D.A.Pheromone 作:ゆべ氏
「ごきげんよう」
今年からのクラス、二年A組の教室へ入り目についたクラスメイトに挨拶をかける。
いつも通りに簪で髪を結い上げて武偵校のイメージカラーと言える臙脂色のセーラー服を着込んで。
特殊捜査、要するにハニートラップを学ぶ学科であるCVRは当然女子のみ受け入れており、そこに通っている以上女装は必要不可欠だ。
幼い頃ふと気になり調べた時は目を剥いたが、そもそも俺は戸籍の上では高尾
そこまでやってのける両親のパイプの太さには感心するべきか呆れるべきなのか。
ともあれそういうわけでこの東京武偵校には女子として通わされることを余儀なくされている。
お上品なキャラを取り繕っているせいもあり軽く上げた手をふりつつ挨拶した男子らはにへらっとだらしなく顔を緩めて挨拶を返してくる。
ちょろい。学生とはいえ銃武装許可かつ逮捕権持ちの武偵がそんなんでいいのかと不安に思わざるを得ない。
流石に始業式の日だけあり既にほとんどの生徒が登校してきているようだが、クラス分けで確認した名前の中でも特徴的な人間の姿が見えなかった。
峰理子、そして遠山キンジに神崎アリア。
「……ふぅん」
鳴り出した朝のチャイムを聞きながら「彼女」の計画が始まった、その気配を薄々と感じていた。
◆
『あん……ああ……どう、竹中、君……気持ちいい?』
『ああ、すごいよ……っく、やばい、もう出そうだ』
モニターにはベッドの上で騎乗位で交わっている男子と女子が映り、スピーカーを通して絶え間なく喘ぎ声が伝わってくる。
男子の方は自分の上で腰を振っている女子の具合にご満悦な様子でほとんどされるがまま、単調にならぬよう淫らに腰をくねらせながら淫口に咥え込んだペニスを責め立てる女子のテクニックに翻弄されていた。
「はい竹中君、アウトー」
ででーん、と奇妙な擬音を口にしながらソファーの隣でモニターを眺めていた少女、峰理子が呟く。
金のロングヘアーの一部を両脇で結う、いわゆるツーサイドアップの形にした彼女は昨日始業式の日、ぎりぎりに登校してきたクラスメイト。
かなりの小柄ながらセーラー服の胸元は女子の平均を遥かに上回る膨らみに押し上げられている。
ぱっちりとした瞳をこちらに向けながら理子は無邪気そうに笑った。
「これで百人斬りかな、アウト率やばくない?」
「年頃の男子だからね、まあこうなるんじゃないかとは予想してたよ」
CVR棟の一室でモニターに映る、本日の犠牲者である
彼が以前受けたある依頼の守秘義務が課せられた契約内容を漏らさなければセーフとなったわけだが、相手をしているCVR女子とのお肌の触れ合いの末あっさりと聞き出されてしまっていた。
適当な事を言って誤魔化される可能性もないわけではないが、別口で情報の裏は取っているのでぬかりはない。
今日のように昼休みの空いた時間などタイミングを見計らい武偵校の男子にはこうして一部のCVR女子に仕掛けさせているわけだが陥落率はかなりのもので、残念ながらこれらの男子は将来公機関への就職や情報漏洩に厳しい依頼を受諾することは難しくなるだろう。
当然ながら武偵校とはいえこの国の高等学校でこんな真似を生徒にさせることが許されるわけはなく、仕掛け役である女子の選抜や教育は秘密裏に行っている。
「理子の方はどう?」
「うん、二年の男子とは大体仲良くなったよー、皆理子のお願いにこにこして聞いてくれるし」
小柄ではあるが女性的な肉付きが良く幼めながらも整った顔立ちの理子は男子からの人気も高い。
クラスにもロリ顔巨乳だかで理子を崇拝している男子が少なからず居る。
「理子もああいうふうにサービスしてあげればもっとお友達増えると思うけど……れーちゃんはどう思う?」
モニターに映る行為を示しながら理子は怪しげに目を細めながらは豊満な胸の谷間を見せつけるようにブラウスの胸元を指で開いてみせた。
自分の体の魅力をよく理解している彼女はこういった挑発的なモーションも得意なだけに、異性の籠絡に体を使うまでになれば隷属する男子はこれまで以上に増えるだろう。
「有効な手段ではあるだろうね、理子がそうしたいならそうするのもいいんじゃないか?」
「あれー?」
艶めかしくすらある微笑を浮かべながら理子はこちらの首の後ろへ回した手を組みながら顔を寄せてくる。
「れーちゃんは理子が誰とでもエッチな事するいやらしい子になっちゃってもいいのかな~? それとも
こうされると首を傾けるだけで理子の胸元、彼女のお気に入りであるハニーゴールドカラーのブラまでもが覗き見えてしまう。
この武偵校で手を出した少女達の中でも彼女が最も男を誘惑し挑発するような行動に理解を持っている。
それだけに、俺はこう答えるのだ。
「関係ないよ、理子の価値はその程度じゃ揺るがない」
とある理由で自分の能力にコンプレックスを抱いているらしい理子は鍛錬を怠らない。
表向きには能天気なキャラを印象付けているが実際は他の生徒と比較にならないほどの訓練を積み探偵科の情報収集能力をはじめに、強襲科トップクラスに匹敵する銃技、
そんな彼女が今更男を誑し込むのに体を使った程度で何を見損なう必要がある。
女と比べ生まれつき身体能力の優れた男がそれを生かし活躍する世の中で、容姿に優れた彼女がそれを武器として手駒を増やすことに何の問題があるのだろうか。
「理子が頑張ってることも、とびきり魅力的な子だってことは知ってるからね、そのぐらいで俺の気持ちは変わらない」
強い意思を持って自分を鍛え上げている彼女だからこそ自由意思を尊重して仕込みはしても他のCVR生徒のように男子の籠絡役をあてがったりはしていない。
誰かに抱かれるにしても、自分の意思でというならそれでも彼女は輝いて見えるだろう。
生憎俺は非処女殺すべし、などと言うユニコーン系男子ではないし、彼女が望むなら望むままにさせるつもりだった。
そもそも自分はあちらこちらで女の子に手を出しているというのに、相手には自分だけに盲信的に傅けなどというのは傲慢だろう。
まあただ快楽だけを求めて誰にでも股を開くなどというタイプなら多少考えさせられるが、理子はそういうのとは縁遠い。
「理子の事は大好きだよ、だから出来れば最後の場所には俺の隣を選んでくれると嬉しいな」
複数の女性に惹かれてしまう俺の出した結論はそういうことだ。
倫理観だとかは知ったことではない、好きになってしまうものは止められないし、止めるつもりも無い。
こういう気持ちを打ち明けたのは初めてだっただろうか、理子は数秒程度の僅かな間、間近に迫った可愛らしい顔立ちの瞳をしばたかせていたが。
「くふっ。れーちゃんったら可愛い顔してとんでもない浮気者なんだ」
そんな事を言いながら華やかに笑ってみせると理子は腕をこちらに絡めたまま、身をくるりと躍らせ俺の足の間に対面する形で腰を落とし込んだ。
「ねー、あっくん?」
偽装である
彼女がその気になったことを示す、分かりやすいサインだった。
「あっくんは午後から何か予定ある?」
「ちょっと強襲科に顔を出そうかと思ってるよ、けど――多少遅れても問題は無いね」
午後から各科の専門授業が始まるがまだ時間には余裕がある、折角のお誘いを断る理由にはならない。
「理子の方こそ、遠山君から何か頼まれてたんじゃないのかい?」
「アリアの情報なんてとっくに調べ尽くしてるもーん、すぐ渡すと勘付かれちゃうから待たせるし報酬も貰うけどね」
「悪い子だ」
形ばかりの確認にぺろりと舌を出してウインクして見せた理子の細い腰に手を回し抱き寄せる。
先程から間近にあったお互いの顔の距離が縮まり、どちらからともなく唇を触れ合わせた。
「んっ――む――んん――」
何度も唇を軽く離しては押し付け、まるで小鳥のついばみのように理子がキスの雨を降らせてくる。
その感触を楽しみながら右手を理子の瑞々しい腿に添え、ゆっくりとスカートの内へ滑らせていく。
服の内へこちらの手が侵入し始めたせいかキスの波に変化が生じ始めたのを感じながら、肌触りの良いレースのショーツの上からヒップを撫でていく。
「あ――ん」
ピクりと体を震わせ理子が反応を示す。
小柄な彼女を抱きしめたまま見られるこうした反応には愛玩欲が湧き愛おしさが増してくる。
腰に回していた手を正面へずらし、裾からブラウスの内へ潜り込ませるとすぐにお目当ての豊満なバストに手が届いた。
窮屈そうなカップをずらし上げ、包まれていた柔らかな乳房に指を沈み込ませる。
「んっ! あっくんも……理子のおっぱい好き?」
「勿論、病みつきになるぐらいだよ」
すべすべとしていながら程よい弾力に満ちている、柔らかい宝石のような神秘的な感触には触れているだけで満たされる。
胸を揉みしだきながら頂点の突起に触れ指の腹で撫でてやるとビクリと理子が体を震わせ顕著な反応を見せた。
「ぁんっ! そこ……ダメ……ん、あっ! ……もう……ん」
構わず乳首を弄り続けていると声を震わせながらも理子は唇を押し付け、舌をこちらの口内へと挿し入れて来た。
あまりフェロモンを放出しているつもりはないが、今日の理子は随分と積極的だ。
迎え入れた舌先が求めるようにこちらの舌をつつくのに応じ、舌の平同士を絡め合い激しいキスを交わす。
「……んん……ちゅ、ん……はぁ……ん……ちゅ、れろ」
息継ぎする間も惜しむように理子と貪り合っていたがもう十分だろう。
左手に感じる乳首の感触は微かに硬度を増しているし、尻を撫でていた手を今度は脚の狭間へと滑らせ、ショーツのクロッチ部を強めになぞってみれば。
「ん――っ!」
密着した理子の体を跳ねる。
指先に確かに感じた湿り気、ショーツの布地を隔てた先のワレメからは既に愛液が漏れ始めていた。
「ん――はぁ……」
理子が名残惜しそうに離した唇と唇の間で交わりの激しさを示すように唾液が一瞬糸を引く。
相応に性感が高まりつつある理子の瞳はすっかり淫性を帯びて蕩け、牝の悦びを待ちわびていた。
ソファーに膝をついて身を起こすと理子はスカートの端を両手でつまみめくり上げ、精緻なレース地のショーツを露わにしてみせる。
その行為に下腹部に響く興奮をくすぐられつつも何を求められているのかは察し取れた。
目の前の下着の両サイドへ手を潜らせ、ゆっくりと引き下ろしていく。
息を合わせて理子は片足を持ち上げ、下ろされたショーツから引き抜く。
露わになった股座に覗くピンクの秘裂は内から漏れた蜜で潤いを帯びており準備は整っていた。
「ほら、あっくんも――ね?」
準備が整っているのはこちらも同じことで、息を乱しながらも小悪魔的な微笑を浮かべて見せる理子に笑い返し、十分に勃起した一物を晒け出す。
やりやすいようにソファーに浅く座りをずらしてやると、理子は股間で反り勃っているモノに指で触れ、その手で真っ直ぐに上向かせた肉の穂先へ目掛け腰を落としていく。
「あ……ん……はぁ……」
蜜口に呑み込まれた亀頭を暖かな感触が包む。
内側を侵される感覚に声を震わせながらも理子は更に腰を落とし続け自ら肉杭に貫かれていく。
「は、ぁ――んっ!」
深呼吸するように息を整えた次の瞬間に理子は一気に腰を落とし込み、肉竿を根元まで膣内へと迎え入れた。
竿全体がきつく締まる膣壁に包まれ、ゾクリとする性感の波が脊髄を駆け上がる。
「っ、ふぅ……大丈夫か? 理子」
「……うん、平気だよ。 あん……やっぱりあっくんのオチンチンすごい……理子の中いっぱいになっちゃってるよ……」
うっとりとした声でそんなことを言いながら、理子は再びこちらの首に回した両手を支えに腰を揺らし始めた。
「んっ、あっ、はぁ……あ、んっ……」
淫口に咥え込まれた肉杭が抽挿を繰り返し絡みつく蜜襞、扱き上げてくる膣壁が骨の髄まで蕩けるような官能の疼きを絶え間なく送り込んでくる。
理子の方も腰を落とす度に最奥を先端に抉られ、その度に強まる締め付けから感じてしまっているのが伝わってきた。
結合部から響く粘質な水音と理子の口から漏れ続ける媚熱に染まった喘ぎ声が性感の高まりに拍車をかけ、想定以上の早さで射精感が込み上げつつある。
「――理子」
「あぁ……ん、もう……どう、したのかな? あっくん……あっ!」
理子の腰に両手を添えて、こちらからも腰を突き上げ屹立を蜜壺の奥深くまで突き込んでいく。
ペースを崩された理子が喘ぎ声を乱れさせていく。
「ダメぇ……んっ! 今日は理子がしてあげよう、と、あんっ……思ってたのに……あ、やぁ、んっ!ああっ!」
リードしようとしていた理子には悪いが主導権は握っていたい俺としてはされるがままというのは好ましくない。
攻勢に出た俺は下腹部と理子のヒップを打ち合わせるように肉杭を打ち込み、ラストスパートをかける。
「あっ!はぁ……あっくん……お願い……一緒に……っ!」
切なそうに瞳を潤ませ訴えてくる理子に頷きを返し、最も彼女が感じやすい場所へ狙いを定め突き上げた。
「~~~~っ! あああっ!」
ビクビクと全身を震わせながら理子が背を仰け反らせ、達すると同時に駆け抜けた快感の奔流を押しとどめることなく受け入れ、溢れ出した欲求が理子の中を満たしていく。
膣内に精を注がれながら理子は弛緩した体をくたりとこちらに預けてきた。
「あ……まだ出てる……あっくんの……熱いのが……んっ」
ぼうっと焦点のずれた瞳で理子は呟きながら未だ射精を終えないペニスから溢れる精の感覚に浸っていた。
心地良い脱力感に身を任せ繋がったまましばらくの間抱き合っていると、理子が甘えるような上目遣いでこちらを見上げ、囁いた。
「ねぇあっくん……シャワー、浴びていくよね?」
「それはまぁ、流石に着替えるだけじゃまずいだろうしね」
CVR棟で専用の個室として融通されているこの部屋はバスルームも完備している上に予備の着替えも複数揃えてある。
行為の残り香も消さずに出歩けば鼻の利く生徒に怪しまれてもおかしくはないので体を流しては行くつもりではあった。
「じゃあ理子がお背中流してあげる。だからもう一回だけ――しよ?」
「……一回で済ませられるかな」
体の熱が冷めやらないらしく可愛らしくも淫靡な微笑みを浮かべた理子と唇を合わせる。
その蠱惑的な姿には午後の授業が開始するまでに行為をきり上げられるかどうか、自信を無くしてしまいそうだった。