※この作品はR-18です。

朝霧姉妹の百合物語   作:タクティス・ハルバード=レミィ

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6話 じゃあ〇〇

 日記を書き終えると、姉が私を呼ぶ。

 

『あ、ダメだこれ。開けれないよー』

 

 まさかのドアだった。開けてあげると、鍋を両手に持ったお姉ちゃんがコタツの上に置く……前に、

 

「ちょっとこれ敷いてくれる?」

 

 目で言われた所を見ると、ポケットに白いハンカチ…?的なのが。

 

 それを引き抜き、コタツに敷くと姉はその上に鍋を乗せた。

 

「あー重かったし、暑かった」

 

 額(ひたい)の汗を拭いながら言う姉はカッコイイ。

 

「さて、スズメもキッチンへ!」

 

「寒いからやだもん!」

 

「もう〜ま、いいや。取ってくるね」

 

 取りに行ってくれる間、私は餅が投げ込まれ、白菜とコンニャク、豆腐が苦しそうに顔を出す鍋を見つめていた。

 

 醤油色なスープは美味しそうだ! センスのいいお姉ちゃんに痺れるよー!

 

「とってきたよ。ようやくだね」

 

 お皿を並べていく、1人一つとお箸で2人分。

 

 向かい合って……んなわけもなく、私は本棚、姉はベット側に座る。

 

 斜めの角度だから、いつでも、あーんってしてもらえるんだぞ!

 

「お姉ちゃんに甘えてきてもいいんだ、よ?」

 

「じゃあ甘えない」

 

「え……」

 

「別に、甘えるとか私の勝手だもん! だからコンニャク口移しして」

 

『何処の嫌がらせしてくる妹だ』でも、口角が緩むお姉ちゃんの内心は知ってるよ?

 

 一口サイズのコンニャクを姉は口に入れると熱そうに舌で転がす。

 

「ほい、スズメ」

 

 お姉ちゃんはキスをしてくると、コンニャクが口に押し込まれ、生温いのが伝わる。おまけにネチョってしてるよ。

 

「ありがと」

 

「スズメが風邪引いてもしてあげるから」

 

 そんな言葉は、私の気持ちを大きく高ぶらせていた。

 

「お鍋を妹と食べれて良かったなぁ……」

 

 感傷に浸っている姉を横目に、アツアツの豆腐、白菜を取っては口に運ぶ。

 

「おいし」

 

 シャキシャキと音がしない萎(しな)びた白菜、煮崩れこそ起きてないけど味が染みてない豆腐。

 

 なんだろ、凄く美味しいと感じる。

 

 素直になれなかったら、どうなってたのかなー。

 

――醤油の風味が広がる白菜好き。

 

 

 

 

 私は計画してないけど、姉の部屋にこっそり忍び込む事にした。

 

 邪(よこしま)な考えなんてない! 寒いから一緒に寝たいだけ!

 

 でも、素直になれないからこっそり。

 

 なんとか部屋に入ったんだけど、お姉ちゃん起きてた件。

 

『あれ、スズメどうしたの』

 

 電気は消えてたけど、スマホ弄ってたよお!

 

 そして、私の目の前にたって顔色を伺ってる。

 

「お姉ちゃんとかどうでもいいんだけどさ……」

 

「さりげなく酷いこと言うよね」

 

 お姉ちゃんを通り抜け、ベットに我が物顔で転がる。

 

「一緒に……寝ませんか?」

 

「突然の敬語嫌いじゃないよ」

 

 スマホを投げ捨てると、私の側に来た。

 

「どんな体制で寝て欲しいの?」

 

「なるべく、くっついて」

 

 姉は目の前に横になると、私の方を向く。

 

 ちょうど向かい合ってる。

 

「これならいいでしょ?」

 

 下になってる右脇に姉の左手が通り抜け、腰の部分にふくらはぎが触れ、抱き寄せられる。

 

「やったぁ……ゼロ距離嬉しい」

 

 姉にガチガチに抱きしめられ、唇まで触れているのに嬉しくない妹は居ない!

 

「温かい。寝れそうだ」

 

 それを阻止するように、唇を動かし邪魔をする。

 

「もう、くすぐったいじゃん。口やめてよー」

 

「む……お姉ちゃんおやすみ」

 

「起きてから構ってあげるから、拗ねないで。おやすみ」

 

――この状態に興奮を覚えた私は、息が荒くなり、寝れなかった。

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