※この作品はR-18です。

いろはアフター/夢のつづき ~ 小町ポイントアフターストーリー   作:さすらいガードマン

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 「小町ポイント・クリスマスキャンペーン」を読んでくださった方、ありがとうございます。今作からの方は初めまして!

 最初のヒロインはみんな大好き天然水、いろはすちゃんです。「小町ポイント~」の感想、及びメッセージ等で、最もアフターのリクエストが多かったのが彼女でした。
 第一話には、話をつなげるために一部前作とカブる部分があります。というかそこだけコピペです。ので、そこはどうぞご容赦下さい。

 では、ちょっとエッチないろはルート、すたーとですです。






いろはす○○味 ①

 

 * * * * *

 

 

「えーっと、つまり、ここは半分夢の世界みたいな場所で、わたしは、「せんぱいの恋人」ってことでいいんですか……」

 

「はいはい、そーですよ。しょーもないお兄ちゃんですけど、今日はクリスマスですし、可愛い妹から、素敵な彼女をプレゼントってやつです」

 

 ……信じられないけど、わたしは今、天使と話している。天使だけど何故か先輩の妹さんらしい……、まあ、どうせ本当に夢なんだろうけど、なんだかものすごく感覚がリアルなんだよね。半(・)分(・)夢という事は半分は現実なのかな。

 

 

 それにしても、……わたしが先輩と恋人とかあり得ないじゃないですかぁ~。超可愛くって、一年生なのに生徒会長がんばってて、サッカー部のマネージャーまでやっちゃってる人気者(主に男子中心)のわたしと、ついこないだまで、学校一の嫌われ者とか自分で言っちゃってた、目が腐ってるぼっちの先輩とか、あまりにも似合わなすぎてウケちゃいますぅ……なんて、少し前のわたしならそんな事を思っていたかもしれない。

 

 ホント、短い間にこれほど先輩に惹かれるようになるなんて、思ってもいなかった。わたしが恋人だなんて、先輩だってきっとびっくりするんじゃないかな。

 

 ……それに、せんぱいには、……先輩の近くには、雪ノ下先輩と結衣先輩が居て、わたしなんて、きっとどんなにがんばったってあの二人には敵わない……。そんな事を思う度、胸に小さな痛みが走る。それでも、ううん、だからこそ……聞かなきゃ。

 

「あ、でも……、どうしてわたしなんですかね? 先輩のこ、恋人というなら、その、雪ノ下先輩とか、結衣先輩とか……」

 

「はい、雪乃さんたちももちろん候補だったんですよ~。だから小町も正直意外というか……」

 

そう言って小町ちゃん……コマチエルちゃん? は、こめかみにチョンと指を当てて小首を傾げる。

 こ、この子ったら、なんて可愛いの? でもすごく自然だ。そうか、いつもこういうのを見てるからわたしのこと、「あざとい」とか言って邪険に扱うんだな。

 

「なんというか、『想いの強さ』みたいなモノが関係してるんじゃないですかね~。ぶっちゃけ、今回の恋人候補って、恋愛、友情とかにかかわらず、うちの兄に一定以上の好意を持っていて、かつ、そのお兄ちゃんも同じような想いを持っている相手だけなはずですし」

 

 想いの強さ……か。うん、心当たりはある。自覚もしてる。……だって、先輩と出会ってからのこの僅か数ヶ月で、わたしの世界は全て塗り替えられてしまったから。

 

 比喩でも誇張でもない。

 

 冬の夕暮れ、しんとした廊下。目の前の教室から聴こえてきた震える声。魂を絞り出そうとするかのような、その不器用な独白は、わたしがそれまで価値を置いていた世界を一瞬で色褪せさせた。手に入らないかもしれない本物を求める、何かに祈るような静かな叫びが、わたしの心の奥に消すことの出来ない火を灯した。

 

 そして、今もそれはわたしの中で強い光を放ち続けている。

 

 元々、素の私に自然に接してくる先輩のことはちょっといいなって思ってたけど、あの瞬間から、わたしの心は先輩しか見ていない。だからこそディスティニーランドで葉山先輩に告白したんだ。振られることが分かっていて、今までの自分を自ら壊すために。

 

「ね、小町ちゃん。この世界でわたしと先輩が同じ夢を見て、恋人になって……それ、わたしは、それに先輩は、目が覚めても憶えていられるのかな?」

 

「うーん、どうでしょう? 夢って一晩に何回も見るっていう話ですし……。インパクトの強い出来事でもあればはっきり覚えてるんじゃないですかね……。あ、大丈夫ですよっ。もしここでのことを忘れちゃっても、無意識ではちゃんと憶えてるんで、お二人には間違いなくプラスに働きますから」

 

ふうん。でも、どうせなら記憶に残ってほしいなぁ……どうしようか。

 

「じゃあ、小町からいろはさんにはプレゼントですよ。兄にアピールするための衣装を選んで下さい。いろんなのが有りますけど、オススメはやっぱりサンタ服ですかね。兄はあれでけっこうベタなのが好みなので」

 

 そう彼女が言うと、なにもないように見えていた眼の前の壁が扉のように開く。案内されるように中に入ると、そこは大きなクローゼットのようで、ハンガーにかけられたたくさんの衣装が並んでいた。やはりサンタ服が多い。モコモコしたワンピ型のから、セパレートの水着みたいなものまで色々。

 サンタ服以外では、制服、ナース服、水着、とか。あと、名前はよくわからないけど、どこかで見たアニメキャラの衣装みたいな服もある。

 

 やはりサンタ服を中心に見ていく。アピールっていうなら、恥ずかしいけど、ちょっと露出多めのほうが良いよね。 ……あ、これ可愛い。柔らかそうで、肩が組紐みたいになっているワンピース。スカートの裾は可愛らしく白いファーで縁取られている。

 ……うん、これがいい。早速着てみる。思ったより丈が短くて、裾から太腿が半分ぐらい見えてしまっていた。正面にある姿見に映してみると、ちょっとエッチな感じ。いくらなんでも露出多すぎかな? でも……先輩にしか見せないなら……。

 服に合わせて、チョーカーを着け、ソックスとブーツも。ちょこんとサンタ帽をかぶって……、うん、かわいい。

 袖のところがちょっと寂しいかな、このもこもこを着けよう……よし、超カンペキ。やっぱり女子として、可愛い服を着るとテンション上がる。

 

「もうそろそろですけど、準備いいですかぁ?」

 

外で待ってるコマチさんから声がかかる。うん、バッチリなはず。でも、せっかく恋人になれるなら、たとえ夢でも憶えていたい。先輩にも憶えていて欲しい……。

 

インパクト……。わたしは、ブラのホックを外し、胸元から抜き取った。そして、スカートを少しだけたくし上げると、ショーツの両腰の所に指をかけて引き下げ、右足、左足の順で引き抜く……。ブーツを履いたままで下着を脱ぐなんて初めてだからちょっとドキドキする。

 改めて姿見を見てみる。当たり前だけど、ぱっと見は下着を着けてないなんて分からない。でもなんだかスースーするし、すっごいドキドキする。これはやり過ぎたかななんて思っていると、

 

「あ、兄が来ます! いろはさん、頑張ってくださ……」

 

コマチさんの言葉の途中で、わたしはピンク色の霧のようなものに包まれる……何も見えない……。

 

 

 

 気が付くと、わたしは、生徒会室の自分の席に座っていた。

なんだかサンタ服を着てここに座ってるのってすごく変な感じ。まして、今はその、下着も着けてないし……。

 

 あ、今、扉の擦りガラスがピンク色に光ったみたい。先輩、かな?

 わたしは先輩を出迎えようと扉の前に移動する。 ……あれ? 入ってこない。さっきのは気のせいだったのかな。

 するとようやく、コンコンとノックの音。わたしはちょっと悪戯心をだして、入口の横に張り付くように隠れて、扉の向こうの先輩に声をかける。

 

「はーい、空いてますから入ってきてくださ~い」

 

ほんの少し間をおいて、ガラリと扉を開き、先輩が生徒会室に入ってくる。すぐ横に隠れているわたしにはまだ気付いていない。一瞬立ち止まり、それから一歩二歩と前に出た。

 

 今だ、と、わたしは空いたままになっていた扉を素早く閉める。

 あ、先輩今ビクンってした。ふふ。そんな先輩の様子を横目で見ながら、銀色のレバーをクルッと回して部屋の鍵を掛ける。

 

 この格好見て、先輩はどんな反応するかな? 素直に褒めてはくれなさそうだけど、ちょっとぐらいドキドキして欲しい。……それで駄目なら奥の手だってあるし。

 わたしはくるんと振り向いて、たった今鍵をかけたドアの前で両手を広げる。通せんぼするように……、「わたし」を見せつけるように。

 

 

 

 × × × × ×

 

 

「せんぱ~い、これでもう逃げられませんよ~」

 

一色は通せんぼするようなポーズをとり、悪い笑顔でそう言った。俺は諦めていつも座っている椅子に深く腰掛ける。そもそもなんで生徒会室に、「俺がいつも座ってる椅子」が有るんですかね。やだ、俺ってばマジ未来の社畜?

 

「むぅ、なんだか反応薄くないですか~?」

 

「べつに、ここまで来て逃げる気もねえよ。で、今日は何やらされるんだ?」

 

「そっちじゃなくてー、わたしのこの服のことですよ~」

 

「う、それは……」

 

くっ、なるべく見ないようにしてたのに……。

 

 一色が今着ているサンタ服は、布面積が少なめのサンタ服だ。胸元の開いたノースリーブのワンピースで、裾は彼女の太腿を半分ほどしか隠していない。健康的な脚はスラリと伸び、白いファーの付いた赤いブーツを履いている。

 頭にはちょこんと可愛らしくサンタ帽。細い首にはひいらぎと雪をモチーフにした、チョーカー。緑、赤、白のクリスマス・カラーが鮮やかだ。手首には白いファーを幅の広い赤の生地で巻いたようなリストバンド?のようなものを付けており、それが腕の細さと白さを際立たせている。

 何より、サンタ服の生地が非常に柔らかそうで、一色の肌にぴったりと張り付き、その、女の子らしい魅力的な躰のラインを隠すこと無く見せている……魅せている。

 

 ぶっちゃけ非常にエロい。俺が目のやり場に困っていると、

 

「あれぇ~、せんぱい、なんか顔が赤いですよー。もしかして、私に見惚れちゃいましたぁ?」

 

一色はそう言いながら手を後ろで軽く組み、体を少し斜めに傾け、小首をちょっとだけ傾げる。すると、彼女のサンタ帽のポンポンがぴょこんと揺れる。

 あざとい。あざとすぎる。が、分かっていても可愛いものは可愛い。相手が一色じゃなかったら、思わず抱きしめちゃって即通報されるまである。

 

「……まあ、見惚れなかった……事も無い、な。……その、似合ってるし」

 

「え、せ、先輩が素直に褒めるなんて、どうしちゃったんですか、熱でもあるんですか?」

 

そう言うと一色は目の前にやって来て、すっと前髪をかき上げると、いきなりおでこをくっつけてきた。

 

「な、おま、」

 

「先輩、動かないでくださ~い」

 

 いや、近い、顔近いから。それに前かがみでそんなことされると、胸の辺りとか色々見えちゃいそうでドキドキしちゃうから。

 

「う~ん、熱はなさそうですね。顔はちょっと赤いですけど……」

 

いや、俺の顔が赤いのは君のせいだからね? いろはすさんがえろはすさんになってるせいだからね?

 それに……この体勢で一色がなにか言う度に俺の頬に彼女の吐息がかかる。目の前にある薄いピンク色の唇が妙に艶めかしい。つい、視線がそっちに行ってしまう。

 

 不意に、すっとおでこが離れ、俺の唇に何か柔らかいものが押し付けられる。目の前には目を閉じた一色の顔……。え、これ、キスしてんの? 一色と?

 脳がパニックになって固まること数秒、一色はゆっくりと唇を離す。

 

「……せん……ぱい。キス、しちゃいましたね」

 

潤んだ瞳で俺を見ながらそんな事を言う。

 

「お、お前いきなり何やってんの?」

 

俺はようやく立ち上がって一歩下がりながら言う。

 

「……お前呼ばわりとか、一回キスされたくらいでもう彼氏づらですかそれはまだ早いんで先輩の方から後何回かしてもらってからどうせ呼ぶならお前じゃなくていろはって呼び捨てにしてもらっていいですかごめんなさい」

 

いつものように、一色が両手を突き出しながら言う。

 

「……キスしてもやっぱり振られちゃうのかよ……」

 

「先輩」

 

お約束のお断り芸の途中で、珍しく一色が真剣な声を出す。

 

「わたし、先輩のこと、振ってませんよ? 今日ぐらい、ちゃんと聞いて下さい……」

 

そう言うと一色は正面から俺に抱きついてきた。

 

「わたし、今、せんぱいの恋人、なんですよね……? だから……」

 

俺を見上げるようにそう言う。

 

「いや、でもお前は葉山の事が……

 

「違います! せんぱい……先輩だって、ホントは気付いてるんでしょう。わたしの気持ちも、……結衣先輩と雪ノ下先輩の気持ちだって……」

 

「!!……それは……」

 

否定しようと何かを言いかけて、でも言葉にはならず、間抜けに口を開くだけ。

 

 そう、俺はきっと気付いている。けれど、その先に進むことを怖れているだけなのだ。知ることで、認めることで、今の居心地のいい関係を失いたくなかったのだ。

 たとえそれが俺が忌み嫌ってきた欺瞞にほかならないとわかっていても、それでも。

 

「……わかってるんです。わたしじゃ、あの二人には敵わないって事ぐらい……。だって見てればわかります。先輩が、三人の関係をどれだけ大事に、特別に思ってるかくらい。でも、でも今だけ、夢の中ぐらいは、わたしだけを見てくれたっていいじゃないですか……。お願い、です……せんぱい」

 

俺をまっすぐに見つめたまま、一色は感極まったようにつうっと一筋の涙を流した。

 俺は一色の背に腕を回し、優しく抱きしめる。ふわりと、一色の髪から甘い香りが広がる。

 

「あ……。せん……ぱい……」

 

「勝手に決めてんじゃねーっつうの。あの二人には敵わない? そんなことはねぇよ。あいつらは確かに俺にとって特別な存在だよ。けどな、おまえは、……いろはは、俺の中ではもう、あいつらに負けないぐらい大事な存在になってんだよ」

 

そう言って一色の唇を奪う。今度は俺の方から。唇を割り、舌を絡める。一色は一瞬だけギュッと躰を固くしたが、すぐに、全てを委ねるように力を抜いた。

 抱きしめる腕に力を込める……。それにしても女の子ってこんなに柔らかくていい香りがするんだな……てゆーか柔らかさが伝わりすぎじゃないか? まるで……

 

「あん、ふふ。せんぱい、もしか気付いちゃいました? わたし、その、……下着付けてないん……ですよ」

 

いろはさんマジですかっ! 思わずスカートの裾とか、胸元とかに目が行ってしまいましたっ。

 その様子を見て、一色はにへら~っと笑う。

 

「せんぱ~い、エッチな目になってますよ~。見てないフリしながらチラチラ見るのってちょっとキモいですよ~」

 

 クソっ、嘘なのか? しかし、抱きしめた躰は本当に何も付けてないように感じたけど……。

 

「でも、わたしのこと、大事って言ってくれて、すごく、すごく嬉しいです……」

 

そう言って俺を見上げた彼女と、今度は触れるだけのキス。

 

「だから、ね、せんぱい……。わたしが言ったこと、ホントかどうか、自分で確かめてみても……いいですよ?」

 

一色は顔を真赤にしながら、それでもやはりあざとく微笑った。

 

 

 

 俺はそれでスイッチが入ってしまったようだ。一色の首を支えるように右手を回し、左手で彼女の胸にそっと触れていく。

 

「あ、や、んんっ」

 

一色が小さく声を上げる。

 

 赤く柔らかいビロードの布越しに俺の手のひらに包まれたそれは驚くほど柔らかい。少なくとも上は下着を着けていないようだ。その布ごしに胸全体をゆっくりと揉み始めると、すぐに乳首が自己主張をはじめる。柔らかい胸の中にあるコリコリとした感触が指先に心地良い。一色は顔を真っ赤にして、声が出そうなのを我慢しているようだ。

 いたずら心が芽生え、そのまま布越しにその乳首をきゅっきゅっとつまんだり放したりする。

 

「ンあっ、ちょ……せんぱ……ぁん……」

 

指先に力を込める度に一色の躰がビクンビクンと震える。いやいやをするみたいな仕草が可愛い。

 乳房を揉みながら、サンタ服の生地にぽちっと浮き出た乳首を、中指とくすり指の間にはさみ、ちょっと強めにぎゅうっと力を込める。

 

「はぁあぁぁん」

 

一色は両足の太腿をこすり合わせるようにして躰をふるわせ、その場に崩れるように座り込んでしまった。呼吸が荒い。

 

「うう、いきなりヒドイですよぉ、せんぱい……」

 

一色は潤んだ瞳で俺を見上げ、熱っぽい吐息をもらすようにそう言う。

 

「あー、その、悪い。お前があんまり可愛かったから……」

 

「か、可愛いとか、急に先輩らしくないこと言うなんてずるいですぅ」

 

一色は俯いて黙ってしまった。

 

「……その、嫌だった、か?」

 

「せんぱいの馬鹿。そんな風に聞かれてどう答えればいいんですかぁ」

 

そう言って彼女は座り込んだまま俺に向かって両手を広げる。

 

「抱っこして下さい」

 

「いきなり何だよ」

 

「せんぱいがやらしー事したから、わたし立てません。……だから、奥のソファーのとこまで連れてって下さい。お姫様抱っこきぼーです」

 

 奥のソファーってことは……まあ、嫌がられてはいないんだろうな。気恥ずかしくはあるが、どうせここには俺と一色しか居ない。

 

「わあったよ。ほら」

 

俺は彼女のすぐ横に膝をついて、背中と膝を抱えるようにする。。

 

「ちゃんと捉(つか)まれよ?」

 

「あ……、はい」

 

 一色は素直に俺の首に腕をまわし、体重を預けてきた。そのままゆっくりと立ち上がる。正直結構重い。一色は小柄で華奢な方だとは思うが、それでも人間一人分の重さだ。

 

「……せんぱい、その、重くないですか……?」

 

「ま、ちょっとだけな」

 

「……そこは嘘でも、『羽根のように軽いよ』とか言うべきじゃないですかね~」

 

「俺は体力キャラじゃないんだよ。あと、なんだよそのクサいセリフは」

 

軽口をたたいてはいるが、正直心に余裕がない。このお姫様抱っこというやつは必然的に身体が密着する。目の前には一色のぽうっと赤らんだ顔。そして柔らかそうな、いや、実際にすごく柔らかいことを知ってしまった胸。太腿の辺りを支えているので、ただでさえ短いサンタ服のスカート部分がさらにずり上がり、奥まで見えそうになってしまっている。……まして、一色の言葉どおりなら、下着を着けてない、ということは……。イカン、集中しないと転びそうだ。

 

 しかしホントに歩きにくいなこれ。足元が全く見えない……。「お姫様抱っこは狭い所でやるには向かない」という使い道の無さそうな豆知識をゲットしてしまった。

 

 それでもどうにか応接セットのソファーに到着。一色を降ろそうとすると、

 

「あ、せんぱい、ちょっとだけ下ろすの待って下さい……」

 

「ん、どした」

 

「ん。」

 

一色が目を閉じ、唇を僅かに突き出す。キス待ち顔ってやつか。普段の俺なら、気のせいだとか色々と理由を付けて逃げるんだろう。でも、ここなら。

 

 俺はゆっくりと唇を重ね。舌先でちろちろと彼女の唇をくすぐるように動かす。口が僅かに開き、おずおずと舌先を合わせてきた。

 ペロン、と一色の腔内に俺の舌を侵入させ、彼女の舌全体を巻くように舐めてやると、ビクンとして舌を引っ込めてしまう。

 唇を離すと、つぅと一瞬だけ唾液が糸を引いた。

 

「むぅ…… もう、びっくりしたじゃないですかぁ。……でもお姫様抱っこのままで好きな人とキスするって、ちょっと憧れだったので、……嬉しい、です」

 

「そ、そうか」

 

俺は視線を外してそれだけ言い、一色をソファーの上にそっと横たえた。

 

立ち上がろうとするが、一色が俺の首に回した腕をほどこうとしない。……上気した顔の彼女と目が合う。視線に吸い寄せられるように、もう一度、覆いかぶさるような体勢でキスをした。……ゆっくりと二人の唇が離れる。

 

「せんぱい……だいすき。大好きです……」

 

あざとさが売りのはずの一色らしからぬ真っ直ぐな言葉が、だからこそごまかしようのない彼女の気持ちを俺に伝えてくる。

 

 これは、俺自身、いつまでも逃げてるわけにはいかないな……。何となくだけど確信がある。これは夢かもしれないけど、目の前の一色いろはは、あいつ本人だ。決して俺が都合のいい妄想で作り上げた偽物じゃない。

 どういう原理か知らんが、とにかく今、俺と一色は同時に同じ夢を見てるんだろう。なら……俺は真摯に応えるべきだろう。これでマジになって「やっぱりただの夢でした」というオチだったとしても、そんなのは俺がもだえて床を転げ回って小町に踏み潰されればすむことだ。踏み潰されちゃうのかよ。

 

 

「いっし……いろは」

 

「ふぇ、……は、はい、せんぱい」

 

 俺は覚悟を決め、真っすぐ彼女の目を見て言う。

 

「あー、その、俺も、お前のことが好きらしい」

 

……覚悟を決めた割には情けないセリフになってしまいましたね……

 

「ぷ、なんですかなんですかその『らしい』って。締まらなすぎです、もぅ」

 

「悪い……、ようやく気が付いた。っていうか、アレだ。何となく気がついてはいたんだが、その、逃げてた。けど……」

 

「けど……なんですか?」

 

「変な言い方かもしれんが、どうせならちゃんと好きだって伝えてから、その、……したいな、と」

 

「も、もう、せんぱいってば、言葉にされたらスゴイ恥ずかしいじゃないですかぁ~」

 

「う、すまん……」

 

言った方も言われた方も真っ赤になって黙ってしまう。けれど、気まずいというよりは、くすぐったいような変な感じだ。

 一色は腕を伸ばし、俺をハグするように抱きしめると、耳元に囁くように、

 

「いいですよ……せんぱい。わたしも、せんぱいに、その……うぅ、あの、最後まで、し、してほしい、です……あ、んんーっ」

 

潤んだ瞳で恥じらう表情があまりにも可愛くて、そのまま一色を強く抱きしめ、少し強引に唇を奪う。

こいつ……、普段からあざといあざとい言いつつも、やっぱり可愛いなこいつとか思っちゃったりしてたけど、素で恥ずかしがってる赤くなってる顔とかちらちらこっち見る仕草とか……、もうどんだけ可愛いんですかって話だよ。

それに……こんなエロい格好でそんな表情されたらさすがにこっちも我慢の限界だ。さっきから俺の股間はもうガチガチで、ズボンに押さえられて苦しいぐらいだ。

 

 俺は一色の舌先を俺の舌で嬲りながら、サンタ服の肩紐部分を左右に押し広げるようにずり下げると、決して大きくは無いが形の良い胸がぷるんとこぼれ出る。無理に広げたら服が破れるんじゃないかと少し思ったが、生地が柔らかいせいかそれほど窮屈でも無さそうだ。

 俺は少しだけ身体を起こし、両手で直接その胸に触れていく。周りから柔らかく握るようにそっと揉んでみる。

 

「はぁ……、ぁん。っあぁ」

 

柔らかい……見た目は張りがあってスベスベプリプリしていそうなんだが、初めて触れた素肌のそれは、ほんの僅かにしっとりと手に吸い付くようで、想像していたよりも遥かに柔らかく、自在に形を変える。

 ゆっくりと両手で揉みながら、さっきからそこだけは芯が入ったように固くなってきている乳首を、指先で転がすようにコリコリと刺激していく。

 

「……あん、んっ、んっ」

 

一色は右手を口に当て、少しでも声を抑えようとしている。別に声出してもいいのに、……というか、男として声を上げさせたいまである。

 それに、目の前で揺れる薄紅色のふたつのぽっちは実に魅力的で……

 

 俺は彼女の左の乳房にむしゃぶりついた。

 

「ひゃぁぁん、ちょ、やめ、恥ずか、あん……」

 

思わず大きな声を上げ、いやいやするように身体を震わす彼女を、上から体重で押さえ込み、もうすっかり固くなっている乳首を、捏ねるように、嬲るように舐めあげていく。

 同時にもう片方の乳首は、指先でつまむようにしていじめていく。

 

 最初は少し嫌がるような素振りを見せていた一色だが、左右の胸を交互に、ねぶるように舌で刺激を続けていくと、

 

「はぅ……んっ、やぁ、せん……ぱい……。わ、わたし……えっちな子みたいです……。恥ずかしいのに、気持ち良くなってきちゃいました……ごめん、なさい……」

 

目はうっすらと充血し、薄桃色に上気した顔でそんなことを言う。途切れ途切れの吐息が熱い。

 

「ばーか、なんで謝んだよ。そんな顔して、その、感じてくれてんの見たら、もっと気持ち良くしてやりたくなっちゃうだろーが」

 

そう言って俺は、再び口に含んだ乳首を、きゅっと優しく噛んだ。さらに、歯で乳首を挟んだままポッチの先端をチロチロと舌先でこするように舐める。

 

「んんんっ、はンッっ、んんーーっ……」

 

一色はビクンと大きく躰をよじるようにし、伸ばしていた足をジタバタともがくように上げた。さっきよりさらにスカートがめくれ上がり、ギリギリ隠されていた彼女の秘所が、俺の前に晒される。一色は今の状況にいっぱいいっぱいでまだ気付いていない……。

 

 ……一色は本当に下着を付けていなかった。ドクン、と自分の心臓の音が聞こえたような気がした。

 俺はそっとからだの位置を下にずらす。

 

「……せん……ぱい……?」

 

彼女がぼうっとしているのをいいことに、俺は彼女の足を掴み、両膝を一気にぐいと広げた。

 

「へ……あ。 いやぁぁっ、ちょっと何してるんですか先輩!! やだっ。せんぱいの変態っ、スケベっ」

 

片足をソファーの背もたれに引っ掛けるようにして、恥ずかしがって暴れる一色の脚をMの字の形に押さえつける。

 

「うっせ。こんなエロい格好してるいろはが悪い」

 

お、一色のやつ、俺から「いろは」と呼ばれるのに慣れていないせいか、一瞬動きが止まったな。

 

 彼女のそこはほんの少しだけ口を開き、中心だけがわずかに濡れて光っているように見えた。茂みは全体に薄く、産毛が少し濃くなったような感じで秘所の上半分位を覆っている。……なんつーかもう何もかもがエロい。全てが男の本能に何かを訴えているかのようで……。

 

 俺は本能に従って彼女の秘所に唇を押し付け、そのままねぶるように舐め始めた。

 

「ひあっ……やあぁぁん……。そんなとこ、汚いです、せんぱいってばぁ……あん」

 

「きはなくなんかめーよ。ふこし大人しくヒてろ」

 

「やぁっ、あん……ちょ、口くっつけたまましゃべらないでぇぇ」

 

秘穴の奥から溢れてくる半透明のぬめりは微かに海の潮のような味と匂い。ふにふにとした柔らかく弾力のある舌触りといい、割れ目からほんの少し出ているひらひらとか、ホントに貝みたいだなぁなどと妙に冷静に考えている自分がいる。股間の方はもうはちきれそうに勃起しているというのに。

 

 女の、その、オ○ンコなんてものを生で見るのは初めての筈だが、妙に冷静でいられるのは、今の時代、画像だけならネットでいくらでも見られるからかもしれない。ありがとうスマートフォン、君のおかげで、俺、頑張れるよ!

 

 まあそういうネットやら何やらの知識を総動員して、一色の秘所を責めていく。やはりクリトリスは特に感度がいいようで、そこを舐め上げたり、指でつついたりすると、面白いぐらい一色の躰がビクンと反応する。

 

「あっ…… あん……、はぁっ、はぁっ、んんッ……」

 

 気が付くと一色は俺の頭に手を回しゆるく抱きしめるようにしていた。さっきより声が艶を帯びている。

 

 おれは一気にペースを上げ、クリトリスを吸い上げるようにしゃぶり、右手で乳首、左手で秘穴の入り口をグリグリと擦り上げる。

 

「やあっっ、ああッ! あっッ、ああっ! ああッあアァアアアッ!!」

 

一色は全身をガクンガクンと震わせ、数秒躰を大きく反らせると、そのまま崩れるように力を抜いた。一色の全身に細かい汗がびっしりと浮かんでくる……。イッた……のかな。

 

 ちらと見上げれば、彼女は真っ赤になった顔を両手で隠してふるふるともだえている。手の隙間からこっちを覗いていた一色と一瞬目が合う。彼女はいっそう肌を紅く染め、恥ずかしそうにぷいと目をそらす。

 

「気持ち良かったか……?」

 

そう声をかけると、

 

「なっ……あぅ、その、はい。 ……と、とっても気持ち良くて、頭ん中真っ白になっちゃって……。今もふわふわしちゃってます……」

 

正直怒るかと思ったが、意外にも彼女は俯いて照れたようにしながら素直に答えた。

 

恥ずかしさをごまかすためか、一色が俺を呼ぶように両手を広げる。俺は腕をまわすようにして彼女を抱きしめ、そっとキスをした。唇を割り、お互いの舌先がふれ合う。

 

 一瞬彼女が変な顔をした。

 

「あれ、なんかちょっとしょっぱ……」

 

言いかけて、それが自分の恥ずかしい部分の味だと気がついたのだろう。一色はワナワナと震え、

 

「……っせんっ、ぱいの、ばかぁー」

 

そう叫んだ。

 頬を今日一番の赤さに染めた一色が、涙目になって俺をベシベシ叩く。

 

 えぇ、今のって俺が悪いの?

 

 

 つづく。

 

 

 

 

 

 




 いろはす海の潮味。

「ちょっとエッチ」じゃねーよ。結構エロエロだったよ。いやいや、だってまだ最後までしてないですし……。
次回こそ、ついに……!!

 ご意見、ご感想お待ちしています。 ついでに「小町ポイント~」のアフターのリクエストがあればそれもどうぞお願いします。

 ではでは、次回お会いしましょう。


1月16日 誤字修正しました。報告感謝です。


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