「邪魔すんでー」
「邪魔すんなら帰ってー」
ほなさいならー、と返事して回れ右。ふむ、出来るな、こいつ。
「いや待てや! ついノってしもうたけど待てや!!」
そのまま帰ろうとする俺の腕を捕まえて抗議するのは平たくて小さい女の子……女……スカート穿いてるしたぶん女の子だった。いやそこは止めずにずっこける所だろ。
「君が提督で合ってるんよね!? 通りすがりの関西人やないよね!?」
「たぶん」
「どっちやねぇぇぇんッ!!」
鍛え上げた俺のシックスパックに、女の子の突っ込みが刺さる。ごふ。全力のしばき漫才は小さい子が真似しちゃうからダメだろ! 暴力的な表現でR-18になっちゃうだろ!
しかし男の子は泣かない。突っ込みを受けて死ぬのは本望だが、まだ俺の戦いは始まったばかりだ。
「おう、今日から世話になる。お前さんが艦娘か」
「……はぁ、最初っからそう言いーや。龍驤や。よろしゅうな」
女の子、龍驤は垂直な胸を張って名乗った。駆逐艦かな。
「よろしく。あ、これお近づきの印に、つまらないものですが……」
そう言って紙袋を差し出す。中身は一昨年のカレンダーだ。
龍驤は確認すると、ちゃんとつまらない物はバーン! してくれた。分かってくれて良かった、ネタを知らずに本気にされたらどうしようかと思った。まぁ本命の羊羹もちゃんと持ってきているが。
龍驤との出会いは、そんな冗談のようなというより冗談ばかりの出会いだった。
◇
本来ならここで自己紹介という所だが割愛。ただの関西人の海軍さんだと思ってくれ。特技はたこ焼き焼くこと。
俺が着任して三か月。光陰矢の如しだ。ここでの生活にも慣れ、俺の指揮する艦隊は順調に戦果をあげている。嘘だ。俺は何もしていない。毎日ごろごろしながら、出撃する艦娘達を見送るだけだ。
俺はただ彼女達と日常を送り親しんで、関係を深めていった。
「んぅ? どしたん。珍しく変な顔して」
「物憂げと言ってもらおうか」
かぽーん。
桶が鳴る音だと思うのだが聞いた覚えがない、風呂に似合いの音を幻聴する。
「ものうげて! ものうげて!」
指差して笑う龍驤の顔面に必殺ハイドロポンプをお見舞いする。湯船に浸した両手の指を組んでこう、びゅっってする奴。
「へぶ」
「へぶて! へぶて!」
顔面に直撃、目にも少し入ったようで変な悲鳴を上げて悶絶する彼女にお返しとばかりに爆笑してやる。因果応報、成敗! 薄い龍驤さんは爆発四散。しない。
しばらくイチャ……ふざけ合うことにする。彼女との心地良い距離。
「はぁ、はぁ……何で風呂入りにきて疲れなあかんねん……ちょっと借りるで」
「ちゃんと返せよ」
そうして揉みあっていると。いや、龍驤に揉む所はないが疲れたのか、こちらに背を向けてそのまま体重を預けてくる。温めの湯ではあるが、龍驤の体温は結構高くて暖かい。腹に彼女のすべすべした肌が触れ、胸元に頭。シャンプーしたばかりの髪の香りが鼻腔をくすぐる。
「ふぅー……特等席やねー……」
「……」
俺の立てた膝にその小さな両手を置いて、まるで椅子のようにする龍驤。真上から見ると本当に垂直だな。しかし、まぁ。俺の脚の間にすっぽり収まっており、そこそこ広い湯船だがこの姿勢なら密着しておりまして。ぷりんとした桃が俺のマグナムに密着しておりまして。
「……君ぃ?」
これがホントのすけべ椅子、と言うのはやめておいて両腕を龍驤のおなかに回す。あくまで緩く、優しく。ほどこうと思えば簡単に出来るように。黙って、龍驤の反応を待つ。
「しゃーない、なぁ?」
小さな、ともすれば幼い体躯の龍驤、しかしその声は妖美さに満ちていた。俺の手を取り、自身の身体へと導いてくれる。導かれるままに手を彼女の身体に触れさせる。最初に感じるのは熱。そしてもちもちとした柔らかな肌。辿り着いた胸元、確かに小さいのではなく無いと表現出来るかも知れないが、掌に触れるこれまた小さな頂きの感触が俺の興奮を加速させる。
小指先もない小さな桃色。風呂のせいか、普段より赤みを増しているように思える。指先で突く。繊細な身体、幾度触れて抱いても緊張を覚える。彼女自身は平気だと、もっと乱暴で好いと言う。だが。
「ひぃ、んぅ……ッ」
こんなにも過敏。接している背が弄る度に震える。
自身の愛撫で未成熟な身体の彼女が悦んでいる、その事実に牡としての悦びが沸き上がる。自然、手の動きが激しく盛り上がる。もっと、もっと。腹の下へと手を伸ばす。細い太腿の間、小さな膣口。
倍近い身長差があるにも関わらず、俺を何度も迎え入れたそこ。指の腹で割れ目をゆっくり、壊れ物を扱うように撫で上げる。ぬるり、と湯船の中にも関わらず滑り気を感じた。
「ふ、ぅぁ……ん、んぅ……君、ばっかりぃ……」
「ぅ」
さわり。
反撃とばかりに、龍驤の小さな掌が肉棒に触れる。後ろ手ながら、器用に掴み上下に擦られる。ぷにぷにとした掌で待望の刺激が与えられ、ばきばきと硬度が高まっていく。負けじと此方も乳首と膣への刺激を続ける。互いの性感が高まっていく。挿入れたい。この小さな体躯を持ち上げ貫き、性玩具のように扱って己の性欲を吐き出したい。
獣欲を押さえながらも、そろそろ限界なのは確かだ。後ろ手による愛撫では、射精に至るまでの刺激には足りない。早く、早く。
「龍驤……な、なぁ……?」
「……あかんよ」
ひぎぃ。
根元の辺りを掴まれたと思うと搾るように圧力がかけられる。もげたらどうすんだよ!
「お湯、汚れてまうやろ。こないだ飛鷹に怒られたばっかやんか」
そういえばそうだった。前回と同じく一番風呂、前は掃除させられたっけか。機嫌を直してもらうのも大変だった。一晩五発はキツい。
それにしても布団までお預けか。洗い場でやって排水詰まらせても不味いし……ぐぬぬ。
「だから、こっち。な?」
龍驤が振り返って、こちらを見上げて自身の口元を指差す。れろぉ、と舌を大きく引き出して小さなお口も広げている。やばい、すげぇ興奮する。
「潜望鏡」
「爆撃されたいん?」
興奮のままに腰を少し浮かせていきり立った肉棒だけを湯船の水面から覗かせるという、俺渾身のギャグは無慈悲に打ち捨てられた。興が削がれたと言わんばかりの冷たい視線が痛い。ボケを思いついたらよく考えずにボケる癖は何とかしたい。
「もぉー。本当に君はっ!」
「正直すまんかっ……おうっ」
かぷり。
亀頭を甘噛みするように咥えられる。柔らかな唇、熱い口内。歯が軽く押し当てられて痛気持ちいい。
「ん~……っ」
そのまま舌の先端が尿道に押し付けられる。痛みを感じる前ぎりぎりの圧力。その塩梅は知り尽くされていた。
快楽に腰がぶるり、と震えて龍驤の口内に肉棒が押し込まれる。小さな口内はすぐに一杯になって、頬肉が触れて心地いい。おっと、いかんいかん。
「ぷぁっ――けほ、けほっ……」
「……すまん」
慌てて引き抜く。少し喉を突いてしまったのか、可愛らしく咳き込む龍驤に興奮……罪悪感が沸く。
龍驤は息を整えながらこちらをジト目で睨みながら、肉棒を掴み。
「ちょ、それ、おいっ」
「……」
無言のまま扱き始める。粘る唾液が纏わりついたままで潤滑となって、激しい手淫。掴んでも指が回り切らない程短い、小さな手なのに的確に俺のツボを突いてくる。裏筋を揉まれながら、強弱をつけて激しく上下に搾り上げられる。にぢゃにぢゃと淫猥な音が忙しなく響き、触覚と聴覚、そして黙ったままにやにやと淫らな笑みを浮かべている龍驤に視覚も刺激される。あっ、やばいやばいやばいッ――。
「はいだめー」
いっそ殺せ。くっ殺。
もうすぐ射精、その寸前で上下は止められ根本をぎゅう、と締め付けられる。もうすぐで尿道を昇り上げて射精に至れたはずの精が押し留められる。苦しいくらいに握られているのに、肉棒はそれに抗議するようにぶるんッ、ぶるんッと震える。
「龍、驤……っ」
「あーもう、そんな顔せんでも。ちょっと仕返しただけやんか……ほら」
たぶん情けない顔の俺をあやす様に龍驤は亀頭を指先で撫でて、先走りと唾液の混じった潤滑を塗りたくる。絶頂しかけた先端にはそれだけでも腰が抜けそうな快楽だった。
「いい子いい子~」
まるで子供の頭を撫でるように撫で回される。むず痒いような、どこか物足りない刺激。
「な、も、もういいだろ……?」
「……もぉーちょっと君の可愛い顔見てたいんやけどなぁ?」
やめてください死んでしまいます。
「それじゃ、お湯汚さんように……ぁむ」
再び肉棒が龍驤の口内に迎え入れられる。今度は動かないように、と思った直後。
「じゅぷっ、ぇ、ぉッ、ぢゅぅうぅぅッ」
「ぁッ、あッ!?」
口に含んだまま頭を上下する龍驤。裏筋には舌が這わされ、蠢いて。唇も窄められて肉棒を愛撫している。
片手では、届き切らない肉棒の中程から根本までを上下に激しく扱かれる。先ほどと同じく絶妙な搾り加減。
さらに片手で睾丸を揉まれる。こちらは柔らかな手の動き。精が急速に溜まっていくように錯覚する。
熟練の娼婦でも難しいだろう、男を強引に射精に至らす為の口淫と手淫。
「……っ、んく、んぅッ――!」
すぐさまに堰を切る。
漸く得た多幸感に、身体が震え続ける。尿道から次々を噴き出る精液を龍驤は咽ずに丁寧に飲み下していくが、いかんせん量が多い。ここに来て、彼女達と身体を重ねるようになってだんだんと量が、回数が増強されている気がする。すぐに噴き出る量が飲み下される量を上回り、龍驤の頬が一瞬頬袋のように膨らみ、決壊。
「っ、ぁッ、げほ、う、ぁ……っ」
「すまん……ッ」
咽て口から飲み切れなかった精液を吐き出している龍驤、それでも射精は未だ勢いを残していて噴出す精がびちゃり、びちゃりと龍驤の顔に、髪にへばり付く。女を汚す、昏い悦び。
「……提督、龍驤。お風呂でヤるなって言ったわよね」
「「げぇっ、イズモマン!!」」
いらっしゃいませ飛鷹さん。
賢者モードの俺と一杯射精されてご満悦の龍驤さん。そんな俺達に飛鷹の絶対零度が突き刺さる。
言い訳を考えないと――頭の片隅、俺の中の悪魔が『ここでボケて!』の看板を持ち上げる。
「……浴場で欲情しまってごめんなさい」
このあと滅茶苦茶謝った。