第141話URL「https://syosetu.org/novel/105831/103.html」
第143話はエロ回ではありません。
第143話URL「https://syosetu.org/novel/105831/104.html」
「もしかして、あたしの顔見忘れちゃった?」
少女は、まるで学園モノドラマのように笑った。
戦国時代……それも越後長尾家の本拠地たる春日山城に武田赤備えが焼き討ちを仕掛けて来たというとびっきりな非日常の中で、とびっきりの笑顔を見せた。
「徳河……吉音……?」
「正解っ! なぁ~んだ覚えてるじゃん、一瞬忘れられたかな~って心配になっちゃたよ」
九十郎は思った、忘れられる訳が無いと。
九十郎は思った、やっぱこいつ綺麗だよなと。
凄い馬鹿しかいない大江戸学園の中でも一二を争う程ブッ飛んだ性格をしている割に……いいや、そのブッ飛んだ部分も含め、綺麗だよなと九十郎は思った。
徳河吉音は、大江戸学園の生徒大将軍だ(諸事情あって2人いるが)。
徳河吉音は、昔九十郎と何度か共闘し、何度か殴り合った女だ。
徳河吉音は、九十郎は友達だと思っている。
九十郎は……徳河好音を、秋月八雲の彼女だと思っている(諸事情あって八雲の彼女は10人近くいるが)。
……
…………
………………
「(あ、こりゃ夢だな)」
瞬間、九十郎には分かった。
九十郎は大江戸学園にいた。
妙に古臭くて、妙に新しくて、きちんと荷物が整理されて、きちんと掃除が行き届いて、どこか奇妙な温かみがある部屋に……秋月八雲の私室にいた。
昔なんやかんやで何度か出入りした事がある、喫茶八雲堂にいた。
「どしたの? 九十郎」
九十郎が一瞬で夢だと判断した理由は、大江戸学園にいる事ではない。
目の前で自分に微笑みかける女の姿……徳河吉音の姿を見たからだ。
ガキ臭くて、純真で、妙な色っぽさがある良い女が、自分に微笑みかけていた。
九十郎と吉音以外に人の気配が無い……完全に2人きりだ。
完全に2人きりで、主無きこの部屋で……徳河吉音が、吉音の彼氏である秋月八雲以外の男に笑みを見せていた。
その笑みは九十郎が良く見る友人に見せる笑みではない。
奇妙な程の色っぽさと、まるで媚びるかのような色を帯びた、男と女の関係の中で見せる笑みだった。
「(こりゃあ……完全に夢だな、完全に)」
ふと、昔見た淫夢を思い出す。
粉雪を感情の赴くままに抱いた夢……後で実際に粉雪とそういう関係になったが、当時は会ったばかりの歴史上の偉人をちOこでアヘアヘさせた夢だ(第20話)。
ぴくんと……九十郎の肉竿が女を求めて隆起し始める。
目の前の女を犯せ、喰らえ、後先なんて考えるなよと九十郎に訴えかける。
「(どうせ夢だし……良いかな……)」
九十郎は恐る恐る、良音の方へ手を伸ばす。
吉音は少しも嫌がらず、少しも抵抗する素振りを見せない。
九十郎那何秒か迷い、意を決して吉音の着物に手をかけて、肩のあたりをはだけさせた。
「うん、良いよ……エッチしよ」
吉音はそんな事言わねぇ!! そう叫びたくなった。
だが……そういう願望をちらりとも考えなかったと言えば、嘘になる。
妙に色気のある身体で、毎日毎日飽きもせず、白馬に乗って東に西に奔走し、パンチラも気にせず、おっぱいプルンプルンさせながらチャンバラをする女だ。
大江戸学園の男共は、多かれ少なかれそういう想像を働かせた事がある。
吉音と知り合いになる前に長谷河平良に惚れた九十郎は、比較的少ない部類に入るが……それでも、そういう想像はした事がある。
特に、吉音があの秋月八雲の彼女(複数いる中の1人であるが)になり、あの秋月八雲にこっぴどく負けて、長谷河平良が八雲の女になり……平良と八雲がそういう行為をしている所を思い切り目撃し、九十郎の心に消えないトラウマが植え付けられた日以降は、ちょっとだけ頻繁にそういう想像をしていた。
あの秋月八雲の女を寝取ってやりたい……そんな歪で、醜く、邪悪な願望を、九十郎は確かの持っていたのだ。
「(ええい、どうせ夢だ)」
九十郎は吉音に顔を思い切り近づけた。
唇と唇を重ねてしまおうとした。
「うん、キスしたいの? 良いよ」
吉音は拒まないし、嫌がらない。
それどころかまるで吸い付くかのように九十郎と唇を重ね、舌を舌に絡め始める。
「んんっ……ちゅ、んぅ……」
くちゅり、ぐちゅりと、唾液と唾液が混じり合い、絡み合ういやらしい音がする。
これが夢だと分かっていながら、九十郎はその感触に酔いしれてしまう。
「(そうだ、どうせ夢、どうせ夢……ゆ、夢……なんだよな……?)」
九十郎はちょっと自信が無くなってきた。
「どうしたの? シたくないの?」
ちょっと不安になっていた九十郎の顔を、吉音が覗き込む。
九十郎は一瞬ドキっとして、思わず視線を逸らしてしまう。
吉音はそんな九十郎の動揺をさらに揺さぶる行為に……九十郎の目の前で、はらりと自身の衣服を脱いで落とした。
どくんっ……と、自身の心臓が跳ねるように反応した。
股間の肉棒も血が集まり、もギチギチになっていくのが分かった。
シたいか、シたくないかは一目瞭然だ。
「よ……吉音……」
「うん、良いんだよ……他人彼女の濡れ濡れおOんこに、一杯、い~っぱい、射精しちゃお」
九十郎の目の前で、吉音がブラを外し、ぱんつを下す。
濃密な愛液が糸を引く程に、濡れていた。
九十郎の肉棒と同様、吉音の秘所も発情していた。
九十郎は夢遊病者のように虚ろな目で、ゆっくりと吉音を布団の上に押し倒す。
押し倒して、勃起する男根を吉音のワレメに宛がった。
ごくり……と、唾を呑み込む音が、妙に大きく頭に響いた。
九十郎は誘われるまま、導かれるまま……いや……
「(ああ、やっぱ良い女だよな、こいつ……)」
引き返す事はできた。
最後の一線は……自分で踏み越えた。
「……うんんっ! あぁっ」
……つぷり、ずぶりと、吉音のナカに九十郎のアレが割って入っていく。
まだ半分も挿入できていない内に、九十郎の玉袋がきゅうぅっと揺れて、暴発膣内射精をしそうになった。
「お前……ナカの締まり具合まで将軍級かよ……」
「えへへ、ど~お? あたしのおOんこの感触、一回味わったら忘れられないでしょ?」
腰を突き出す、腰を引く、腰を突き出す、腰を引く……その度に吉音のヌレヌレキツキツの肉ヒダが得も言われぬような快感を九十郎に与えていた。
はぁはぁと発情した獣のような吐息を出して、だらしない涎も出して、九十郎は一心不乱に腰を押し引きしていた。
「はぁぅ! んんっ、んぁぁあぅ!」
吉音の喘ぎ声が主無き八雲堂に響いていた。
元より狭い建物だ。
部屋の中はおろか、店先にまで喘ぎ声が聞こえているんじゃないかと心配になってくる。
「ん、んぁあ! ああんんぅ!」
抽送を繰り返しながら、九十郎は背中を曲げてもう一度吉音の唇に唇を重ねた。
喘ぎ声は聞こえなくなったが、今度は涎と涎がぐちゅぐちゅと混ざるいやらしい音が取って代わった。
「ふぁあ! あんっ、あぁぁんっ! き、気持ち良い、気持ち良いよぉ!
浮気セックス気持ち良いよぉっ! 気持ち良すぎて……
九十郎のおちOこの感触覚えて、忘れなくなっちゃうよぉっ!」
吉音まOこが歓喜に震えているようだった。
ぐにゅりぐにゅりとナカが蠢いて、ぎゅうぅっと締まって、愛液を漏らして、九十郎の肉棒に精液をおねだりしているかのようだった。
犬子とも、柘榴とも、一二三とも、粉雪とも感触が違う、吉音おまOんこの狂騒が九十郎のモノを責め立て、射精を促していた。
「あ、やべ……イキそ……」
睾丸からむずむずとこみ上げるような感覚がする。
過去に何度も何度も経験した、射精寸前の感覚だ。
夢の中だと言っても、流石に膣内射精はヤバいだろと九十郎は腰を止め……
「だぁめぇっ! ここでやめちゃ嫌だぁっ!」
悲鳴のような、懇願のような声が聞こえる。
どうせ夢の中だと、責任だの何だのと考えるのが億劫になる。
そして九十郎はとうとう……
……
…………
………………
「九十郎っ!! 起きなよ九十郎ぉっ!!」
現実世界で九十郎が最初に聞いた声は、九十郎の嫁の犬子の声だ。
「んが、ちょっと待て、誤解……どわっ!?」
天と地が逆さになったような感覚、一瞬の浮遊感、そして九十郎は地面と激突した。
「あいててて……何すんだ犬子、せっかく気持ち良く寝てたってのに……」
気持ち良く……その言葉を口にした時、九十郎は少し顔をしかめた。
ほんの数秒前まであの徳河吉音と男女の交わりを行う夢を見ていたことを思い出したのだ。
「九十郎、良くもまあこの大変な時に寝てられるよね……
呆れると言うか、いっそ感心するよ」
「いや、かれこれ1年以上作者に放置されて暇だったからな」
そう言うと九十郎はいそいそとハンモックを解いて荷物にしまう。
「御大将と何故か生きてた武田晴信があの恰好のままず~っと動かねーっすけど、
アレはなにかの儀式っすかね?」
「いや、キン肉マンだな」
九十郎達の視線の先で、光璃はトラースキックの体勢で、美空は自分で自分の顔面を殴る姿勢で固まっていた。
現代ニホンで育った光璃と九十郎はともかく、キン肉マンなんて一度たりとも読んでいるハズが無い美空までしっかり対応していることに、九十郎は軽く感動を覚えた。
「あら、こっちにカメラが回っているという事は、やっと休載が終わったのかしら?」
「ああ終わった終わった」
「まさか恰好良く登場した瞬間に1年も放置されるとは……
読めなかった、この武田信玄の目を持ってしても」
「しかもソシャゲ化が発表されたわね」
「ああ、柿崎景家にレアリティで負ける前田利家がいて衝撃的だったな。
片や大河の主役、加賀百万石、五大老、
もう一方はなんか裏切り疑惑をかけられて処刑されたドマイナー武将……
でもレアリティは負ける」
「九十郎、その話題これ以上続けたら噛むよ」
「え、やだよ。 面白いじゃん」
「九十郎、やめとくっす。 地味に粉雪もダメージ受けてるっすし、
柘榴にも飛び火しかねねーっす」
「……別にダメージなんて受けてないのぜ」
粉雪はそう言うが明らかに不貞腐れている声だった。
「あっぱれ! 天下御免・乱もよろしくね!」
「とっくの昔にサービス終了してるだろっ!!
作者アレ1秒も触ってねぇから言及すんな!」
「はい全員メタ発言やめっ! 終了終了ぉ!!
はい全員台本持って! 収集つかなくなるからアドリブも禁止っ!」
美空が半ば無理矢理会話を止める。
「おお、流石は美空様、ツッコミに定評がある美空様!」
「うちの御大将はイザという時だけは何故か頼りになるっすよ」
「流石はレアリティ4……」
「レアリティ2のあたいには真似できねえぜ」
「ソシャゲの話やめいっ! 何とかしなさい自称武田信玄!
このままじゃ話が進まないまま1話終わっちゃうわ」
「では前の話の続きから……我は武田信玄、明日この世界を粛清する」
川中島で死んだはずの武田光璃晴信がそこにいた。
その場にいた全員が口をあんぐりと開けて混乱の極みに叩き込まれた。
「……斎藤キック!」
全員が呆然とする中で、真っ先に我に返ったのは九十郎である。
バッファローマンのような大柄な体格から繰り出されるヤクザキックが光璃の胴体にクリーンヒット……
「たまに危ない攻撃も『ほう……』て受け流す」
……いや、まるで来る事があらかじめ分かっていたかのように避けた。
「光璃……なのか……いや、開口一番に頭に蛆沸いたセリフ出して、
しれっとブロント語も使うヤツが光璃以外にいる訳ねーとは思うんだが……」
光璃がくすっと笑った。
ああ、九十郎だと彼女は思った。
基本細かい事を考えない大雑把だというのに、肝心な所ではヘタレになるところが、間違いなく九十郎だと思った。
「……ま、マジで光璃なのか?」
ぷるぷると震え、目尻に涙を溜めながら、九十郎はそう尋ねる。
「いえす、あい・あむ」
モハメド・アブドゥルの仕草を真似しながら、光璃が肯定する。
こういうどう考えてもここでギャグは挟まないだろうという場面でジョジョネタを挟むところが、九十郎の知る光璃の姿だ。
「ひ、光璃ぃっ!!」
「九十郎、会いたかった」
光璃と九十郎が力一杯抱きしめあう。
片方がバッファローマンのような体格の大男のため、感動的とは程遠い絵面だったが、本人達にとっては会いたくて会いたくて仕方がなかった半身同然の存在との再会だ。
「お、御屋形様……に、見えるぜ……ほ、本物なのかだぜ?
確かに死んだって……実は川中島で死んだのは影武者だったとか……」
「……事情は話す。 だからいったん矛を収めて、粉雪」
「抱き合ったまま視線すら向けずに言われてもなぁ……」
粉雪はしばし、どうしたもんかと考え込む。
春日山城は今なお派手に炎上しているし、長尾の家臣団が今なお必死こいてバケツリレーをして消火活動を行って、武田の精鋭赤備え達は消火を少しでも遅らせようと各地で大暴れをしている。
こんな状況下で悠長に事情を聴いたり話したりする時間は無いのだが……
粉雪は懐から竹筒を取り出し、かちっ、かちっと火打石で火花を筒の中に入れた。
すると竹筒の奥からモワモワと煙が上がる。
「……何の合図っすか?」
「目標達成、各自分散して離脱しろって合図だぜ。
とりあえずこれで赤備え達はこれ以上邪魔してこないぜ。
小夜叉、今まで付き合ってくれてありがとな。 もう逃げて良いぜ」
今にも桐琴と斬りあいを始めそうな雰囲気だった小夜叉だが、ちょっと不満そうに息を漏らして槍を地面に突き刺した。
「……ここまで付き合ったんだ、最後まで付き合うよ」
……
…………
………………
……数刻後の練兵館。
「う・ま・い・ぞぉ~~~っ!!」
大江戸学園のTHE・能天気こと徳河吉音が、どっかで見た事があるオーバーリアクションと共にガツガツと食事を胃の中に放り込んでいる。
「ああ、数日分の食材があっという間に無くなっていく……」
「九十郎、あの人何なの? 口の中がどっか別の空間にでも繋がってるの!?」
「信じられんかもしれんが、あれがアイツの平常運転だよ……」
ほぼ毎日この大食い娘の世話をしている秋月八雲に対し、九十郎はほんのちょっぴり同情心を抱いた。
「皆、食事しながらで良いからこっちに注目して」
そこに美空と光璃と粉雪が入って来た。
「美空様、例のアレは……」
犬子が真っ先に確認しようとした例のアレとは、ハーバーボッシュのための機材一式である。
美空はドでかいため息と共に、首を横に振った。
「やっぱり駄目だったわ、火薬に燃え移ったせいで、作業所は燦燦たる有様よ」
「九十郎、もう一回作り直すのは……」
「悪いが一朝一夕って訳にはいかねぇな。
全部俺の手作業になる、前回は機密保持の観点で誰にも手伝わせなかったからな」
「そして春日山城に備蓄してあった玉薬は今回の襲撃でほぼ全部喪失したわ。
つまり越軍自慢のドライゼ銃部隊は完全に張り子の虎になったも同然って訳。
もう笑うしかないわね!」
「ただのカカシですな。 本多忠勝なら瞬きする間に皆殺しにできる」
玉薬があっても無くても皆殺しにできる点はツッコミ不要である。
とはいえ実際の所、ドライゼ銃部隊……特にドライゼ銃の運用のために立ち上げた精鋭部隊・第七騎兵団は現在完全なる役立たずである。
「脅してるのか?」
九十郎がそう返す。
その台詞は昔3人(光璃、担庵、九十郎)で見たコマンドーの台詞に寄せていた。
光璃少し顔を綻ばせ、言葉を続ける。
まるで恋文でも書いている気分だと、彼女は思った。
「事実を言っているだけ。 武田の残党……あえて残党と表現する。
残党はあくまでドライゼ銃の威力に屈しているだけ。
一時的なものにせよ、ドライゼ銃が使い物にならなければ150%騒ぎ出す。
元武田晴信の光璃が言うのだから間違いがない」
1回反旗を翻し、鎮圧されてからまた蜂起する確率が50%である。
「原作通りなら、それから美空を守れるのは俺だけだと続くよな?」
「もちろんです、プロですから」
「オイ台詞一個飛んだぞ。 まあ意味繋がるから良いけど」
コマンドー(日本語版)を見ていなければ全く分からない言葉のやり取り。
美空も犬子も粉雪も、ちんぷんかんぷんと言った様子だ。
戦国時代生まれの者を置いてきぼりにする、現代ニホン産まれにしか分からないやりとりに、光璃は顔をほころばせる。
ああ、やはりこの人は九十郎だと。
自分が愛して止まない九十郎なのだと……そう思った。
「あ、姉上……?」
一方、そんな光璃の様子を夕霧は目をぱちくりとさせながら、声を震わせながら見ていた。
見た目は同じ、声も仕草も同じ……だが違う、何か決定的な何かが違う……そう感じていた。
しかし、夕霧は言えない。
言えば……認めてしまいそうだからだ、武田晴信の死を。
本心では信じたいのだ、武田晴信の奇跡の生還を。
「で、あえてさっきは聞かなかったけど……貴女結局何者なのかしら」
一方、そんな夕霧の葛藤を知ってか知らずか、美空はド直球で核心を突く。
「今流行りのトラック転生」
「何年前の話っ!?」
「トラック転生って聞いてそのツッコミができる御大将がこえ~っす」
読者の皆様はお忘れかもしれないが、美空は戦国時代の人間である。
「まあ、とりあえず九十郎の大江戸……えっと、前の生って時の幼馴染で良いのね?」
「概ねその認識で構わない」
「さっきの話、二言は無いのね?」
「無い」
「さっきの話? 何か話したっすか?」
「皆、落ち着いて聞いて頂戴……」
美空は一瞬粉雪や夕霧と視線を合わせて、頷き合う。
そして意を決して言葉を続ける……
「長尾家はこれから大江戸学園と同盟を結び、
オーディンの本拠地であるヴァルハラ宮殿に殴り込みをかけるわ」
犬子は思った……何言ってるんだこの人はと。
九十郎は思った……なんだいつもの大江戸学園かと。
今更言うまでも無い事ではあるが、ポン刀一本持ってとりあえず悪党が居る場所に殴りこむのは、大江戸学園の平常運転である。