※この作品はR-18です。

伊8の鎮守府性活   作:ORISAKA

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変態は変態を語る

 朝食を終えた私たちは各々の持ち場に着きます。潜水艦はノルマがしっかりしているため、忙しい時と暇な時に極端に別れます。忙しい時というのは司令部から下った任務をこなす時や鎮守府の台所事情が切迫している時。暇な時とはざっくり言ってしまうとそれ以外ということになります。今は暇な時に分類されますから、実質的な非番であったり遠征を手伝ったりしています。

 

 ただしそれは他の姉妹たちの話です。私は提督の秘書艦であるため基本的には執務室で提督の補佐をすることになっています。

 

「失礼します、ハチです」

「入れ」

 

 形式上行わなければならないノックをし、返事とほぼ同時に部屋に入ります。礼儀としては間違いでしょうが怒られたことはありません。

 

「おはよう、はっちゃん」

「おはようございます、トイレお借りしますね」

 

 挨拶こそ返したものの提督には一瞥もくれずに執務室最奥の提督の私室に繋がる扉に向かいます。と言っても開いた先は提督の私室とトイレに繋がる二つの扉がある廊下なので部屋に入る訳ではないのですが。

 今朝はイクやイムヤの気遣いのせいで朝食ではおからやごぼうをたらふく食べさせられました。私に合わせて同じメニューを頼んだ挙句それらを分けてくるものだからたまったものではありません。善意だから断りづらいのもまた厄介です。

 案の定と言うべきか、執務室に辿り着くまでの道中で催してしまっていました。

 

「提督、ありがとうございました」

「おう、すっきりしたか?」

「おかげさまで」

 

 実は便秘という建前を盤石のものにするためだけに他の艦の目に触れない艦娘使用禁止の来賓用トイレを使わさせてもらっています。この件に関しては私は提督に感謝してもしきれないのです。

 

 さて、書類仕事は特に変わったこともないので私から見た提督の紹介をしておきます。

 まずは提督としての実力です。上層部からの受けは良いんじゃないかと思います。任務はばっちりこなしますし戦果も挙げます。出撃体制も同水準の鎮守府と比べると比較的クリーンと言えますし外部から見ても内部から見ても大きな問題は見当たらないと思います。

 戦局が佳境を迎えると若干酷使気味にはなりますが、艦娘の理解を十分に得られる状況なので問題とまでは言えないでしょう。

 提督は自分のことを「まあまあ偉い」と称すのですが、実際は階級だけを見ればかなり偉いです。

 

 では人としてはどうでしょうか。私は鎮守府が崩壊するとしたら痴情のもつれか何かだと思っています。私が言うのもなんですが提督は手の施しようがないこじらせた変態なのです。

 そのくせ保身大好きな上に外面だけはいいものですから評判ばかりが上がります。

 ……っと、誰か来たようです。

 

「失礼しまーす、報告書できたんで届けにきたよん」

「ああ、ご苦労だった。しかし損傷が大きいな、報告ぐらい他の艦に変わっても良かったんだぞ」

「いやー、一応旗艦としてのジカクみたいなの、鈴谷にも備わってたみたいでさぁ」

 

 出撃の報告書を届けに来た鈴谷さんはそう言っておどけたように笑いました。

 うちの鎮守府では基本的に報告は旗艦が行いますが、損傷が大きい場合などやむを得ない場合は随伴艦が代行してもいいことになっています。

 これは私の勘ぐりでしかありませんが、鈴谷さんは提督に多少なりとも気があるのではないかと思っている艦の一人です。

 損傷を押してまできた理由が会う機会を一度たりとも逃したくないという乙女チックなものか、中破した姿を提督に見せたいという露出狂染みた変態願望なのかまでは分かりかねますが。

 

「そうか、まあゆっくり休んでくれ。高速修復剤の使用許可出しておくからな」

「おっ、気が利くねぃ!じゃあ早速入ってきちゃおっと」

 

 報告書を届けにきた鈴谷さんはそれを聞くと背を向けて、じゃあねとばかりに手をひらひらさせながら部屋を出ていきました。

 中破した鈴谷さんの格好ははっきり言って扇情的と言えました。しかし一連の流れの中で提督は一切いやらしい目線を向けず、ねぎらいの言葉をかけ、心の底から心配していると言わんばかりの声色と表情でバケツの使用許可を出します。これができる提督は我が国広しと言えどもあんまりいないんじゃないかと思います。

 ただしそれも鈴谷さんが提督の方を向いている時までの話です。後ろを向いた瞬間、つまり鈴谷さんから提督が見えなくなった瞬間から提督の視線は欲望に従い始めます。

 

「いいケツしてるよなぁ、鈴谷」

 

 鈴谷さんが退室し扉が完全に閉じられた瞬間、提督はしみじみと言いました。

 

「はっちゃんとどっちがいいですか?」

「触ってみないことには分からん」

 

 ……誠実さは確かにプラスに働くことが多いです。しかしあまりに過ぎると女をヤキモキさせることになります。全くのいやらしさを感じさせないということは、その瞬間一切女として見ていないと受け取られる可能性もあるからです。

 特にそれがセックスアピールをされている時であったとしたら?だから提督は私にするように、時と場合を選んで他の艦娘に対しても多少なりともセクハラすべきだと思います。そうでないといつか大変なことが起こるんじゃないかと危惧しています。

 でも「もっとセクハラすべき」だなんてどういう流れで切り出せるんでしょう?

 

*****

 

「そろそろ昼食の時間か」

「そうですね、何か持ってこさせましょうか」

「頼んだ。メニューは好きに決めてくれ」

 

 いつの間にかお昼になっていましたか。まあ提督についてはこんなところでしょうか。

 ……私が提督のことに詳しい理由?どういう関係か?同業者のよしみと言いますか毒牙にかかったと言うべきでしょうか。

 じゃあ、午後はその話をしましょうか。

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