地の文ないし心理描写大事にしたいのはわかるけどなぁ! 一万字越えは読者の皆様が読み辛いだろオラァン! 本編やないんやぞぉ!
はい。
というわけで一万字越えです。
前置き通り長くてくどいですが、どうかお付き合いしていただけると幸いです。
あ、ちなみにですけど本編118話の続きですよ~。
借り物の衣装を汚すわけにもいかず、二人にとって先決とされるのはまず生まれたままの姿になるところから。
ベッドを全般とした部屋そのものについては、半ばラブホテル扱いされるのは承知だろう。
とはいえ度を過ぎた粗相ばかりは避けなければならない。
そもそも二人からしてもそういったプレイは未経験であるため、ほぼ起こりえない事象ではあるのだが。
「にしても、やっぱり綺麗だな」
(そう、かな。やっぱりメイクでそんなに違う?)
服を脱ぎ捨て次第、一夏は改めてといったニュアンスでそう口にした。
メイクの勉強はそれなりに重ねてきたものの、黒乃からすればこれまで披露する機会がなかった。
というのも、ただのデートで別にメイクなんて必要ない。という認識であるから。
これを世の女性が聞けば軽く顰蹙を買うのだろうが、要するに黒乃の顔面偏差値がそれだけすさまじいということだ。
そんな黒乃がメイクをするということは、必然的にその美しさが何倍にも跳ね上がる。
一夏がしつこいほどに綺麗だと口にしてしまうのは、本当に思わずというやつなのだろう。
「すまん、じっくり見させてもらっていいか?」
(ひゃわ!? そ、それは構わないけど、裸でこの体勢ってなんだか恥ずかしいなぁ)
一夏は胡坐をかいてベッドに座ると、そこへ黒乃を乗せるようにして横向きに抱えた。
比較的に顔が近くなるような姿勢にはなるが、そうなるとよほど目に焼き付けておきたいらしい。
黒乃は嬉し恥ずかしといった様子で身じろぎするが、一夏の右手が己の股へと伸びていることに気が付き、そっと身体を脱力させた。
「うぅん……。はぁ……あっ……」
すんなりとまではいかないが、黒乃のヴァギナは一夏の中指を受け入れた。
ゆっくりズプズプと沈ませてゆき、中身をほじくるような動きで膣内を刺激していく。
より一層美しい黒乃の顔はわずかに歪み、一夏はその様を楽しむかのような微笑みを浮かべる。
ただ、京都の際のような意地悪な感情が勝ってのことではなく、純粋に黒乃を気持ちよくさせられているというような気分だった。
「思ってみれば、こういう嗜好って初めてだよな。俺が言うのもなんなんだけど、激しくしてばっかりでさ。前のは完全に俺がどうかしてたし」
(そうだ、ね。んっ……。なんかこう、興味ばっかり先行しちゃって、あんっ……眼中に入らなかったっていうか)
「……ゆっくり、じっくりやってみるか。時間はたっぷりあるからな」
愛したいという想いが先行するばかりに、いろいろと制御が効かない場面が多かった。
こうしてまったりとしながら行為に及んでみると、なんだか自嘲じみた感情が込み上げてしまう。
一夏は思わず苦笑いを浮かべ、黒乃はそんな一夏を目を細めながら見つめる。
だからこそというか、京都での反省も含めてというか、一夏にとっては名誉挽回の機会に感じられた。
決して焦らそうなどという意地悪な気持ちは一切なく、まったりとした愛撫を続けていく。
「どうだ黒乃、ちゃんと気持ちいいか? してほしいことがあったら言うんだぞ」
(だい、じょうぶ……ぅうん……! ちゃんと気持ちいいよ。なにより、心が、すごく、気持ちいい……!)
壊れ物を扱うかのような丁寧な指使いながら、一夏の指は確と膣内を刺激し快感を生み出す。
マッサージが得意という隠れた才能も手助けするのか、黒乃の反応もみながら確実に絶頂へと導いていく。
そんな一夏のテクニックもさることながら、黒乃は何より自身が大切に扱われることに多くのリソースを割き、喜びを快楽へと変換していた。
無論、これまでの営みに関して不満があったわけではない。
むしろ愛してもらえることだけで奇跡とまで考えている黒乃にとって、そんな感情を抱く隙すらあり得るはずがなかった。
だが特別大事に扱われているとなればそれはそれ。
何よりも幸福感が黒乃の全身を駆ける快楽を推し進める。
(この、黒乃が身を委ねてくれてる感じも悪くないな。……そろそろ指、増やしてみるか)
一夏は腕の中で安心しきったような、それでいてキチンと気持ちよくなってくれている黒乃に対し、何か男としての自尊心のようなものをくすぐられた。
黒乃を我が物にしているかのような感覚は甘美だが、決して独り歩きせぬよう一夏は自らを戒める。
そののち、一夏は中指と人差し指を黒乃のヴァギナへと潜行させた。
「あっ、あぁぁぁぁ……! んっ、うぅん、んっく……!」
「黒乃、窮屈だったりしないよな?」
(う、うんっ、だいぶ、ほぐれてるから、平気……)
「そうか、ならもう少しだけ続けるぞ」
指二本はあまりにも抵抗感なくピンク色の秘部へと飲み込まれていく。
完全に根元まで到達すると同時に一夏はそう問いかけるも、恐らく平気であろうことは本人にもわかっていた。
だが一夏の今宵におけるテーマは【黒乃に優しく】【まったりゆっくり】の二点。
前回の詫びを含めているとはいえ些か過保護なまであるが、大切に扱われているという事実は黒乃をより高める要因であった。
丁寧な指使いもまた然り、一夏は相変わらず優しい手つきで二本の指を波打たせる。
「ふぅ……ぁっ、あんっ。んぃ、いい……よぉ……」
(そんなにいいのか? 口の端から涎が垂れてるもんなぁ。……あっ、そうだ)
黒乃は一夏の優しい愛撫に酔いしれているのか、口の締りが疎かになりだらしなくも涎が顎を伝う。
本人としても自覚があるのかないのか、それとも単にそんなことを気にしている暇がないのか。
トロンと蕩けた表情のうえで流している涎であるせいか、総合的にみてエロスの要素の方が勝っている。
いるにはいるのだが、女の子が涎はなんだかなと、一夏の奥底に眠るオカン属性が警鐘を鳴らす。
そんな思考の果てにいいアイデアでも思いついたのか、一夏は抱き上げている黒乃の顔にそっと自らの顔を近づけた。
「んっ」
(ひゃわっ!? イ、イッチー?」
「悪い、美味しそうだなと思ってさ。よければもっともらってもいいか?」
(も、もちろん。こんなのでよければ、あなたにだったらいくらでも……)
一夏はおもむろに伝う涎を舐め上げると、真顔で少しばかり恥ずかしいような台詞を口にしてみせた。
しかしこれなら端的に涎垂れてるぞと指摘するより、発生する羞恥心のベクトルというものが違う。
何より涎が垂れること自体が自然な状態へと導く、言っては悪いが一夏らしからぬファインプレー。
一夏は黒乃が首を縦に振って肯定の意思を示すと同時に、優しく唇を重ね合った。
「はむ、んむん……んぱぁっ。んっちゅ、ぷぁっ、っちゅぅぅ、んぷぇ……っぷ」
キスもいつもとは異なる様相だった。
まるで本能に任せて貪るかのような勢いはなく、文字どおり息を合わせて互いを求め合う。
二人の心の繋がりを示すかのように、会話がままならないというハンデも蹴散らすかのように、一夏と黒乃はキスをとおして通じ合う。
好きだとか愛しているだとか、内容だけ聞けばそんなシンプルな言葉でしかない。だが二人にとってはそれで充分。
愛で満たされ、また愛を注ぐ。二人はただそれだけを生きる糧にすることができるのだから。
「ぷちゅ、ちゅっぱ、んくっ、ちゅぴっ……ぷ、ぱはぁ! はーはー……」
「た、多分、最長記録だ。少しだけ苦しかったけど、やっぱいいな。こう、頭の髄が痺れる感じがさ。まるで黒乃のことしか考えられなくなってるみたいで」
(……うん、そうだね。私は、全部イッチーに染められてるみたいで好き……かな)
普段であれば勢いに任せている分息切れが早いが、できるだけ長くという共通認識もあっただけに最長キス記録を更新したようだ。
短距離走と長距離走の疲れ方に差があるようにどちらにせよ息切れは起きてしまうが、それでもキスの余韻を堪能するには余りある。
黒乃としてはあまりそちらの方に集中を割いてしまうと、まるでトリップでもしたかのように呆けてしまいそうだった。
なにせキスの最中もずっとヴァギナを優しく愛撫されていたのだ。
既に何度も軽く達してしまっているため、むしろよく快楽に対して貪欲な本性が露わにならなかったものだ。
一夏が創りだしている雰囲気に起因するのかも知れないが、どちらにせよ黒乃はそろそろ我慢の限界。
だがここでがっつくのはどうなのだろうかと妙に乙女然とした思考が過り、どうしたものかと頭を悩ませていると
「なぁ黒乃。俺もそろそろって気はあるんだけど、もう少し、その、黒乃と一緒に高め合いたいっていうかさ。前みたいに意地悪したいんじゃないってのは信じてほしいというか……」
(イッチー……。そろそろ京都のことは言いっこなし。今日はまったり、だね。りょーかい。じゃ、挿れないで一緒に気持ちよく……なろ?)
「……ありがとな、我儘に付き合ってくれて。けど、絶対に後悔はさせない」
我慢していると表現するのは語弊が残るが、一夏は気持ち的にもペニス的にも既に準備万端だった。
しかし、あえて。逆にここですぐ挿入してしまわず、もっと気持ちを昂らせてからでどうだと提案する。
が、京都の一件が尾を引いているのか妙に歯切れが悪い。
そんな一夏の懸念を消し飛ばすかのように、黒乃は慈愛に満ちた笑みを浮かべ、その唇に人差し指を軽く触れさせた。
そしてゆっくり一夏の膝から脱し、リラックスした様子で最高級なグレードであろうベッドに寝そべる。
それが全てを委ねるという意思表示であることは一夏にも伝わり、黒乃のその良妻っぷりに脱帽してしまう。
と同時に、満足させたいという使命感にも似た欲求が浮かぶ。
一夏は互いに高め合った先に待つ最高のセックスに想いを馳せつつ、黒乃のピンク色の割れ目に己が怒張したペニスを擦りつけ始めた。
「うっ……お……! 潤滑、十分って感じだな。じっくり仕込んどいて正解だった」
「んっ、んっ、あっ、はぁぁ……。これ、いい……!」
「ああ、俺もだ。擦れ合ってるだけなのに、すげぇ気持ちいいよ。動くたびに黒乃のオマンコから愛液が溢れてきて、グチュグチュってエロい音が鳴って……!」
(うん、うん……! イッチーの熱いおちんちんが、跳ねながら擦れてっ、私の入り口刺激して、気持ちよくて……。エッチなお汁が止まらないよぉ……!)
濡れたどころか、愛液が溢れた黒乃のヴァギナはまるでローションでも塗ったかのように滑りがいい。
一夏は片手でペニスを割れ目に押し付けるようにしながら腰を前後させているが、誤ってそのまま挿入ってしまいそうな感覚さえ過るほどだった。
自分でそんなことを考えて そうか、まだ挿れてすらないんだったと一夏は思う。
ならば自らのペニスに走る快感はなんだろうと、一夏はある種戦慄すら抱いてしまう。
割れ目に亀頭、カリ、竿、根本等、ペニスのあらゆる部位が擦りつけられるたび、一夏の背筋にはどうしようもなくゾクゾクと身体が震えるのを止められなかった。
また、耳に届く水音も一夏を興奮させる作用をしているのだろう。
そして何より外せないのが、それが愛する女であるということ 黒乃であるということだ。
「くぅっ……ろのぉっ……。黒乃、黒乃、黒乃ぉ……!」
(んぐっ、んんぅっ!? な、まえぇ……! いま、なまえ呼んだりしたら、キュンキュンして、オ、オマンコがキュンキュンして、気持ちよすぎちゃうよぉ……!)
素股しているのが黒乃でなければこうは気持ちよくなかったろう。
一夏は本気でそう思える自分が誇らしくて、嬉しくて、堪らなくて、溢れる想いは愛する女の名前となって口から飛び出た。
黒乃もまた切なそうにしている一夏を目にし、または己の名を呼ぶ声を耳にし、またひとつ感情を募らせていく。
それが自らのヴァギナから発生される快楽物質を顕著に押し上げ、確と心と身体で感じてまたしても幾度とない軽度な絶頂を迎えた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ!」
「あっ、あぁん、ひぁ、はぁあぁん! んっく、いっ……! いぃ……! いい、いい……!」
これを見るに一夏の思惑どおり、互いに高め合うという目的は果たされたと言っていい。
酔いしれ、互いに夢中になっている二人だが、これが本番でないことなど承知なうえ。
適切な表現でよいかわからないが、要するに遊びのようなものでしかないのだから。
だが逆に二人はこうも思っていた。
遊びでこれだけ気持ちいいのだから、本番になったらどれだけの快楽が待ち受けているのだろうと。
この遊びこそが、挿れたいという想いを強くする。挿れられたいという想いを強くする。
この遊びこそが、二人のひとつになりたいという想いを、これまでの比ではないほどへと増幅させたのだった。
「なぁ黒乃」
(うん……?)
「愛してる。だからお前と、ひとつになりたい」
「……きて…………」
一夏としても既に我慢の限界だった。が、本能に任せた時点でいつもと変わらなくなってしまう。
この聖夜を長く深く愉しむという目的を成就させるため、あくまで冷静にそう言い放った。
とはいえ言葉そのものに偽りはなく、今の一夏にはただその想いしかない。
それは黒乃も同じく、誰もが見惚れる柔らかな笑みを浮かべ、ヴァギナを左右に開いて愛する男を待ち受けた。
一夏はそのど真ん中にあてがうように狙いを定めると、ゆっくりとペニスを沈めていく。
まるでヌプヌプ、ズプズプとオノマトペが聞こえてくるようなスロースピード。
これまで味わったことのない速度で膣のヒダをかき分けながら進み、一夏のペニスが黒乃の最奥まで到達する頃には――――
(黒乃の中、これっ、いつもと全然締まり方が違っ……!)
(ひゃぁ、あぁん! すごい……。イッチーのオチンチン、もうこんなに、跳ねて、んんっ!)
繋がったばかりだというのにこの充足感。なにもかもが満たされるのを二人は感じた。
いつもの締りをしがみつくようと表現するのであれば、今宵のそれは優しい抱擁。
挿れられたペニスはまるで射精寸前かのようにドクンドクンと脈打ち、跳ねるたび黒乃の膣内を刺激する。
愛し合っているということに違いはないはずなのに、いつもと同じようにしていたらこの感覚を知ることはなかったろう。
何度も言うが、まだ挿れたばかり。二人はまだ、ただ繋がっただけなのだ。
この味わっている充足感の先がある。ならば目指すべきなのだろう。二人が愛し合うゆえにたどり着く境地というやつを。
「黒乃、動くぞ……!」
「うん……!」
(ゆっくり、ゆっくりだ。黒乃とゆっくり、昇りつめるんだから……)
(あっ、あぁ……! イッチーのオチンチン、引っかかる……! め、めくれる、オマンコの中めくれちゃうよぉ……! んっ、ぁぁぁぁ……!)
挿れた際と同じく、一夏は意識的にゆっくりと腰を引いていく。
そして、抜ける寸前というところまで引ききって、それからまた腰をゆっくり押し出す。
これほどにまで速度の遅い抽送は二人にとって未体験。
特に黒乃はペニスのカリ首が膣内のヒダに引っかかり、刺激される感覚をいつも以上に味わっていた。
それはもはや膣内の中身がもっていかれそうな錯覚すら起こすが、じっくり抉られるようなこの感じがどうにも癖になる。
「……引くときのほうがイイか? それなら――――」
(へ? え、ちょっ、確かにイイのは肯定だけど、これ以上しっかりやられたら、んぅぅぅぅ!?)
「うぐっ、っく……! ……よさそうだな。よし、ならこのペースでいこう」
「あっ、あぁっ、あぁぁぁぁ……! いっひぃ、おねがっ、おねがっ……ひぃん!? んくぅぁっ、ひぁぁぁぁ……!」
一夏は黒乃の様子から引き抜く際のほうが気持ちいいことを察するが、今回の場合には一概に良いこととは言い難いのかも知れない。
気持ちいいには気持ちいが、残念なことに度が過ぎているのである。
いつもであれば一瞬で過ぎ去るはずの快楽が、ゆっくりじっくり襲い来るというのを想像してみてほしい。
しかも散々愛撫をされた後だと思えば、それはもう黒乃にしてみれば意識を保っているのが精一杯。
にも関わらず、黒乃はつたない会話能力でお願いと口にしてしまった。
そのお願いというのはもう少し速くてよいという旨だったのだが、一夏の視点ではそのペースでお願い。というふうに取られたようで。
「黒乃、たくさん気持ちよくなってくれ。俺は、十分気持ちいいから……!」
(気持ちいいよっ。気持ちいいけど! う゛ぅ、ひぅっ、だめぇっ、だめだよぉぉぉぉ……!)
黒乃は一夏の気遣いがいいような悪いような、絶妙なラインに立たされていた。
だが実際のところ黒乃がキチンと会話を行えたとして、果たして意味があったかどうかは断言できない。
想像してみてほしい。愛し合っている最中に、その程度のダメという言葉で止まることができようか。
答えはノー。嫌よ嫌よもなんとやら。黒乃のダメは反射的に出ているに過ぎないものだ。
再度念を押しておく。黒乃はこれまでのセックスに不満など微塵もない。
黒乃にとって、今宵が特別幸せな気分にしてもらっているということなのである。
(だめ、だけど……。だけどっ……私、こんなにも――――)
「黒乃……。黒乃っ……!」
(こんなにも、愛されてる……!)
黒乃の全身を駆け巡る快楽も、どちらかというと一夏の姿勢からくるものが大きかった。
実にシンプルな話だが、いつも以上に大切に扱われているというただそれだけの話。
それだけのことなのに、黒乃の心は一夏から送られる愛で満たされ、幸せという感情が溢れかえってしまう。
溢れる幸せは涙に変わり、やがて黒乃の頬を伝ってゆく。
ここで黒乃を泣かせてしまったと思うほど一夏も鈍くない。
それどころか、恍惚の表情なまま涙を流す黒乃の姿のなんと美しいことか。そう胸を締め付けられる想いだった。
思わず抽送を速めてしまいそうなのをグッとこらえ、黒乃と共に長く深く愛し合うことに終始する。
「うっ、ぐっ、く~……ぁ。ふぅ、ふぅ、ふぅ……!」
「ひぁ、あぁ……。うぅ、ひぅ、うぅぅぅぅ……! ……っす、す……す……すぅ……!」
「んっ、黒乃……?」
「すき、すきぃ……! はぁん、すき、すき、すき、すき。だいっ、すきっ。だいすき、だいすき、だいすき……!」
「…………!」
黒乃は溢れた愛を返したい一心だった。
かといって、まともな思考もままならないまま妙案が浮かぶはずもない。
だからただ伝えることにしたのだ。自分がどれだけ織斑 一夏という男を愛しているのか。
だが知っての通り黒乃は会話はほとんどままならない。
口から出てくるのは子供でも紡げそうな好きという単語のみ。
なんと浅はかなと自らの呪いを忌々しく思うくろのだが、こんなものでも多少の足しになればと延々好きと呟き続けた。
一夏からすれば、多少の足しなどあまりにも馬鹿げた考えでしかないのだが。
「……俺は幸せ者だよ。黒乃みたいな女の子に、そこまで想ってもらえて」
一夏はあまりにも純粋な心で、黒乃を超えるいい女はこの世に存在しないと思っている。
そんな女性を想い並び立つことを目標ないしアイデンティティとして自己を形成してきた。
織斑 一夏は考える。織斑 一夏を創ったのは藤堂 黒乃なのだと。
そんな黒乃が、事情があるとはいえコミュニケーション能力に欠ける黒乃が、ただ必死に自らを好いている旨を伝えてくるなどと――――
自分でもよく正気を保てるものだと感心してしまう。
だが一夏の想いに反して、黒乃は静かにかぶりを振った。
「だっ、てっ、それしかっ、ないから……。ふぅぁぁっ! わたしには、それくらいしか……!」
本当だったらもっと甘い言葉を囁いて一夏の心を響かせたい。
そういった願望があるからこその、自分にはそのくらいしかできない。という言葉だった。
一夏は思わず唇を一文字につぐんだ。もちろん悔しさでだ。
黒乃にそのくらいと思わせた自分があまりにも情けなくて、一夏は心臓が停止してしまうのではというほどの痛みを覚えた。
普段の一夏ならば、そのくらいなもんか! と怒号を上げてしまっていただろう。
一夏は黒乃の両手を優しく、それでいて固く取ると、まるで諭すかのような口調で己の想いを紡いでいく。
「それくらい、か。じゃあ、俺はそれだけでいいかな。黒乃の言うそれくらいだけあればいい」
「っ………!」
「黒乃の好きって言葉だけで満たされるんだ。渇きが癒えるんだ。明日の糧になるんだ。それだけあれば俺は、例えどんな世界でも生きていけるよ」
「っ……! っ~~~~! すき……。すき、すき、すきっ! すきすき、だいすき! すき、すき、すき、すき、すき、すき、すき、すき!」
例え満足に喋ることができなくとも関係あるものか。
一夏が黒乃に惹かれているのはその中身。
無論黒乃そのものが好きという前提だが、外見等はただの付属品でしかない。
そういう想いを込めて、一夏は端的に自らの想いをあくまで紳士的に伝えきった。
瞬間、歓喜で流れていた黒乃の涙はその水量を顕著に増した。
そして愛するあなたが望んでくれるのならと、愛するあなたが欲するならと、まるで壊れたラジオのようにひたすら好きという言葉を発し続ける。
「うぐ!? ぐあぁぁぁぁ!」
「だいすきっ、だいすきっ! すきぃぃぃぃ……! ふぅん! ひっ……く! うぅひぁ、ぁぁぁぁ……!」
一夏は思わず腰が抜けてしまいそうな衝撃を覚え、室内に声が反響するほど絶叫を上げた。
いったい何が起きたと言うのか。それは黒乃膣内の動きに変化があったからだ。
(動く、蠢く! 黒乃中のヒダが、出してほしいって促してる……!)
黒乃の膣内の肉壁は、黒乃の一夏への愛に連動するかのようにして、グニュリグニュリと蠢き一夏のペニスを刺激した。
と同時に一夏は察する。他でもない黒乃が、愛の結晶を育みたいという想いを抱いているからこそであると。
一夏の都合のよい解釈などではなく、二人だからこそわかる何かが一夏にそう思わせていた。
避妊なんか後回しで初めからゴムなど着けていない。
初めから膣内射精をする気はあったといえばあったのだが、一夏は得も知れぬ幸福感に包まれる。
(ああそうか……。あんな強制的に言わせるようなの、子作りなんかじゃなかったんだ)
(ひっ!? ひぅぅぅぅん! イッチーの、イッチーのぉっ、わたしのなかで、オマンコのなかで、ビクっ、ビクってぇ! でる? でちゃう? オチンポからせーえき、びゅーってでちゃうの?!)
「……………………なぁ黒乃」
「んっく……! ひゃい……?」
「愛してるよ」
「んぅぅぅぅぅぅうううう!? あっ、あぁ……はぁぁぁぁ……!!!!」
それはまるで一種の悟り。
自らがいたって普通に、なおかつ極限まで黒乃を愛することで、黒乃自身に妊娠したいと思わせた。
その事実が一夏を吹っ切らせ、京都の夜に起きた情事からの懺悔にも似た感情を完全に断たせる。
一夏はヴァギナからペニスが抜ける寸前まで腰を引くと、そこでいったんストップ。そしてひとこと、黒乃の名を呼んだ。
黒乃がどうしたのかと意識を向けたのも束の間。
満面の笑みを浮かべてただ愛してると囁き、最後の一回だけ、思い切り黒乃のヴァギナの最奥まで一気にペニスを押し込んだ。
一夏のペニスは一瞬にしてヴァギナの行き止まり――――子宮口まで到達し、それでもなお奥に奥に進もうと留まるところを知らない。
これが何を意味するか。それを察した黒乃はこれまでにないほど幸せそうな表情を浮かべ、感嘆の声を上げたと同時ほどに一夏の亀頭から熱い奔流が放たれた。
「うおっ、おぉ……! おおおおおおおおお!」
「んぉおおおおおおおお!? あっ、あっ、あっ、あっ、ひああああああああああああっ!」
(ヤ……バイ……! 意識が飛ぶ、脳の回路がイカレる! でも、こんな、こんなにも幸せだ……! あぁ、黒乃、黒乃、黒乃……! 俺、俺は、俺はぁっ!)
(でてる、あついの、せーえき、おちんぽミルク! しきゅーのなか、だいすきなひとのこくて、あつくて、ドロドロのおちんぽミルクびゅーびゅーってでてるよぉぉぉぉ! あぁ……イグっ、イグぅ……! なかだしされてイグぅ! イク、イク、イク、イクイクイクっ! イグの゛とまりゃない゛い゛ い゛い゛い゛い゛!)
二人が二人とも身体を弓なりに反らし、まるで獣のような絶叫を上げた。
一夏はまるで射精とともに生命力を吐き出しているかのような、目の奥がチカチカとスパークするかのような感覚を過らせる。
そして黒乃はその言葉を聞かせただけでももう一度絶頂してしまいそうな、そんな淫語にまみれた台詞の羅列を脳内で響かせる。
二人が二人とも、こんなにも幸せに包まれた絶頂は初めてだった。
まるで手塩に掛けて育てた華が開花するかのような、そんな達成感にも似た何かがミックスされているのがいいスパイスとなっているのだろう。
二人が咲かせた大輪の愛の華は、聖夜という特別な夜を彩るには最適――――などとのたまうと、イエス・キリスト並びにその信徒を怒らせてしまうだろうか。
しかし愛し合うことで絶頂を迎え、いつ終わるかもわからない余韻に浸る二人が居るこの一室は、神聖な空間と表現するに値してはいけないだろうか。
「くっ……! はっ、はっ、はっ……! くろ、のっ……!」
「…………?」
「続けよう。全然、まったく、これっぽっちも! ……黒乃のことを愛し足りない」
「っ~~~~! あいしてください……。わたしの、だんな、さま……」
「っ……! ああ、元気な赤ちゃん沢山作ろうな。俺も頑張るから。頑張るからさ……!」
なんとか正気を取り戻した一夏は、あろうことか続きを欲する。
それは自らの快楽のためではなく、あくまで黒乃を愛し尽くしたいという理由からだ。
黒乃は一夏のこの発言に泣き笑いしながら、途切れ途切れながらも旦那様と呼び了承の意思を示す。
思わぬ不意打ちでまたも理性が吹っ飛びかけるが、一夏は相変わらずのスローペースで抽送を開始。自らの精液で溢れた黒乃の膣内を行き来し始めた。
そうして二人の繋がっていない時間の方が短いであろう。おそらく一生忘れられない思い出になったであろう。そんな恋人になって初めての聖夜は更けていく……。
なんかもう、クリスマスとか別に関係ないですけど勘弁してください。
逆にクリスマスらしいセックスってなんだよ。
って思って浮かんだのはありがちなエロサンタコス黒乃ちゃんだったんですが、導入からしてそういう雰囲気ではなかったので断念。
多分使われることなく終わるネタだと思われます。
というか更新まで時間かかりすぎですね。すみません。
執筆の時間そのものはあったんですけど、ふっつーに難産でした。
件のエロサンタコスだったら一瞬だったかと。
あれですね、変にエモくしようとするのがいけないんだと思いました(作文)
というわけで、次回もいつになるのやらですが、お待ちいただければ幸いです。
それでは、またお会いしましょう。
この作品の続きに需要があるかどうかの是非
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必要
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書く必要はない
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どちらかと言えば必要
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どちらかと言えば必要でない