僕が入院して2週間が過ぎようとしていた。
体の状態も大分良くなり、ようやく病院内を立って歩けるようになった。
それでも階段やちょっとした振動があると肋骨に響いて痛む為、無理は禁物だ。
亜希菜は頻繁に病院に来てくれた。
いろいろ忙しいはずだが、それでも2日おきには会いに来てくれる。
僕が入院した当初、2日目にはもう意識は戻っていたのだが、彼女がきた時はたまたま眠っていて気づかなかった。
5日目になってようやく彼女の来訪に気付き、会話することが出来た。
その日は僕にとって生涯忘れられない日になる。
亜希菜が僕にキスしてくれたのだ。
僕は呆然としてしまい、亜希菜の感謝の言葉にマヌケな返事をしてしまった。
その翌日も見舞いに来てくれ、学校での出来事など他愛もない会話をした。
その日は土曜日で彼女は私服だった。
シンプルなTシャツとキュロットスカートが新鮮だ。
そして帰り際に、またキスしてくれる。
彼女は顔を赤らめながら『また来るね』と言って帰った。
僕は最高に幸せだ。
次に彼女がきた時に僕は彼女に夢の中にまだ来る気があるか聞いてみた。
あんな怖い思いをした後だからもう嫌がるかと思っていたが、彼女はぜひ行きたいと言う。
ただ僕は夢の中でも今の状態だと説明すると、僕の身を案じもう少し怪我の状態が良くなるまで我慢すると言ってくれた。
身動き出来ない僕を改めて見て聞いてくる。
「そういえばお風呂とかはどうしてるの?」
「看護婦さんが体を拭いてくれるんだ。でもやっぱりシャワーやお風呂とは全然違う。早くお風呂に入りたいよ」
「おトイレは?」
「我慢してる」
「ええ〜!?」
「ははっ、冗談だよ。恥ずかしいけど看護婦さんにお願いしてる」
「ふーん、やっぱり大変なんだね」
そんななんでもない会話がとても楽しい。
そして帰り際にまたキスをしてくれた。
彼女の少し上気した顔が目の前にある。
頬が薄っすらとピンクに染まっていて、信じられないぐらい可愛い。
僕は気になっていたことを聞いた。
「真野さん、僕のことを許してくれたの?」
彼女は少し考えてか言う。
「いいえ、許してないわ…。でも、あなたの事が好きなの」
そう言ってまたキスしてくれた。
僕は嬉しかったが、複雑な心境だった。
そして今、僕たちは夢の中にいる。
学校の屋上だ。
いつも夢の中に呼びたす時はここを起点としていた。
担当医から病院内は動き回ってもいいと許可が出て、僕は亜希菜を夢の世界に呼ぶことにしたのだ。
右腕はまだゴツいギブスで首から吊っており、上半身も包帯のままだが左腕は薄い金属の添え木だけである程度自由が利いた。
ただ身動きすると肋骨に痛みが走る。
彼女が僕に駆け寄り聞く。
「人見君、もう大丈夫なの?」
「ああ、立って歩けるようにはなったよ。でもまだ無茶は出来ない。
僕はここで待ってるから、君は楽しんで来なよ」
「そうなんだ…。私だけだと寂しいな…」
「でも空は飛べるよ。真野さん空飛ぶの好きでしょ?」
僕は彼女に絶対に危険な場所には行かない事を約束させ、その場にベッドを呼び出しその上で休んだ。
やはり2週間の寝たきり生活でかなり体力が落ちている。
彼女はしばらく僕を心配そうに見ていたが、僕が気にせず行っておいでというと急に何かを思いついたようだ。
「人見君、私行ってくるね!」
そう言い残すと彼女は飛び上がり、猛スピードでクジラのいるはずの方向へ飛んでいった。
途中、音速を超えた轟音が鳴り響く。
相変わらずのスピード狂だ。
僕は苦笑しながらベッドの上で本を読む事にした。
どれくらい経っただろう。
夢の世界で過ごす時間は、現実世界の十分の一程度だ。
夢の世界で10時間過ごしても、現実世界では1時間しか経過しない。
これもこの世界の不思議なところだ。
彼女はかなり長い間戻って来なかった。
僕は事故に遭ったのではと心配になったが、まだ彼女がこの世界にいる事は感覚的にわかる。
久しぶりの夢の中で時が経つのも忘れて楽しんでいるのだろう。
それからしばらくして、ようやく彼女は戻ってきた。
僕のそばに舞い降りると、十分楽しんだ後のようないい笑顔だ。
僕はそれだけで嬉しかった。
「人見君、明日も呼んでね」
彼女は悪戯小僧のような可愛い笑顔で言う。
今の様な愛くるしさと、凛とした美しさを彼女は完璧に兼ね備えていた。
僕は見惚れながらもちろんと答えた。
翌晩も彼女を夢の世界に呼び出した。
僕は昼間はリハビリが始まってかなり疲れていたが、彼女に早く会いたくて先に夢の世界に来ていた。
彼女が眠りに着く頃を見計らい呼び出す。
亜希菜の姿が現れる。
「今日は人見君に見て欲しい物があるの」
彼女は現れるなり、そう言った。
「えっ…、でも」
「大丈夫、私が連れて行ってあげる」
そう言うと僕の腕を掴み念じる。
世界が暗転し、すぐに明るくなる。
瞬間移動だ。
彼女はほとんど使った事が無かったはずだが、いつの間にマスターしたのだろう?
周りを見渡すと、目の前に建物がある。
おしゃれなカフェの様な雰囲気で、壁一面の大きな窓が印象的だった。
空が動いているところを見るとクジラの上の様だ。
こんな建物を僕は造った覚えがなかった。
小洒落た看板があり、そこには「Akina's Sanatorium」《亜希奈の診療所》と書いてあった。
僕は驚く。
「君が造ったの?」
「そうよ。初めての作品にしてはまずまずでしょ?さっ、中に入って」
彼女はそう言って僕を支えながら、建物に向かう。
中は明るく解放的で、壁一面の大きな窓から水平線が見えた。
部屋の中央には美容室にでもある様な機能的なベッドがある。
石鹸の様ないい香りが漂う。
清潔そうなタオルや薬品が乗った大きなトレイが側にあった。
亜希菜に誘導され、ベッドに横たわる。
体がすっぽりと収まり、寝心地がいい。
「今から私が人見君をキレイにしてあげる。人見君、お風呂に入りたいって言ってたでしょ」
亜希菜はにっこり笑いながら、楽しそうに言った。
「真野さん、僕のためにこれを?」
僕は感動していた。
彼女が愛おしくて抱き締めたくなった。
彼女は昨日これを造っていたのだ。
亜希菜の心遣いが本当に嬉しい。
僕の感動が伝わったのか、彼女は少し恥ずかしそうにはにかみながら、そこまで喜んで貰えるとは思ってなかったと言う。
「まず髪を洗ってあげる」
そう言うとベッドの上半身の部分が少し下り、頭の下に洗髪台がせり上がってきた。
結構凝ったギミックだ。
「あっ、そうそう」
彼女はそう言うと着替えだした。
靄が固まり、看護婦姿になっている。
髪が後ろ纏められ、ナース帽までかぶっていた。
「こんな感じだったかな?」
彼女は自分の姿を見回す。
いや、かなり丈が短い。
普段、看護婦姿を見慣れている僕には亜希菜の着ている看護服がコスプレ用の丈の短い物だとすぐに気づいた。
言おうかどうか迷っていると
「ちょっと短い気もするけど…、今日はサービスね!」
そう言って、僕の頭を洗う準備をし始める。
僕は『白衣の天使』と言う言葉は彼女の為にあると確信した。
僕のそばに立つと髪にシャワーをかけ出した。
彼女の良い香りが鼻をつく。
なぜこんなにいい匂いがするのだろうと不思議に思う。
丁寧に手で髪をすすいでくれる。
この姿勢は亜希菜を下から見上げる形になる。
彼女は僕の髪をすすぐ事に集中しており真剣な表情だ。
屈んだ彼女の胸の膨らみが強調され、僕は目のやり場に困る。
「気持ちいい?」
ふと気づくと彼女が僕を見て聞いていた。
「あっ、はい、とっても…」
僕は顔を少し赤らめながら答える。
ヤバい…。
本当に気持ちいい…。
股間が少し膨らんで来ている。
「シャンプーするね」
そう言うと顔に優しくガーゼを乗せて、シャンプーにとりかかった。
彼女の姿が見えなくなり、残念だったがホッとした。
これでモヤモヤした気持ちから解放される。
彼女の手が丁寧に僕の頭をマッサージしてくれている。
時折、衣擦れの音がし彼女の息遣いが感じられた。
頭が優しく持ち上げられ、頭の後ろのほうをシャカシャカと泡立ててくれる。
ホッとしたのもつかの間、これも十分エロい気がした。
態勢を考えると今、僕の目の前辺りに彼女の胸があるはずだ。
ますます股間が反応する。
ヤバい…、マジで。
「
彼女が優しく囁く様に言う。
シャワーを髪全体にかけまわし、丁寧にシャンプーを洗い流してくれた。
また頭の後ろに手を回した時、ガーゼ越しに柔らかい物体が顔に当たった。
明らかに彼女の胸の感触だ。
僕は彼女を襲った時のあの素晴らしい乳房の感触を思い起こし、興奮してしまった。
まずい、完全に起立してる。
僕も健全な高校生だ。
怪我をする前は、亜希菜を想像し密かに自分で処理していた。
両手が使えなくなって2週間、オナニーも出来ずに溜まりまくってる人間にこのサービスは劇物だ。
彼女はそのうち僕の股間の盛り上がりに気づくだろう。
「さ、頭は終わったわよ。スッキリしたでしょう?」
僕の頭にタオルを巻きながら、彼女は爽やかな笑顔で聞いてくる。
「うん…」
いや、悶々としました…。
「次は体ね」
彼女が僕の体を見下ろす。
一瞬動きを止めた後、びくりと彼女の両肩が上がる。
「……」
「……」
僕はもうどうにでもなれと言う気になっていた。
この状況で興奮しない男なんていない。
彼女が顔を赤らめながら、少し困った表情で僕に振り返る。
「……人見君、興奮してるの?」
「いや、余りにも気持ちよくて…」
「えっ!?気持ちいいと、ああなっちゃうの?」
彼女が驚いた表情で聞いてくる。
「うん。たまに…」
「へー、そんなもんなんだ…」
僕は彼女に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
彼女は悩むように少し動きを止めていたが、やがて意を決したように頷くとベッドを操作しはじめた。ベッド下半分が下り湯船のような物がせり上がってくる。
僕は驚き言う。
「えっ、まだやるの?」
「そうよ。だってまだ頭しかやってないものっ」
彼女は赤い顔のままで、自分に言い聞かせるように答える。
ありがたい話だか、股間はどうするんだ?僕は平静でいられる自信がなかった。
彼女は僕のパジャマを脱がせ始めた。顔は真っ赤で、困った表情のままだ。
その様子が益々僕を興奮させた。
ペニスが見事にパンツを押し上げている。彼女はそのパンツにまで手をかける。
「えっ、ちょっと、さすがにそこは…!」
僕は思わず声をかけた。
まさかそこまで…。
「ダメよ…。だって病院だとやってくれるんでしょう?」
「そりゃそうだけど…」
病院だとおばさん看護婦が、濡れタオルでパンツの間から事務的にぬぐってくれるだけなんだけど…。
亜希菜は恥ずかしそうに、パンツを剥ぎ取った。
僕のペニスが露わになり、見事にそそり立っている。
さすがに僕も恥ずかしかった。
だが、隠すことも出来ず、彼女の為すがままだ。
僕は恥ずかしまぎれに聞いてみる。
「真野さん、最初から全部洗ってくれるつもりだったの?」
「ええ、そうよ。でもこの状態は想定外だったけど…」
いや、こうなるに決まってるでしょ…。
彼女はすごく賢いはずなのに、この方面の知識は乏しいらしい。
彼女はシャワーをかけ始めた。
少しづつ足元から上にあがってくる。
とうとう股間に達し、彼女は少しためらう。
「あの…、かけても大丈夫…?」
顔を赤くし、それでも興味深そうな様子で彼女は聞いてきた。
もうナース姿がエロくしか見えなかった。
「うっ、うん…」
彼女は恐々と僕の下腹部を洗い流す。
陰嚢、ペニスと優しくシャワーを流されると、完全に性的サービスを受けている様にしか思えなくなり欲情していた。
亜希菜に抱きつきたくて仕方なかった。
ギブスと包帯以外は丸裸にされ、下半身を撫で摩られ、僕の理性は崩壊寸前だ。
しかも2週間もの禁欲がそれに拍車を掛けている。
怪我さえなければ、本当に亜希菜に襲いかかっていただろう。
僕はひたすらされるがままになっていた。
彼女は今度はボディーシャンプーをつけてスポンジで洗い出す。
頭を洗う時とは違って終始無言だ。
滑る快感が足元から焦らすように上がってくる。
太ももの内側を洗われ、ペニスに彼女の手が触れた時、思わず声が出てしまった。
「ううっ…」
亜希菜が僕を見ている。
頬を染めながらも彼女の瞳が潤んでいて、少し興奮しているように見えた。
その顔がとても可愛い。
恐々と僕の股間にスポンジを移動させ、そっと撫でる様にペニスを洗う。
「はううっ…」
あまりの快感に声が漏れてしまう。
スポンジで股間を撫でながら彼女が聞いてきた。
「…人見君、気持ちいいの?」
「うんっ…、凄く気持ちいいっ」
僕は悶える様に答える。
「そっか…、手が使え無いもんね…」
亜希菜はしばらく思い悩むと、思い切った様に顔を赤くして言った。
「もっと気持ち良くしてあげる…。
ここが一番気持ちいいの?」
彼女が素手でペニスをそっと握る。
「ああっ…、うん、そこっ」
思わず悶えながら答えてしまった。
すると彼女は両手で優しくペニスを撫でまわし始めた。
ゾクゾクした快感が下腹部を襲う。
「こうすれば…、いいのかな…?」
彼女は僕のペニそっとしごき出した。
「うん、そうっ」
僕の反応を見ながら亀頭を掌でさすったり、陰嚢を揉んだりしてくれる。
あまりの気持ち良さに、大きく声が出てしまう。
「あっ、あっぁ…」
ボディーシャンプーの滑りがペニスを益々刺激する。
そのうち彼女は両手で肉棒をしごき始めた。
「あぁっ、最高に…、気持ちイイッ…」
僕の息が荒くなり、思わず声が漏れる。
痺れる様な快感がペニスから全身に広がる。
僕の声を聞いて彼女はさらに激しくしごき出した。
ペニスの根元に精液がたまり、吐き出す準備が整いつつあった。
放出の瞬間に向け、快感がどんどん高まる。
「あっ、真野さん! いきそう!」
そう言うなり僕は放出した。
大量の精液がほとばしる。
2週間溜め込んだ精液は、盛大に辺りに飛び散った。
亜希菜は僕のペニスを見て驚いている。
一緒に興奮していたらしく、上気した表情だった。
彼女の頬にも精液が飛び散った。
僕はハァハァと荒く息をしていた。
彼女は僕の満足そうな表情を見届けると、シャワーで下半身の泡や精液を洗い流してくれる。
あくまでも優しく僕を扱ってくれている。
タオルで丁寧に拭いてくれた。
僕のペニスが満足したように横たわっている。
彼女は不思議そうにそれを見る。
「さっきと全然違うんだ…」
「うん、出しちゃったからね」
僕が答えると彼女が僕に顔を寄せ聞いてくる。
「人見君、気持ち良かった?」
「うんっ、物凄く良かった」
「そっか…、それなら良かった」
僕は亜希菜が愛おしくて仕方なかった。
「今度から圭太くんって呼んでいいかな? 私は亜希菜って呼んで欲しいの」
彼女が言う。
「あ、亜希菜か…。わかったよ」
僕はそう言って左手の指で彼女の頬に着いた僕の精液を拭った。
彼女はそのまま顔を寄せ、僕にキスしてくれた。
こんなに幸せでいいのだろうか?
僕は不安すら感じていた。