雄に跨り腰を振り下ろし打ち付ける肉の打音。
舞い散る汗に頬を赤く染めるアイナの表情は後悔に歯を食いしばり、熱く焦がしつける快感に体を震わせていた。
雌壺を埋める雄竿が自らの淫肉を擦り合わせ水音を奏でていた。
アイナを見上げ、至福の表情を浮かべているフランシスは疲れで遅くなり始めたアイナの腰使いを諭す。
「どうしたアイナ。お前から始めたんだろ? 愉しくないのか?」
腰を上げ、アイナの子宮を小突き上げた。
「ぁあんッ! うっ、動くなぁ!」
甘く蕩けた声の裏側には悔しさがあった。
後悔先に立たず。アイナはこの淫行を始めた張本人であり、この状況で一番後悔している人間だった。
僅かな好奇心から始めたことがここまで大きく広がるとは──。
事の始まりはさして大きなことではなかった。
三日ほどフランシスが家を空け、アイナは軟禁状態に暇を見出し始めていたころだった。
日課の筋トレを終らしシャワーを浴びたアイナの髪は艶やかな湿りを帯びており、火照った体から汗か、シャワーの雫か、玉のような露が首元を伝い胸の谷間に吸い込まれていった。
飾り気のないブラとTバックショーツ姿の露出度の高い姿で、ソファーにだらしなくその生足を投げ出していたアイナは、特に何するわけもなくアイスのバケットを片手に暑く熱帯びる体に冷たい甘味を頬張っていた。
日課を終えたアイナに残されたのは有り余る時間のみ。
午後のひと時。外界との交信方法はなく取り入れることは出来ても発信することは出来ない。
銃の手入れは既に銃の隅々までが油で幾層もコーティングされやるだけ無駄。
筋トレは毎朝七時半から十二時まで行っておりこれ以上の肉体強化は
唯一の暇を紛らわせる方法がフランシスの寝首を掻く方法の思想だが、その当の本人が不在であり執行もできず、執行したとしても返り討ちの辱めが待っている。
どうしようもなかったのだ。
「…………ふーん……」
鼻息荒く息を吐いたアイナは頭に掠めた辱めの記憶に淫欲が沸々と沸き上がり始めた。
初心で性愛に対して全くの無知で、キスをしたらガキが出来ると言わないまでもフェラチオやパイズリを全く知らなかった。
頬を赤く染め内股気味に体をよじり、体の奥底をチロチロと舐める情欲の火が徐々に火力を上げる。
そしてその勢いは止まらず短時間の内に無視できないような疼きとなっていた。
素肌の腿を擦り合わせる隙間に細指が自然と延びてゆき、その秘所を隠すのか、押さえるのか、それとも欲望に委ねるか。
答えは最後の一択だった。
しかしアイナには一番の問題があった。
「──ッ……ッフ……」
指を伸ばしたのはよかったが、その先を行ったことがなかった。
アイナはこれまでの人生でオナニーをしたことがなかった。
知識はあった。
そう言った淫らな行いは魔族絡みの仕事をしていれば嫌でも知識として得る機会がある。
しかしアイナの気質気性、人生環境からそういった事は行わせなかったし、行う気にならなかった。
だが今回初めて知った肉慾の快感にアイナは少なからず味を占め始めていた。
フランシスのペニスで無垢な膣穴を開拓され、不入の肛の穴を性器に作り替えられ、仕舞には子袋の入り口すらその熱き快感を知ってしまっていた。
一度知った悦びをもう一度、もう一度と求めるのは自然なことだろう。
「ここ……だよ、な……」
肉の割れ目に指が届き、柔らかな恥丘の感触が掌に感じ取れた。
自らの体ながら性器の柔らかさは自分のモノにしては柔らかすぎるように感じる。
自分はもっと武骨で、冷たくて、泥臭い。そう思っている。
しかしその評価は自分の中ででの過小評価であり、他の外見的評価は高得点だ。
美しく強か、
深い紫のTバックショーツ越しに割れ目を上下に擦り上げる。
「ん……あぁ……はぁ……」
痺れるような心地いい快感が性器周辺をゆっくりと広がっていく。
中指を割れ目に沿うように上下に動かし膣の深みに指先が吸い込まれそうになる。
「はぁ、あん……んんッ」
擦る度に快感は飛躍的に強さを増し、目に見える形で現れた。
「あぁ……俺のクリトリス、こんなに勃起しちまって……それにスゴイ濡れてる」
ショーツを押し上げるように自己主張するクリトリス。
そして膣奥より分泌される愛液が薄布に染み込み濃紫の水模様を布に表した。
いつの間にやら足をおっぴろげ、M字開脚を披露し厭らしく淫蜜を垂らすそれを誰やらに見せつけるように自慰に耽ってしまう。
「ッくぅ……ぁ、はぁ……んんッ、ふッ」
一層激しく動かす指は形を変え、さらに快感を求めようとしていた。
右手の人差し指と薬指が色鮮やかな小陰唇のビラビラを広げる。所謂『くぱぁ』というやつだ。
中指が酷く勃起したクリトリスに接触しようとした瞬間──。
家の外よりサイレンの音が聞こえた。
大音量のサイレン音は、バイク警官のモノだろう。ひったくりか何かが近くであったのだろう。
自慰に耽り、貪欲に快楽を求めていたアイナにはこのサイレン音が現実に引き戻す起因となった。
ふいに込み上げてくる羞恥。恥知らずすぎる。
オナニーに対する恥ずかしさと今まさにアイナを探しているであろう雇用主の姿が頭を掠めた。
股間を弄る事は良くないことだ。幼少期に親に教え込まれた刷り込み教育の守っているものの一つだ。
しかしながらどうしてか、恥ずべき行為は──より
中指はゆっくりとクリトリスに降下していき、ついに触れる。
「ぐっ……はぁッ! ああ、んあぁっ!」
思わず漏れてしまった嬌声は自分の口から洩れたとは思えないほど、甘くいやらしい色を含んだ声だった。その声をしっかりと耳でとらえていたアイナの頬は真っ赤に染まり、耳まで赤く染まる勢いであった。
「んぁ……ああっ、はっ! くぁっ……」
痛いほど勃起したクリトリスを時には弾くように、時にはこねるように、淫らにその敏感な淫芽を弄ぶ。
クリトリスを刺激すればするほど、肉壺の奥よりとめどなく溢れる愛液が指先を汚し、伝い落ち尻肉の割れ目へと滑り落ちてく。
「ん……ふッ、ふッ、くはっ……」
愛液の淫臭は香り高いくより性的興奮を助長する。
腕から滑り落ちたアイスのバケットなんぞとうに忘れ、如何に快感を貪ろうかと試行錯誤する始末。
そして気づく。
「くっ……そ。ぜんぜん……ぜんぜん足りねえよ……」
クリトリスオナニーでは満足できなかった。
確かに気持ちよかった。しかしながらアイナを絶頂にまで導く快感を得るには快感が少なすぎた。
開発されし尽くした熟成の体。
フランシスの調教もそうだが、一番は記憶より消された両性具有のエルフの肉体改造が原因。
クリを弄る右手とは別に、左手は胸へと伸びてゆく。
左のおっぱいを抱き上げるように乳首を口元へと伸ばし、右の胸を揉みながら乳首を転がした。
両胸余すことなく快感を得ようととっさに思い立った行為は存外に良かった。
足りない手を口で補い、クリ同様に勃起した乳首をこれでもかといじめる。
「ふーっ──ふーっ!」
血走った目で自らの片乳首を甘噛みし、蜜を垂らす膣穴に向かい指を滑らせその淫靡の深淵へと向かい入れた。
僅かな抵抗感があり指の侵入を拒んだが、肉体の抵抗感など性欲の前では風吹く塵のようなものだ。
「んぐっ! ……ああっ!」
押し込んだ指に感じるヌメヌメとした粘液と蕩けきった粘膜の感触。
指先の腹に感じるザラりとした内壁の感触。アイナは知らなかったが数の子天井と呼ばれる膣形状をしており、『
指を咥え込んだマンコ。ゆっくりと抜き差しし感触を確かめた。
「ひっ……あっ、んんっ、あんッ!」
フランシスとのセックスほどではないにしろ、先ほどのじれったいオナニーよりは格段に気持ちがよかった。
アイナの脳に既に恥の概念は背徳のスパイスではなくなり、消失していた。
恥が消えてなくなり、さらに快楽を追求すべく性を追求する思春期の少年少女と同じ思考レベル堕ちていた。
オナニーはいけない事から、オナニーは気持ちい事に変わり、より気持ちよさを追求し第二関節までしか入っていなかった中指が根元まではいるように深く、深く押し込み遂には二指目も向い入れていた。
激しく指を駆動させ、ぐちゃくちゃとマン汁が弾けリビングに節操なく木霊しアイナの耳を音で犯してくる。
「なん……だよ、オナニー……全然、きもちい、じゃ……ねえかッ!」
さらに激しく、乳首を噛み、抓り。
マンコの奥底を搔き回す指は愛液で濡れ、淫臭の豊潤な香りで頭がどうにかなってしまいそうだった。
突き上げる快感。痺れ蠢く甘美な背徳。
欲情を掻き立てるオカズは不在の家主、フランシスの男根で与えられた得も言われぬ感覚。
色鮮やかに表れるペニスの全貌、形も手に取るように分かる。
亀頭の高さからその質感、柔らかさ。浮き上がる血管の筋の枝分かれまで鮮明に思い出せる。
「はっ! ああんっ! ……フランシス、もっと……激しく……っ!」
いない人物との妄想セックス。
自分の指は代用ペニスであり、長さや太さは足りないがそれを補うには余りある妄想力が悦楽へと導いた。
弾け飛ぶ愛液の飛沫にガラスのテーブルに白い半透明な水跡が描かれ、目の粗い布地のソファーは垂れ落ちた一部がいやらしい香りを放つシミを作っていた。
「んっ! ああッ! ……し、子宮が──おりて、きぃ……たぁ……」
膣を搔き回す指先に当たるしこりの様な硬さの肉がある。
それを引っ掻くように指を動かせば、眉間に炸裂する雷撃のような快感。
この感覚は間違いなくポルチオを開発された結果の当然の結果。子宮絶頂もお手の物、まさに特上の情婦に成り上がっていたのだ。
娼婦に落ちれば身を立てることなど容易い体に改造されたが、アイナの頑なな意思がそうはさせないだろう。だがひと時。
ひと時だけは、己を慰める淫売に堕ちることを神も咎めはしないだろう。
身勝手な決めつけをして、アイナは子宮口をさらに激しく掻いた。
「くあッ! へあぁッ! んっ、ぐっ、ぅう……これ、すげえいい、きもちいいっ!」
一心不乱に膣を搔き回し神聖なる子宮の入り口を汚すアイナの姿はまさに、性愛の女神の名に相応しいほど乱れ、穢れ、淫乱のそれだった。
シャワーを浴びたての体に滴る汗の香り、そしてそれと絡み合う愛液の淫臭の香りはどう取り繕うとも隠し切れない。声ももはや金切り声のような音量の嬌声となり聞かれることも気に留めていなかった。
今は兎に角、この鋭く心地のいい快感の頂点に上り詰めたかった。
「あ、あ、あッ! ……きた、きたきた、イッ、イッ……グ」
絶頂に手が届く、その時だった。
────ガチャリ。
施錠されていた玄関の扉の開く音が耳をついた。
この家の鍵を持っている人間は一人だ。フランシスが帰宅したのだ。
絶頂の直前、ハッと現実に引き戻されたアイナは汗に濡れた体をバスローブで包んだ。
テーブルに飛び散った愛液をローブの袖で拭うが塗り広げるてしまったのか、半透明な白い線がスー、と伸びた。
ひっくり返ったアイスのバケットを拾い上げたとき、玄関からリビングに入る扉が開らいた。
「お、おかえり」
上ずった声でフランシスに声を変えるアイナ。その頬は朱色に染まっていた。
対するフランシスは疲れ切っていた。眼もとに引かれた黒々とした隈が睡眠不足を如実に表していた。
精気もどこと無くないように見て取れ、いつもクリーニングで新品同然の衣服が汚れ、乱れていた。
「おう……ただいま……」
そう弱弱しくいったフランシスはアイナを茶化すことも、色目を使うこともなく二階の寝室へと向かいだした。
気づかれていないと、胸を撫で下ろしたアイナだったがフランシスの鼻を誤魔化せる程この部屋はまともな空気ではなかった。
吹き抜けになっている二階から声が聞こえた。
「ナニするなら、自室でやってくれ……すげぇ匂いだ」
バタンと扉を閉める音が聞こえた。
アイナのオナニーで飛び散った愛液の淫臭を嗅ぎ損ねるほど落ちぶれていないフランシス。
いつもならその匂いは興奮のフレーバーであったが、こうも疲れていると脂っこ過ぎる。
何の悪意もなかったが、アイナには苛立ちがあった。
こんな体にしたのはいったい誰のせいだ。何故今帰ってくる、もう少しでイケたのに。
鬱屈としたムラムラが子宮を苛む。
「くそ、くそ……もう少しだったのに……」
ふと頭によぎった閃き。
夜這いを襲おう、フランシスの寝こみを襲い俺と同じように屈辱を味合わせよう。
そうすればアイツに恥をかかせられるし、俺は気持ちよくイケる。
頬を釣り上げた笑ったアイナの顔は淫らに蕩けながら、悪意の色が見え隠れしていた。
健全な対魔忍って冗談は良子さん。
君たちはどうやってもくっころ系のんほぉ系だよ。
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