※この作品はR-18です。

クロスアンジュ-青年から少女に転生した者-(完)   作:森島響

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第26.5話『ナオミ』

(謎の空間にいたミナ。誰かが目の前に立っているが姿がよく見えない)

 

ミナ『…う…ここは…どこ…?』

 

ミナ『…私は確か、エンブリヲ様の屋敷の寝室で寝ていたはず…』

 

??『目が覚めたみたいだね』

 

ミナ『!? だ、誰だお前は!?』

 

??『やだなぁ。 誰も何も、それは貴女が一番知っているはずだけど』

 

ミナ『…?』

 

??『…う~ん、どうして分からないかなぁ』

 

??『じゃあ、こう言えば分かる? “貴女はかつての私”』

 

ミナ『かつての…私?』

 

ミナ『…!!』

 

(謎の人物、少しずつ近付いて来て姿を現す)

 

ナオミ『初めまして…だったね。 私はナオミ。 エンブリヲから話は聞いてると思うけど』

 

ミナ『…な、何でお前が…お前は確か、別世界で…』

 

ナオミ『そうだね。 私は確かに死んだ。 だけど、今は貴女の心の中に魂として存在している』

 

ナオミ『そう…ここは…貴女の精神世界』

 

ナオミ『時々私が貴女を呼び寄せていたんだけど、貴女、全然合図に気付いてくれてなくて』

 

ナオミ『仕方ないから、無理矢理私がこの空間の中に引っ張ってきちゃった』

 

ミナ『合図…だと?』

 

ナオミ『またまたぁ。 時々、アンジュの動きに合わせるように、貴女の身体も勝手に動いたことがあったでしょ? あれ、実は私が貴女を動かしていたんだ』

 

ミナ『…私が…お前に…?』

 

ナオミ『さて。 ここからが本題。 今から貴女の洗脳を解いてあげる』

 

ミナ『なっ!?』

 

ナオミ『そんなことできるわけない…って顔してるね。』

 

ナオミ『でも…貴女には早く洗脳から目覚めてもらわないといけない。 かつての私と同じ目に遭ってほしくないし』

 

ミナ『…同じ目…?』

 

ナオミ『そう…。 私も…。 エンブリヲの計画に加担していたことがあったから』

 

ミナ『!?』

 

ナオミ『ただ、貴女と異なる点は、私の場合は、貴女みたいにいつの間にか洗脳の催眠暗示をかけられていたわけじゃなくて…。 自分の意思でエンブリヲの計画に協力してあげていたんだけど』

 

ナオミ『さあ、時間がない。 貴女の心は私の魂とリンクしている』

 

ナオミ『今から、私が体験した出来事を全部貴女に話せば、貴女の強力な洗脳は自動的に解除される仕組みになってる。 さあ、覚悟はいい?』

 

(ミナが自身の心の中でナオミと対面していた頃…)

 

(またもやエンブリヲと色々一悶着あり、エンブリヲの屋敷の大広間にて、エンブリヲの調律の能力で、50倍の快楽を与えられ、何度も自慰行為を繰り返し、全裸で尽き果てていたアンジュ)

 

サリア「無様ね」

 

アンジュ「…サリア…」

 

(大広間に入って来たサリアに気付くアンジュ)

 

サリア「私にはエンブリヲ様しかいない…これ以上、私から奪わないで」

 

(そう言われ、起き上がるアンジュ)

 

サリア「…出て行きなさい。 エンブリヲ様が戻ってくる前に」

 

(同じ頃、牢屋に監禁されていたリィザを救出していたモモカ)

 

リィザ「…何の真似…?」

 

モモカ「何もする気などありません。 ただ…アンジュリーゼ様に謝ってください、それまでは絶対に死んではダメです」

 

リィザ「…」

 

(その頃、ジルと色々一悶着起こした後のアウローラ艦内。ジル、かつての自分とエンブリヲとの関係をヒルダ達に説明している。アンジュと離ればなれになったタスクとヴィヴィアンはアウローラの独房にいたのを救出され、ヒルダ達と一緒にいる)

 

ジル「私はエンブリヲの人形だった…。 全てを奪われたんだ。 誇りも使命も純潔も…」

 

ジル「全部私のせいさ。 リベルタスの失敗も、仲間の死も」

 

ジル「私に出来る弔いは一つ、エンブリヲを殺す」

 

マギー「アンタ、まだそんなことを…!」

 

ジャスミン「…アンタをボスにはしておけない、指揮権を剥奪する」

 

ジル「構わない…」

 

ジル「…ヒルダ、代わって指揮を執れ。 お前なら間違ったりしないだろう」

 

ヒルダ「…イエス・マム!」

 

(場面は再びミナサイドに戻り…)

 

ミナ『…ううっ…』

 

(ナオミが今までの世界線で体験した出来事を聞かされ、洗脳が解けかかって頭を抱えているミナ)

 

ナオミ『…どうやら…無事に洗脳が解けそうだね。 確証はなかったんだけど…』

 

ナオミ『実は、何度も世界線が別のルートに移る時、記憶がリセットされるという共通点を見つけて…』

 

ナオミ『洗脳解除の方法に、そのリセットされた大量の記憶を復元して、一気に強力な催眠をかけられた者の思考に流し込むというのを見つけたの』

 

ミナ『…ぐ…が…あああっ…!』

 

ナオミ『…どうやら時間みたい。 私はこれで完全に消えるけど…。 この先、この世界の未来をどうしたいかは貴女次第。 でも…これだけは約束して』

 

ミナ『ぐあああっ…』

 

ナオミ『…全ての戦いが終わったら…。 私のライダースーツを貴女の手で弔ってほしいんだ。 処分の方法は貴女に任せるよ』

 

ミナ『あああああああっ!!!』

 

(ドサッ…)

 

(洗脳が完全に解けて、発狂して倒れるミナ)

 

ナオミ『…洗脳が解けたみたいだね』

 

ナオミ『…これで完全に成仏できる…』

 

ナオミ(アンジュ…この世界の貴女は私のことを知らないだろうけど…)

 

ナオミ(私…貴女と一緒に戦えて、楽しかったよ…)

 

ナオミ(…この子のこと…よろしくね…)

 

(心の中でそう思いつつ涙を流しているナオミ。完全に天国に成仏していった)

 

(ナオミが成仏したことで、元のエンブリヲの屋敷の寝室に戻って来ていたミナ。洗脳は完全に解けている)

 

ミナ「…う…」

 

(意識を取り戻し、起き上がるミナ)

 

ミナ「…ナオミさん…約束は必ず守るよ」

 

 洗脳が完全に解けた私は、天国に成仏していったナオミさんにそう誓い、アンジュと合流するため、アンジュの元に急いだ。

 

(その頃…ミスルギ皇国上空)

 

(シンギュラーゲージの向こうから、見覚えのある機体が姿を現していた)

 

サラ「借りを返しに来ましたよ、アンジュ」

 

(モモカに救出され、エンブリヲの屋敷別室の監視モニターにてサラの焔龍號がやって来たのを確認するリィザ)

 

リィザ「…サラマンディーネ様…」

 

To be continue…。

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