こばやしさんちのめいどらごん 作:書いてる人
起きて、違和感。
下がムズムズして、今にもイキそ、う?
「ふぉふぁふぁひはん!」
「ッ?!あ?!」
変な振動が伝わって、弱い場所を舐められたのがいけない。
それと、朝だったのも。
ぷしゃ、
「っ、!!ぁ、あぅ、」
「はーやっと出たー」
しょわしょわと漏れて、変な感覚が全身に響く。思わずシーツを握りしめて止まれといきむ。
しょわ、しょわわわ、
「く、うぅ!!」
止まらない!!
「飲みますねー」
「は?!ッ、ゃっ……ぁ?!」
ちゅ、と音がして、吸われている。出ているのにトールの熱い舌が時折舐めてきて、出る勢いが強くなってしまう。
ブルブルと全身が震えた。
いくらか出て、ちょろちょろと勢いが弱くなった時点で放心状態。ちゅぱっと口を外したトール。
なんで……、こんな……、今何時だ。
ちらりと、太ももと太ももの間でトールの笑顔が見えたが、
出来ることなら殴りたかった。
で。
もちろん部屋の掃除をしてもらってすぐに追い出した。
なんだ、頭がガンガンする。
そうだ、私たしか風邪……。
か、ぜ…、
ぱぱぱぱと、蘇る昨日の記憶。
へ?あれ?と、下着に足を通したところで手が止まる。
「……あ、れ?」
私、なんか、すごい事した、記憶が、
「あ、ば、」
とーる
すきだ、
「あああああああああああああ!!!」
全身から熱という熱が出て、いっそ痛い。ヒリヒリする。
けれど精神的には真っ青。
ガチャン!!!と後ろの扉が開いた。
「敵襲?!小林さんどうしましたッッッ?!」
「ちがう!!入ってくんな!!」
トールの肩を掴んで部屋から押し出す。
ほんとまじで入ってこないで。
今私は考えたいのだ。いやあんまり考えたくないような、いやでも、ああもういい寝たい!頭がいたい!!
「ぁあん!なんでそう、朝になると毎回冷たくなってるんですかぁ!」
「うるせぇ!!入ってくんな!!」
「だってだって昨日は、」
「うぉおあああ!おああ!うるさいうるさい!!」
ガチャガチャと扉を閉めようと奮闘するがトールが挟まって閉められない。
「あー!小林さんまっか、」
「とぉーーるぅ!?」
「あっ、すいません。真っ赤で叫ばれても可愛いとしか」
「っく!!」
しょうがないだろ真っ赤でも!!
朧げに昨日の記憶があるものだからダメだ。
本当に言ったのか、いや、というか、よく考えれば私からトールを、
いやいやいや、…………。
いやいやいやいや!!!
「はぁ、はぁ、トール」
「あ、はい。なんですか?」
「……っ、き、〜〜っ、きの、っ」
「きの?な、なんですか??あ、昨日の事?えっ覚えてないとかいいませんよね!??」
「え、は。いや、あのさ」
「昨日!ついに私達は両思いになっ、」
バンッッッ!!
トールが気を抜いて扉から離れた瞬間、過去最高に乱暴に扉を閉めた。
ーーーーーーー
なんで?
強く扉を閉められて、うんともすんとも言われなくなった。
「えっと、小林さん?」
しんとしたまま。
カンナは散歩に行きました。【ルコア「急にごめんねー。ご都合設定すぎると思ったけど、正直この話って100パーセントご都合設定話じゃない?なんの問題もないかなぁなんてあはは。だってカンナちゃんにおせっせの話しはちょっとねぇ」】
えーと、こういうの。日本の昔話でありましたよね。押してダメなら引いてみろ。
なにか楽しい事をしたら出て、来るわけない。小林さんは出てこない。
えっと。
「こ、小林さん。昨日、すごい熱でしたし今日は、」
「休む」
「あ、はい」
あれ?小林さん、今日一日引きこもるのでは。
「こ、小林さん!!おかゆ!おかゆありますよ!お腹、」
「へってない」
「ええ、お、お風呂とか!」
「いい」
「え、えー……。………」
…………。
押してダメなら、引いてみろかぁ……。
「昨日は、」
「……」
「小林さんから襲ってくれって言ってきたので未遂ですよね」
「っ!……」
「小林さんから、ね。あ、いや、トールはやめようって言ってたんですよ??でも、小林さんがね、小林さんがどうしても、ってこう、」
「っやめ、」
「こう、ぎゅうううって!抱きついてきてくれて、昨日の小林さんほんとかわ、」
「やめろって!!」
「うお」
「うぶ!」
バン!!!と出てきた小林さんは。
勢いよく出てきたために私の胸に飛び込んできた。
胸のなかの小林さんが顔を上げる。真っ赤で涙目だった。
はぁはぁと肩で息して、目の前で凄む小林さん。いや全然凄めていないけれど。
バッと離れた小林さんが眼鏡をかけ直しつつ睨む。え?胸に飛び込んできたのは小林さんなんだけども。
「…………、えへ」
「な、なにっ?!」
「えへへ、昨日の、って言いましたが今もかわいいですね小林さん」
「〜〜っだ、だから!ちょっと、ほんともう……」
はぁ、と深いため息をつく小林さん。
と、下に目線がいって、小林さんの生足がすらりと伸びてるのを確認。え、ズボンは。ドキーっとする。
「えっと」
「…………トール」
「え?は、はい、なんでしょう」
「…………頭痛い」
「うぉえええ?!」
ふらぁっと小林さんが倒れこんで来て受け止める。
「あ、あの」
「……言いたい事があるようなないような感じなんだけど、」
「え?」
「とりあえず薬…………」
ガンガンする、と小林さんの赤い顔が辛そうに歪む。
「おおおおまかせを!!今支度を、」
「……ごめん、声抑えて……」
「あ、す、すいません」
「うん……」
「あ、とりあえずベットに行きましょう」
「うん……」
よたよたとベットに移動して、小林さんを横にする。
薬と水に、おかゆを作っておいたから食べてもらわないと。
「ごはん、おかゆですから、食べてくださいね」
「……ん」
起きてからの元気が嘘のように苦しそうな顔をしている。急に動いてはまだダメだったようだ。
というか昨日アンアンあんなにやってしまって今日元気なはずもない。ははは。
色々用意して、小林さんの部屋に入るとスヤスヤ寝ている姿が目に入る。
「……小林さーん?」
……寝ているなら、起こさないほうがいいか。
冷たいタオルを絞って頭の上におく。
…………。
「早く元気になってください…小林さん…」
ーーーーーーーー
「……ん、」
目が覚めて、重だるい体に辟易する。
額のタオルは少しだけ生温く、ずり落ちてきていた。
「じゃま……」
手にとって上体を起こすと、すぐ横にトールが。床に座り込みベットに体を預けている。こっちを向いているがうずくまっている為に顔は見えない。
「……トール?…、寝てるの?」
反応がない。
すぐ側にある食器と、他に水とか薬に目がいって用意してくれているのに気がつく。ネギがあるのだが、首にまけということか?私は巻かないぞ。
ふ、トールらしい、と思った。
「…………ありがとうトール」
少し頭を撫でた。
…………ごはん食べて薬飲むか………。
数口無理やり口に入れて薬も飲む。
いつもなら何でもない作業にぐったりとした。
「はー…………」
チラリと横目でトールを見る。
「……トール?」
起きないなぁ……。……?ドラゴンは寝なくてもいいんじゃなかったっけ?まぁいいか。
遅くまで起きて、起き、昨日、…………ッ、
かぁっと顔が熱くなる。いい加減熱があるのに上がってしまう。落ち着かないと。
スーハーと深呼吸。
天井を見上げる。
…………。
トール、好きなのか私は。
好き、か。
「……トールをかぁ」
トールに視線を移して、そっと触れる。
「……すき、なのかぁ……」
自分で呟いておいて少し恥ずかしい。何とも言えない気持ちになる。
何だろうこの感じは。
こそばゆい、というか。胸のあたりがもぞもぞとして叫びたくなるというか。
「はぁ…、」
トールの頭をゆっくり撫でて、トールの髪をそっと耳にかける。
…………。
「…………おい」
落ち着いていた全身の熱がカァァと上がるの感じる。
「トール。てめぇ起きてるな」
トールの耳が真っ赤。ピクピク動いた。
「まだ寝たふりするのか……おい…、いい度胸だな……」
一部始終を聞かれていたとわかって照れやら恥ずかしいやら怒りたいやらが全部混じってただの怒りになる。
「…………」
起きない。今起きたらダメだと思ってるなこいつ。そこはわかってるのか。
…………。
いいじゃないか。
もうなんか全部バレててしかも一線超えちゃってるのだからもう今更躊躇したって遅い。今更ながらそんな事に気がつく。
これからのトールと私の関係にキュッと腹をくくった。
トールの耳元にグッと近づき、触れそうなくらい側に口を持っていって、
…………。
トールに甘える感じを思い出す。
甘えて、苦しそうな感じ、
「……、と、」
きゅっと口を一瞬閉じて、ゆっくり、薄っすらと開く。
「ッ…、とー、るっ……、」
甘く、
ふぅ、と耳元に吐息を。
「ふひゃぁん?!」
「お、」
飛び上がるように、跳ね起きたトールの顔が目に入る。
真っ赤。涙目。
ちょっと嬉しそう…、はぁ。
「こ、小林さんたら!!恥ずかしいかなって思ったし、盗み聞きして悪いと思ったから知らないふりしてあげようとしてたのに!!」
「うるさいな……。ただ起きるタイミングを見失ってただけじゃないの…」
「ゔっ、」
全くもう、と怒りは冷めきって、ため息。ただひたすらむず痒い恥ずかしさだけが残る。
「こ、小林さんてばそ、そんな積極的だなんて、思ってませんよ私!と、とーるって、あっ、かわ、すき……、あ、キスしたいんですけどいいですか?!」
「おい…」
ばっと押し倒されるようにベットに横になる。またか。
鼻息荒く顔を近づけてきたので手で静止した。
「なんかなぁ」
「えっ」
「ワンパターンだ」
「ええ……?」
この一連の動作が。
怠い体に鞭を打つ。
トールの肩を掴んで起き上がると、そのままトールを押し倒した。
「ひ、ぇ?!こ、こば、」
ちゅ、
と、本当にただ触れるような、慣れないキスをした。
顔を離すと真っ赤になって固まるトールが目に入って、一気に恥ずかしくなって視線を逸らした。
疲れて、そのままトールの上に乗っかる。抱き着くみたいになった。…………胸柔らかいな。
トールの顔がすぐ側にあり、トールの息遣いがすごくよくわかる。短い呼吸が続いてるなぁと思う。
横目で、カーテンの隙間から見える小さな空が目に入った。今日はなかなかいい天気である。目が痛くなるような青空だ。
瞼をゆっくりと閉じて、とととと、と何か聞こえ、ああ、心臓の音か、と驚く。トールには聞こえてしまっているのだろうか。
「こ、小林さん」
「トール、」
「は、はい?」
「私からはまだ、これが精一杯だよ」
「は、はい……」
時間が。
とても緩慢に動く。
ただ、心臓だけが抗うように、早く早くと、何に急かされているかもわからず動き続ける。
「…………あの、小林さん」
「ん…?」
「す、好きでふよ」
…………。
ゆっくり動いていた時間が、自分達の呼吸に合わせ、動き始める。
トールはこれだから。
「そうか、好きでふか。フフッ…」
「あっちょ、ちょっと噛んだだけじゃないですか!!」
「トール」
「はい?」
トールに顔を向ける。
赤くなったトールで視界がいっぱいになる。
思わずまた笑ってしまった。
「私もだよ」
「っぐぬ」
ルコア「ここで一旦区切りだね」
一旦終わりってかんじですが、
短いネタを投稿してこうと思います。