---フレイ---
このフロアは、とても高い天井で、天井には2色の光り輝く水晶で覆われている。中心には太陽を思わせる白色水晶、その周囲には青空を思わせる青色水晶があり、時間により光量が変化して、ダンジョン内なのに、昼と夜を体験できる不思議な空間である。
しかし、怪しい通りは、昼でも薄暗い。この真上辺りの水晶は昼でも光量が少ない為である。そんな薄暗い街を、換金するために歩く僕達。宿より一層妖しい雰囲気の建物に入った。
「若、いらしていたんですか?」
奥のカウンターから、声がかかった。この換金所を取り仕切る者だ。
「換金してほしい」
僕は、アマゾネス姉妹から、バックパックを受け取り、彼の前に中身を出した。彼はその中から高額取引になりそうな物をより分けて、僕に返してきた。
「これは地上で換金してください。ここでは、値が付けられません」
値の付く物を鑑定して、引き取り額をメモして、渡してくれた。
「う~ん、フィン、この価格で良いかな?」
「この辺りの相場より高いですね」
「若からは、ぼったくりできませんから」
「なるほど…フレイ、それで良いと思います」
「わかった。あっ、ちゃんと手数料は引いてくれよ」
「若からそんな物は…いつも助かっていますし」
「でも…」
「これからも、ここを見守っていただけるだけで、良いですよ」
っと、押し切られる形で、取引終了。換金所を出る。そして、食堂へ…って、行っても荒くれ者が多い通り故、酒場であるけど。
「好きな物を頼んでいいよ♪あっ、酒はダメだぞ。明日からも狩りは続行だからな」
と、酒無しの宴が始まった。
「ここで、こういう食事にありつけるとは…」
フィンが驚いていた。地上と変わらない多彩な食材の数々。
「僕のファミリアは、ここに物資を運ぶのも仕事だから」
「あぁ…その恩恵で、換金も円満なのか?」
「そうかもな。まぁ、ギルドを預かる者として、この通りの者にも、地上の者と同じように接しているんだ」
「若の所に依頼すると、ぼったくりがないから、安心ですよ。他のファミリアに依頼すると、危険手当とか色々とぼったくられるから」
酒場のマスターにお褒めの言葉をもらった。
「フレイ、私にはそういう仕事を頼まないけど」
アリーゼから素朴の疑問のようだ。
「あぁ、アリーゼは酒場チームのメンバーだし、リューはニャーチーム、ここへの運び込みはアストレアチームで執り行っているんだよ」
アストレア・ファミリアの冒険者ではなく、働きたいと希望した者をギルドで雇用して、ポーターとして働いてもらっている。彼らのガードは、母さんのファミリアだったり、父さんのファミリアだったり、ガネーシャのファミリアだったりするけど。
18階層との往復なだけなので、中級冒険者クラスがある程度いれば、問題はない。襲撃さえされなければ。まぁ、この辺りの者に、手を出す者は滅多にいないけど。
「最近はどうだい?」
「相変わらず、アイツらがカツアゲしています」
アイツらとはソーマ・ファミリアの団員だ。主神のソーマは酒作りにしか興味が無く、団長がファミリアを取り仕切っているのだが、団員にノルマを設定して、上納金制度を作ったそうだ。その為、稼ぎの悪い団員は、カツアゲ、スリ、追いはぎと、犯罪をして稼いでいた。
ギルドとしては、主神への警告をしているのだが、耳が筒抜けでソーマは、ギルドの警告をスルーしまくり。なので、現行犯逮捕をしたりしているが、自由意志での行為に責任は取れぬと団長も改善をしようとしない。いや、この団長こそが諸悪の根源である。
「ここまで来て、やっているのか。まぁ、地上は自警団のパトロールがあるから、しにくいんだろうけど」
「弱そうな冒険者をこのエリアに連れ込んで、俺達のせいにしているんです。その上、このエリアの住民からも奪う始末です。どうにかなりませんか?」
「そうだな…掃除するか?」
「掃除の折りは協力します」
「1週間くらい居るから、遭遇したら狩る。あと、僕の連れの顔を覚えて置いてくれる?襲わないように、伝令を出しておいてくれる?」
「わかりました」
みんな食べ終わったみたいなので、会計をしようとすると、
「若から取れません。その代わり…」
「そういうこと?わかった。明日は取ってくれよ」
「気が向いたら♪」
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皆で宿へと戻る道すがら、リヴェリアが寄って来て、
「あとで、部屋に来て下さい。相談したいことがあります」
「改宗の件だったらダメだ」
「それ以外ですよ♪」
なんとなく予想ができるが、ここはあえてスルーしておこう。で、宿に戻り、それぞれの部屋に入り、明日への休養を取る。
「アイズ、リヴェリアが相談があるそうだから、行ってくる。一人で大丈夫か?」
不安そうな表情で、首を横に振る。
「じゃ、リューと待っていてくれる?」
「すぐ戻ってくる?」
「なぁ、アイズ。相談事を聞くだけ聞いて、立ち去る男をどう思う?」
少し考えてから、
「信用できない」
「だろ?だから、すぐには戻れない。リューと待っていてくれないか?」
しばらく考えて、首を縦に振る彼女。そんな彼女の頭を優しく撫で回す。
「ちょっと、行ってくる。リューには、ここに来てもらうよ」
部屋を出て、リュー達の部屋に寄り、アイズのことを頼んで、リヴェリアの部屋に向かった。リヴェリアの部屋に入ると、いきなり抱きつかれた。
「どうしたんだ?」
「わかっているクセに…」
彼女の耳は、既に紅潮していた。こういう時は焦らすと良いと、父さんに習っていたので、試してみることに。
「わからない。相談ってどういうことかな?」
「胸が…痛いんです。フレイのことを考えると…」
瞳が潤んでいるように見える。う~ん…どうするんだ、この先は…父さんに習っていないぞ。僕の首に両腕を回して、僕と口づけをする積極的なリヴェリア。
彼女の舌が僕の口というほら穴を、探険しているようだ。歯や歯茎を舐めている。そんな侵入者を僕は吸い込んでみる。目を見開いて驚いている彼女。驚いたようだ。僕から離れようとするが、彼女の腰回りに僕の腕が巻き付いていた。
僕を押しのけようとする腕の力が弱まってきたので、彼女の舌を解放してあげた。僕から離れて、纏っていた衣類を脱ぎ捨て、自らベッドに横たわる。彼女は着太りするんだと思う。いや、身体の線がわかりにくい服のせいもあるけど、割とスレンダーである。
こういう場合って、人だと愛を語り合うんだろうけど、あいにく僕には、愛を語り合うって言うのが、どういうことなのかがわからない。恋をするっていうことが、どういう物なのかもわからない。父さんからも、母さんからも、男女の出会いは一期一会って、習っていたから。
僕も衣服を脱いで、リヴェリアの肌の感触を全身を使って愉しむ。吸い付くような彼女の肌は気持ち良い。そして、ゆっくりと、僕は彼女の中に入った。そして、彼女の痛み、苦しみを癒やす。ピリピリ感がするから、何らかの心の痛みがあったのだろう。ピリピリ感が感じなくなる頃、彼女の安らかな寝息が聞こえてきた。僕は彼女から離れ、布団を掛けてあげ、衣服を着て、部屋を後にした。
自分の部屋に戻ると、アリーゼとアマゾネス姉妹もいた。女子会ってヤツか?フィンは徹夜明けの爆睡かな。
「おかえり~♪今夜は早いねぇ~」
アリーゼはご機嫌だ。どうした?酒でも飲んだのか?
「っははは、アリーゼ、お酒を飲んだのかって、思われていたり」
リューに心を読まれたようだ。うん?顔に書いてあったかな?
「お酒は飲んでいません。いや、フレイ話で盛り上がってね♪」
僕の陰口大会か?
「なんかさぁ、フレイのことを話しているだけで、心がハイになるって感じでさぁ」
危ない薬でもやったのか?
「それだけ、アリーゼはフレイの事が愛おしいんだよ」
って、リュー。
「愛おしいって?」
つい口から、質問が出てしまった。
「はぁ…そういう知識がまるでないんだよ、この男は!わかったか、アイズ♪」
「脳みそが白紙なんですか?」
アイズ、正解だが、もう少し言い方は無いのか?
「白紙すら入っていないんじゃ…」
「アリーゼ、それは酷い…」
少し凹む僕。
「じゃ、何が入っているのかな?」
リューの一言で、皆が僕を注目していた。どう返答すれば良いんだ?
「あ…アリーゼ、正解だ。何も思いつかない」
がっくりと肩を落とした僕。僕の頭の中は『無』だった。
「やっぱしな~」
凹んだ僕の背中に、誰かが抱きついた。
「大丈夫、きっと優しさが詰まっているんだよ。ねぇ、そうでしょ?」
ティオナの声だ。
「ティオナ、ズルい!」
アイズの声がした。なんで、焼き餅を焼くんだ?
「そうだ、ティオナ。抜け駆けだぞ!」
って、アリーゼ。はぁ?なんの話し合いをしていたんだ?
「リュー、この女子会のテーマは何だったんだ?」
「えっ…あのぅ…そのぅ…」
リューが困ったような顔をした。
「言えないことか?アリーゼ!」
「え?そんなの話しても、フレイのオツムじゃ理解できない。そういう話題だよ」
そっち系か…
「はっきり言っておくけど、僕には恋と愛とかがわからない。だから、期待はしないでほしい」
「期待なんかしていないよ。今のフレイだからいいんだよ」
アリーゼが即答した。
「いんじゃない。徐々に学べばさぁ。でもさぁ、たまには、他人の為ばかりに生きないで、自分の為にも生きろよ」
うん?意味がよくわからない。
「アリーゼにしては、難しい言い回しで、よくわからない」
「アリーゼはねぇ、フレイがしたいようにしなさいって、言いたいのよ」
って、リューから噛み砕いた説明をもらった。それならわかる。
「したいようにしているけど…え?ティオナの寝息が…」
「フレイとスキンシップしていると、よく寝られるんだよな。不思議とな♪」
アリーゼの言葉に、アイズが小さく頷いた。
「これで、お開きにして、明日に向けて寝てください。お願いします」
背中から、はがれないティオナとアイズの三人で寝ることにした僕。他の皆はそれぞれの部屋に戻っていった。うん?ティオネが居座っている。
「ティオネはフィンの部屋に行けば?」
「ティオナと一緒にいたい…一緒に寝ていいですか?」
「構わないけど、狭いけど良い?」
こうして昨晩完徹だった僕は、やっと睡眠することができた♪。
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『…ナお姉ちゃん、…ズお姉ちゃん…っと…えた…』
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なんかよくわからない夢を見て目覚めた。なんだろう?あと、アイズだけでなく、ティオナからも懐かしオーラを感じる。どこかで会ったのかな?脳みそが空っぽの僕には、思い出せない。困ったなぁ。
「で、なんで、フレイにティオナとティオネが懐いているんだ?」
翌朝、開口一番のフィンの一言。
「フィン、改宗はさせていないから、安心だよ」
「フレイ…何かしましたか?」
疑り深いなぁ…
「濡れ衣だよ。僕は何もしていません」
「あぁ、そうなると、その二人が何かをしでかしましたか?」
「していないよ。フィンの親指が疼いてないだろ」
危険を察知すると疼くフィンの親指。便利な機能なのかは、疑問ではあるが。察知した時点では遅いだろうに。
「おはよう、フレイ♪」
リヴェリアが甘えるように抱きついて来た。
「はぁ?リヴェリアもですか?フレイ…まったく…この…」
言葉を飲んだフィン。
「だから、リヴェリアの改宗の件は、拒否したって…」
「え?拒否した割には、甘えていないですか?妖しい…」
「濡れ衣だってばぁ~。リヴェリアを受け入れる時は、フィンもセットで受け入れるからさぁ~」
「フィン、うちの主神は、色恋沙汰の意味を知らないんだ。濡れ衣だよ」
アリーゼが助け船を出してくれた。
「そうだけど…フレイったら、魅力を分かってなすぎだよ。本当に頼りがいのない信用できる神様だ。厄介な神だよな」
「それが、フレイよ」
って、リュー。僕って、厄介なの?
「はい、そこ!深く考えない。ノープランなのが、フレイには合っている。知恵熱出るから、考えるなよ」
って、アリーゼ。そうだよね、深く考えても時間の無駄だよね♪
朝飯を食べて、今日の狩りをしに行く。
そして夕方、狩りをして帰って来た。換金所に向かう途中で、
「やめてぇ~!」
って、女の子の悲鳴を聞いた。
「リヴェリア、アリーゼ、アイズ達を頼む。フィン、リュー、来てくれ!」
指示を出して、悲鳴のした方へ向かう。
「お前の稼ぎが悪いから、これは教育的指導だよ。ふふふ」
ガラの悪そうな輩達が、女の子を寄って集って乱暴しようとしていた。
「おい、待てよ。何をしているんだ?」
僕の声で、僕達の方を振り向く輩達。
「ほぉ~、エルフの女か。これは美味しそうだ。こんなガキより、よっぽど良い」
言い終わった直後に、その輩の首元から噴水のような血が噴き出した。
「僕の仲間には、手を出させない。無礼を死んで詫びろ」
次の瞬間、輩の集団は血の海に倒れた。うん?あの女の子がいない。どこに行った?僕の周囲を探索して、あの女の子のオーラを探す。ふふふ、見つけたよ。
「リュー、アリーゼと合流して、宿屋か、換金所に駆け込み、状況を話して、その場で待機だ。フィン、ここの現場を保全してくれ」
「フレイは?」
「あの女の子を助け出す♪」
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フィンと別れて、女の子のいる建物に向かい、中の様子を覗う。
「はぁ?あいつらが瞬殺されただと?リリ、嘘吐きはダメだぞ」
「本当です…」
あんな目に遭いながらも、輩達の仲間に報告?洗脳でもされているのか?
「Lv4以上だぞ。それを瞬殺って、有り得ない」
Lv4以上?ソーマの処ではないのか?
「カヌゥ、あいつらレベルを偽っていたんじゃ?」
「あぁ、有り得るな。まぁ、リリの話が本当で有ればな」
ぱしっ!ぱしっ!
頬を叩かれている女の子。
「おい、本当の事を言う気になったか?」
どがっ!
壁に叩き付けられた。女の子の意識は朦朧としているようだ。
「おい、それくらいにしてやれよ」
僕は女の子を虐める輩達の前に姿を現した。
「なんだ、てめえ~は?」
「なぁ、カヌゥって、ソーマの処のカヌゥ・ベルウェイか?」
「なんで知ってやがる?」
少し狼狽えるリーダー格、いや雇い主って処かな?Lv1だしなぁ。
「やっと、証拠をつかめたよ♪」
「まさか、ギルドの隠密か?」
「そうだとしたら?」
僕は相手の返答を待たずに、カヌゥ以外を屠る。首元から豪快に血の噴水を上げる犯罪者達。
「お前…『血まみれ』フレイかぁ?」
「ふふふ、どうかな?試してみる?」
「はい、そこまでですよ~。フレイ様、証拠品を殺そうとしましたね?」
僕の背後から、突然聞き慣れた女性の声がした。振り返ると…えぇぇぇ~?なんで?エイナが…あっ…ギルドの放った隠密集団かぁ。
「いや、別に殺そうとは思っては…屠ろうと思っただけで…」
妙に高圧的なエイナに、タジタジな僕。
「同じことです!やっと掴んだ証拠を隠滅ですか?」
いや、なんで詰め寄られているの?隠密のプロ集団が、僕とエイナのヤリトリを見て、笑っているんですけど…
「じゃ、その男は証拠物件です。大事に地上まで運んでください」
エイナがテキパキと指示を出している。僕は女の子に駆け寄り、容体を診る。日常的な暴力に晒されたのか、身体中アザだらけだ。切り傷なんか膿んでいる箇所もある。
「エイナ、この子は連れ帰って良いか?容体が良くない」
「えぇ、でも、後で証言は得たいので、確保はしておいてくださいね」
「あい♪」
「返事は、『はい』でしょ!」
「はい…」
以前より、凄みを増しているエイナ。関わらないようにしよう。女の子を優しく抱いて、宿へと戻る。
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宿に戻ると、フィンもアリーゼ達も戻っていた。
「リヴェリア、彼女をお風呂で洗って。あっ、化膿している箇所は石けんを付けないでね」
「了解!」
「リュー、フロントに行って、消毒液を確保」
「了解!」
「アリーゼ、清潔なシーツでベッドメイクを」
「了解!」
「なぁ、フレイ…なんで、リヴェリアが君の指揮下にいるんだ?彼女、嬉しそうなんだけど」
「フィン、緊急事態だから…嫉妬は平時に頼む。僕も一杯一杯なんだよ」
「あぁ、すまない。つい、ぼやいてしまった」
「アリーゼ、ベッドメイクが終わったら、アイズ達と別室で待機してくれ」
「了解!」
「フレイ、あまり良い消毒薬がなかったわ。持参している消毒薬で足りないかな?」
リューが戻って来て、提案をしてくれた。
「たぶん、足りるかな。途中までリヴェリアの回復魔法で治す。それでもダメな時は、僕がやる。リュー、エイナが来たら、この部屋に来ないようにガードしてくれ」
「へ?もう、エイナさんがいるけど…」
え?リューの言葉を受けて振り返るとエイナがいた。
「フレイ様…なんで、私を排除しようと!」
いやいや、関わりたくなかった…とは、言える雰囲気ではない。
「消毒薬を持って来ました。こんなにも優秀な助手を排除って…」
ブツブツ文句を言っているエイナ。消毒薬を受け取り、風呂から出て来た女の子の化膿箇所を消毒していく。その作業と並行してリヴェリアが回復魔法で、治せる箇所を治していく。
全裸にされて、知らない人間にアレコレされ、怯えきっている少女。彼女の頭を撫でて、不安を浄化していく。これだけじゃダメだ…どうするかな…
「リュー、ティオナを連れてきてくれ!」
「了解です!」
程無くして、ティオナを連れてきてくれた。
「ティオナ、この子を背中から抱いてみて」
「うん♪」
ティオナのオーラと僕のオーラで、女の子の気の流れを整えていく。僕の背中で寝てしまったティオナとは同調できる気がしたのだが、狙いは的中し、女の子が落ち着いていく。
「リヴェリア、どう?」
「もう少しだ」
「ダメな箇所は?」
「言葉に出せない箇所、2つだ」
あぁ、あそこかぁ…この子だと、小さすぎて、無理かな…リヴェリアも同じ考えのようで、
「どうする?」
「舌と指でやってみる。アリーゼ、この子に目隠しをして。治療風景を見せたくない」
「あぁ、そうだな。了解だ」
そうして、大人相手の治療よりも時間が大幅に伸びてしまった。その分、僕へのダメージは…
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いつの間にか意識が飛んだようだ。意識が戻るとベッドに寝ていた。両脇にはエイナとリヴェリアが全裸でスキンシップをしていた。
「どうだ?調子は?」
リヴェリアは僕の寝顔をずっと見ていたのか、意識が戻ると直ぐに声を掛けてくれた。エイナは爆睡のようだけど。
「あまり良くない。身体が鉛のように重い」
「エネルギーを使い切ったようだぞ」
そうだろうね。そうだ、
「あの女の子は、大丈夫?」
「うん?」
怪訝な顔をするリヴェリア。
「フレイの上にいるだろ?」
はぁい?首を少し起こして、自分のお腹辺りを見ると、あの女の子がすやすや寝ていた。
「神会で『安眠抱き枕』って、二つ名ももらって来れば良いのに」
そういうことになるよね…ヘファ母さんもシル姉ちゃんも、僕との添い寝は安眠できるって言うし。
「目が覚めたら事情聴取だって」
あぁ、エイナの目が覚めたらだな。まぁ、もう少し寝るかな…