お風呂から上がって、部屋に戻った時。
丁度お姉ちゃんが焼いたお餅と醤油をコタツの上において待っていた。
『お姉ちゃんごめん。遅れて……』
「割と遅れてなくない? それよりほら、服きてよ。なんで全裸」
申し訳ない気持ちで、服を着る。後で出そうと思ったけど、お姉ちゃんが出してくれていた。
黄色のゆったりとした部屋着。
早速、お姉ちゃんの隣に座ろうと思ったけど、本棚側に座る事にした。
『隣に来るわけじゃないんだね』
「うん」
本当は隣でお餅ゲームって言いながら、お餅を食べ合いたい。
「お餅、柔らかく出来てる。スズメもこれならいいでしょ?」
お餅を掴み、半分にしてみるとビローンと伸びる。
口に入れてみると、甘くて柔らかくて……美味しい。醤油いらないくらいだ。素直にお姉ちゃん凄い。
「お姉ちゃん大好き〜」
パクパクと食べ、伸びるお餅を目で楽しんでいく。
「あれ……」
「どうしたの?」
お姉ちゃんは『なんでもないよ』と、お餅を口に放り込む。
今思ったけど、お餅暖かくないから、時間は結構経ってるじゃん。
『お姉ちゃんは、私の事好き?』
「突然だね」
はぐらかそうとしても、無駄だと目で伝える。
頬を膨らませながら。
「――だっ大好き、よ」
「本当?」
「嘘じゃないし! 嘘なら一緒に食べない」
「むー」
「疑うならいいもん! 嘘だもーん!」
『開き直った』
こういう拗ねたお姉ちゃん好きかなー。
大人らしい、女らしい、私の要素をすべてかっさらった憧れの対象が、ショボンと拗ねるの。
ギャップ萌えなのかな? 姉が頬を風船のように膨らませて、立場が変わってる。
優しく撫でると、お姉ちゃんは嬉しそうに微笑む。
「ありがとね」
久々に感謝の言葉を姉から聞いた気がする。
もうお餅無くなっていた。
『お皿浸けてくるね!』
「ごめんねー任せちゃって」
小さなお皿をお餅があった皿に乗せ、立ち上がると部屋を出た。
お姉ちゃんが欲しいってクリスマスに言った時から、私の寂しがり屋は発揮されてたのかな。
実は、クリスマス前からこうやって、スキンシップをしていた。
高圧的に冷たい態度を取ってたけどね。
ササッと流しにつけて、部屋に戻る。
好きな人が出来ていなかったのはそれが原因があるなのかもしれない。
「お疲れ様でーす」
「疲れるほどの事じゃないよ」
大げさな姉を横目に、コタツに戻る。
「お姉ちゃん、もう寝たい……」
「ダメだ! 生活リズムが崩れる!」
「お姉ちゃんが私を疲れさせたのに」
「あの程度でヒクヒクしちゃうのがダメなの」
そうなのかなぁ? でも、何処でしてたんだろ。
ザラザラしてたのは明確に覚えてる。舌?
『口開けて、お姉ちゃん』
「こう?」
人差し指で舌に触れる。
「うぇっ、まだ?」
んーもっとザラザラしてると思ったんだけどなぁ。
「ふん……」
抜こうと思ったら、お姉ちゃんが口を閉じた。
唇が人差し指の、第二関節と第三関節の間を抑える。
「引き抜くよー」
「ん、ん(だ、め)」
引き抜くにも、お姉ちゃんの手に抑えられて動かない。
従うしかないのか……。
嬉しそうに舐めるお姉ちゃん変だなぁ……でも、片手じゃ何も出来ない。
姉を見るのも飽きたし、私も?
『お姉ちゃんの人差し指舐めたいなぁ』
「んー、ん(はい、どうぞ)」
差し出された人差し指をふやかせる事を目標にチュパチュパ舐めることにした。
変な姉妹。