で忍びの世界に生きて来た彼女にとって、新田剣丞という存在は唯一無二の安らぎであった。
それ故に剣丞に捨てられるかもしれないと考えると、身の毛のよだつような恐怖を感じる。
剣丞以外の男の子種で孕む事は、恐怖以外の何物でもないのだ。
「(助けて、誰か……御主人様以外の児を孕むなんて絶対に嫌だ……
御主人様に捨てられてしまう……御主人様に見限られてしまう……
嫌だ、そんなのは嫌だ……)」
だがしかし、この世界は夢の世界、閉じた世界だ。
夢の外に句伝無量が届く事も無ければ、夢の外から助けが来る事も無い。
綾那と歌夜、小波が巻き込まれたのは、あらかじめ精神と精神を繋げてあったが故。
超常の声を届かせるだけの句伝無量では、夢の外から助けを呼ぶ事はできない。
奇跡でも起きない限り……
「少し夢に引き込みにくいと思ったけれど……へえ、この娘、テレパスだったのね。
無駄よ無駄、疲れるだけだから止めておきなさい。
夢の外に助けを呼んだって、誰も来ないわ。
さっきの金髪の娘がもしかしたら戻ってくるかもだけど、
戻って来ても私にペロリと食べられちゃうだけよ」
サキュバスは勝利を確信していた。
小夜叉が夢の領域から離脱しているのは確認済みであるし、万一戻って来たとしても、不意を討たれて死ぬようなヘマはしないと確信していた。
助けなんて来る筈が無いと確信していた。
確信して……油断していた。
「さて……そろそろ着床する頃合いかしら」
4人の子宮にある胚盤胞が、子宮内膜に触れようとしていた。
胚盤胞が子宮に根づいたら、夢と現実をひっくり返し、現実の肉体を妊娠させる。
それでサキュバス流孕ませの儀式は完遂される。
サキュバスは呼吸を整え精神を集中させながら、4人の子宮に胚盤胞が根づくのを待つ。
あと少し、あと少しと、その時を待つ。
精神を集中させ、全神経を4人の子宮に傾け……自然と、他への警戒が薄れていた。
そして……
……次の瞬間、サキュバスの首が音も無く斬り落とされた。
ぼとん、と生首が鞠のように小さく跳ねて、ころころと転がり、サキュバスは自分が攻撃された事はおろか、自分が死んだ事にも気づけずに即死した。
小夜叉が戻って来た訳ではない。
基本大雑把な小夜叉にこんな鮮やかな暗殺の技術は無いし、サキュバスは小夜叉が戻ってくる可能性を考えて、警戒をしていた。
突然現れ、サキュバスを殺したのは……
「なんか助けてって呼ばれたような気がして、
何かヤバげな雰囲気だったから斬ったけど……ここはどこで、今の誰だったし?」
……風魔小太郎・通称姫野であった。
新戸は無理矢理超能力を振り絞った影響で半死半生、さらにサキュバスはたった今絶命した。
夢の世界を構築・維持していた存在がいなくなったため、夢の世界が消え始める。
視界が徐々にホワイトアウトしていき、身体が消失していく感覚に襲われるが、誰も恐怖を感じていない。
悪夢が終わる……全員が全員、安堵の気持ちで一杯であった。
「あ、小波、さっきから助けて~、助けて~って、情けない声送ってたのお前かし!
他人の安眠を邪魔するなだし!」
そんな抗議の声を聞くと、小波はしばし考え込み……
「あの……危ない所を助けて頂いてありがとうございます。
このご恩は決して忘れません。 それで……あの……失礼ですが、どちら様でしょうか?」
「夢の中ですら忘れられてるしいいいぃぃぃーーーっ!!」
そんな姫野の叫び声を最後に、新戸達5人は夢の世界、精神の世界から現実の世界へと引き戻されていった。
なお、決して忘れないと言った恩を、小波は5秒で忘れた事は言うまでも無いだろう。