みなさんもたまには旅に出ましょう。
「先輩、これから彩ちゃん遊びに来るから一旦ゲーム止めて」
あ~とかう~とかの生返事をしながらゲームを続ける。そもそも彩加が来るからといってゲームを止めなければいけない理由が無いのだから。
「コンセント引っこ抜くよ?」
「お前それやったら戦争だぞ」
本当にやられたら洒落にならないので急いでセーブする。俺にはエクスデスの野望を打ち砕くという使命があるのに。
「あ、彩ちゃん来た」
インターホンの音に反応してパタパタと玄関へ早足で向かうアストルフォ。とりあえず彩加の飲み物でも用意するか。
「先輩こんにちは」
「はいこんにちは。はい飲み物」
う~ん可愛い。荷物を置いて渡したカフェオレを両手で受け取るのも可愛い。
「彩ちゃんその本屋さんの袋何?」
俺も気になってた。大きさから雑誌みたいだけど買って持ってくる理由ってなんだ?
「これはね~」
嬉しそうに紙袋から中身を取り出す彩加。
「今度の連休どこか旅行行こうよ」
旅行雑誌でした。
「旅行!?行こう行こう!ねえ先輩!」
え~、という態度を見せると二人からブーイングが起きる。旅行行くのって面倒くさくない?
「オレ、オウチ、スキ。リョコウ、メンドクサイ」
「パックの旅行なら面倒なことないでしょ?」
予約とかは楽だけど、道筋とか予定とか決められてたらそれはそれで面倒じゃない?と言ってはみるものの、二人とも旅行に乗り気で嬉々として雑誌を広げ始める。話を聞けって。
「ほら、先輩も一緒に見てよ」
しょうがねえなあ。
彩加が買ってきた雑誌に一通り目を通す。う~ん雑誌見るだけで満足してしまった。二人はどこに行こうかと盛り上がっているけど雑誌見るだけでお腹一杯。
「「先輩はどこ行きたい?」」
二人に問われたが特に行きたいところがないんだよなぁ。行ったら行ったでどこも楽しめるだろうし。その行くのが面倒なんだけど。我ながら出不精だな。
「旅行に行きたい君等と行きたくない俺。間を取ってこれやろう」
桃鉄。全国巡れるね!
「ちょっと誰かモモトラマンカード使って」
「何で一位が二位を助けなきゃいけないのさ」
アストルフォににべもなく断られる。これだから淫乱ピンクは困る。彩加が使ってくれたので助かった。
「三位が二位を助けていいの?」
「ほら、今のうちに恩を売っとこうかなって。あとさっき台風の被害にもあって可哀想だから」
はぁ~優しい。どっかの誰かとはえらい違い。
「彩加、愛してる」
顔を真っ赤にする彩加。可愛いので抱きしめる。アストルフォがごちゃごちゃ言ってるけど無視。
「アストルフォさんは私の半径20メートル以内に近寄らないでください」
「スーファミのコントローラーのコードそんなに長くないんだけど!?そもそも家から出ちゃうよ!」
知りません。
「今度ドジラが出たら僕がモモトラマンカード使うからそしたら僕にも愛してるって言ってよ!」
「駄目です」
「うぬぅ~…くっそ~今に天罰が下るんだから…」
「スリの銀次いや~」
「ほら天罰」
なんで決算終わって金ある時にくるかな~。彩加が元気出してと頭を撫でてくれる。
「彩加、愛してる」
「なんでだよ~!」
みんな優しい人間が好きに決まってるんだ。当たり前なんだ!
「あ、アストルフォさんは私に触らないでください」
「むきーっ!」
「馬鹿な…俺の完璧な作戦が…」
「いや、金山とカニ漁船団頼るとかただのギャンブルでしょ」
くっそ、アストルフォのくせにまともなこと言いやがって。でも金山とカニ漁船団のマイナスが無ければ彩加を抜いて二位だった。
「あはは…ごめんね」
謝ることは無い。俺が賭けに負けただけなんだ。分の悪い賭けは嫌いじゃないんだ。
「煙草切れたからコンビニちとコンビニ行って来るわ。なんか買ってくるもんある?」
一緒に行こうか?と言ってくる二人。子供じゃないんだから一人で平気だよ。
「まあ買ってくる物ないのね、じゃ行ってきます」
先輩が買い物に行きました。変な人に襲われないか心配です。
「ねえ彩ちゃん。最近先輩優しくなったと思わない?」
「え?あ~確かに優しくなったかな。甘えたり、甘えさせたりみたいなことしてくれるようにもなったよね」
イチャつこうと思って抱きついたりした時に拒否されることが無くなったような気がします。
「この前先輩が座って洗濯物畳んでたから膝に頭乗せたんだ。今までなら無理矢理退かされてたんだけど、洗濯物畳み難いから止めてって言うだけでさ。洗濯物畳み終わってもそのまま膝枕してくれて、耳かきまでしてくれたんだ~」
恍惚とした表情でアストルフォ君は語ります。気持ちは分かります。先輩の耳かきはとてつもなく気持ちいいですから。
「他にも、先輩のこと激しく責めちゃった時があったけど、起きたら頬にちゅーしてくれてたんだよ?もー可愛くて可愛くて、そのままやっちゃった♡」
「羨ましい…」
思わず声が出てしまいました。本当に羨ましいです。聞けば騎乗位までしてもらったみたいです。
「彩ちゃんもこの間家で何かしたでしょ?吐いちゃえ吐いちゃえ」
「この間…球場のシャワー室でちょっと素股して、帰りのバスの中で触りあって、家に着くまでお尻揉みながら帰ったかな」
「何それずるい!」
「その後玄関入ってすぐ襲われて、精液飲まれて、我に返った先輩が逃げようとしたからその場で捕まえてレイプしちゃった♡」
羨ましい、ずるいと言ってアストルフォ君がじたばたしています。頬にキスと騎乗位の話のお返しです♪
「ドアに押し付けて犯して、1回射精した後にゆっくりどっちもイかないように動き続けたんだ。先輩が射精したいって言うから二人で一緒に行こうと思った時にインターホンが鳴ったの。でも僕我慢出来なくて中に思いっきり射精しちゃって。先輩声我慢してくれたんだけど全身痙攣させて、アヘ顔になっちゃってた♡」
「だから玄関があんなに性臭したのか…先輩帰ってきたら玄関でレイプしちゃうかもしれない…」
その時は僕も混ぜてもらわなきゃ♡
しばらく先輩としたプレイ、したいプレイの話で盛り上がりました。もうお互いに発情してしまっています。先輩が帰ってきたら本当に襲ってしまいそう…。
「そういえば先輩遅いね」
コンビニに行くだけにしては遅いです。先輩に何かあったりしてないといいのですが。と思ったら玄関のドアが開く音がしました。無事に帰ってきてくれたみたいです。
「ただいま~。お前等今度の連休予定無いんだよな?旅行行く話してたし」
二人で首を縦に振ります。特に予定はありません。
「勝手に場所を決めて悪いが温泉に行くぞ。レンタカー借りて」
宿とレンタカーの手配も終わってるそうです。あんなに嫌がってた先輩が僕達のために…。嬉しくてアストルフォ君と二人で先輩に抱きつきました。
「ありがとう先輩。大好き」
「うん、大好きはいいんだけどさ。二人ともなんでそんなにガチガチになってるの?俺怖いんだけど」
二人で先輩の痴態について猥談してたから、と耳元で囁くと逃げ出そうとしたので二人で取り押さえました。僕達の愛と感謝の気持ちを受け取ってもらわないと♡
結果として愛と感謝は受け取ってもらえましたが、旅行までの接触禁止令が出ました。
旅行当日。借りたレンタカーに荷物を積み込み彩加を迎えに行く。ちゃんと玄関先で待っているのが偉い。
「おはよう。二人とも」
はい、おはよう。手短に朝の挨拶を済ませて出発する。時間は有限だからちゃっちゃと行こう。
「大した距離じゃないけどSAで運転交代ね」
高速に乗ってから二人に声をかける。三人全員免許持ってると楽よね。長時間運転する時は適度に休憩を取らないと駄目。意外と運転って疲れるから。
「はーい。彩ちゃん朝ごはん食べた?」
「あはは…実は食べてないんだ」
「んじゃ一つ目のSAで朝飯ね」
何でSAの飯って上手く感じるんだろ。雰囲気補正かな?
「僕カレーライス」
「ん~僕はきつねうどんかな」
「じゃあ俺はカツカレーときつねうどん」
朝から食べすぎでしょ、と二人に言われたがSAの飯なんて量が少ないんだから二つ食べないと足りないっつの。
運転交代ということで先輩から車の鍵を預かり、煙草を吸いにいった先輩を置いて二人で先に乗車した。
「彩ちゃん、ずっと我慢してた?」
「うん。この日のために1回も自分でしてないよ」
先輩が旅行に誘ってくれた日から一度も先輩とセックスしてない。オナニーもしてないのでこの旅行の夜は先輩のことをたっぷり可愛がってあげるつもり♡
「ん、お待たせ。じゃあ運転頼むわ」
知らぬは先輩ばかりなり、かな。
「結構いい旅館取ってくれたんだね先輩!」
「金は使う時はきちんと使わんとな」
先輩は久しぶりにじっくり吸える煙草を美味しそうに吸っている。そんなにおいしいかなぁ?
「あ、部屋にもお風呂ある!」
露天風呂が部屋にあった。僕達と三人だけでお風呂に入りたがるなんて先輩ったらだいたーん♡
「お前等男風呂に入れるのもなんだかなあって思ったから」
先輩は紫煙を吐き出しながら言った。かっこつけ。でも嬉しい。
「じゃあ今から一緒に入ろうよ。彩ちゃんもいいでしょ?」
うんうんと首を縦に振る彩ちゃん。楽しみだなぁ♡何しよっかなぁ♡
「いや、俺は大浴場行くよ」
「「駄目」」
そんなの駄目に決まってるでしょ。先輩を男湯に入れるなんて飢えた狼達に生肉投げ込むようなものだもん。
「ふざけんな。部屋には露天風呂は有ってもサウナはねえんだ。俺は大浴場に行く」
「駄目だよ!先輩が大浴場行ってチャラ男かおっさんにレイプされてアヘ顔ピースビデオレター送ってくるような事になったらどうするのさ!」
「ねえ先輩、我侭言わないで一緒に部屋風呂に入ってよ。アストルフォ君は意地悪で言ってるんじゃなくて先輩が心配で言ってるんだし」
お前等二人と入る方がよっぽど危ないわ、と言われて反論出来ない。やることやるつもりでいたし。
絶対駄目、絶対行くの平行線で話が進まない。
「よーしわかった。大浴場に行かないけど、そのかわり絶対にセックスしないからな」
「「え~!!」」
先輩からの提案に僕と彩ちゃんの悲鳴が上がる。温泉旅館まで来てセックスしないなんてそりゃないよ。
「作戦タイム!」
一方的に宣言して部屋の隅で彩ちゃんと相談。先輩の提案を受け入れるかどうか。
(彩ちゃんどうする?)
(僕は大浴場行かせるくらいなら我慢するかな)
(旅行中は我慢して、家に着いたら思う存分ヤるってこと?)
(うん。僕達が我慢できるかがネックだけど)
(我慢しよっか。後2日頑張ろう)
「その提案受け入れた!だから先輩絶対大浴場行っちゃ駄目だからね!」
賛成すると思ってなかったのか先輩は煙草を落とし、慌てて拾う。僕達だって少しくらいの我慢は出来るよ?
「ぐぎぎ…約束だからな。絶対守れよ」
手は出さないよ、この旅行中はね。
お風呂に入るのをやめて旅館内のお土産屋さんを覗いたりして時間を潰し、晩御飯をいただきました。さすが日本海側、お魚が新鮮でとっても美味しかったです。
「あ゛~サウナ無いのは残念だけど、部屋風呂は酒持ち込んで飲めるのがいいな。地酒うまー」
乳白色の液体に浸かる先輩。見てるだけで興奮します。お酒とお風呂で上気した顔…我慢我慢。
「近所にも温泉あればいいのにな~。野球終わった後入れたら最高じゃない?」
「絶対駄目。カーテンで仕切られてるシャワーしか入っちゃ駄目わぷっ」
お湯をかけても駄目なものは駄目です。先輩の裸を見ていいのは僕達だけです。
「は~、過剰な束縛は嫌われるぞ。酒無くなったしあーがろっ」
ふふっ、嫌わないくせに♪それにしても先輩の後姿…我慢出来ないかもしれません。
僕達も一緒に上がることにしました。アストルフォ君が先輩のこと無言でじっと見つめててちょっと怖いです。