第133話はエロ回ではありません。
第133話URL「https://syosetu.org/novel/105831/98.html」
第135話はエロ回ではありません。
第135話URL「https://syosetu.org/novel/105831/99.html」
(注)原作キャラのNTR描写がります。苦手な方は閲覧しないことをお勧めします。
「あ……ぐぅ……」
……武田光晴信の身体をズタズタに引き裂き、空高く舞い上がる。
「光璃っ!!」
「光璃いいいぃぃぃーーーっ!!」
剣丞と九十郎の悲痛な叫びが周囲に響き渡った。
「……ちっ、風林火山で呼び出した祖霊を盾代わりにして即死は避けたか」
一方、光璃の胴体目掛けて神威千里行をブン投げた信虎は忌々しげに歯噛みをする。
本来、神威千里行は、超常の刃を周囲に浮かび上がらせながら突っ走る能力。
今回信虎がやったように、遠くに飛ばすのは不向きな能力だ。
「ぐ、くうぅ! あ、が……」
……どすん、と鈍い音と共に光璃が地面に横たわる。
あまりの激痛と衝撃に光璃が静かに悶え苦しむ。
全身の傷から血が噴き出し、まるで水風船が破裂したかのように周囲が赤く染まった。
「お、おねえ……ちゃ……」
そんな光景を、ドライゼに撃ち抜かれ、倒れ伏す薫が目の当たりにしていた。
どんな状況下でもありとあらゆる卑怯殺法、畜生殺法を駆使して切り抜けてきた、誰よりも頼れる姉が倒れる姿は、薫を絶望させるに十分すぎるものだ。
信じられない、信じたくない……だけど、見てしまった。
「そん……な……お姉ちゃんが……」
薫の目に涙が浮かんだ。
撃たれた傷の痛みの何倍も、何十倍も辛く苦しい絶望が薫の心を覆いつくす。
自分は姉・武田光璃晴信の影武者で、イザという時、光璃の代わりに死ぬのが役目だと思っていた。
それなのに自分は、ドライゼ銃を甘く見て、越軍との戦いを止めたいという剣丞を手伝おうと、迂闊にも光璃の元を離れすぎてしまった。
「私の……私のせいだ……私の……」
結局、越軍との戦いはまるで止められず、姉は守れず、何の役にも立たず……薫は大粒の涙を零しながら、自らの無能を呪った。
「御屋形様を御守りしろぉっ!!」
「今が好機だ! 晴信にトドメを刺せぇっ!!」
まるで小学生のサッカーのように、あるいは開店直後の大バーゲン中のデパートのように、全員が傷つき倒れる光璃の元に殺到する。
「犬子! 柘榴! そこどけ、光璃がっ!!」
九十郎は半狂乱になりながら人を掻き分け、光璃の元に向かおうとする。
しかし、犬子と柘榴が後ろから縋りつくかのようにしがみつき、九十郎を止めていた。
「いくらなんでも敵の総大将を助けに行くのは見過ごせねーっすよ!」
「敵でも何でも光璃は光璃だ! 俺の大事な幼馴染なんだよっ!!」
「九十郎! お願い止まってぇっ!!」
基本無駄マッチョな九十郎であるが、今回ばかりは普段から鍛え続けてきたのが功を奏する。
犬子と柘榴が2人がかりで取り押さえにかかっても、まるでアメフト選手の如く強引に前に前にと進んでいく。
無論、殺すつもりでやるのであれば九十郎をどうにかする事はできるのであるが……
「(ど、どうしよう……九十郎には犬子の御家流は通用しないし……)」
どうしたものかと迷っている内に、九十郎達が大乱戦、大混戦の中へと突入する。
当然、追い詰められて殺気立った武田晴信の近衛達が犬子や柘榴にも飛び掛かってくる。
「ええい……犬子!」
「分かってる! 邪魔しないでっ!!」
犬子と柘榴がやむなく応戦し、九十郎はリードから解き放たれた野犬の如く走り出す。
敵も味方も関係無しにその恵まれた体躯を生かしてなぎ倒し、前へ前へと突き進み……
「あ、貴方は……」
……犬子や柘榴よりも早く、九十郎は目的地にたどり着いた。
血だらけ、傷だらけの光璃を見てしまう。
そしてその傍らで涙ぐむ少女……心と目が合った。
九十郎は気づいてしまった、光璃の傷は深すぎて、失血が多すぎると。
九十郎は気づいてしまった、武田四天王の1人、内藤心昌秀の表情が悲しみと絶望に染まっていると。
たぶん光璃は、もう助からないのだと……
「そんな……なんでこんな事に……」
九十郎が力無く両膝をつく。
光璃がこんな目に遭った原因は8割方九十郎である。
もっとも、基本無責任で、基本考え無しの九十郎にしては珍しく、自らの行動がこのような結果を引き起こしたのだとしっかりと自覚していた。
「光璃……しっかりしろよ……俺より先に死ぬんじゃねぇよ……」
九十郎の目から涙が零れる。
自分のしでかした事への強い強い憤り、後悔、絶望……九十郎は己の半身を引き千切られるかのような痛みを感じていた。
「九十郎さん……ですよね? 確か以前、こなちゃんを助けてくれた。
どうして……どうしてそんなに泣くんですか? 貴方は本来、敵で……?」
困惑する心が思わず尋ねる。
「光璃だからだよ! それ以外に理由なんてねぇよっ!!」
泣き叫ぶように、あるいは絞り出すようにそう答える。
理由になっていない、理屈に合わない、質問の答えになっていない、だが……それは九十郎の魂の叫びだ。
そこには妙な迫力があり、妙な迫真さがあり、心はそれ以上何も言えなくなる。
「光璃……光璃ぃっ!! しっかりしろ! 目を開けてくれ!
死ぬんじゃねぇ! 頼む、頼むから……起きてくれ! 光璃いぃっ!!」
そんな九十郎の声が、薄れゆく光璃の意識に届いた。
死へと一直線に向かっていた光璃に、ほんの僅かなものではあるが、力を蘇らせた。
「(死ねない……まだ……この人が……九十郎が光璃を守ろうとする理由……
まだ、聞いていない……それに……)」
遠くに血を流し倒れる薫の姿が見えた。
自分の死を確信し、涙を流す心の姿も見えた。
もう死は免れないというのに、なおも自分を守ろうと血を流し、戦う近習達の姿も見えた。
そして光璃には……彼ら、彼女らのためにできる事が、1つだけ頭に浮かんでいた。
「……れ……って……」
虫の羽音よりも微かな声で、光璃が九十郎に何かを語りかけた。
「何だ? 何か言いたいのか?」
九十郎が必死に光璃の口元に耳をあて、その言葉を聞きとろうとする。
「頑張れって……言って……光璃に……頑張れって……」
馬鹿な事を言っていると、光璃は思った。
頑張れと言われた程度で状況が好転するなんて話、聞いた事がないと思った。
「頑張れ、光璃。 俺がついてるぞ」
だがしかし、九十郎は少しも迷わずに光璃の言葉を肯定した。
何を馬鹿なとは言わず、何をする気だともいわず、すぐに『頑張れ』と……光璃が今、一番欲しい言葉を伝えてくれた。
強い意志が宿った瞳で今にも死にそうな光璃をまっすぐ見つめ、『頑張れ』と言ってくれた。
「(ああ、そうか……光璃が母様を殺したくてたまらない理由は……
光璃がこの人を……九十郎が気に入った理由は……
ずっと欲しくて、求めていたから……)」
光璃の心に、魂に、『頑張れ』『俺がついている』の言葉がすっと染み渡る。
そして魂の奥底に炎のような熱さが湧き上がってくる。
「(まるで母親のような……無条件の肯定……ずっと私は、それが欲しくて……)」
光璃の腕に力が入る。
もう指一本すら動かないと思われた右腕が、微かではあるが、確かに動いていた。
「晴信、覚悟しなさいっ!!」
そんな中、大混戦を抜け出た1人の武者が……越後の長尾美空景虎が抜身の刃を片手に光璃や九十郎達の元に一直線に駆け上がってきた。
「やめろ美空ぅっ!!」
「し、しまった……!?」
心と九十郎が咄嗟に対応しようとするも、注意が光璃に向いていた分だけ、一瞬遅い。
美空はまるでイルカショーのように人の海を掻き分け、飛び出し、そのまま全体重をかけて太刀の切っ先を光璃に突き立てんとする。
「(やばい……間に合わねぇ……)」
九十郎が心の中でそう確信した次の瞬間……光璃は一世一代の博打に打って出た。
「……ならば、この身鬼へと堕ちようとも、最後の最後まで戦い抜くまで」
武田の家紋が入った薬籠……信虎が持ち込み、九十郎の目の前で投げ捨てた薬籠(第127話)を、光璃は握り締めていた。
そして薬籠の中には、かつて信虎が吉野の御方と呼ばれる怪人から渡された、人を鬼に変えるという丸薬……それを光璃は、美空の太刀が突き刺さるより一瞬早く口に入れ、ガリッ!! と噛み砕いた。
たとえ自分が鬼になっても、九十郎はきっと自分の味方でいてくれると信じて……
……
…………
………………
「……はっ!?」
人を鬼に変えるという丸薬を噛み砕いた、次の瞬間光璃は何もない空間に1人になっていた。
明るいとも言えず、暗くもなく、音は聞こえず、匂いもせず、人の気配が一切無い奇妙な空間であった。
そんな空間に光璃は1人飛ばされていた。
一切の衣服も無く、全身につけられた傷も無く、痛みも無かった。
いや……人はいた、最初からそこにいたかのように、光璃の目の前に佇んでいた。
「これは……」
光璃は目の前にいる人の形をしたナニモノかが、一目で『人間ではないと』理解した。
目つき、顔つきは光璃に良く似ていた。
しかし、光璃よりも肩幅があり、筋肉があり、喉に膨らみがあり、顎に髭をたくわえ、乳房は無く、ワレメがある場所に男性の象徴たる肉棒と睾丸をぶら下げていた。
そして何より……皮膚の色が違った。
まるで黒曜石か、漆喰のように、全身が黒い色の皮膚だった。
そんな光璃モドキと、目が合った。
「貴方は……誰……?」
「……………」
瞬間、背筋が凍るような恐ろしい声が頭に直接響いてきた。
怖い、逃げたい……光璃は本能的にそう感じた。
「……………」
瞬間、吐き気がする程に悍ましい言葉をぶつけられた。
日ノ本の言語にはとても変換できない、人間のドロドロとした何かの塊のような言葉であった。
「…………」
瞬間、光璃は胃液を全て吐き戻したい衝動に駆られた。
そして同時に理解する……これが先程口にした丸薬の正体なのだと。
この見るのも、口にするのも、耳にするのも憚られる汚物以下の存在こそが人を鬼へと変える瘴気の正体なのだと。
それはきっと憎悪とか、憎しみとか、妬みとか、自己嫌悪とか、そういう暗く醜い人間の感情を物質化して、固まりにしたものだのだと。
光璃がふと、後ろを見る。
瞬間、背筋が凍るような光璃モドキの存在感がふっと小さく、軽くなった気がした。
逃げようと強く思えば、強い意志をもって光璃モドキを……瘴気を拒み、鬼になるのを拒めば、この場から逃れられる……そんな気がした。
だが……
『頑張れ、光璃。 俺がついてるぞ』
九十郎の言葉が、光璃の背中を押した。
光璃は後ろを見るのをやめて、一歩踏み出した。
「光璃は瘴気を受け入れる。 光璃は……鬼になる」
強い決意を込めて、光璃は目の前の光璃モドキに告げた。
気が付けば光璃モドキの股間の肉棒がギンギンに隆起していた。
光璃と交わりたい、光璃を犯したい、光璃の膣奥に鬼頭を突き立て、子宮に体液をブチ撒けたいと強く強く自己主張していた。
光璃は何も言わず、目を背けず、もう一歩光璃モドキに近づき……そっと肉棒の先端を、自らの秘所へと宛がった。
「剣丞……」
自分の愛する夫である、新田剣丞の顔が否応なく思い浮かぶ。
剣丞なら、『こんな事は間違ってる』とか、『そんな事をしちゃいけない』とか叫んで、自分を止めようとするだろう。
たぶんだが、妹の夕霧も『何考えてるでやがるかぁっ!』とか言って止めに来るだろう。
そして鬼になった自分を見たら、迷わず自分を斬り捨てようとするだろう。
剣丞や夕霧は、そういう『正義』を心に秘めた人だから。
光璃自身、今から自分がやろうとしている事が、倫理的に、常識的に、人として間違えている事は理解している。
だがしかし、光璃が今望んでいる事は、常識的な行動によってもたらされる、常識的な結果ではないのだ。
「あっ……あ、ああぅ!」
ずぶずぶと、ゆっくりと光璃モドキの男性器が、光璃の膣肉の中へと侵入していく。
女が片足を上げて、男にしがみつくような姿勢……いわゆる対面立位の姿勢で、光璃は光璃モドキの男根を挿入させた。
「ひぅう!? んんぅあんっ! ああっんんっ!!」
瞬間、光璃を襲ったのは苦痛ではなく、嫌悪感でもなく、過去に感じた事のないような興れるな快感だった。
膣内の奥の奥、子宮口に亀頭が触れた瞬間、今までずっと直立不動だった光璃モドキが、突如として野獣のような息遣いになり、猛然とピストン運動を行い始めたのだ。
「ふぅあぁっ! ああんっ! あぅあぁ! あん! あぁんっ! こ、こんなの……」
光璃は成す術もなく嬌声をあげる。
女の快楽に翻弄される。
あっというまに膣内は愛液で溢れ、子宮は男の体液を求めてぎゅうぅっと伸縮し、子宮口をぱくぱくと痙攣させてた。
「………………」
光璃モドキが野獣のような雄たけびを上げる。
光璃の全身を強く押し、押し倒し、対面立位から、正常位へと体勢を変え、さらにさらに強く、激しく、乱暴に膣内を蹂躙する。
「あんっ! こんなの知らな……んんぅっ! んああっ! あぁんっ! ふああぁっ!!」
セックスの昂ぶりが子宮からお腹に、お腹から胸に、胸から喉に、そして頭のてっぺんに押し寄せてくる。
一突き一突きが強烈な快楽を生み出し、光璃を絶頂という性感のてっぺんまで昂らせ、押し上げていく。
「駄目! 駄目駄目……駄目えぇっ!!
馬鹿になる……剣丞の事、わ、忘れ…… んんんーーっ!!」
ゴリゴリと何度も何度も膣内を蹂躙される。
光璃は正直甘く見ていた。
天井のシミでも数えながら、男根が自分のナカを通るのを我慢しながら、腰を上下に揺すればそれで終わると思っていた。
だがしかし、蓋を開けてみれば、腰を揺するどころか、光璃モドキに組み伏せられ、野獣のように蹂躙されていた。
瘴気が人の醜く、汚い感情が固まり、物質化したものであれば、そこには当然『女を犯したい』『女を組み伏せ、蹂躙したい』『女を喘がせ、自分のモノにしたい』『セックスがしたい』という原始的な欲求も含まれている事に、考えが及ばなかったのだ。
「ふぅぁあっ! ああんんっ! あん! ああぁっ!!」
「………………」
徐々に徐々に光璃と光璃モドキの嬌声が大きく、やらしく、淫らになっていく。
まるで剣丞とのセックスの記憶を上書きするかのような蹂躙。
先程は吐き気と怖気を感じた光璃モドキの声すらも、脳髄を焼くかのような快楽の前にはどうでも良くなっていく。
「(あ……おOんちんが、膨らんで……)」
そしてその時が近づいていると、光璃には分かった。
光璃モドキが射精を……いや、精液ではない、人間の魂を侵食し、蝕み、変質させ、鬼へと変貌させる濃厚な瘴気が胎内に放とうとしているのが分かった。
「ぐ……ああぁあっ!? あぐぅっ! ふうぅ……ひぎっ!」
光璃モドキの男根の先から、ほんの僅かに瘴気が漏れ出る。
本格的な射精に比べれば小さな漏れ……先走り汁のようなものであったが、それが膣肉に触れ、抽挿と共に肉ヒダに塗り込められると、まるで魂そのものが焼かれるかのような苦痛と嫌悪感をもたらす。
「………………」
反射的に暴れようとする光璃を、光璃モドキが押さえつける。
押さえつけ、さらに強く強く肉棒を奥に突き立て、最後の射精を行おうとする。
「ひっ……ふあぁっ! んんっ! んんぅうっ!」
光璃を襲う苦痛と嫌悪感も長く続かない。
光璃モドキの乱暴で野性的なセックスにより、魂を侵食する痛みがメスの快楽で上書きされる。
まるで蟻地獄に堕ちた蟻のように、苦しみもがく事すら許されずにどこまでもどこまでも堕とされていく……
「け……剣丞……」
剣丞の名を……光璃が唯一体を重ねた男性である夫の名を呼ぶ。
『助けて』と言いたかったのだろうか。
『許して』と言いたかったのだろうか。
それとも何か別の言葉を続けるつもりだったのだろうか。
それは誰にも……光璃自身にも分からない。
「ああぁっ! んん! あん! ふあぁぁあん! ふあうぅっ!」
そして意識がセックスによって押し流される。
冷静な思考が一切無くなってしまう。
光璃モドキの先走りは徐々に回数も、量も増えていき、その度に光璃の魂を侵食していく。
徐々に徐々に、光璃の魂が鬼へと近づいていく。
「ふああぁぁぁんんうううぅーーーっ!!」
一際大きな喘ぎ声が出る。
光璃の全身がピーンと伸び、膣内がぎゅうぅっと締まり、子宮口が大きく開いて光璃モドキの亀頭に吸い付くように密着した。
そして……びゅるるるっ!! びゅるるるっ!! と、堰を切ったかのように勢いよく、先走り汁とは比べ物にならない程の量と密度の瘴気が光璃のナカへと放たれた。