クロスアンジュ-青年から少女に転生した者-(完) 作:森島響
では、最後までお読みください。
(アンジュが髪を断髪して、決意を新たにしていた頃)
まただ。また、アンジュさんの動きに合わせて私の身体が勝手に動いた。しかも、これで3回目の出来事だ。
私は、前回の3度目のドラゴン討伐任務中にお漏らししてしまったライダースーツの洗濯をしながら、物思いに耽っていた。
ミナ「はぁ…それにしても、任務中に恐怖でお漏らししちゃうなんて、情けないなぁ…」
そう呟いていたら、突然サリアさんがやって来た。
サリア「あら? 貴女も洗濯? 奇遇ね、私もなの」
ミナ「はい。 実は、前回の任務で…お漏らししてしまって…///」
サリア「え!?」
サリア「…む、無理もないわよ。 私も初めて任務に出たときは同じ目に遭ったから…」
ミナ「そ、そうなんですか」
サリア「それより…。 貴女、こないだまでオドオドしていたけど、いつの間にか言葉遣いがマシになってきたわね。 少しここの生活にも慣れてきたのかしら」
ミナ「え? そうですか? とにかく、生きるのに必死で、全く気にも留めてなかったので…」
サリアさんに、いつの間にかオドオドしていた口調がすっかりマシになったことを褒められて、私は前向きになった。それと、こんなにサリアさんと喋ったの今回が初めてでもあった。
サリア「それと。 私のこともそうだけど」
サリア「これから先は私達のこと、呼び捨てで呼んでも大丈夫よ。 というより、ここのみんな基本呼び捨てで呼び合ってるから」
ミナ「分かりました」
サリア「あと…。 その敬語もそろそろ卒業しましょ? 疲れるでしょ?」
ミナ「え…? で、でも…」
サリア「さ、恥ずかしがらないで勇気を出して」
ミナ「じゃ、じゃあ…分かったわ、サリア」
サリア「え、ええ。 な、何か、私から言い出しておいて、いざ呼び捨てで名前呼ばれると恥ずかしいわね…」
ミナ「そ、そうだね。 あ、あはは…」
サリアに、これからは呼び捨てで呼び合うこと。敬語を止めることを言われ、いざその通りにしたら、お互い恥ずかしさで頬を染めてしまった。
サリア「そういえば。 貴女、確かマナが使えてノーマじゃないのよね?」
ミナ「うん。 マギーさんの診察ではそうなってるけど、未だに使えるか分かってなくて」
サリア「そう…」
サリア「まぁ、仮にノーマじゃなくたって、逆に、本当はそれは偽りでやはりノーマだったとしても、私達第一中隊メンバーは誰も貴女を迫害しないから安心して大丈夫よ」
ミナ「ありがとう…。 そう言ってくれると安心した」
そうだ。この世界に来てから、もう数日経っているが、未だに使えるはずのマナを使ったことがなかった。
というより、使うにしても、どう使えばいいのか理解できていなかったから使っていなかったのが正解だった。
―――――洗濯終了後―――――
(椅子に腰かけて会話を弾ませるミナとサリア)
サリア「…ねぇ」
ミナ「ん?」
サリア「私の趣味のことなんだけど…」
ミナ「うん」
サリア「読書と…もう一つあるんだけど」
ミナ「何?」
サリア「…わ、笑わないで聞いてくれる…?」
ミナ「うん。 誰にも決して言わないから安心して」
サリア「ありがと…。 じゃ、じゃあ…私…コスプレが好きなの」
ミナ「えっ!?」
サリア「へ…変かしら…? プリティ・リリアンっていう魔法少女物が元ネタなんだけど…」
ミナ「全然変じゃないよ。 女の子なんだから、私はそういうの可愛らしくて好きだよ」
サリア「そ、そうかな…///」
サリア「でね…ジャスミンモールの試着室に隠れて、密かにコスプレしてプリティ・サリアンってモノマネしてるんだけど…」
ミナ「ジャスミンもそれ知ってるの?」
サリア「ま、まぁ…というより、試着用の衣装はジャスミンにお願いしてあるから…」
意外だった。サリアって、優等生っぽいイメージがあったから、まさかコスプレの趣味があったなんて…。
まぁ、私もこないだまで男だった頃は女装とか隠れた趣味があったんだから、お互い様だし、別にバカにする気など全くなかった。
サリア「ねぇ…今度良かったら、私と一緒にコスプレごっこしない…?」
サリア「み、ミナがよかったらだけど…///」
ミナ「え? わ、私はいいけど…じゃ、じゃあ…私の部屋、私一人しか使ってないからそこで」
サリア「い、いいの? 嬉しい! 約束よ」
ミナ「うん」
私は、今度、私の部屋でサリアと一緒にコスプレごっこをする約束を交わした。そのときだった。
(サリア、ミナの唇に突然キスをしてくる)
(バッ!)(突然の出来事に頬を染めて、唇を押さえながらサリアから離れるミナ)
ミナ「さ、サリア!? な…何を…///」
サリア「ご、ごめん! な、何か私…胸がドキドキしちゃって…///」
ミナ「えっ? そ、それって…///」
サリア「……ご、ごめんね! わ、私用事思い出しちゃった!じゃ、こ、この辺で///」
(洗濯場から立ち去るサリア)
―――――その日の夜―――――
ミナ「はぁ…びっくりしたなぁ…」
ミナ「……サリアって、もしかして私のこと…」
ミナ「そんなことないよね、あ、あはは…」
いきなり唇を交わしてきたサリアの突然の行動に、心臓をドキドキさせながら、サリアはもしかして私のことが好きになったのでは…?という疑問を私は抱えていた…。
それにしても、アンジュは今頃何してるんだろう…?
To be continue…。