※この作品はR-18です。

伊8の鎮守府性活   作:ORISAKA

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馴れ初め

「ご馳走さまでした」

「俺の分も返しておいてくれ」

 

 昼食を食べ終えた私たちは食器を片付け始めました。うちの鎮守府は食べる時は頼めば誰かしらが持ってきてくれるのですがその後は自分の手で返さなければなりません。とはいえ料理が乗っているのと載っていないのでは全く運びやすさが違いますから贅沢は言えないのですが。

 

「間宮さん、ご馳走さまでした」

「ありがとうございますね、夕食のメニューはこちらです」

 

 ピークを過ぎて手が空いてきていたからか、間宮さんは私の声を聞くとわざわざキッチンから出てきてお礼を言ってくれました。同時に渡された紙は今日の日替わりメニューのようです。基本的なメニューは同一ですが、マンネリを防ぐためにバリエーションを用意してくださいます。

 

 食堂と執務室のあいだの大したことのない距離を帰った私は再び午前の続きに取り掛かります。

 そうそう、私と提督の話をするんでしたね。忘れもしません。あれは今から数ヶ月前、提督が休養日を取ったことでほぼ全ての艦娘が非番になった日のことでした。

 

*****

 

「ハチ?こんな時間に制服に着替えて何するのね」

 

 その日の夜の消灯間近、制服に着替えようとした私を見たイクはそう言いました。確かに出撃命令も出ていないのにこんな時間に制服に着替えだしたら不自然です。

 しかし私には提督に本を借りるという用事がありました。以前提督の話に出てきて興味を持った提督の書斎があるのです。

 

「どこって……提督に呼ばれているの。書斎の本を貸して下さるとか」

「怪しいのね……一日中暇だったのに本を貸すためだけにこんな時間に呼び出すことないはずなのね!」

「そうかなぁ。どうせすぐ済む用事なら昼でも夜でもいつでもいいような気がするんだけど」

 

 そんな話をしていると興味を持った他の姉妹たちも会話に加わってきてしまいました。

 

「え~?提督に限ってそんなことするかなぁ。だって女の子に興味ないんじゃ、なんて噂が立つような人ですよ?」

「そんなの分かんないわよ!だって私たち提督のプライベートな姿なんて全然知らないじゃない」

 

 しおいは鎮守府の中で流行してる噂を信じているようでした。一方イムヤは信じきるほどの情報ではないと思っているようです。

 

「そうでち!きっとハチは警戒心薄そうだから甘く見られてるんでち」

「みんな考えすぎだよ。気を付けるとかそんなんじゃなくてもしかしたら提督なりのアプローチとかかも……」

 

 何気に酷いことを言うゴーヤがイムヤに同調する一方、ニムの方はなんとも夢見がちな解釈をします。しかしこの一言が事態を大きく動かしてしまいました。

 

「えぇ!それは凄いことですよ、あの提督を振り向かせたってことじゃないですか」

「ちょっと何言ってるんでち、ニムが勝手に言ってるだけでまだそうと決まったわけじゃ……」

「いや、そうかもしれないのね!よく考えたら提督がそんなに大胆なことできるわけないの。」

「イクまで何言い出すのよ。そもそもイクが最初に疑い始めたんじゃない」

 

 しおいがニムの言葉に影響を受け始めるとゴーヤがそれを制そうとします。しかしニムの意見の方が面白いことが起きると理解したイクがそれに便乗し始めるとイムヤは途端に慌て始めました。

 さらにここでイクが明らかに場を乱そうという意図でこんなことを言い出します。

 

「奥手な提督の考えそうなかわいらしいアプローチなのね。ここはハチもそれに応えるのが礼儀ってものなの!」

「どういう意味?そう言われても、はっちゃんはまだ何もされてないんだけど……」

「そんな人のとこに制服なんて野暮ったい格好で行っちゃダメってことだよね?」

「流石ニムは話が早いのね!」

 

 私たちは非番の日は私服で過ごすことが出来るのですが、流石に部屋着で向かうのはまずいだろうと思って制服を選んだのですが。それがまさかこんな話になるなんて……

 

「じゃあ、私たちでハチさんの服をコーディネートしちゃいましょう!」

「それはいいアイデアなのね!」

「わあ……ニム、張り切っちゃうんだから!」

 

 しおいがさらなる爆弾を投下すると待ってましたといわんばかりにイクとニムが食いつきます。悪ノリが過ぎるイクと無自覚にやり過ぎるニムが組んでしまえばもう私たちでは止まりません。適当でもいいから私服に着替えておくべきだったと思った時には後の祭りでした。

 

「ハチ、あなたはどう思ってるの?嫌ならちゃんと言うべきよ」

「どっちでもいいけど、早く本を取りに行きたいな……」

「イムヤ、もう私たちにはどうにもならないでち。当のハチが拒まないんじゃあいつらを止めようがないでち」

 

 とうとうゴーヤが投げ出すと続いてイムヤもついには「そうね」と一言つぶやいて自身のベッドにばさりと倒れ込みました。

 その後の私はされるがまま。まさに三人の着せ替えにんぎょう状態でした。

 

「ハチはせっかく女の子らしい体型なんだからとにかく体のラインを出すのね」

「でも私たちの制服ってこんなのだからある意味それが一番見慣れた姿かも」

「ねえねえねえ、これなんかどう?私の服なんだけど気に入ったのあればなんでも貸してあげるからね」

 

 そんな調子でああでもないこうでもないと弄られ続けましたが、しばらくするとこれではきりがないと気付き始めました。

 

「あの、これ以上遅くなると提督に迷惑が」

 

 しびれを切らした私がそういうと、三人は口々にまだ納得が言っていないというようなことを言います。

 

「それにはっちゃん自身、今の格好がいいかなぁって」

 

 本当はそっちはどうでもよかったので適当なことを言いました。

 

「まあハチが気に入ってるならそれでいいのね」

「よく似合ってるよ。きっと大丈夫!」

「ハチさん、ファイトです!……あっそうだ、ちょっと後ろ向いて貰っていいですか?」

 

 ようやく抜け出せるかと思ったらしおいがなにかを思いついたようにそう言いました。もはや一刻も早く出たかった私は素直にそれに従います。すると、しおいは私の髪を縛っているリボンをほどきました。

 

「ほら、印象が違うでしょう?あたしもたまに髪をおろしてると、結構言われるんですよ」

 

 しおいはそう言いながら私に手鏡を持たせて髪をとかしてくれました。正直髪をほどく効果も是非も今はどうでもよかったのですがとりあえず「ありがとう」とだけ言うとこんどこそ寮を脱出することに成功します。

 既に消灯時間を少し過ぎて暗くなった廊下を歩き執務室に向かいます。予定よりかなり遅れてしまったことやどう言い訳するべきか考えているあいだにあっという間に扉の前についてしまいました。

 

「失礼します。お待たせして申し訳ありません」

「遅かったじゃないか。こないのかと思ったぞ」

 

 入室と同時に深々と頭を下げた私に対して提督はそう言いました。厳しく追求しているのかさほど気にしていないのかこの時点で判断できなかった私は意を決して顔を上げ提督と目を合わせました。

 すると提督は予想に反して怒りでも失望でも、素の表情とも言いがたい表情でした。しいて言うなら呆気にとられたと表現するのが一番近いかもしれません。

 

「あ、あの。本当にすいません!はっちゃんの用事のためにわざわざ時間を作って……」

「いや!いいんだそれは」

 

 それを見てどうしていいか分からずになんとも言えない居心地の悪さを感じた私は続けざまに謝罪の言葉を口にすることで場を繋ごうとします。しかし提督は私の言葉が終わる前にそれを遮ってしまいました。

 

「どうせ寝るのはもう少し後だし他に用事もないから気にするな。本が欲しいんだろう?俺の部屋にあるから」

「提督の部屋って、この部屋の奥の扉の?」

「ああ、書斎は俺の部屋に併設されてるからな」

 

 そう言って椅子から立ち上がった提督は「ついてこい」と言うと普段艦娘たちが入ることを禁じられている扉を開きます。規則を知る私はやや扉の先に進むことに躊躇いつつもその後をついて行きました。

 

「入るのは初めてです」

「来客の対応でもしなきゃそうだよな。こっちが俺の部屋だ」

 

 提督が廊下の一番奥の扉を開くと、そこは普通の家のダイニングキッチンのような部屋でした。ただし一人暮らしであろう提督の私室と考えると少し過剰な設備だと感じられます。調度品も大きなソファやテレビ、やけに立派な柱時計であります。

 

「フローリングだけど靴は脱いでくれよ。さあこっちの部屋だ」

 

 部屋に上がってさらに別の部屋に通されると、そこは提督の書斎でした。天井付近までびっしり壁一面を本棚にされたその圧迫感のせいか、実際の広さよりも狭さを感じさせます。

 

「すごい……」

「少なくとも1万冊はあるからな。好きに見てくれ」

 

 思わず口をついて出てしまった私の言葉に提督はやや自慢げなニュアンスを含めてそう言います。見惚れていても仕方がない。その中から興味のある本を探し始めました。

 提督の蔵書は実に多彩で戦術書のような職業柄必要なものから実用書、百科事典、文学作品もあるかと思えば漫画のような軽いものがあるかと思えば果ては意味が分からないオカルト本までありました。

 

「こんなものに興味はないか?俺が最近読んだ本なんだが」

 

 私が数冊ほど興味を惹かれた本を見つけた頃、提督は一冊の本を私に勧めました。

 

「お酒の本ですか……」

 

 正直に言って私はお酒にこだわりがあるわけでも特別興味があるわけでも飲酒そのものが好きなわけでもありません。だからと言って招かれた客である私がそれを無下にするのは憚られますし、読まずに中身を判断するのも読書家の端くれとしてよろしくはないでしょう。それに、これだけの書斎を持つ提督の勧めならくだらないものではないはずでしょう。

 

 本を受け取ると試しに開いて読んでみました。本の内容は世界中の代表的なお酒の紹介でした。それぞれの原材料や製法、生まれた年代などが紹介されているほか、お酒にまつわる雑学のようなものまで様々な情報が盛り込まれています。しかし特筆すべきはそのお酒の成り立ちに関するエピソードが文学として再構成されて盛り込まれているところでした。気付けば結構しっかりと読みふけってしまっていました。

 

「熱心に読んでくれてるようで俺も嬉しいよ」

「そうですね。はっきり言って面白いと思います」

「そりゃよかった。どうだ?理論の次は実践ってことで」

 

 話しかけてきた提督はワインボトルを持っていました。

 

「なるほどそういう趣向ですか。もしかして初めから飲みたかっただけ?」

「言ってくれるなよ。酒なんて一人で空けてもつまらんだろう」

 

 提督はあっさりと私の勘ぐりを認めました。確かにこの本にも「酒は一人より二人で飲む方がいい」というセリフが出てきます。

 

「……知識は頭の中で腐らせるだけのものじゃないですからね」

「話が分かるな。居間に行こう、つまめるものもあるぞ」

 

 往々にして知識欲の強い人というのは自分の知識を実践できる機会に飢えています。特にそれが直前に得た知識だったとしたら?当然、どうしようもなく試したいに決まっているのです。

 しかし、それと併せて実際にはそう単純でもないと身をもって教えられる経験も私たちのような人にはよくあります。

 

「なんとなく、美味しく飲めているようなそうでもないような……」

「知識だけで急に味覚が敏感になるわけじゃないからなあ」

 

 そう言いながらも書斎から持ち出したいくつかのワインの読本を開き始める提督に私は苦笑いを浮かべることしかできません。

 

「そもそもはっちゃん、お酒をよく飲むわけでもないですから」

「そうなのか。よく考えると本が好きって以外にはっちゃんのことろくに知らないんだよなぁ」

「提督は艦娘と関わらなさすぎです」

「自分ではそんなことないと思うんだが」

 

 当時から提督は艦娘に対して一線引くようなところがありました。私たちの中でも提督と親しくやっていきたいと考えている子からはそんな提督に対する不満も多少は聞こえてきました。

 

「なら、こうしてお前と飲んでいるのは大進歩だと思わないか?」

「そういう見方もできるかもしれない、かも?」

「歯切れが悪いな」

 

 そんな話をしていると、提督は新たなボトルを開け始めました。実際のところ、今夜起こっていることはそれまで提督に抱いていたイメージからすると意外なことばかりです。もっとこう、あっさり本を受け取ってそれで終わりとばかり。

 

「やっぱり美味しいかどうかあんまり分かりません」

「いつも非番の時は髪を結ばないのか?」

「へ?」

 

 開けられたワインに対する感想を言うと、提督の返答は全く文脈を無視したものでした。面食らった私はすぐには言葉が出てきませんでした。

 

「……いえ、普段は非番でもいつも通りです」

 

 そうまで言って私は急に自分の格好が気になり始めました。自身の服に目線を落とすと肩は丸出し、下半身もホットパンツのようなものを履いており脚の大部分は晒されています。肩が丸出しと言っても胸だけを覆うような形状ではなく、ゆったりした形で裾も腰まであるものなのでどうしようもなく露出が多いわけではありません。提督を待たせていること。その言い訳。初めて見る提督の部屋への関心や書斎や本への興奮など今ここに至るまで自分の格好に興味を持つことを忘れていました。勝手に着させられた服のはずなのにです。

 露出度そのものは普段の制服と大差ないはずなのに。もはや酔いか羞恥かは判別できないものの顔の温度が高くなるのを感じます。何故だか急にゴーヤやイムヤの警告が思い出されました。

 

「じゃあ、どうして今日は?」

 

 提督の声が頭の中で反響します。酩酊するまで飲むことをしない私では、ボーっとする頭で今の状況を正しく理解することはできないでいました。

 

「どう……して……?ていとくにあおうとして……」

 

 提督に会おうとしてそれで。体を起こしているのが堪えられないぐらい辛くなった私は机に突っ伏して。……そこで私の意識は一度途切れました。

 

………………

…………

……

 

 ここから先暫くは記憶が判然としません。そのためもしかしたら間違いも含まれるかもしれませんが、これが私の認識です。

 

 絵に描いたような前後不覚に陥った私の次の記憶は提督の荒い息遣いだけが聞こえる状況でした。体は動かず目も開かず音だけが聞こえる、まるで金縛りにあっているかのような感覚でした。

 

「やべぇ、ほんとにやっちまうのか」

 

 そう言った提督は私の肩を揺すり何度も入念に意識を確かめました。意識がないことを確認した提督は私のズボンを脱がしにかかりました。

 

「一発抜いとく方がいいな」

 

 そんな風に言った提督は私のショーツを一気に脱がすと、落ち着くためなのか大きな深呼吸を始めました。しかし一度深呼吸したところでまた息が荒くなりはじめ、それが最高潮に達したかと思うと徐々に息が整っていきます。

 

「ああ、くそ。面倒くさい」

 

 提督が不機嫌そうにそう言った後、しばらくのあいだガサガサと物音がしていました。しかしそんな時間も長くは続きませんでした。

 

「全然収まらんな……」

 

 そのつぶやきと共に提督は私の秘部に手を伸ばしました。それに伴い提督の息遣いはまたしても荒くなっていきます。意識は薄かったものの私の体は提督の愛撫に多少なりとも反応してしまいました。と言うのも寸前に飲酒していたせいかおしっこがかなりたまっていたからです。

 

「あっ……んッ……」

 

 私の嬌声に最初こそビクついてその度に意識を確かめ直した提督でしたが、次第に私が感じているのだと気分をよくし始めました。そしてついには秘部に顔を近づけて舐め始めました。唾液で濡らされてクチュクチュと淫らな水音が鳴り響くのに比例するように私の尿意もいっそう苛烈なものとなりました。そしてついにその時が来ます。

 

「まじかよ!」

 

 ちょろちょろと漏れでるように出始めたおしっこに提督は驚いた様子でした。しかしすぐに尿道を口で覆い全てを口で受け止め始めます。ある程度口の中にたまると提督はそれをゴクリと飲み込みました。その音は何故だか私の頭の中で強烈に反響しました。

 その瞬間、不思議なことにろくに回らなかった私の頭も固く閉ざされていたまぶたも自由が効かなかった全身の筋肉も全てが元に戻りました。酔いが完全に醒めていたのです。

 

「どうしておしっこを飲んだんですか」

「うわっ!」

 

 ガバリと上体を起こし尋ねた私に対して提督は驚愕のあまり後ろに飛び退いて3メートルは吹き飛んでいました。

 

「お、おおお落ち着け、誤解なんだ」

「どうして、提督ははっちゃんのおしっこを飲んだんですか?」

 

 傍から見ると下半身丸出しでそんなことを言う提督に対して「落ち着くべきなのはお前の方だ」と言ってやりたいのは山々ですが、この状況だと無理もありません。深い酩酊状態で何をしても起きなかった女が急に起き上がり真顔でこんなことを言うのですから。

 

「た、頼む……俺にできる範囲ならなんでも叶えてやるから……このことは誰にも言わないでくれ」

 

 私の認識をごまかすのが無理と悟った提督は哀れにもそんなことを懇願してきます。股間のあいだで限界まで小さくなってぶら下がっているそれを見れば提督が本気でことの露見を恐れていることが分かりました。……いや、もう短くなり過ぎてぶら下がってるという表現は正しくないのですけど。

 

「それじゃあ、さっきの質問に答えてほしいなあ」

「うぐっ……そ、それは」

 

 何故だか言いよどむ提督。私は提督を強請りたいんじゃなくて理由を聞きたいだけなんですけど……。あまり気は進みませんが交換条件を出すしかないようです。

 

「正直に答えてくれたら、秘密にしてもいいですよ」

「ほ、本当か?今から言う理由も含めてか?」

「はい。今日ここで起こったこと全てです」

「わ、分かった。正直に話すよ」

 

 そこまで言うと提督はようやく話してくれました。

 

「俺は女の子のおしっこにめちゃくちゃ興奮するんだよ!舐めてたら出てきちまったから興奮して飲んだんだ。それが全てだ」

 

 この告白に私は歓喜しました。この人なら私の性癖を理解してくれるかもしれない。誰に頼むこともできなかった、私におしっこをくれる人かもしれない。私のこの性癖は一生誰にも明かすことなく墓まで持っていくことになるだろうと覚悟していました。でもそれは今日終わるかもしれない。

 

「おしっこで興奮するなんてどうしようもない変態だと思いません?」

「そうだな」

「汚いですよ。だってトイレにするものですよ。排泄物です」

「そうだな」

「おしっこしてる姿に興奮しちゃいますか?おしっこ身体中にかけられて興奮しちゃいますか?」

「ああ」

「そんなこと、女の子に話したら引かれちゃいますよね」

「ああ……だがそれでも俺はおしっこが好きなんだよ」

 

 ……もしかしたら提督の変なスイッチも押されてしまったのでしょうか。しかし口だけならいくらでも言えます。私にはそれが本心なのか確かめる必要がありました。

 

「じゃあ、証明してください。私のおしっこを浴びて興奮するところを見せてください」

「……分かった。ただ、ここじゃあとが大変だから風呂場でいいか?」

「構いません」

 

 提督の私室に備え付けられた風呂は脱衣所も浴室も一人で使っていることを考えると異様に広いものでした。と言うより普通の家にあるものと比較してもまだ大きく、もはや豪邸レベルの設備と言えました。

 

「脱ぐとこじろじろ見ないで先に入っててください」

「す、すまない」

 

 裸を見せる必要性もないので脱がなくてもいいかと思ったのですが、見たところこれは私の服ではありませんでした。勝手に着させられたとは言え汚すのは申し訳ないです。

 全裸になり浴室の戸を開けると床の上に敷かれたマットの上に提督が横たわっていました。

 

「なんですかこのお(・)あ(・)つ(・)ら(・)え(・)向(・)き(・)なマットは」

「いやぁ、なんだろうな……」

 

 やけに設備のいい風呂のことはとりあえず忘れ、私は提督の上を跨いで立ちました。現在私の体を隠すものは何もありません。やってからとても恥ずかしいということに気付いてしまいました。

 

「どこにかけて欲しいですか?選んでいいですよ」

「全部チンコに。それでイッてみせる」

 

 私も半ばやけっぱちになり精一杯の虚勢を張りますが、向こうのなりふり構わなさもなかなかのものです。お互い覚悟は決まりました。

 

「うぐ……」

「おい大丈夫か?」

 

 決まったはずだったんですが。勢いでここまで来たはいいものの、人におしっこをかけるのは思ったより難しいことに気付かされます。無意識下の罪悪感が心にブレーキをかけます。

 

「立ちションで当たるか?」

「出る間際にしゃがめばいいでしょう」

 

 そう答えたものの体制が変われば力の入り方が変わるかもしれません。結局は中腰になり膝に手を付きます。

 

「素晴らしい眺めじゃないか」

「黙っててください」

 

 顔に熱が集まるのをあえて無視して集中を高めます。理性のブレーキがかかっている以上力を込めるだけでは出せません。それ以上はブレーキに阻まれるという場所まで来たらあえてキュッと出るのを我慢するように締め、直後にまた出そうとする、これを繰り返します。周辺の筋肉の緊張をほぐし、理性から尿道括約筋の司令権を取り返します。

 

「おいまだか?」

 

 荒い息をつきながら提督がそう言います。ふと視線を落とすとそこはビクビクと脈動しながら先走りを垂れ流す提督のオチンチンがありました。

 

「凄いことになってますね」

「お前が焦らすせいだろうが」

 

 焦らしたくて焦らしているわけではないのですが。でももうそれも終わりです。出そうとしていたさきほどとは逆に今は我慢に近い状態にまで来ていました。

 

「準備はいいですか……」

「いつでもこい」

 

 それを聞いた瞬間、押しとどめられていたおしっこが私の尿道から解き放たれました。提督は腰の位置を変えておしっこを一番多くオチンチンで受け止められるポジションをとりました。

 

「うっ……ああっ!」

 

 私が放尿を開始して3秒程度でした。オチンチンの先端から勢いよく飛び出した白濁液は上から降り注ぐおしっこの勢いに逆らって私の体を命中しました。小さく呻き声をあげた提督はあっさりと、しかし強く達してしまったのです。

 

「ハア……ハア……どうだ、これで分かったろ」

「はい、痛いほどよく分かりました」

 

 しかしそれが分かったと言うことは私にとってはこれからが本番と言えました。提督のカミングアウトを聞いてから今まで思い描いていたのがまさにこの瞬間です。

 

「提督にお願いしたいことがあります」

「お願い?今更秘密に追加条件とかなしだぞ」

 

 提督は露骨に表情を曇らせます。

 

「いえ、これはあくまで単なるお願いですから」

「分かった、聞くだけ聞こう」

 

 ついにこの時が来てしまいました。

 

「はっちゃんにも、おしっこかけて欲しいです」

「はあ?」

 

 気が触れたのかとでも言わんばかりの反応に心が乱されます。こんな欲望を知られた上で突き放されたら精神を保てそうにありませんから。でももはや立ち止まるわけにはいきません。

 

「だから、さっき提督にやったみたいなことをされたいんです」

「お前……なんか手酷く扱われたいとかそういう願望でもあるのか」

「はっちゃん、提督みたいな人を探してました」

「どういう意味だよ」

「はっちゃん、どうしようもないくらいのおしっこフェチなんです」

「………………」

 

 沈黙。言ってしまったとやってしまったが混在して心がぐちゃぐちゃになりそうでした。早鐘を打つ心臓は破裂してもおかしくない勢いです。

 あっけにとられた顔で私を見ていた提督は少し間を置いて喋り始めました。

 

「するとお前は変態性癖仲間が欲しかったわけか」

「そうです」

「相手が同じ趣味ならあけすけに話せると?」

「そうです」

「そんな奴がよく俺の事変態とか言ってくれたなあ!」

「だって変態だなんて私が一番分かってますから」

 

 後は野となれ山となれ。正直に答えることしかできません。

 

「そこまで言うなら、俺の小便如きでよければやってやる」

「ほ、本当ですか!」

「そんな嘘つくかよ」

 

 嗚呼、ついに叶う時が来たのです。他人の本当のおしっこを直に堪能できる時が!

 

「で。どこにかけて欲しいんだ?」

 

 私がマットの上に座り、提督がその私の前に立ち。準備を整えたところでさっきやったやり取りを踏まえて提督はニヤニヤしながら聞いてきました。この問に対する答えは初めから決まっていました。

 

「頭からお願いします」

「なんだかいけないことしてるみたいだな……」

 

 夢にまでみたプレイが目の前にあります。想像しただけで達してしまいそうなほど興奮した私は提督の前であることも忘れてついつい快感を求めて腟内をいじくってしまいます。

 

「おいこら、勃つと出辛いんだぞ」

「は、早く……先に指でいっちゃいそう」

 

 おしっこをしようとしている姿自体に興奮した私は指を止めることができず、かろうじて思いっきりイってしまわない程度に手加減するので手一杯でした。

 

「出るぞ、いいか」

「は、はい……」

 

 私にとって記念すべきその場面を目に焼き付けるべくオチンチンの先を凝視していると、僅かに間を置いて黄色い放物線は放たれました。スローモーションのようにすら見えたそれはしかし確実に私に迫り、最初に額にあたりその後は頭頂部に打ち付けました。

 その瞬間、体は電流が走ったかの如く腰が弓なりに曲がり快楽を受け止めようとしました。頭からしたたるおしっこは頭皮など問題にせずにそのまま脳に浸透して快楽中枢を直接刺激しているかのようでした。

 

 一つ大きな嬌声をあげた私は反りすぎた背中に耐えきれずに倒れ込み、背中と後頭部をしたたかに打ち付けます。しかしその程度で止まるはずがありません。跳ね上がった腰は次第に膝を折って浮き上がり、そのまま腟内を刺激する指を貪るように腰が止まりません。本来頭を目掛けて飛んできていたおしっこは倒れ込んだことで胸や顔にかかり始めます。そうすると今度はそれを口で受け止めて飲み込み、それでまた興奮が高まりました。提督の放尿が終わってしまうと体にかかった部分を手で救いとって舐めました。

 

「っ!邪魔をしないで……!」

 

 放尿が終わってなお自慰を続ける私に対し、提督は私の腕をとりそれを妨害してきます。

 

「邪魔?手伝ってやるって言ってるんだよ」

「あっ!?」

 

 私の痴態をみて痛々しいほどに硬くなってしまったオチンチンを私に挿入れてきました。指とは比べ物にならない太さのそれに、スイッチが入りっぱなしの私は簡単にイカされてしまいました。

 

「あんなエロいもん散々見せつけやがって……!」

「あうっ……ひゃあ!も、もっと……」

 

 腰がぶつかり合う音が響き渡る中、私は思わずおねだりしてしまうほど出来上がっていました。しかし提督の方はさほど余裕がないようで。

 

「やばい、イっちまう……」

 

 そのつぶやきを境に提督の腰は明らかにペースを落とします。

 

「あっ……だめですよ……もっと激しく、シて?」

「ううううう、くそがあ!」

 

 私の激が効いたのか、提督のペースは格段に上がりました。激しさを増したからか当たるところが変わってより感じてしまいました。いいところに当たる度にキュンと腟が締まり、提督のオチンチンを締め上げるのを感じます。しかし元々限界が近かったところをペースアップさせた上にそんなことをすれば当然すぐにその時はきてしまいました。

 

「ああ……出る!」

 

 そう言ってひとしきり射精し終えた提督は私の体の上に倒れ込んで来ました。

 

「……提督、ありがとうございました」

「え?」

「私のお願い聞いてくれて」

「あー」

 

 疲労困憊と言った様子の提督は私の言葉に曖昧に答えます。

 

「まあ、変態のよしみってことでな」

「そういうことでお願いします」

 

 そんな話をしながら半ば抱き合う形になっていた私たち。しかし流石に暑苦しくなってきました。

 

「あの、そろそろどいてください」

「すまない、今抜くから……」

 

 抜いた部分からは精液が溢れ出してきました。すると提督は人肌程度の温度のお湯でそれを洗い流して行きます。

 

「あの、相談があるんですが……」

「なんだ」

「はっちゃんと提督、二人ともお互いの性癖をしってるわけじゃないですか」

 

 もちろん私にこの一回限りにするつもりはありません。秘密を共有しそれをさらけ出しあえる相手が欲しかったのですから。

 

「だから、これからもお互いのやってみたいことを叶えあう関係になれたらなって……」

「本当か?俺としちゃ願ったり叶ったりだが」

「私だって願ったり叶ったりですよ」

 

 この時はまだ知りませんでした。提督の性癖が多岐に渡ることを。そしてこの提案を拡大解釈してそれに付き合わされることも。

 精液を洗い流すついでに全身を洗った私たちは風呂を出て居間で冷たいラムネを飲み干していました。すると古びた柱時計が毎時零分を知らせる音を、四回鳴らしました。

 

「やっべ、もうこんな時間だったか。さっさと帰らんと朝帰りバレバレだぞ」

 

 追い出されるように提督の私室を出た私は薄暗い廊下をできるだけ急いで帰りました。この時私は失念していました。姉妹たちにどう言い訳すべきか考えることを。

 

「か、帰ってきわ!」

 

 私が潜水艦寮の扉を開くと予想に反して全員ばっちり起きていました。どうやらあの後落ち着かず、みんな眠りが浅かったようです。

 

「あー、こりゃ完全にヤられちまったのね」

「こ、こら!……大丈夫?なんともない?」

 

 下世話極まりないイクとは対照的にイムヤは私の身を案じてくれます。私の肩を掴み真っ直ぐ目を見据えてくるその姿に私のみならず姉妹たちも何も言えずにいました。ここは私が口を開くしかなさそうです。

 

「うん。大丈夫……」

「ほんとよね?私たちだけは何があってもあなたの味方だから、何かあったなら話していいのよ?」

 

 ここで疑われて何かがあれば、私は提督との約束を反故にしたも同然です。疑われないようにしなければいけません。

 

「あの、その……嬉しかったから……」

「そ、それって……」

 

 その後、私は姉妹たちに大変よく弄られました。はっきり言ってとんでもない失言でした。言い訳をその場で考えたけっかしどろもどろになってしまったのもそれに輪をかけ、完全に恥じらう乙女みたいな感じになってしまったのもいけませんでした。

 

*****

 

 そんなこんなで私たちの関係は今に至ります。それから私は連絡にしても接触にしても都合のいい秘書艦の役目をほぼ専任されることになります。そして、数々の行為を通じて提督という人間のひととなりを知ってしまうことになるのです。

 

「あ、そうだ……」

「どうしたはっちゃん」

 

 そういえば、提督は何故私に手を出したんでしょう?実は意外と元々私が好きだったとか、あるのかなぁ。

 

「はっちゃんと提督がこうなった、最初の日のこと覚えてます?」

「忘れるわけないだろ」

「提督、普段はどれだけアプローチされてもなびかないくせに、なんであの時は手を出したんですか?」

「そりゃ、遅れてすいませんって入ってきた女がめかしこんできてて、俺と会う時だけちがう髪形なんだって言われた日にはいけそうな気がするだろ」

 

 なるほど、原因は身内にありました。それ全て私の意図じゃないんですよね。でも、この場合怒るべきなのか礼を言うべきなのか分かりません。

 

「それなのに、寝込みを襲うような真似を?」

「それはお前が勝手にダウンしたのが悪い。そんなことよりもうすぐ夕食だぞ」

 

 私だってあんなに早く回るとは思っても見ませんでした。それに、たとえ私が酒に弱すぎるのだとしても普通はそこに手を出したりしません。だから、私は今でも疑っています。あの時私は一服盛られたのだと。提督ならそういう性癖を隠し持っててもおかしくないですから。

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