---フレイ(バカ兄)---
「ダメっ…ダメだよ…お兄ちゃん…そこは…汚いから…あっ…力が…」
四つん這いだった妹は、お尻だけを突き出すように、布団にひれ伏した。お尻の肉を手で掴み、左右に広げ、谷間をじっくりと、丹念に舐めて行く。
「ダメ…あぁぁぁぁ~…もうダメだよ~」
足がひれ伏しそうになったので、お尻の肉をがっちりと掴み、舐めやすい位置に谷間を固定した。
「久しぶりだから…刺激が…強烈だよ」
妹の腹筋も背筋もピクピクしている。じゃ、彼女を仰向けにして、股間に顔を埋め、香り、味、感触を愉しむ。妹は自らの手で、自分の胸を責めている。僕と妹との共同作業により、妹の身体が、僕達に蹂躙されていく。
「中まで舐めないで…えっ!中を吸わないでぇぇぇ~」
妹の柔らかな太股が僕の頬を抱きしめて、濃厚な蜜を垂らす花から僕を遠ざける。こんなに柔らかくもあり、しなやかなのに、力は有るようで、僕を容易く遠ざけた。
「お兄ちゃん…今宵はここまで…」
久しぶりで疲れたのか、妹は静かな寝息を立てて、寝入っていった。
---ハーデス---
フレイはアイリスの股間に顔を埋めて寝ていた。朝まで作戦会議って言っておいたのに。
「なんで?」
私の質問に困った顔のフレイ。
「僕が寝ると、彼が身体の主導権を得るみたいなんだよ」
フレイの言う彼とはバカ兄のことだ。アイリスもフレイも、アイリスの体液に塗れているようだ。
「風呂に入ってきなさい!」
「へ?何で…僕は怒られているの?」
事情が理解できないフレイ。事情をよく知るアイリスは申し訳なさそうだ。アイリスにつれられ、お風呂へと行くフレイ。う~ん、バカ兄対策をどうにかしないとな…フレイを叱りつけるのは、まったくもって不本意だ。彼は被害者だし。
気分を入れ替えて、ハイエルフの里を目指したのだが、既に何者かが里に攻撃をしかけていた。ハイエルフの男は首を斬り落とされ、女は全裸にされ、手足を拘束し、自殺防止なのだろうか、口にも拘束具が取り付けられている。
「エロフ商人の雇ったハンターかもね」
「エロフって?」
「淫乱化したエルフの女性のことよ」
って、フレイの質問に答えるアイリス。
「そうか…商人から盗品を奪えば、悪いことだよね?」
「まぁ、そうだけど」
私が答えると、フレイはナイフを両手に持ち、ダークフレイとして、戦禍へと飛び込んでいった。
フレイの殺傷能力を目の当たりにしたアイリス。驚いているようだ。まぁ、バカ兄からは想像できない戦闘力だろうし。血に塗れる程に、強く惨くなっていくフレイ。魔王と言うより狂乱戦士に見えるんだけどな。
「ハーちゃん、討ち漏らしを頼む。アイリス、彼女達を解放していって!」
フレイから指示が出て、動き出す私達。
「ほら、よそ見をすると死ぬよ♪」
死神の鎌の刃先に触れるだけで、死んでいく不届き者達。手下が、敵の魂だけを拾っていく。ハイエルフ達の魂はフレイが招魂し、再生した持ち主に返している。
「生き返って直ぐで悪いけど、再び殺されないように、逃げるなりしてね」
って、魔王らしからぬ態度のフレイ。まぁ、フレイらしくて良いんだけど。フレイの屠りながらの蘇生により、形勢は逆転した。しかし第2陣が大砲を撃ち込んできた。こいつら、ハンティング目的の他に、殲滅も目的なのか?
フレイは第2陣目がけて走り込んでいく。大砲を護る兵士達は、彼と交差した瞬間に、首筋から血を噴き出させていく。確実に首筋を切り裂いて行くフレイ。
『エアスタンプ!』
フレイが何かの術を発動した。第2陣の敵達が一瞬で潰された。丈夫な金属製の鎧が板状になり、肉や骨はつぶれて四方八方に細切れて飛び散っていた。死神な私でも、ビビるような殺し方だ。
敵を殲滅したフレイは、更なる獲物を探している。闇墜ちか?まずいなぁ。私が動く前に、アイリスが動き、フレイに抱きつき唇を重ねた。ピクッとしたフレイは暫く、その体勢で固まり、落ち着いたのか、ナイフをガントレットへ収納し、アイリスから離れた。
「ダメだよ。抱きついちゃ~。洋服が汚れちゃうよ~」
「「え?」」
フレイの言動に驚く私とアイリス。
「昔、お姉ちゃん達の服を汚して、お洗濯したんだけど、汚れが落ちないでさぁ、ゴシゴシ、ゴシゴシって洗っていたら、穴開けちゃったんだよ~うぅぅぅ~」
その場で泣き始めたフレイ。昔を思い出したようだ。
「あ…あのね…汚れもいいんだよ。フレイ…さん」
少し恥ずかしそうな顔になるアイリス。
「そうだよ、フレイ。戦闘服っていうのは、汚れは勲章なんだ」
「そうなの?ハーちゃん。アイリス?」
「汚れても、また買えばいいし、戦闘服はハーデスさんの言う通り、勲章みたいなものなんだよ。だから、泣かないでください」
「それより、フレイ、倒した相手から、財布を奪ってこい。それは悪事だ♪」
「それが悪事なんだ。うん、わかった~」
って、財布を奪いに行くフレイ。悪事ではあるが、魔王クラスでは無いんだけど…、フレイが楽しそうだからいいっか。
「フレイさんって…優しいんですね」
フレイの悪事を、アイリスと並んでみていると、彼女がぼそっと呟くように言った。
「うん、そうなんだよ。魔王失格だろ?」
「失格ですね…優しいし、思いやりもあるし…ほんと、最低最悪ですね、魔王として見た場合は」
「そうだろう。立派な魔王になりたいって…無理だと思うんだ…でも、フレイは本気で魔王になるって思っているから、悩ましいんだ」
どうすれば良いんだ、あの男。絶対に魔王なんかになれない。素直で、真面目で、優しい…魔王としての要素がまるで無いと思う。
「あの…助けてありがとうございます」
後ろから声を掛けられて、声の主の方へと振り返る私達。ハイエルフの長老かな?
「まぁ、結果的には…」
本来の目的は、敵から戦利品を奪うことであるが…
「彼の名前を教えて頂けないでしょうか?」
「どうして?」
「いや…伝承で伝えられている人物に、似ているような…」
伝承?
「どの辺りが似ていますか?」
一応、豹変して襲ってきた時の為に。アイリスも私も反撃できるようにしている。
「ガントレットに収納したナイフ…もしかして、魔王フレイ様ですか?」
「「えっ?」」
アイリスと共に驚く私。
「なんで、それを…って、あいつ、魔王失格なのに…」
「やはり、そうなんですね。この後、彼の気が済んだら、里にいらしてください。お渡ししたい者がおります」
「気が済むとは?」
「悪事の修行中なんですよね?フレイ様は」
「です…」
せこい行いがバレているフレイ。
「ここでお話するより、里でお話します。昔、彼に恩を受けた者が里にいたので、伝承として残っているんです。純粋無垢なのに、魔王として産まれた者の悲劇という伝承でね」
「伝承として残っているんですか…」
魂の原簿に無い理由…彼は天界で管理できない存在だったのでは無いか?その代わり、地上に生きた証が、伝承として残されている可能性はある。彼は地上の神なのだから。
「ある。彼に、器量が良い優秀なハイエルフの娘を捧げる用意がある。なので、後でイラしてください」
長老は頭を下げて、里へと帰っていった。
「フレイさんって、有名人なんですね」
「まぁ、欠陥だらけの魔王だから、印象に残るよね」
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フレイは大金を手に入れた。死体から強奪した有り金が結構な額になったのだ。悪事を成し遂げて満足げな表情のフレイ。
そんなフレイと共に、ハイエルフの里を訪れた私達。ハイエルフ達が歓迎をしてくれた。フレイは不満げだけど。
「魔王が歓迎されたらダメだよね?ねぇねぇ、なんでみんなで歓迎するの?」
泣きべそ状態に…これには私達もハイエルフ達も困った。
「伝承の通りの魔王様ですね」
って、言われる始末…
「そうなの?昔から変わらずヘタレな魔王なんだな」
あぁ、今度は凹み始めた。ダメだな、コイツ…まぁ、長老の元へ宥めながら連れて行った、
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「彼女を捧げます。お持ち帰りしてください」
っと、緑のロングエアが特徴的な、若いハイエルフの娘が差し出された。きょっとんとしているフレイ。
「名前はリリアン。回復魔法から攻撃魔法に至るまで、様々な魔法が使えます」
「ねぇ、捧げるって何?」
小声で私に訊いてきたフレイ。
「う~ん、そうだな。フレイ的には戦利品って感じかな?」
フレイが凹まないようにかみ砕いて、飲み込みながら説明した。
「そうか♪悪事達成だね♪」
悪事ではない。寧ろ、良い行いに対する見返りなのだが…まぁ、いいっか。頷いておく。
「彼女は、フレイ様の仲間であったハイエルフの子孫です。記憶に残っていれば良いのですが」
え?こんなかわいいハイエルフが仲間にいたのか?
「死の間際になり、フレイ様のことを思い出したようで、伝承として残して、逝かれました」
記憶を封印したのだろう。こんな魔王って分かったら、魔王の存在意義が揺らぐし。
「まさか、リヴェの子孫?」
フレイの質問に頷く長老。リリアンの前に乗り出して、彼女を見つめて、涙するフレイ。そんな彼を、愛おしそうに抱きしめた彼女、リリアン。
「お婆さまの無念…その分、尽くさせていただきます。なんで、忘れていたのかって、ご自分を責めていました。あんなに大事で大切な人だったのにって…」
彼女の祖母に対して、様々な想い出を残したんだろうな、フレイは。でも、フレイが魔王として死んだ瞬間、記憶は封印されたのだろう。天上界の神々によって。
「あと、あなた様は、聖戦士のアイリス様ですか?」
アイリスに確認している長老。え?回復師でなくて聖戦士なのか?
「あ…はい…でも、昔の話ですよ。回復師に転向しましたから」
「何故、転向などを?」
「う~っと…お兄ちゃんに、逢えなくなるのがイヤだから♪聖戦士だと前衛だから、生き残る率が低いですし…」
恥ずかしそうに理由を述べるアイリス。そんな理由で…花形ジョブを辞めたのか?聖戦士は誰にでもなれるジョブではない。剣士、回復師、僧侶などをマスターして、更に筆記試験、面接に合格しないとなれないジョブだ。
「お兄様は?」
「もう…いません。彼の中にいます」
フレイを指差した。
「フレイ様の中に…まさか、アイリス様は…彼のお姉様の…」
長老は震える手で、一冊の書物を手渡してきた。
「そこにリリアンの祖母の書き残した物が総てあります。この里からの持ち出しは出来ませんので、里で目を通していってください」
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アイリスと二人で書物に目を通した。フレイの子守りはリリアンにまかせて。
地上に降り立ち、地上の者達を眷属にして、地上を謳歌していた天界の神々。そんな神々を天界へと戻す為に、生み出された魔王。ただ、天界に神々を返すだけではインパクトが無いので、英雄に殺されることで、地上の者達の記憶に刻むことを目論んだ天上界の神々。
その効果は絶大だった。なので、今も英雄は特別扱いになったようだ。
しかし、天上界の神々の目論み通りにいかなかった事も。自分の存在意義に疑問を持ったフレイが、天上界の神々を惨殺したようだった。しかし、自分が英雄に殺される事で、地上が平和になるならと、進んで死を選んだ彼。
あと、彼と過ごした時間、その時の楽しい想い出が多数書かれている。
「あいつ、昔からダメダメだったんだな」
「そうですね。最低最悪な魔王ですよ。仲間や街の人の為に尽力って…魔王がしちゃダメですよね」
私とアイリスは、涙を流しながら目を通した。彼の哀しい人生が書かれていた。魔王として産まれ、英雄に殺される運命の彼。いかにして悪行を積んで、英雄に殺されるかだけを考えていた彼。なんだかなぁ~
「あいつ、今もあまり変わっていない気がするけど…目を通せば通す程、アイツの方が英雄に思えるんだよな」
「そうですね。英雄譚を読んでいる気分です」
最後の方に、アイツの特異な回復方法が書かれていた。目が点になる私とアイリス…アイツの体液は強力な回復薬であると…交わることで、身体の内側から癒やされていく。彼のオーラは癒やしのオーラであると…で、その癒やしになれると離れられなくなるって…
既にアイツと交わっている私とアイリス…アイツのオーラになれてしまっている。それって、フレイ中毒…禁断症状が恐い。う~んっと、あった。禁断症状は、イライラする。破壊衝動が産まれる。ジャマ者には死を与えたくなる…
「もし、フレイが消されたら…」
「私達は魔王の下僕として、禁断症状も相まって、フレイさんを消したヤツを許さない…」
そうか、アイツに魔王としての素質も資質も必要は無いんだ。寧ろ、パーティー仲間の戦力が問題なんだろう。だから、英雄に殺された時、アイツの仲間達は記憶を消された。魔王の下僕として、反撃して来ないように…
そして、アイツがアイツである理由。私達のような者を惹きつける為。アイツは単なる囮なんだ。戦力を集める為の…天上界の神々の悪意を感じた。
「でも、なんで記憶を封じたんですかね?」
「フレイがしくじった場合の保険なんだろう。でも、あいつはやり遂げた。だから、封印されたんだ。死の間際に封印は解けたのは、反撃できるだけの気力が無かったからだろう」
「ひどい…天上界の神々は、地上の者の心を弄んでいたんですね」
「そうなるとだ…一つ、気に掛かるんだが…地上の者の心を弄ぶヤツがいるよな?」
「いますね」
「それって、天上界の神々の血が、あの英雄に入っているってことかな?」
「可能性はあります」
「あの英雄は、フレイの封印された記憶を隠し持っていたしな」
「そうですね。地上の者では、フレイさんの記憶を分離して封印なんて、できませんよ」
「あの英雄、絶対に倒そう!」
「はい!」
私達はフレイと同じ気持ちになった。あの英雄をぶっ殺すっと♪