唇を離し、ぐっしょりと濡れた結衣のパジャマの股間部分に視線をやる。
それに気づいた結衣は足を閉じようとするが、生憎と俺の足が邪魔をしているため、それが出来ないでもじもじしている。
「ひ、ひっく……ぐしゅっ……あ、あのね、ひっきぃ、あのねっ……?」
結衣が、朱に染まり、のぼせたような顔のままに嗚咽を漏らす。
必死になにかを伝えようとしているんだろうが、嗚咽が邪魔をして喋れないらしい。
……大丈夫だぞ結衣。お前は俺が守るから。
お前が涙を流すなら、俺はお前に幸せを。
「………《じー》」
「ひ、ひっきぃ……?」
「結衣」
「ふえ……う、うん……?」
「…………脱がすぞ?」
「ひぃっ!? ひゃっ……らめっ、まだ、ひょっろまっへ! や、やぁあぁあ……っ!!」
あそこに指を埋めた時の反応が一番強かった。
つまりはそこに幸福の近道が。
恥ずかしいだろうが今は我慢してほしい。
誰かが言った。永遠の絶頂であり続けることは素晴らしい、的なことを。
誰かの夢にさえなるほどのものだ。きっと素晴らしいのだろう。
ならば幸福の先、多幸の絶頂にあり続けるのはもっともっと素晴らしいことだろう。
俺は、力が上手く入れられずもぞもぞと抵抗する結衣の足から、ずるっ、「ひゃあっ!?」ずるりと、「や、やぁああっ……!!」……パジャマを抜き取った。
「───」
途端、むわりと上がる女性の香りと、ぬちゃりと糸を引くパジャマ。
下着はつけてない、とママさんが言っていたが…………がつん、と……脳髄を殴られたかのような刺激が走り、一瞬意識を黒いなにかに奪われそうになる。
顔を両手で覆って丸まってしまった結衣を前に、そんなものに飲まれるわけにはいかない。
「………」
脱がしたなら、自分も、だろうか。
むしろ苦しくて仕方ないから、スパッと羞恥心を横に置き、下の寝巻きを脱ぎ、
「……? ひ、ひっきぃ……?」
次いで、トランクスも脱いだ。
「───……エ?」
で、そんな窮屈さからマイサンが解放され、ぼるんと揺れた瞬間を……顔を覆った片手と指の隙間から見た結衣が、目を見開いて固まった。
「え、や、え? わっ……あわっ、これっ、ひっき……ハワワワワワワ!!?」
物凄い混乱模様が、見下ろす先で展開されていた。
俺の視線など気にもせず、片腕で隠されていた胸が露になっても気にもせず、顔を驚くほど真っ赤にして、目を渦巻き状にしてハワワワワと……それこそ目を回していた。
いや……うん、まあ、そら驚くわな。俺も見て驚いてる。
普段の何倍ですかこれ。プロボッチャーである八幡さんですが、勃起したこともないわけじゃない。ないけど、ここまでギンギンというか……腹に当たるほど反り勃っているのは初めて見る。いや、反り勃つだけじゃなくて、大きさもだよ。なにこれ。
今までこんなことになったことなんて
「《さわり》きゃうぅううんっ!?」
「ひゃわぁっ!? ご、ごめんねひっきぃ!」
───うえっ!? なに今の声! え!? 俺が出したの!?
つかこの娘ったらなんでいきなり人のお竿様を触ってきてるの!? ……あ、俺勝手に乳首に吸い付いてました。ごめんなさい。
「い、いや……俺もいろいろやっちまったし……悪い、へんな声出た」
「う、うん……びっふり……ん、んんっ! びっくり、した……えへへ」
まだ上手く呂律が回らないのか、舌足らずな声で言う結衣。……可愛い。
けれどそんな気だるさよりも好奇心が勝っているのか、そろりと手を伸ばして、男根に触ろうとしてくる。
「んと……触っても、へーき?」
「お、おう……言えた義理じゃないが、ゆっくり頼む。なんかいつもと違って痛いくらい張ってるんだ」
「え……ヒッキーも?」
「へ? 俺……“も”?」
「ぅぁう……え、えと…………なんかね、体がね……すごく敏感になってるの……。ヒッキーにちょっと触られただけで気持ちよくて、一人でシてる時と全然ちが───ふわぁっ!? うひゃああわわわなんでもないなんでもないヨ!?」
「お、おう……? …………おお」
一人でシてる。なるほど。結衣は俺なんかよりよほどに大人であったか。
……ふむ、ほほう……なるほど確かに、天使である前に女性であったな。いや俺が勝手に神聖視っつーか天使視してるだけなんだが。
つーか早速つんつんされてるんだが。やめて? なんか腰周りがもんのすげーぞわぞわして気持ち悪いから。
「うわ、うわ……なにこれすっご……え? 男の人のソレって、なんか真っ黒い棒みたいなのじゃないの?」
「なんの規制効果だそれは」
「え、じゃあなんかモザイクっぽい?」
「……結衣。現実にモザイク処理なんてないだぞ……?」
「なんかすっごくやさしくバカにされた!?《なでなで》ふぁあぅんっ!!」
「おぅっ!?」
頭を撫でてやるだけでも相当な刺激らしい。
アホっぽい空気が流れたのに、それだけで一気にアダルティーな空気になった。
「う、うー……ひっきぃばっか、るるい……んくっ、ずるい……! あたしだって……!」
結衣の手が伸びる。途端、あの刺激が襲ってくることを想像したら、腰が勝手に逃げた。
「……ひっきぃ?」
「あ、いや、これはその。お、俺はいいから結衣を……な?」
「あ、あたしはもういいよ! これ以上されたらどうなっちゃうか解らなっ……あ、や、と、とにかくっ! 次はヒッキーの番!」
「いや、俺の番っつったって……なにすんの?」
「え? えと、それはー……そのー……《ちらちら》」
「………」
肉の棒に視線がちらちら。
……これをどうにかするんだろうか。
勉強ばっかの頭でっかちのくせに、そういうこと知らないからこういう時に困る。
馬鹿な友人とかが居れば、そういうシモっぽいことも自然と学んだんだろうけどなぁ。
知らなかったなぁ……無駄な知識なんてないんだなぁ。
だってさ、努力してる間なんて、俺なんかが女と付き合うとか絶対にないって思ってたし、だからデートスポットとかも知らんし女性との付き合い方もからっきし。ましてやその先の子供の作り方なんてものは空白の二文字でカタが付くレベル。
噂のソロプレイも知らんし、なんならそのー……精通? とかいうのもまだなのでは?
精通ってアレよね? こう、初めて精液を出す、ってアレ。
うん、まだデスヨ? ストレスとかなにやらが積み重なったのが原因かどうか知らんけど、出たことない。だだ大丈夫だって、俺が異常だとか病気ってわけじゃないし? なんかアレだし? 高校で初めてなるヤツも居るとか書いてあったし? ……調べたのかよ。調べたよ。
大体は自慰行為で精通するらしいが、そうでない人は刺激に弱くなっているところにエロスな夢を見て、夢精で精通を経験するそうだ。あ? 俺? あんな心境生活の中で、エロい夢なんざ見るかよ。
「……つまりなに? 俺って《とんっ……》おう?」
思考中、急にとんと押され、尻餅をついた。
膝で立って考え事をしていたこともあって、あっさりと。
そんなところへ、今度は結衣がのしかかってくる。こう、押し倒す感じに。
「お、おい、結衣?」
「えへへぇ~……とにかく。今度はあたしがするからね?」
「え? いやあのお断りを《んちゅっ》んむっ!?」
無駄でした。
早速口を塞がれて体重をかけられた俺は、立てていた腕もあっさりと曲げ、押されるままに組み敷かれてしまった。
押し退けようとするも、欲望に負けそうだった時に俺がしたように、両手を押さえられてしまう。
しかし、日々鍛えている俺と、疲れている結衣とでは力の差が───
「───」
───差が……。
「………」
あらやだ。目の前に大きな果実がぶら下がってらっしゃる。
「んふふー! これからたっぷり反撃《かぷり》んひゃぁあああんっ!!?」
たっぷりとしたかったらしい反撃は、たぷりと実った果実を唇で銜えることで幕を閉じた。
いや、反則でしょ、なにこれ。垂れ下がるって嫌な表現かもだけど、美しき実りはそこにありました。
急な刺激に弱まった握力から腕を逃がし、伸ばした先にはふるりと震える二つの果実。
支えるように下から触れると、むちっとした弾力、重さ、柔らかさが手に伝わり、なんとも言えない喜びを胸に届けてくれた。
やわやわと揉むたびに、「んっ、んんっ」と返ってくる弾む反応がたまらない。
これは、困った。いろいろとまずい。
自分の中で、“男”がようやく目を覚ました───そんななにかを感じた。
「やっ、やぅっ! ひっき、ぃいっ……ずるいぃいっ……んぁっ! あっ、あぅんっ!」
ずるくなどありません。むしろ私はあなたを幸せにしたいのです。
男よ、等しく紳士であれ。女性を幸せに導くこと……それ即ち男の喜び。
乳首を吸い、舌で転がし、時に軽く噛み、舌先でちるちると突起の先を浅く刺激し、反対側の突起は人差し指と親指でくりくりとこねくり、他三本と手の平ではフニュヘニョと乳房を揉みしだいてゆく。ふと思い立ち、舌を伸ばし、上の歯で舌の上にある唾液をぞりぞりと落とし、水分の無くなったざらつく舌で結衣の突起をぞるりと撫でてみた。
「ひぃぅっ!? やっ! あぅうううっ!!」
瞬間、びくんびくんと跳ねる身体が力を無くし、立てていた腕が支えきれなくなり、肘で支えるほどになると、持ち上げていた首もシーツの上に落ち着くどころか、逆に胸を顔面に押し付けられる形になる。
それでも構わず潰れてカタチを変えた乳房の先、その突起を舐め転がしていると、切ない声を出した結衣が俺の頭を抱き締めてくる。どころかもっともっとと言わんばかりに胸を押し付けてきて、結衣の身体ががくがくと震えてゆく。
幸福の爆発が近いと理解するも、今度はこちらの呼吸が完全に殺されていることに気づき、天国と地獄を味わうことに。
「ひっきぃ、ひっきっ───《じゅりゅうっ!》ひくっ!? や、やぁあっ! ひ、っく、ぃ、あぁあーーーーーっ!!」
苦しくて軽くもがき、立てた膝が、無防備な彼女の秘裂を擦った。
途端に声を張り上げ、抱き締める力を最大まで引き上げた彼女は身体を何度も何度も痙攣させ、やがて脱力し、虚ろな目で俺の上に倒れた。
涙をぽろぽろとこぼし、小さく開かれた口からは唾液がこぼれ、体がびくんと跳ねるたび、あ~、あ~……とうめき声のようなものを放っている。
「……う? うあ……」
そんな彼女を胸に乗せたままだった俺は、突然の下半身への刺激に身体を震わせた。
結衣の秘裂が丁度俺の肉棒と密着し、そこからこぼれる粘性のなにかが、俺の肉棒をぬらぬらと濡らし、結衣がぴくんぴくんと震えるたび、肉棒を刺激するのだ。
こんなものは知らない。突然の未知の感触に怯えが勝り、結衣の下から逃げようとするのだが、
「ひう……ん……! ん、ぁぅ……、……ひっきぃ……ひっきぃいい……!!」
「え、ゆ、ゆい《ちゅりゅるるるる!》んむぅううう!?」
突然動き出した結衣に、唇と舌を奪われた。
舌が口内で動き回り、舌をつつかれたと思った瞬間には吸い上げられ、れるれるとしゃぶられてゆく。
そのぞくぞくとした感覚に一気に頭が真っ白になり、“幸福”が爆発するあの感覚が目前までくるのを感じた。
「ぷあっ……は、はぁ、はぁ……! ひ、ひっきぃのっ……んくっ! ひっき、ひっきぃ、のっ……んっ、んんっ……! ばかっ、ばかぁ……! あ、あらひ、もう、いいっへ……んんぅっ……いっへる、ろにっ……!」
口を離した結衣は、未だぴくぴくと震えている。
どうやらその反撃のためだけに力を振り絞ったようで、抗う力も無くしたかのように、目を閉じてびくんびくんと震えていた。
「い、いや、疲れたろ? 一度休憩した方が───」
「らめらしっ! つ、つぎは、あらひがっ……んひっ、んんぅっ……」
って言っても、体が跳ねまくってて集中できてないじゃん……俺の所為でした。
それでもシーツに手をついて、力を込めて身体を持ち上げる結衣。
その下からずるずると身体を逃がしていたその時、やはり力尽きたのか、結衣が倒れる。
「! 結衣っ!」
咄嗟に手を伸ばし、肩を支える……が。OH。
「ふえっ……───あ」
力尽き、ぼーっとしている結衣の目の前に、身体を逃がした分だけ逃がされていたAIBO、もとい肉棒、もとい……ジュニア? ……ジュニア。
あ、やばい。そう思った時には結衣の手が伸びてて、咄嗟に手でガード……したら結衣がこのまま倒れるし! 肉棒にヘッドバッドコースとか嬉しくない!
そんな心配なんて知らずに、とうとう結衣の指が俺の男根に触れる。
それだけで頭にズガンとしたなにかが走り、腰にぞわあっとした気持ち悪さが集まる。
だめだ、これ、集めすぎたらだめなやつだ、と、明らかに尿意とは違うそれを必死で抑えにかかる。
だってのにこの娘ったら虚ろだった瞳をだんだんと好奇心に輝かせていって、終いには俺の手から逃れて、俺の股座の前に肘をついて、つんつんくにくにと弄くりだす始末───!!
「うぁっ! や、やめろ結衣っ! やめっ! きき汚いだろ、そんなとこっ!」
「え~……? えへへぇ、ヒッキーにぃ、汚いところなんてぇ……ないよぉ~……?」
「え、あの、ゆゆ結衣、さん? 結衣さん!?」
なにかヤバイ。とにかくヤバイ。
結衣が、うっとりした顔のままにすんすんと肉棒の匂い、えと、まあその、男の香り? を嗅いで、なんか俺の知らない顔になってらっしゃる。なんなら“顔”じゃなくて、大人っぽく“貌”って書いてもいいくらい大人っぽいっつか妖艶っつーか……なにこれやばい!
頭の中がぐるぐると混乱している中でも、結衣はきらきら輝く好奇心いっぱいの瞳で、にゅちにゅちと男根をいじってくる。やめろと言っても聞いてくれない。玩具に夢中な子供のようだ。
「んんぅ……ひっきぃのにおい……ひっきぃ、ひっきぃいい……♪」
「お、おい、ちょ、しっかりしろ! 気を確かに持て! 明らかにおかし《ちゅっ》ふぐぅううっ!?」
指で男根を弄くっていた結衣が、その先っちょ……亀頭、だったか? に、キスをした。
それだけで跳ねる腰に、俺の方こそが驚いた。
な、なに? なにが起こった? え? なんだ今の。
「わぁ……ひっきぃ、なにがなんだかって……顔してる…………えへへ、かわいい……♪」
「え、え? ゆ、い? 今の……」
「……いいよね? 何度もイかされちゃったんだし……仕返し、しちゃうね?」
「───」
あ、これやばい。犬モードだ。
ぞっとした。待て、と言って手を伸ばし、肩を掴もうとした時には強烈な快感がびりりと腰に走り、手は止まって体は跳ねてしまった。
(な……なん、……!?)
未知の感覚に歯を食い縛って堪えるしかなく。ちかちかと点滅する視界の先に俺のモノを……あろうことか胸で包む結衣が……!
や、やめろ、そんなの汚いだろ、お前の綺麗な身体が汚れる。
そう言いたいのに、力を緩めれば何かが自分の中からこぼれてしまいそうで、ずきんずきんと痛む自分の肉棒から意識を離すことが出来ない。
「う、わ……! 包みきれないくらいおっきいなんて……!」
たぷりと俺の股座の上で形を変えた結衣の胸の間から、俺の肉棒が顔を出している。
それが実に驚きのようで、結衣はふわぁあ……と声を漏らしながら、なにを思ったのか俯き、それをペロリと舐め始めた。
「ぐっ! ちょっ……ゆっ、結衣っ! ぐっ! きた、ないっ! ってっ……! いって! ひぃぐっ!」
「んっ……ちるっ……汚くなんかないって……ちゅっ……言ったよ……?」
肉棒の鈴口がチロチロと弄くられ、間を割るように舌が侵入してこようとする。
もちろんそんなことは出来ないのだが、たったそれだけで気持ちの悪いなにかがぞわぞわと下半身を襲う。
「ふっ、うっ、あぅうっ……! ゆ、いっ……やめっ……!」
「……《きゅんっ……》……う、うう……なにこれ、ずるい……。ひっきぃ、かわいすぎて、あたし……もう……」
「え、え……? ゆい……?」
視界がちかちかする。きちんと結衣の顔を見たいのに、もう、なにがなんだか解らなくて───
「ごめんねヒッキー。ちょっといじわるしちゃう」
「え……《にゅじゅぅうっ!!》くあぁあああああああっ!!?」
感じたことのない温かさとぬるぬる感、そして柔らかさがぐにぐにと襲い掛かってくる。
なにが、なんて目の前で起きている通りだ。
汗に塗れ、体重でたゆんと潰れた胸で竿が挟まれ、その先の亀頭が、勢いよく俯いた結衣の口に……飲み込まれた。
しかも飲み込まれるだけじゃなくて、舌でねるりと舐め上げられ、口から垂れた唾液が竿を伝い、胸の摩擦をぬるぬるにして、余計に肉棒を刺激して……。
「いっ! っ! な、なんっ! だよ、こっ! れっ! しらっ、しらなひぃぅっ!? こんな、のっ! しらっ、ぁぅうっ! しらなっ……!」
じゅぷじゅぷと唾液と空気が混ざるような音が、結衣の口からこぼれる。
俺の汚いところと結衣の綺麗なところが鳴らしているのだと思うと、申し訳ない気持ちと一緒に黒いなにかがぞわりと浮かぶ。
なにより自分の意思に反して身体が跳ねて、怖いや不安どころじゃなく、次第になにも考えられなくなってくる。
「んっ、んっ……じゅぽっ、んぷっ……ぷふっ……はぁ、ど、どうかな、ヒッキー……初めてだけど、上手くできてる……かなっ……はぁっ……! ど、どうにかして、ひっきぃを……よろこばせたくて、あたし、あたしっ……!」
身体が震える。結衣が俺のために、こんな恥ずかしいことを。
ああ……自分は思われている。大切にされている。
そう考えるだけで、下半身を襲う不快感が、じわりといつかの幸福感に変わるのを感じた。
「ヒッキー……ごめんね、怖いよね。知らないなにかに襲われるのって、怖いよね」
「う、うぅ、う、うー……!」
ぞわぞわと奇妙な痺れが腰から足に流れてゆく。
話している間も結衣は胸で肉棒を刺激するのをやめてくれない。
腰が勝手にがくがくと動き出し、なにか解らないけど、やばい、まずい、なにかが爆発する、と思った時。
「全部受け止めるから。怖がらないで、ヒッキー」
その言葉の直後、結衣が勢いよく俯き、その体勢から出来る限界まで、肉棒を口に飲み込み、じゅるぅと吸い上げた。
それで、限界だった。
「ッ───!! あ、あがっ……!? あ、あっ! うぐぁああああああっ!!!」
「んんっ!? んぶぐっ! んんーーーーっ!!」
ごびゅるっ! びゅっ! びゅるっ! びゅるる、びしゅっ、びびゅっ、びゅーーーっ! ビューーーッ!!
音にすればそんな勢いだと感じるものが、俺の肉棒の先端から放たれた。
けれどそれは空気に触れることなく、俺の竿を銜え込んだ結衣の口内へ、どくんどくんと放たれていっている。
「ゆ、ゆいっ!? ごめっ、ごめ、んっ……! お、おれっ……くぅっ! な、んっ……て、ことっ……!」
下から出るそれを、俺は尿しか知らない。某藤巻十三だって寝ながら出るもんだろうし、だからきっと、それを結衣の口に出してしまったんだと想像したら、一気に自分の中の熱が……下がってくれない。逆に熱い。どくんどくんと心臓がうるさいくらいに高鳴って、蓋になっていたなにかが外に出てしまった所為で、身体全体が言うことを聞いてくれなくなったような───
「ん、んくっ……ぷふっ! ん、んー、んー……! んくっ、ん、くっ……こく、こくっ……」
「……? ───!? な、なにやってんだ結衣! 吐き出せ! なんで飲───!?」
こく、ん。と……俺が言い終える前に、俺から放たれたなにかを飲んでしまったようで、次いで言おうとした言葉は急激な陰茎への吸い出し攻撃で黙らされてしまった。
ちゅうう、じゅるじゅると、竿の中に残っているなにかまで吸い上げられ、それが刺激になりすぎて、再び肉棒から“尿?”が出てしまい、ヘンな声が喉の奥から放たれる。
「か、っはっ……! あ、あぐぅうぅっ……! う、っ……はっ、はっ……!!」
持ち上げていた上半身が、ぽすんとベッドに沈む。視界を腕で覆って、動きたくなくなるほどの痺れと……快感、というものに襲われて、体が勝手にびくびく動くのを感じる。
……これを、結衣は感じていたのか。これは、確かに怖い。幸福の爆発とはどこか違った、自分の中からなにかが無くなる感覚が、下腹部を襲っている。
身体ががくがくと震える俺を余所に、結衣はちゅぽんと肉棒から口を離し、口の端から粘性を持つ透明のなにかが垂れているのを構わずこく、こくりと喉を鳴らした。そうしてから端を垂れるなにかを拭うと、軽く首を傾げる。
「んっ……く、ん……はぁ……! えへへ、飲んじゃった……! はぁ、はぁっ……でも、あれ……? 真っ白って聞いてたのに、全然透明だ。ちょびっとだけねばねばしてるけど……全然飲めたし、そこまで苦くも……ヒッキー? シたことないとか言って、もしかして直前で一人でシたりした……?」
「……? ふえ……? ら、らり……なに……? ひとり……? わ、わからな……」
「───《きゅぅううん……っ》……わ、わぁ、わぁ……! ひっきぃ、ひっきぃ、顔見せて? ね、ね?」
「な、なんらよ……やめ……らんか、力がはいんら、い……」」
股座から移動して、再び俺に覆いかぶさるような状態になった結衣が言ってくる。
顔を腕で隠そうとするんだが、ひょいと簡単に負けてしまい、緩んだままの顔が曝される。
「……、……~~~~……《きぃいぅううううん……!!》」
それを結衣に見られ、結衣はぽけーとした表情をしたあと、ふわりととても女性な笑みを浮かべると……
「ひ、ひっきぃ? ほら……」
俺の頭を抱くようにして持ち上げ、あろうことか胸を……桜色の突起を、俺の口へ近づけてきた。
え、なにこれ、なんて考えることをしている内に、口は勝手に開かれ、まるで母性を求める赤子のように、それを口に銜え、吸い付いていた。
「んんん~~~っ……!!! んっ、んっ……!! あ、ああぅ……! ひっきぃ、ひっきぃ……!」
「……ちゅぅっ、れるっ……ふぷっ……、んっ……ん、んんんっ!?」
そうしている時、再び下半身が痺れに襲われる。
結衣が俺に乳を銜えさせながら、反り勃ったままの肉棒に、じゅりゅじゅりゅと秘部をこすりつけ始めたのだ。
すぐにとろけてゆく結衣の表情。俺も頭を撫でられながら胸を与えられ、下半身まで刺激され、頭がぼうっとしてきた。
なにが、なにをすれば正しいのか、彼女が幸福になれるのか、もはや解らないくらいに全身が痺れに襲われている。
脳内にあった筈のストッパーはとっくに溶け切っている。なんとか元に戻したくても、上手く纏められない。
「ひっきぃかわいい……! ひっきぃ、ひっきぃい……!!」
今度はこっちもともう片方の乳首を口に押し付けられ、それを舐め、吸う。
そうしていると次第に俺の頭を撫でる力が弱り、逆に抱きしめる力が強くなって、結衣の呼吸のリズムが早くなってゆく。
秘裂と肉棒はにゅちにゅちと擦り合わされ、それも刺激になって、体がどんどんと痺れて───
「んっ、んっ、ひっき、ひっきぃ……!」
「んぷっ、ゆ、ゆいっ、またなにか、ぞわぞわした、なにかが……!」
「───! あ、ま、まってひっきぃ、まだ出しちゃだめ、全部受け止めるから、だ、だから───えと……! んっ……!」
結衣が俺の上に乗っかったまま、なにかを解放してもぎちぎちのままの竿を軽く握り、とろとろとした液体を流している自分の秘裂へと導いてゆく。
な、なに、とか思っている余裕もない。
軽く握られただけで一気にナニカがそこへ集まるのを感じて、けれど“まって”と言われたから、解らないなりに耐えて、堪えて、けれどそうしているとぐりゅぐりゅと腰に痺れと一緒になにかが溜まっていって……やがて、限界を迎える。
「《つぷぷっ……》んくっ……! ぜ、ぜんぶ、ここに《びじゅぅううっ!!》───え? ひっ!? んやぁああああっ!!?」
つぷり、と秘裂に亀頭の先が埋まった───途端、強烈な快感と解放感に襲われ、秘部に隠れた鈴口から勢い良くなにかが放たれた。
「やっ!? やぁあっ!? んやぁあああっ!! ひっき、まだっ、まだ先っぽ……ぃあぁあああああっ!!」
放たれたそれに刺激されたのか、突然身体の中に勢いよく入ってきた刺激に、目を見開きながら驚き、体を弾かせた。
そうしている間にも先っぽだけが埋まった陰茎からは、びじゅっ、びじゅっとぬるりとした液体が放たれ、今さらながら……それが、興味も無く聞き流していた保健体育であった、精液だと理解した。
精液。つまり、女性が妊娠するもの。ゴムがなきゃ危険な、アレだ。
まずいと思って腰を引きたくても、俺は結衣に覆い被さられていて動けない。突き放そうにも結衣は俺の頭を強く抱き締めて、高い悲鳴をあげている。
なにより俺も快感の波が強すぎて、動けないでいた。
「~~~っ……───、ん、んんあっ、は、はっ……ひぃっ、うっ……! ひっ、きぃ……! ん、ちゅっ……ちゅぷっ……!」
「ゆひ……う、あぅう……」
身体を震わせながら、結衣が求めるように口を貪ってくる。
愛しくてたまらないなにかを慈しむように、何度も、何度も。
「ひっひぃ……んぷっ……ひっきぃ、ふぃっひぃい~~……!!」
「ひゅい……ゆい、ゆぃい……!!」
溺れてゆく。愛しさに、ただただ。
かたかたと震える口と口の間から漏れる荒い吐息を感じながら、呼吸がしづらいと知っても、求めずにはいられないほどいとおしい。
「ぷはっ……はぁ、はぁ…………~~……はぁあ……! ひっきぃい……!」
結衣はとても幸せそうな笑顔を浮かべている。体内に入った精液を取り出そうともせず、ともすればありがとうとも言いそうなくらい、やさしい笑みを浮かべていた。
「ゆ、い……せ、精液……」
「……だいじょぶ、一緒にピル入ってたし。その……安全日じゃないけど、でも……うん。やっぱり受け止めたいって思ったから」
「ゆい……」
「え、えへへ……喉乾いたねっ、ヒッキーっ」
誤魔化すように照れ笑いをして、結衣は軽く繋がったままで手を伸ばす。
結果、狙ったわけでもないだろうに丁度口の前に乳首が届き、え、と口を開けたのと一緒に、それは俺の口に突っ込まれた。
「んんぅっ!? や、やぁあっ……! ひっきぃ、今敏感すぎるからっ、だめっ……!」
い、いや、俺じゃないぞ!? 今回ほんと俺じゃない! 毎回俺じゃない気がするけど!
なのに口から離す気が起きない。ああ、これが男の本能か。
「や、んぅっ、やんっ」と、吸う度に身体をぴくぴく震わせる結衣は、なんとそのままペットボトルを傾け、グラスに注ぐとこくこくと飲み始めた。口から伝い、ぱたたっと落ちてくる水滴が、なんかえっちくて……ん? ……んん? ペットボトル?
「………」
ペットボトル。白く濁ったスポーツドリンクっぽい、ポッカリっぽいアレ。
あれ、どこに置いたっけ? ………………結衣が、ベッドの傍に───!
「ゆ、結衣っ、それっ───」
「ん、くっ……はふ、わぁあ、なんか……喉渇いてた所為かな、すっごく身体にしみこんでいくかんじ……! なんか身体があったか……あ、あつい? あれ?」
……飲んじゃった。
思わず“やべぇ”と呆然としていると、結衣がきょとんと……呆然としながらも左胸に両手を沿え、ちうちうと乳首を吸う俺を見下ろして……あ。目がものすんげぇ大人っぽい色に変わった。それだけでエロイ。妖艶。そして怖い。
今度は、今度はなにが……と不安に思っていると、結衣はもう一度グラスにポッカリっぽいなにかを注ぎ、口に流し込むと……ちゅぴっ……とそれを口に含んだまま、俺に顔を近づけて───え、や、おい待て。まさか口移しで飲ませるつもりじゃ───!?
ヤ、ヤメローーーッ! シニタクナーーーイ!! いや死なないだろうけど!
吸い付いていた胸から口を離し、逃げようともがくと、先端が銜えられたままの秘裂から、ぬぷりとした快感が走る。
「《びくぅっ!》ひぃっ!? う、うぁ《んちゅぅうっ!》むぶぅうっ!? んっ、んぶっ!?」
身体が跳ねたところを的確に狙われ、シーツに強く押さえつけられたまま、こぷんこぷんと口内に謎の汁を流し込まれる。そうしてからは完全に口を塞がれ、頭を抱えられ、力を込めて押し退けようとすれば肉棒に走る快感にやられ、やがて……緊張のために動いた喉が、こくりこくりと液体を飲み込み始めてしまった。
「……ん、ぷはっ……、はっ、はぁっ……ヒッキー、喉渇いてたんでしょ? あんな一生懸命……その、おっぱい吸って」
おっぱい言わないで! なんかすっごい恥ずかしい!
ち、違うヨ!? これアレだから! 体が勝手に動いたっていうか、無意識に母性に惹かれたっていうか…………俺どこまでこいつに甘えたいの!? なんかもう恥ずかしいやら恥ずかしいやら! 恥ずかしいのかよ! 恥ずかしいんだよ! 恥ずかしいしかないまである! それ結局恥ずかしいんじゃねぇか! もうわけがわからないよ! 死にたいぃいい! いっそ殺してぇえええっ! ……あ、どうせならその胸の中で……───いやもうほんと死ね。
「ん、……ね、ヒッキー、起きてもらっていい?」
「んぇ……? でもお前、それ……」
亀頭の先が埋まったままの秘部を見る。見て、即座に赤面して目を逸らす俺がいる。
ええはい、弾力があるからまあまあ進むとはいえ、処女膜って随分手前にありました。
「あ、うん……咄嗟にやっちゃったけど、え、えーと、ね? 恥ずかしいんだけど、……うん。もういいよね、言っちゃう。ひ、ひっきー!」
「お、おう……?」
ようやくびりびりとした痺れが頭から抜けてきた時、結衣が俺の肩に手を置きながら、起きて起きてと催促してくる。
一物を抜こうとすると「ダメッ!」と怒られて、抜かないように、けれど貫かないようにというなかなか難しい注文をされて、体勢を入れ替えた。先っちょだけ繋げたままとか器用だ。
「……結衣?」
そうして、今度は俺が結衣を組み敷く格好になる。
抜けないようにと保たれた結果、結衣は仰向けで足を大きく開く格好になり、顔を赤く染めて「あうぅ……」と唸っている。
しかし勇気を振り絞ってか赤い顔のまま深呼吸をすると、
「え、っと……ね? あの。ひっきぃ」
「……おう」
「あたし、あげるんじゃなくて、もらってほしかったんだ」
「もら、う…………あ」
言われて気づく。抜かないように貫かないようにと注意されたそこは、一度きりの大切なものだと書いてあった。
「なんかちょっとおかしいよね。どっちでも変わらないのかもしんないけどさ……えへへ……あたしがするんじゃなくてさ、ヒッキーが動いて……それで、お願い」
ママさんは、これが結衣の夢だって言った。母親にそんなことを本当に話したのかは知らない。
もしかしたら誘導されてぽろっとこぼしてしまったというのも、こいつなら有り得そうだ。
だが、それでも描いた夢は夢なのだ。壊しちゃいけない。
「……いいか?」
「…………うん。ひっきぃ……受け止めて、くれるんだよね?」
「ああ、貰うぞ。もらえるものはなんでも貰う主義だが、これは本当に特別だ。絶対返さないし、離さないからな」
「……~~……うんっ……うんっ!」
彼女を受け止める。
涙目の笑顔でこくこくと頷く結衣を見て、俺は……強く強く、そう思った。