『――なんか腹立つ〜お姉ちゃん嫌い! 消えちゃえ!』
適当に赤いコートと黒のジーンズを着込んで、神社に向かっている中、あたしの頭でこの言葉が耳に残っていた。
自然と人が多く、すれ違うことがあるが、コンクリートで冷たそうな歩道を歩いて行く。
聞いた時、ショックというか耳を劈(つんざ)くようなかんじだった。
デコピンしただけ……異様に気まずかったから飛び出た理由(わけ)だけど。
忘れてた、スズメは料理しないからね、心配だ。
機嫌取りに、好きなもの買ってあげるか。
あたしは、思ったより弱いみたい。
最愛の人に、一言いわれただけで傷つくくらいだから。
真っ直ぐ進んで、信号を渡る。右の道路を見ると神社がひっそりと。
割とデカいので、こういう日に人が沢山集まるのだ。
ていうか、人混み嫌いだ……! 12時くらいなのに!
布団から起き上がり、時計をちらっと見る。
『14時……ご飯食べてからちょっとしか経ってないや』
いつもより、退屈な時間を恋愛小説を読んで潰す、色が濃くなったズボンのまま、ベットで横になって。
小説の内容は、男の子と女の子が引越しで別れた後再開して――っていう話。
全然面白くないけど、読むしかない。
ペラペラとめくっていく中、自然とつけっぱなしのテレビに耳が傾く。
『次のグループです! あぁ、それ僕のバラ』
人を手で寄せるほどじゃないけど、普通にお守りを買いに来たのだ。
緑が侵食している石の階段を右に寄って歩く。
神様がど真ん中を走ってるって誰かが言ってたから。
息継ぎをしながら歩くなんて、あたしは体力無いのかな。
自身の体に鞭打って歩き、なんとか上がり、きる!
そして、本来ならお正月で買うお守りを売店で。
大晦日に人が居るのは、この地域だけ餅投げがあるからだ。
『お守り2つお願いします』
「恋愛運の方ですか……恋、してますね」
二つとも恋愛だけども。
美人なお姉さんに笑って誤魔化すと、お守りを受け取って餅投げに参加を!
お会計? どうしてか聞きたいくらい無料だよ。
砂利道を進みながら、餅を掲げたおっさんが壁の上にいる。
――頑張りますか。
普通に面白くなかったバンドを聴くのも嫌になったのでテレビを消して、プルプル震えるスマホを下半身に忍ばせていた。
防水加工のスマホには感謝すべきなの?
『んっ……』
気持ち良くなのか、虚しさなのか分からない。
凄く感じながら腰に、わざと体重を乗せて、スマホを潰すように負担をかけるとさらに興奮する。
「あっあっ……!」
喘ぐ自分は、とてつもなく変態でダメな女。
枕で顔を埋め、腰が勝手にぴくぴくと浮き出す。
『んぅ! らっらめぇえ――らめぇ!』
もう何回したんだ……ろ。
ベットが軋み、腰がガクつき、大きな水の音が私の体から聴こえる。
『このピクピク感が堪ら、にゃい』
流石にもう、ズボンとパンツ変えないとね。
――お姉ちゃんに、寂しがってた事がバレちゃう。
ベットカバーはまだ平気。