※この作品はR-18です。

朝霧姉妹の百合物語   作:タクティス・ハルバード=レミィ

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2話 寝たフリ

 水に染まり、色が濃くなった水色のカーペット。

 

 それを剥いで、洗濯機に放り込んでおいた。

 

 妹? 濡れたズボンのまんまベットで可愛く寝てるので匂い嗅いでます。

 

 フローリングの床は不思議なくらい冷たい事は再認識したよ。

 

 ご飯も食べないとなぁ――妹に重なる感じで乗ると起きるまで待つことに。

 

 起きるんじゃないかって? 筋肉で体浮かせてます。

 

 久々に寝ているスズメの顔を凝視すると、触りたくなる。

 

 ふっくらとした、ほっぺたはウニウニ動かしたくなるし、アヒルのように窄めた口はキスしたい。

 

 このあたしよりデカイ胸をいじり倒しつつ。

 

 いつからこんな変態なんだ……!

 

 独占欲で、我が物にするのが妹じゃないと思ってる。でも、したい時はあるよね。

 

 いや、我が物にされたのか。妹に。

 

 

 あたしは、全体重をゆっくりスズメに乗せると頰をくっつけて寝る事にした。

 

 

 

 

 

 

 お姉ちゃんは怒ってるのかな。布団に投げられる時痛かった。

 

 本人の前では言えないけど、カーペットありがと。

 

 起きようとしたけど、体が重いし頰に何かある?

 

 目を開くと、お姉ちゃんの白いポニーテールが先に映る。

 

 体が重いのは、お姉ちゃんの体重だった。頰は柔らかいほっぺたみたい。

 

 怒られたくないけど……起きてもらわないと!

 

『――お姉ちゃん、起きて』

 

 姉の耳が、側にあるから自然と囁き声になる。

 

『起きないと、意地悪しちゃう』

 

「あー起きます。寝たふりしてごめんね!」

 

「寝てなかったんだ」

 

 お姉ちゃんは、あくびをしながら「寝れるわけないよ」と言ってコタツに潜る。

 

 襲われても良かったのになー。内心落ち込みながら体を起こしてベットに座った。

 

「何を食べるのか。問題だ」

 

「出前取ろうよ」

 

「えー。料理はしないと」

 

「私を料理して」

 

 もしかして、私襲われる!? 立ち上がったお姉ちゃんにドキドキしつつ胸の位置で手を組む。

 

「今はそんな時じゃないし」

 

 頭を冷やせと言わんばかりにデコピンをされて、私は踞(うずくま)る。

 

「ひどっ!?」

 

「ふっ」

 

「なんか腹立つ〜お姉ちゃん嫌い! 消えちゃえ!」

 

「なん……だと……」

 

 はっ、つい言い過ぎてしまった。思ってもない事を。

 

『――ちょっと、お姉ちゃんは出掛けてくるね』

 

「あっごめん! 冗談だから!」

 

 姉は、振り返りもせずに、部屋を出て行った。

 

 多分すぐ帰ってくる。そう思い、コタツでテレビをつける。

 

 面白そうで面白くない、紅白しかないな。

 

 シルバーというグループが歌い終わると、流れる様にイマジネーションロックという知らないグルが歌いだす。

 

「――超つまんな」

 

 テレビを消したと同時に、玄関からドアを開いて閉じる音が響いた。

 

 服を着越えたから、出かけるのかな。

 

 お腹も空いたし、何か食べよ。

 

 

 

 そして、遅い様な時間が流れた。

 

 いつもお姉ちゃんに作ってもらうから、仕方なく卵かけご飯を食べる事に。

 

 スマホ端末をタオルで拭いて、色々したけどダメ。飽きた。

 

 

 いつの間にか。私は枕に顔を埋(うず)め、泣きながらパンツに振動するスマホを挟んで――

 

 なんで止めなかったのか、なんで余計な事を口走ったのか。

 

 後悔の中、またズボンが濡れた。

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