コンッ
「うりゃ!」
コンッ
「えいっ!」
軽やかな音とともにプラスチックの白球が行き来する度に、俺と後輩の声も行き来する。
カッ!
「ぐわっ」
対角線に飛んできたピンポン球がサイドラインぎりぎりにバウンドし、目一杯手を伸ばした俺のラケットの先を通り過ぎていった。
「よっし!」
コートの向こうで浴衣姿の後輩が、胸の前でぐっと拳を握りガッツポーズをする。
「ふっふ~ん、このまま一気に決めちゃいますよ?先パイ」
ラケットで口元を隠した後輩が、勝ち誇った顔で俺の方を流し見る。スコアは7ー6で、たかだか1点勝ち越しただけだというのにいい度胸である。
「馬鹿め、その驕りが死亡フラグだということを思い知らせてやる」
同じく浴衣姿の俺も、手にしたラケットを後輩に突きつけて見得を切った。
さて、俺たちがなぜ浴衣で卓球なぞに興じているかというと、某有名温泉地に社員旅行でやって来て、そのイベントの一つである部内卓球大会に参加しているためだ。ちなみにルールは人数が多いため11点先取、デュースあり、1セットのみのトーナメント戦である。そして、今まさに決勝戦として因縁(?)の師弟対決と相成っているわけであるが・・・・・・
―――妙だ・・・・・・
俺は奇妙な違和感を感じていた。
決勝戦ということもあり盛り上がりを見せているのは、まあ普通だ。そして、声援の大半(というかほぼ全部)が後輩に対してというのも、腹立たしいことだが、それも分かる。しかし、奴を応援する女子社員のほとんどは後輩の背中に声援を送っているのに対して、どうして野郎どもは俺の背中越しに後輩を応援しているのだ?普通逆だろ。
「ていっ!!」
後輩が気合いとともに放った、まぐれ当たり気味のスマッシュに再び俺のラケットが空を切る。
「やったぁ!!」
スマッシュがきれいに決まった後輩が、コートの向こうで嬉しそうに飛び跳ねている。無邪気に全身で喜びを表現する後輩は、確かに微笑ましくもあるのだが、一方で浴衣の下でゆさゆさと揺れる豊かな乳房がコケティッシュな魅力を醸し出していた。・・・・・・って
―――これかあ~~~!!
後ろを振り向くと部長以下、野郎どもが揃いも揃って鼻の下を伸ばしてだらしない笑顔を浮かべていやがった。
「くっ!」
後輩に向き直ると、こいつはこいつで「ふっふっ~ん」と挑発的な笑みを浮かべてこっちを見てやがる。あの顔はぜってえ何も分かってねえ!
おまけに後輩はこれまで激しく動いていたせいか、浴衣の前合わせが着崩れて胸の谷間のみならず鳩尾辺りまで白い肌を覗かせていた。
―――しかも何でノーブラなんだよぉぉぉぉ!!
恋人同士になって裸を見ることが当たり前になっていたから、俺自身も鈍感になっていたのかもしれなかった。こいつは基本的に隙だらけなのだ。
「お、おい!」
「何ですか?先パイ」
たまらず声を掛けた俺に、後輩が不思議そうに首を傾げる。しかし、声を掛けたはいいが、今の状況をどうやってこの隙だらけのアホな後輩に伝えればいいのだろう。
「あっ!」
難しい顔をしている俺を見た後輩が、何かに気付いたように声を上げた。おっ、気付いてくれたのか?
「さては先パイ、そうやって時間稼ぎをして体力回復を狙ってますね~?」
期待した俺がバカだったよ。
―――こンの天然脳天気馬鹿娘がぁぁぁっ!!
目の前で「先パイの考えてることなんてお見通しですよ」みたいな表情を浮かべている後輩を見ながら、ぎりぎりと歯噛みする。もはや一番の解決策は、とっととこの試合を終わらせる以外には存在していないようだ。
「うるせえ!どっからでもかかってこい!」
「さあ先パイ!どんどん行きますよ~」
そう言って卓球選手がやるように前屈みになってラケットを構える。着崩れた前合わせから、重力に引かれてたぽんと柔らかく揺れる乳房が見えた。その拍子に俺の背中側から「おお・・・・・・」と小さく声が上がる。
―――だからそういうことをするんじゃねえ!!
当然、俺の心の叫びは目の前の後輩には届いちゃいなかった・・・・・・
(え~、では今年の営業部温泉卓球トーナメントの優勝者は・・・・・・)
部長の紹介で前に出た後輩がVサインを作った両手を高々と掲げて満面の笑みを浮かべている。
(あんた!なんて格好してんの!!)
ここにきて、やっと後輩のあられもない姿に気付いた先輩女子社員が慌てて駆け寄っている。後輩のはだけた前合わせを閉じ、茶羽織の羽織紐をきつく縛り直しているのが見えた。しかし当の本人は喜色満面の笑みで、優勝の目録を片手に「いえ~い!」と俺に向かってVサインなんぞ送っていやがる。お前はもっと怒られろ。
そんなこんなでその後は例年通り、無駄に長い部長のありがたいお話に続いての宴会となった。隙の多い困った後輩は、卓球大会で優勝したこともあってか普段の宴会以上に次々と酒を勧められている。ただ、これまでと違うのは散々口を酸っぱくして教育してきた甲斐もあり、やんわりと断る術を覚え、宴会終盤になってもまともな状態を保っていたことだろう。
「先パイ、先パイ!」
宴会がそろそろお開きの気配を感じさせ始めた頃、野郎どものお酌攻勢の隙を突いて後輩が俺の席にやってきた。
「どした?」
「ハイ♪先パイにもお酌に来ましたよ~」
そう言って手にした瓶ビールの口を俺の方へと差し出してくる。
「おっ、サンキュ」
グラスを差し出した俺にビールを注ぎながら、それとなく周りを窺った後輩が口を開いた。
「先パイ、この後二次会とか行くんですか?」
普通に会話をするように、しかしわずかに声のトーンを落として訊いてきた。
「いや、特に考えてないけど」
また何か妙なことでも思いついたのかと、若干の警戒心を抱きながら返事をする。
「じゃあじゃあ♪一緒にホテルの中探検しませんか?」
探検って、子供かよ。
「だって、わたしこういうところ初めてなんですよ!部屋からここに来るまでの間にもいろいろ気になるところがあったから」
子供のように目を輝かせて一気にまくし立ててきた。
「しょうがねえなあ」
とは言いつつも、部長たちに付き合うとスナックのハシゴになるのは去年までの経験から明らかだったので、後輩に付き合ってやることにした。それに、ただでさえ隙だらけの後輩をお目付け役もないまま、こんな隙だらけの格好で野放しにしたら、色々メンドクサいことになりかねないしな。
「やったぁ!約束ですよ、先パイ♪」
「はいはい」
俺の気も知らないで無邪気に喜びを露わにする後輩に苦笑いを浮かべる。
(宴もたけなわではございますが、締めの乾杯を卓球トーナメント優勝者の・・・・・・)
「ほら、お呼びだぞ」
ステージ上で納杯の案内を始めた司会役の後輩社員を指さした。
「あっ、は~い!・・・・・・じゃ、先パイまた後で♪」
そう言って、ぱたぱたとステージに駆けていく後輩の背中を見送った。
だから、浴衣で元気よく走るんじゃねえって!!
さて、その後は売店で適当に土産物を物色してから散策(後輩の言うところの探検)となったわけだが・・・・・・
「ほらほら!先パイ、あれしましょう、アレ!」
そう言ってマッサージコーナーへと引っ張っていく。そこにはいかにもといったマッサージチェアが何台か並んでいた。正直、あれってゴツゴツしてて苦手なんだけどなあ。
「まあまあ、そう言わずに。先パイも一緒にやりましょうよ~」
と、半ば強引に自分の隣に俺を座らせ、コインタイマーへと百円玉を投入した。ぶぅ~んとモーターの音がして座席のローラーが動き始める。
「おっ、おおっ!?」
隣でマッサージチェア初体験の後輩が驚きの声を上げている。
しかし、それも束の間・・・・・・
「んっ・・・・・・」
うぃんうぃん
「ん~~~ッ」
「お、おい!」
ぶ~~ん
「・・・・・・はぅっ!」
「頼むからヘンな声出すなって!」
たまりかねて隣で悶える後輩に声を上げてしまった。妙な気分になっちまうだろうが!
「んっ、だ、だっ・・・・・・て、コレ、気持ち・・・・・・あぅっ!!」
これ、声だけ聞いたら間違いなく勘違いされるぞ。おまけに背中にローラーが来ると体を反らされるから、胸が思いっきり強調されている。というか浴衣の間からこぼれ落ちそうだった。
―――こんなところに誰かが来たら・・・・・・
(おっ、マッサージルームだってよ。ちょっとやってくか)
狙ったように、廊下から聞き覚えのある同僚達の声が聞こえてきた。
「だあ~~~っ!!」
俺は、慌てて立ち上がると入り口に向かってダッシュした。
「わあ!懐かしい~。これお父さんが持ってたのと同じゲームだあ」
ゲームコーナーで、今では珍しくなったドット絵の某有名格闘ゲームに駆け寄っていく。もうセーブする必要がなくなったため、片手には缶ビールを握りしめてである。
「ね!先パイ、対戦しましょうよ、対戦♪」
「よし、受けて立とう」
ちなみにこのゲームは俺もやりこんでいたので「しょぉ~りゅうけん!」とか叫びながら、やたらと大技ばかりを狙ってくる後輩を謎のインド人でコテンパンにしてやった。
その後、俺に格闘ゲームで完敗を喫した後輩は、矛先をなぜか脱衣麻雀の女の子へと向け、せっせと着衣を剥がすことに精を出している。
もっともこいつは麻雀の役はおろか、ルールもろくに知らないため、もっぱら手作りは俺が指示することになっていた。そのくせ半ばチートのゲームとはいえ、やたらと引きが良いので画面の女の子はどんどん服を脱がされていくのだった。
「あとイチまぁ~い」
缶ビール片手にすっかりできあがった後輩が、画面の中で下着姿になっている女の子を前にして、完全にエロオヤジの顔で振り返る。
暑くなったからと言って茶羽織を脱ぎ、しかも浴衣の前合わせもたいがい緩んでしまっていたから、後ろに立つ俺からだともう少しで全部見えてしまいそうだった。
―――おまえの格好もエロさで言ったら、その子とどっこいどっこいだからな!
俺の心の叫びは、やっぱり目の前の後輩には届かないのだった。
「ふう・・・・・・」
晴れ渡った星空を見上げて、ベンチに腰を降ろし一息付いた。
「涼しくて気持ちいい・・・・・・」
同じように隣に座った後輩が耳に掛かった髪をさらりと梳く。
俺たちは、というより主に後輩の酔い醒ましを兼ねて海沿いの公園まで散歩に来ていた。さすがに夜も11時に近付いているだけあって、人影はほとんどない。
さあ・・・・・・と潮風が流れるが、今年は本格的な秋の訪れが遅れているせいもあって、この季節にしては風が心地良い。
「楽しかったですね。先パイ♪」
まだ朱み掛かった屈託のない笑顔で、のぞき込むように俺の方を見上げてくる。
「俺は気が気じゃなかったぞ」
「え~?どうしてですかぁ」
仏頂面で答える俺に、後輩が不満そうに口を尖らせる。
「それ」
視線を逸らせながら後輩の胸元を指さした。
「やだ、先パイのえっち♪」
後輩がわざとらしく胸元を両手で隠すと、身体だけ反対を向くようによじらせる。
「エッチはお前だ。なんで下着つけてねーんだよ!」
一瞬、後輩は何のことを言ってるのかよく分からないといった顔でぱちぱちと目をしばたかせた。そして自分の胸元をわずかに開いて確認すると、次の瞬間みるみる顔を赤くしてぎゅっと胸元を閉じた。
「え?お前気付いてなかったの?」
さすがに隙だらけにもほどがあるだろう。
「だ、だってお風呂に入ったらいつも着けてないから・・・・・・。その・・・・・・たぶん、つい・・・・・・」
もごもごと尻すぼみに声が小さくなる。確かに俺んちにいるときは風呂に入ったら、もう後はするか寝るかしかないから着けてないのは理解できていたのだが・・・・・・。いや、そういえば窮屈だの何だの言って、寝るときは着けてないとかなんとか言ってたような気がするな。
「初めての社員旅行で浮かれてたのは分かるが、次からは気をつけろ。野郎どもみんな見てたぞ」
「ごめんなさい・・・・・・」
しゅんとする後輩の頭にぽんと手を乗せると、後輩がとん・・・・・・と身体を預けてきた。
「嫌いになった?」
俺の肩に額を押しつけて俯いたままの後輩が不安そうにぽつりと呟く。
「ならねーよ」
くしゃりと後輩の柔らかく細い髪に指を絡ませた。
「良かった・・・・・・」
後輩の手が甘えるように俺の浴衣の襟をきゅっと握る。間近で後輩が俺を見上げている。俺はそっと後輩の頭を引き寄せ唇を重ねた。
「ん・・・・・・」
夜の帳が落ち、やっと少し肌寒さを感じ始めた空気の中、触れたところから伝わってくる柔らかな体温が心地良い。それはたぶん後輩も同じように感じているはずだ。根拠があるわけではないが、それだけは確信できた。でも・・・・・・
「そろそろ帰らないとな」
唇を離してそう告げると、後輩が名残惜しそうな目で俺を見た。たぶん俺も同じような顔をしているに違いない。
こくんと小さく頷いた後輩の手を取り、ベンチから立ち上がった。俺たちは手を繋いだままゆっくりと歩き出すが、帰りたくないという思いが自然と二人の歩みを鈍らせていた。
「・・・・・・ねえ、せんぱい」
後輩が絡めた指先にきゅっと力を入れた。俯き気味の後輩の耳がうっすらと赤く染まっている。
視線を上げると、公園の木々の向こうにネオンをきらめかせるビルが並んでいた。
「もう少し、酔いを醒ましてから帰るか」
後輩が俺の腕にすっと身体を寄せた。
「・・・・・・うん」
間接照明で照らし出されている部屋は、全体的に落ち着いた色合いでまとめられ、しっとりとした雰囲気を醸し出している。
俺たちの背中で「かちゃり」とオートロックが掛かる音がして、その音をきっかけに俺は後輩を抱き寄せた。
「きゃっ」
まだ部屋に入ったばかりのところで不意を付かれた後輩が小さく声を上げた。
「もう、先パイったら・・・・・・」
少し困ったような微笑みを浮かべた後輩が腕の中で俺を見上げる。しかしその言葉とは裏腹に艶を帯び始めた瞳は、どこか期待めいた光を宿していた。
後輩の背中に回した手に力を入れると、それを感じ取った後輩がおとがいを持ち上げ目を閉じる。俺たちの顔が自然と近付いていき、唇が重なった。
「んっ、んっ・・・・・・むっ」
お互いに気持ちが昂ぶっていたせいもあり、始めから貪るように舌を絡め合った。二人の舌が互いの口腔を行き来する度に唾液の混じり合う音が上がる。
きつく抱きしめた後輩の身体から体温が流れ込んでくる。激しいキスの合間に漏れる後輩の吐息と身体から立ち上る甘い香り、そして身体の間で圧迫されている乳房の柔らかさが俺の下半身へと血流を送り込んでいった。
後輩の背中を愛撫していた右手を、なめらかな曲線を描く身体のラインに沿って下へと降ろし、形よく浴衣を突き上げているお尻へと這わせる。
「んっ」
小さく声を上げた後輩がぴくんと身体を震わせた。薄い浴衣の生地越しに、その綺麗な半球を包み込むように撫で回す。同じ脂肪なのに乳房とはまた異なった柔らかさと弾力を持った脹らみに指を食い込ませた。
「やんっ。せんぱい、くすぐったいですよ」
腕の中の後輩が甘えた声で身をよじる。
「だったら・・・・・・」
後輩のお尻に這わせていた手を茶羽織の下へと潜り込ませ、浴衣越しに乳房に触れた。
「あん、せんぱいのえっちぃ」
「くすぐったくない方がいいんだろ?それに・・・・・・」
すでに硬く凝っていた乳首を指先でこりっと転がしてやる。
「ああっ!」
突然の刺激に後輩が声を上げて身体を縮こませた。
「もうこんなに硬くなってる。お前の方がいやらしいんじゃないのか?」
芯が入ったように硬く勃起している後輩の乳首を摘みながら、意地悪く耳元で囁いてやる。
「あっ・・・・・・。そ、それは・・・・・・んっ・・・・・・せんぱいだって」
快感に身悶えながら負けじと後輩も俺の股間へと手を伸ばし、浴衣の間から掌を潜り込ませると、パンツ越しにいきり立ったペニスに触れてきた。
「うっ・・・・・・」
後輩の思わぬ逆襲に不覚にも声を上げてしまった。俺もお返しとばかりに後輩を壁に押しつけ浴衣を割ると、太股の間へ俺の足を割り込ませた。
「やっ」
後輩がわずかに身を捩って足を閉じようとしたが、当然、俺の足が挟まっているから閉じることはできない。その隙間へと右手を滑り込ませると、しっとりとして滑らかな内腿を撫で上げ、股間へと指先を這わせた。
「んっ!」
薄いナイロンの生地越しに後輩の性器に触れる。そこはすでにショーツの表面までじっとりと湿り気を帯びていた。
「まだ胸しか触ってないのに表まで濡れてるぞ」
「うそ・・・・・・うそ・・・・・・」
羞恥に身体を捩らせる後輩を壁に押しつけたまま、指先に力を入れる。
「んんっ!」
大陰唇の合わい目に沿って中指の腹が沈み込み、クロッチの下からじわりとぬめりが染み出てきた。
「こんなに溢れてるのに?」
クロッチの上からゆっくりと指を滑らせながら、後輩の耳元に意地悪く囁いた。ぬるぬるとクロッチが滑り、薄い生地越しに性器の熱が伝わってくる。
「あっ・・・・・・、それは・・・・・・せんぱいが・・・・・・」
指を動かす度にクロッチの濡れが拡がり、後輩が悩ましく腰を震わせる。
指先を割れ目の上部に移し、探るように動かす。
「んっ・・・・・・はっ・・・・・・あぁ」
ショーツ越しにぷくりとした肉鞘の盛り上がりが感じられた。指先を震わせて芯が入り始めたそこを刺激すると、後輩はぴくっ、ぴくっと小さく身体を跳ねさせて喘ぎを漏らす。
俺のペニスを愛撫していた手は、いつの間にかその動きを止めていた。
「ねぇ・・・・・・せんぱい、ベッドに・・・・・・」
腕の中から艶を帯びた目で後輩が見上げている。
「俺はこのままでも構わないけど?」
「ダメ。ね?せんぱい、お願い・・・・・・」
おどけて見せた俺に窘めるように、そして甘えた声で浴衣の襟を柔らかく掴む。
俺たちはキングサイズのベッドに並んで腰掛け唇を重ねた。お互い貪るように舌を絡め合いながら、俺は後輩の茶羽織を脱がし、前合わせの隙間から胸元へと手を滑り込ませる。
「・・・・・・っ!」
後輩が舌を絡めたまま声にならない喘ぎを上げる。しかし、そこで後輩が思わぬ行動に出た。
俺の肩に置かれていた後輩の手に力が入り、俺を押し倒すように身体を重ねてきた。
唇を離した後輩が俺の頭の横に両手を突き、顔を赤らめながらも不適な笑みを浮かべて見下ろしている。これではいつもと立場が逆である。
「今日は私が攻めちゃおっかな~♪」
どうやら本当に立場を逆にしようとしているようだ。いったいどういう風の吹き回しなのだろうか。もしかしたらラブホテルという環境がそうさせているのかもしれない。
そんなことを考えていると、ぱさりと後輩の髪が俺の顔に落ちてきて、甘いシャンプーの香りが鼻腔をくすぐった。
「うっ・・・・・・」
いつの間にか顔を寄せた後輩が俺の首筋に唇を這わせてくる。生暖かく柔らかな唇の感触が首筋から鎖骨へと滑り降りる。
後輩は鎖骨を甘噛みしながら俺の浴衣の帯に手を這わせ、しゅるりと抜き取り前合わせをはだけさせた。
「ふふ・・・・・・」
小さく笑った後輩が、はだけた胸元へと頭を下ろし、俺の乳首へと舌を這わせてきた。
「おぉっ・・・・・・!?」
初めての感触に思わず声を上げてしまった。
「男の人も気持ち良いんですか?」
後輩が胸元から上目遣いに見上げてくる。
「ん~、気持ち良いというか何というか、ヘンな感覚・・・・・・だな」
新鮮な感覚ではあるが、気持ち良いかというと違うような気がする。もしそれが気持ち良いというなら、多分に精神的なものが強いのではないかと思う。
「ふ~ん、そうなんですね。だったら・・・・・・」
そう言いながら、イタズラをしようとする子供みたいな顔をして、後輩がさらに身体を下げていく。
「コッチだったら、どうですか?」
節操なく突き上げられているボクサーパンツのフロント手を添えた。
「ウッ」
びくんっとボクサーパンツの下でペニスが跳ねる。その反応に気を良くしたのか、縦長に盛り上がる脹らみを掌に包み込んで、慈しむように上下にさする。
手の動きに合わせてぴくんっ、ぴくんっとペニスが震え、同時に何ともいえないもどかしさに下半身が包まれる。
「な、なあ・・・・・・」
後輩は「その先」を求めて声を掛けた俺をちらりと見上げると「分かってますよ」という顔をしてボクサーパンツに手を掛けた。
一息、覚悟を決めるような間を置いて、後輩がパンツを引き下ろし始める。脱がせ易いようにと、わずかに浮かせた腰をパンツが滑り降り、いきり立つペニスが露わになった。
「わ・・・・・・ぁ」
目の前でびくびくと不規則に震えるペニスに後輩が声を上げる。
「何か、生き物みたい・・・・・・」
興味と興奮が入り混じった表情でペニスに触れてきた。
「・・・・・・熱い」
後輩がペニスを包んだ手をゆっくりと上下させる。柔らかい後輩の手から与えられる緩やかな快感に、鈴口からじわりと先走りの汁が滲み出た。
「・・・・・・あ」
亀頭の先にぷくりと玉を作った透明な露を後輩の指先がちょんとつつく。
「うっ」
俺の腰がぴくんっと震え、鈴口から後輩の指先へつうっと透明な糸が伸びた。
「わっ、ご、ごめんなさい!痛かったですか?」
俺の反応に驚いた後輩が慌てて顔を上げた。
「い、いや、大丈夫。ていうか、むしろ逆」
俺の言葉にほっとした表情を浮かべた後輩が、再び亀頭の先へと指を触れてくる。指先と、新たに滲み出てきた汁を馴染ませるように亀頭の先を優しく愛撫する。それはおそらく、自分が普段されている性器への愛撫を真似てのものだろう。しかし、俺にとってもそれは初めて味わう種類の快感で、反射的に腰が震えてしまう。
亀頭の先から身体の奥へと快感が走る度、「もっと、もっと」という気持ちが強くなり、後輩の頭に手を添える。俺の意図を察した後輩の喉がごくりと鳴った。おそるおそるといった感じでペニスへと顔を近づけると、そっと唇を亀頭に触れ、そして意を決したように口に含んだ。
「うあっ」
暖かくぬめった後輩の口腔の感触に身体が震える。おそらくは初めてのフェラチオに、後輩の舌がぎこちなくペニスを愛撫する。
一つ一つ俺の反応を確かめるような舌の動きが徐々に大きくなっていく。亀頭のエラや裏筋、鈴口といった俺の反応が強かった場所を中心に後輩の舌が這い回る。
次第に強くなる快感に、俺は思わず後輩の頭に添えた手に力を入れ、股間に押し付けてしまった。
「んっ、んむっ!」
突然、喉の奥にまで突き入れられたペニスに後輩が呻きを上げ、苦しそうに眉間に皺を寄せた。
「わ、悪い。苦しかったか?」
慌てて後輩の頭から手を離し、様子を窺う。後輩は少しだけ苦しそうな表情で、しかし俺のペニスからは口を離さずに小さく首を振ると、ペニスの根本に手を添えて再びペニスを口腔深く呑み込んだ。
「んっ・・・・・・んくっ・・・・・・」
湿った吐息を漏らしながら、舌全体をペニスに纏わりつかせてくる。そして舌を纏わりつかせたまま頭を持ち上げ、今度は亀頭のエラを舌先でなぞり裏筋をちろちろと愛撫した。
決して上手なわけではないが、必死に俺を気持ちよくさせようという健気さが伝わってきた。小さな口をいっぱいに開き唇を上下させ、舌をペニスに絡めてくる。後輩の唾液に濡れたペニスがてらてらと部屋の明かりを鈍く反射させながら、後輩の口から現れ、そしてまた消える。
「くっ・・・・・・あっ・・・・・・ウゥッ」
ペニスに与えられる快感に身悶えながら後輩の頭に手を添える。柔らかく細い髪を指先に絡めながら、快感が身体の中心を駆け上がってくるのを感じた。
―――やば・・・・・・もう・・・・・・
後輩がねっとりと舌を絡めながらペニスを根本まで呑み込んだ。その瞬間、びくんっと身体の奥が快感に震えた。
まずいと思った時には遅かった。ぐぐっとペニスが膨らむような感覚がして、尿道を快感が熱い奔流となって駆け上がる。
「ウッ・・・・・・ああっ!!」
ペニスが脈動し、熱い精液が後輩の口腔に吐き出される。
「っっ!?」
後輩の身体が驚いたように震え、きゅっと眉根を苦しそうに寄せた。それでも後輩はペニスから口を離すことなく、どくどくと溢れ出る精液を受け止める。
俺は後輩の口の中に射精してしまった申し訳なさを感じながらも、後輩の頭に添えた手を離すことができず、結局最後の一滴まで後輩の口中へ注ぎ込んでしまった。
ペニスの脈動が完全に収まると、後輩がこくんと喉を鳴らして精子を飲み込んだ。少しずつ固さを失っていくペニスが後輩の口から滑り出て、鈴口から後輩の唇へと残滓のが糸がつうと伸びる。
「うぅ~、へんなあじ・・・・・・」
俺の股間から顔を上げた後輩が何ともいえない表情で俺を見る。
「ごめん。気持ちよくて我慢できなかった」
素直な気持ちを伝えると、後輩が「ふふっ」と微笑み俺の胸に顔を埋めた。
「わたしの勝ち♪」
なんだそりゃ。勝負だったのかよ、と苦笑いを浮かべて胸元の後輩の髪をさらりと撫でる。
「じゃあ、次は俺のターンだな」
そう言って俺は後輩の身体を起こさせた。
ベッドに寝そべる俺の下半身を跨ぎ、両手を突いて身体を起こした後輩が不思議そうに首を傾げて俺を見下ろす。
俺は後輩の腰に手を伸ばし、浴衣の帯をほどいて抜き取った。
「あっ・・・・・・ダメ・・・・・・」
帯を失った浴衣がぱさりとはだけ、乳房から下着に覆われた下半身までが露わになった。前屈みになっているせいで、乳房が釣り鐘状に垂れ下がり、その頂点では赤み掛かった桜色の乳首がぴんと勃起している。
はだけた浴衣の下に両手を差し入れ、後輩の腰に手を掛けた。
「うっ・・・・・・ん」
その感触に後輩がくすぐったそうに身じろぎする。
おそらくは浴衣から透けないようにするためであろう、普段よりも地味なベージュの下着に包まれた腰を引き寄せる。
「・・・・・・せんぱい?」
困惑の表情を浮かべているが、構わず俺の身体を跨ぐ形で後輩の身体を引き上げた。
「ちょっ・・・・・・、せんぱい・・・・・・これ・・・・・・」
そして、遂には俺の顔を完全に跨がせてしまう。腰を俺に押さえられてしまっているため逃げることもできず、膝立ちの内腿を羞恥に震わせながらヘッドボードに両手を突いて身体を支えている。逆光に浮かび上がるシルエットが艶めかしいラインを描いていた。
文字通り、俺の目と鼻の先に下着に包まれた後輩の股間があった。クロッチの中央付近には、性器の場所を示すように丸みを帯びたひし形の染みができている。
「だ・・・・・・だめ・・・・・・」
俺の鼻先がちょんと染みの真ん中あたりに触れた。染み出した愛液の匂いにわずかに尿臭が混じっている。じっとりと湿りを帯びているクロッチの染みは、心なしかその面積を広げているような気がした。
「脱いで」
そう言ってショーツのゴムに手を掛ける。
「で、でも・・・・・・」
真っ赤な顔をした後輩が、助けを求めるような目で俺を見下ろしている。しかし、俺は「ダメだ」と言う代わりに無言でショーツを引き下ろし始めた。目の前に黒々とした陰毛が覗き始める。
「あぁ・・・・・・」
頭上から後輩の絶望的な声が降ってくる。
下着を脱がそうと思っても膝立ちのままでは、太股までがやっとだろう。完全に脱がすためには何度か体勢を変えなければならず、当然そのためには時に太股を大きく開く必要も出てくるのだった。
「は、恥ずかしくて・・・・・・死にそう・・・・・・」
下着が膝や足首を通る際に足を大きく開くこととなり、その度に割れ目も綻び、濡れたピンク色の粘膜が覗き見えた。
「はあぁ・・・・・・」
何とか右足だけショーツを抜き取ると、再び膝立ちで俺の顔を跨がせる。目の前には逆三角形の陰毛と、わずかに綻びその表面に今にもこぼれそうなほどのぬめりを湛えた後輩の性器があった。
俺は目の前のぽってりとした大陰唇に人差し指を添え、ぐいっと左右に割り広げた。
「あっ!やっ、やだぁっ!」
性器を開かれる感触に後輩が身体を強ばらせ、内腿にきゅっと腱が浮き上がった。足を閉じられないもどかしさに後輩の腰が悩ましく揺れる。
目の前にピンク色の粘膜の世界が広がっている。小陰唇の奥では襞が複雑な模様を描き、その表面をとっぷりと透明な愛液が膜を作っていた。
「だ・・・・・・ダメぇ・・・・・・」
小さく口を開いた膣口が呼吸をするみたいに震えている。俺は顔を持ち上げると、粘膜の泉の中心を舐め上げた。
「ああっっ!!」
後輩の身体がぎくんと跳ねる。舌先で掬い取った愛液が舌の上をとろりと流れ落ち、その淫らな味が俺の欲情をさらに昂ぶらせる。
「せ、せんぱい・・・・・・恥ずかしい・・・・・・」
しかし、言葉とは裏腹にひくつく膣口からは、わずかに白濁した愛液が新たに湧き出てきた。
「また、溢れてきてるぞ」
「いじわる・・・・・・言わないで」
後輩は羞恥に震えながらも、その声はどこか艶を帯び始めていた。
俺は再び舌を伸ばすと割れ目の奥にある膣口へと舌先を潜り込ませる。
「はぅ・・・・・・ん」
後輩の甘い声を聞きながらゆっくりと舌を出し入れする。
「はぁ・・・・・・あっ・・・・・あぁ・・・・・・」
目の前で腰が悩ましく揺れ、膣口からはとろとろと止めどなく愛液が溢れ出る。綻んだ後輩の性器は、指で押さえていなくても閉じようとはしなくなっていた。
俺は後輩の腰を抱えるように両手を回し、柔らかな尻肉を鷲掴みにして揉みしだく。
「あっ・・・・・・んっ」
指先が柔肉に食い込むのに合わせて後輩の腰が蠢く。そして舌先を膣から抜くと割れ目の上へと滑らせ、肉の鞘から顔を覗かせ始めているクリトリスに触れた。
「あうっっ!!」
掴んでいた尻の筋肉がびくんっと強ばる。咄嗟に逃げようとした腰を押さえつけ、クリトリスを肉鞘から掘り出すように愛撫する。
「んうぅぅっ!」
後輩の上半身ががっくりと折れ、ベッドのヘッドボードにしがみつくことでかろうじて上半身を支える。はだけた浴衣がカーテンのように周りを覆い、俺たちの荒い息と体温、そして性器から立ち昇る淫臭でむせかえるようだった。
「すごい、どんどん溢れてくる」
「いっ、言わないで・・・・・・」
俺の舌の動きに合わせてくちゅくちゅと粘った水音が上がっている。その音は浴衣のカーテンの中で意外なほど大きな音で響きわたり、後輩の耳にも確実に届いているはずだ。
「ほら。お前にも聞こえるだろ?」
「やっ、やだっ、やだぁぁ・・・・・・」
後輩が羞恥に腰をくねらせるが、がっしりと尻に指を食い込ませて押さえつけ、陰毛に鼻先を埋めながらさらに舌を動かした。
クリトリスは完全に勃起し、米粒大にまで膨れ上がっている。その肉粒をくりくりと舌先で転がし、時折ふっくらと充血した小陰唇を啄み、膣口へと舌を潜らせる。
「ああっ!だ・・・・・・だめぇ・・・・・・あんっ!んんぅっ」
後輩の唇からは次々と喘ぎの声が漏れ、膣口からはとろりと粘りの強い粘液が溢れ出る。しがみついたヘッドボードで身体を支え、太股がびくびくと小刻みに震えていた。おそらくは快感に腰が砕けそうになるのを必死で堪えているのだろう。
「せ・・・・・・せんぱい」
消え入りそうな声に顔を上げると、潤んだ瞳の後輩が俺を見つめていた。
「何?」
なにか言いたそうに唇を開きかけた後輩が、逡巡するような表情を浮かべて口を閉じる。そしてきゅっと唇を引き結ぶと再び小さく口を開いた。
「・・・・・・・・・・・・欲しい」
やっとのことでそれだけを囁いた後輩の顔が朱に染まる。
「せんぱいのが・・・・・・欲しい・・・・・・」
「ここに?」
そう言って愛液と唾液に濡れた後輩の性器を舌先でなぞった。
「んっ。そ、そう・・・・・・」
「いいよ」
後輩の顔が安堵と悦びの混ざった表情が浮かぶ。
「その代わり、自分で挿れるんだ」
一瞬、「えっ」という表情を浮かべ、そして見る見る顔を赤らめていった。しかし唇をきゅっと引き結んで俯くと「・・・・・・うん」と小さな声で頷いた。
俺は尻を押さえていた両手を離すと、後輩が四つん這いで身体を下げていく。腰が重なり合うところまで来ると、ゆっくりと腰を下ろしてきた。
一度射精を果たした俺のペニスは再び固さを取り戻し、股間でびくびくと震えている。そこに降りてきた後輩の腰が重なってきた。反り返ったペニスの腹にむにゅりと温かくぬめった柔肉が押し付けられる。
「ああ・・・・・・」
まだ性器が触れあっただけなのに、後輩が悦びを含んだ熱い吐息を漏らした。まるでホットドッグのように大陰唇に挟まれたペニスの腹から、後輩の身体の熱が伝わってくる。
「んっ・・・・・・」
性器で俺のペニスを押さえつけた後輩の腰がゆっくりと前後に動く。両手で上半身を支えたまま腰だけを振る。
「うっ・・・・・・おっ」
膣から溢れたぬめりをペニスに塗りつけるような動きに、思わず声を漏らしてしまう。ぬるりぬるりとペニスを挟んだ大陰唇が滑る。小陰唇が肉竿に絡みつき、尖ったクリトリスが亀頭の裏を刺激した。
「これで、せんぱいも大丈夫?」
とろんとした瞳で艶めかしい笑みを浮かべた後輩が首を傾げる。
「ああ」
素直に頷いた俺に、後輩が「ふふ」と小さく微笑むと腰を浮かせ、今度こそ挿入のために再び腰を下ろしてくる。
「・・・・・・うんっ」
割れ目に亀頭が触れ、後輩が声を漏らす。そのまま挿れようとするがつるりと滑って性器から外れてしまった。
「あん」
そして再び亀頭に触れる。今度はうまく割れ目に潜り込ませて、膣口に亀頭の先端を捉えたが、俺のペニスがびくんっと跳ねたせいで再び外れてしまう。
「やあっ、いじわるしないで・・・・・・」
泣きそうな顔で首を振る後輩に、悪いとは思いつつも嗜虐心が掻き立てられる。
「ちゃんと握って挿れるんだ」
「・・・・・・いじわる」
恨みがましそうな視線を向けつつも、素直に右手を股間に伸ばし、そっと俺のペニスに手を添えた。
「ぬるぬるしてる・・・・・・」
自分の愛液にまみれたペニスを握り、後輩が股間をのぞき込むようにしてゆっくりと腰を沈めていく。
「んっ・・・・・・」
むにゅっと亀頭が大陰唇を拡げ、膣口を捉える。亀頭のエラまで呑み込んだところでペニスから手を離し、再び腰を沈めていく。
「はああぁぁ・・・・・・」
ずぶずぶとペニスを呑み込みながら、後輩が愉悦の吐息を吐く。
腰が完全に密着し、まとわりついた肉襞がひくひくと蠢き、柔らかくペニスを刺激する。
「動いて」
「・・・・・・うん」
羞恥に顔を染めながら、後輩がぎこちなく腰を動かし始めた。
「んっ、んっ」
ぺたんと俺の腰の上に座り込む形で、後輩が腰をしゃくりあげる。密着した陰毛が擦れあうしゃりしゃりとした感触が下腹部に伝わる。
短いストロークの抽送のため、ピストンというよりは膣の中を掻き回しているような動きになる。
「はっ、はぁっ・・・・・・あっ」
後輩がペニスをくわえた腰を前後に深く、浅く、時には円を描くようにして夢中で振っている。それは、まるで膣の中で自分が一番感じる場所を探っているような動きだった。
後輩が腰を振ると、目の前で乳房が揺れる。俺は両手を伸ばすと、鷲掴みにして乳房を揉み上げた。
「あっ!ウゥッ」
乳房への突然の刺激に後輩が声を上げる。俺は乳房を揉みしだきながら両手に力を入れ、後輩の上体を起こしていった。羽織っていた浴衣が、ぱさりと肩から滑り落ち、上半身が完全に露わになった。
柔らかな乳房は俺の指の動きに合わせて自在に形を変化させる。白い双丘の頂点では、充血して赤みを強くした乳首がぴんと勃起していた。指先で硬くなった乳首をこりっと転がす。
「アウッ!」
強い刺激に後輩が白い喉を反らして喘ぎを上げた。その瞬間、膣がきゅうっと収縮してペニスを締め上げる。ウッと俺も思わず呻きを漏らし、乳房を掴んだ掌に力が入る。
「お、お願い・・・・・・せんぱい、せんぱいも動いてェェ」
乳房を揉まれ、乳首を摘み転がされながら狂おしく腰をグラインドさせて哀願する。膣奥を掻き回されて溢れ出た愛液は、ペニスを伝って俺の陰嚢までもをべったりと濡らしていた。
俺は返事をする代わりに両手を腰に移し、後輩の腰骨のあたりを掴むとぐいっと腰を突き上げた。
「あっ・・・・・・はあああッ!!」
悲鳴にも似た喘ぎ声を上げながら、後輩も俺の腰に手を当てて身体を浮かせると、ぺたんと尻を落とす。俺も後輩が腰を浮かせるタイミングで腰を下げ、ペニスが抜ける寸前で後輩の腰を引き寄せると同時に突き上げた。ぶちゅっと下品な音を立てて腰が密着する。
「いいッ、せんぱい、いいよぉ」
後輩はのけぞりながら嬌声を上げ、俺の腰の動きに合わせて身体を上下させる。白濁した愛液にまみれたペニスがリズミカルに出没を繰り返す。溢れ出た愛液は性器のみならず、股間の周りにも粘った糸を引いていた。
「せんぱい、わたし、もう・・・・・・もうッ」
上気して、額や頬に汗で髪を張り付けた後輩が、上体を倒してしがみついてきた。両手で俺の髪に指を埋めて頭を掻き抱くと、情熱的に唇を重ねて舌を挿し入れてくる。俺も舌を絡め返しながら膝を立て、後輩の腰を引き寄せながら最奥までペニスを突き挿れた。
「んっ!ングゥッ!」
舌を絡み合わせたままくぐもった呻きを漏らす。俺たちは激しく舌を絡ませながら互いの腰を打ち付け合った。二人の荒い息づかいに混じって、ぐちゅぐちゅと性器を掻き回す淫猥な音が響きわたる。
「だ、だめぇッ、もう・・・・・・がまん・・・・・・でっ、きな・・・・・・」
俺を抱きしめる後輩の手に力が入り、同時に膣の中がぎゅうっと収縮を始めた。同時に俺の中でも快感が高まり、射精欲求が引き返せないところまで来ていた。
「お、俺・・・・・・も、もう・・・・・・」
抽送のペースを速めながら、後輩の腰を掴んだ手に力を入れる。
「ああっ!せんぱいの、ちょうだいっ、ちょうだいィィッ!!」
嬌声とともに後輩の身体がびくびくと痙攣を始めた。俺の身体の奥からも熱い固まりが精管を駆け上がってきて、ペニスをぐぐっと膨らませる。
「ぐッ・・・・・・ウゥッ!出す・・・・・・ぞッ!!」
後輩の腰を引き寄せて、最後の一突きを突き入れた瞬間、ドッと吐精が始まった。
「ウッ・・・・・・ああっ!!」
「はあッ!あっ!いくゥ・・・・・・いッ・・・・・・くうううぅぅぅッ!!」
びゅっ、びゅっ、びゅうっと、とても二回目とは思えない量の精子が吐き出されるのを感じながら、俺は後輩の身体をきつく抱きしめた。
(ぴぽんっ)
ぼんやりとした意識の下で聞き覚えのある音が聞こえた。なんの音だったかなあと、まだ回り切れていない頭で考える。
―――まあ・・・・・・いっか・・・・・・
眠気に負けて考えるのを止める。
(ぴぽんっ)
布団に潜り込んで二度寝をしようとしたところで、再び例の電子音が聞こえた。
―――そっか・・・・・・、ライン、だったな・・・・・・
確か、このへんに置いたはず・・・・・・とヘッドボードに手を伸ばしてスマホを掴む。画面は真っ暗で、着信を示す点滅もない。ということは、だ・・・・・・
「お~い、お前の携帯、ライン来てないか?」
隣で丸くなって、すうすうと幸せそうに寝息を上げている後輩の耳元に呼びかける。
「ん・・・・・・、んん~?」
一瞬、くすぐったそうに身を捩った後輩がうっすらと目を開けた。
「ラインの着信、鳴ってたぞ」
「あ、はあ~い」
ふわぁぁと欠伸をしながら、裸の上半身を伸ばしてスマホを掴む。
「ん~、何だろ・・・・・・」
目元を眠たそうにこすりながらスマホの画面を確認した後輩の顔色がみるみる青ざめていく。
「うそっ!?先パイ!起きて、起きて!早く!!」
血相を変えた後輩が、掛け布団の上からばしばしと叩いてきた。
「痛っ、なんなんだよぉ」
「これ見て、先パイ。これ!」
ぶつぶつと文句を言う俺の鼻先に、後輩が自分のスマホの画面を突きつけてきた。ん~?
(あんた、っていうか、多分あんたたちなんだろうけど、今どこにいるの!?)
(早く帰ってこないと色々面倒くさいことになるよ!!)
そこには二件のメッセージが表示されている。名前を見ると俺たちの関係を知っている女子社員のうちの一人だった。そしてフキダシの横に小さく表示された時間は「06:24」・・・・・・ってまじかよっ!
「やべぇ、早く支度しろ!」
慌てて身体を起こして、隣の後輩に叫ぶが、後輩はもうすでに浴衣を羽織って洗面所へ駆け込んでいるところだった。
―――そういえば、前にもこんなことがあったな。
俺も浴衣を羽織りながら苦笑いする。ただ、そのときと違うのは、今回はこいつをズル休みさせなくても良いということだった。しかし・・・・・・
―――バレないように帰らないとな・・・・・・
ばたばたと身支度を整え、慌ただしくホテルをチェックアウトして外に出ると、すでに日が昇り、朝日があたりを照らし出していた。
さすがに朝の空気は、浴衣に茶羽織だけでは肌寒く、後輩は俺の左腕にしがみついてきている。
昨夜涼んでいた海岸沿いの公園は、早朝の散歩やジョギングをする人たちがちらほらと見られ、浴衣姿の俺たちはやや浮いた存在だった。
「おい、そろそろ離れた方がいいぞ」
「ぶ~」
後輩が不満そうに口を尖らせ、しぶしぶといった感じで腕を離す。
「じゃ、俺は少し時間を置いて帰るから、お前は先に帰ってろ」
さすがに二人一緒に朝帰りしているところを見られるのはマズイし、言い訳をするのも面倒くさそうだった。
「え~、一緒に帰りましょうよ?朝の散歩してて偶然会ったって言えば大丈夫ですって」
いや、さすがにそれは無理がないか?仮にそれで通ったとしても、かなりの確率で疑問を持たれるぞ。
「そのときはもうバラしちゃいましょ♪」
「なっ!?」
無邪気な笑顔で、とんでもないことをブッ込んでくる後輩に思わず身を引いてしまう。
「だって、もう知ってる人いるしぃ、公表しちゃえばこんな風にこそこそしなくても良いしぃ」
後ろ手に組んで、足を投げ出す子供みたいな歩き方で後輩が先を行く。
「それに・・・・・・」
「それに?」
くるりと振り向いた後輩の瞳は、その笑顔とは裏腹に真剣な光を宿していた。
「わたしがみんなの前で彼女として隣にいると・・・・・・いや?」
「そんなわけないだろ!」
あり得ない仮定に、思わず声を荒げてしまった俺を一瞬だけ驚いた顔で見て、そしてすぐに嬉しそうな笑顔に変わる。
「ふふっ、知ってる♪」
すっと後輩が距離を詰めて俺を見上げた。
「それにね・・・・・・」
「それに?」
悪戯っぽい笑みを浮かべて抱きついてくる。そして、そのまま俺の胸に頭を埋める。
「あ、こら!」
「せんぱいも、わたしにとっては自慢の恋人だから」
「先輩と後輩ちゃん~しっかり者のつもりだがどうしても隙だらけの可愛い後輩~」を読んでいただきありがとうございました。
浅倉椎です。
・・・・・・
ハイ、約5ヶ月ぶりの先輩と後輩ちゃんです。
ホントは出張編なんかもやりたかったんですが、なんだかんだあってこんな感じになってしまいました。
本当に遅くなってしまってすみませんでした。
さて、今回は社員旅行編ということで、その139~141までの3編を詰め込んでみましたがいかがでしたでしょうか?
次回は出張編をやるのか?別のことをやるのか?はたまた羽姉さんをやるのか?全然決まっていませんが、引き続き気長にお待ちいただけると幸いです。
ではでは