「そろそろ人間界に帰りたいな」
「どうしたんだ急に?」
タクトが独り言を漏らすと、タクトの膝の上で人形のように抱かれていたマーズが上目使いで振り返る。
「いや、最近は人間界に戻ってないなと思って」
タクトが魔界に来てから半年が過ぎていたが、人間界へ戻っていたのは最初の二ヶ月くらいまでだ。
一応、人間界へは週に一回程で帰ることは出来るのだが、最近は魔界の勢力調査や統治方法の思案などで忙しく、帰ることが出来ていなかった。
「連絡は入れてるとはいえ、エシリア達を蔑ろにしてるみたいで悪いしな」
本来なら週に一回は帰ると約束していただけに、気まずい空気になっているというのもある。
「そろそろ帰らないと、エシリアが拗ねそうなんだよ」
それはそれで可愛らしいが、エシリアとは出来るだけ普通の恋仲でありたい。
「なら、私も一緒に行こう」
「え?」
思ってもみなかった返しに思わずすっとんきょうな声を上げてしまう。
「どうした?彼女が彼氏の別の彼女に興味を持つことがそんなに不思議か?」
「こうして聞くとすっげえパワーワードだな!それ!」
タクトの反応が面白かったのか、マーズは上機嫌に笑いながら茶々を入れる。
「実際、タクトの恋人には興味があるしな」
実のところマーズはタクトの恋人達と面識がない。
タクトの一番になりたいと思っているマーズにとっては敵に当たる恋人達を直に見ておきたいと思ったのだ。
「まあ、変なことしないなら良いけど」
「安心しろ、タクトの許可なく殺したり脅したりはしないさ」
マーズも恋人という関係がタクトにとって一番である証明なのは分かっている。
そんな相手に下手に手を出して、タクトの反感を買いたくはない。
あくまでも敵の視察をしたいだけだ。
(タクトが私を完全に支配できないと思っているように、私もタクトを私だけの虜に出来るとは思っていないしな)
マーズファルドの半身というだけで規格外の存在なのだ。
それを一ヶ所に留めておくなど同じ規格外でも不可能に近い。
「それで、次に人間界と波長が合うのはいつだ?」
「ちょうど明日」
「そうか。なら暫く向こうに行くのも悪くないな」
マーズはすくっと立ち上がると、メイドのラストや些事を任せているアナスタシアを呼び出す。
因みに、マーズの体は調教したときのような巨乳ではなく、調教前の状態に戻っている。
プライドの高いマーズはいくら周知とはいえ周りにタクトにぞっこんな事をアピールしたくないようで、二人っきりの時を除いてあの姿にはならない。
「明日より我が半身と人間界へ出向く。その間の管理は貴様らに任せるぞ」
「「畏まりました」」
細かい指示は出さずとも、二人はすべて承知したようで、恭しく頭を下げて部屋を出ていく。
「では、明日に備えて準備をするか」
二人が出ていくと、マーズはそのまま風呂へ向かってシャワーを浴び始める。
荷支度をするということは其なりに長く人間界へ留まるつもりということだ。
まあ、魔界の情勢もほぼ把握できているし、これが済んだら暫くは魔界統一に動かなくてはならないので、人間界へ帰っている暇はない。
要は暫く帰れないから今の内に人間界を堪能しておけということなのだろう。
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「タクトたらまた恋人を増やしたのね」
人間界へ戻り、エシリアにこれまでの経緯を大まかに話すと、エシリアはぷくー、と頬を膨らませて拗ねてしまう。
「タクトが女の子を増やすのは良いけど、彼女を作るのはやっぱり複雑なのよ」
「ごめん、ごめん」
「それに最近は全然帰ってきてくれなかったし」
この数ヶ月間、かなり寂しかったようでなかなか機嫌を直してくれない。
「こやつが貴様の彼女1号か」
そんな空気などお構いなしのマーズはエシリアを見て威圧的に言葉を放つ。
「そう言う貴女は彼女4号のマーズファルドね」
対してエシリアはマーズファルドという肩書きにさして怯えた様子もなく、寧ろ強気に挑発し返す。
優しい性格のエシリアらしくない行動だが、それは不安の表れでもある。
今までならエシリア以外の二人の彼女は肩書きだけで正式な彼女はエシリアだけだった。
そこに正式に彼女になったマーズは現れ、しかもマーズのスペックはエシリアを上回っている。
勿論、タクトは彼女の中で優越を付けることはないだろうが、それでもタクトの一番という立場が揺らぎそうで怖いのだ。
「ふん、タクトの彼女だと聞いていたのでどんな上玉かと思えば……貧相な体つきの小娘ではないか。大してタクトに抱かれてもいないようだな」
「貴女の方が色々残念な体つきじゃない」
「な!?今はこんな姿だが、タクトの好みに合わせて体を変えれるわ!」
「ちょっと!それズルじゃない!」
「ズルではない!れっきとした実力だ」
二人は額を付き合わせてガルルと威嚇し合う。
「はいはい、二人とも仲良く」
「じゃが……」
「な・か・よ・く」
「うぅ~」
タクトが仲裁に入ると、エシリアは素直に引いたが、マーズはまだ不満そうにしているので、ちょっと圧力をかけるとマーズは唇を尖らせながらも言うことを聞く。
「は~、タクトがそう言うなら仕方ない。よろしくねマーズファルドさん」
「うむむ……マーズでよい」
普段はマーズファルドとして振る舞おうとするマーズが、同じ彼女のということで愛称で呼んでいいと言う。
エシリアにはその事の重大性は分からないが、タクトの反応からマーズがよほど歩み寄ってきてくれていることは分かった。
いがみ合い、喧嘩をしても、本気で嫌悪な関係になろうとはしていない証拠だ。
「それで、タクトは一ヶ月はこっちに居るんだよね」
「そのつもりだけど」
「それなら、この一ヶ月は私達のために使ってよね。姫様や師匠は最近激務で疲れてるし、エレス様やスカーレットも寂しそうにしてるんだから」
ここで自分だけを愛してと言わないのはエシリアの性格が出ている。
「おい、タクト。私を除け者にするなど許さんからな」
一方、マーズはしっかり自己主張してくる。
全く違う性格の二人が自分にぞっこんなのは、可愛らしくて、愛おしいと思う。
「んっ、タクトったら気が早いんだから」
「そう言う意味じゃなかったのか?」
ついばむようなキスをすると、エシリアは少し困ったような嬉しいような顔でタクトの首に手を回す。
「確かにエッチもしたいけど……もっと恋人らしくデートとかもしたいの」
「でもエシリアも期待してたんでしょ」
可愛らしく拗ねるエシリアの下着は厭らしいシミが出来ており、下着越しに手を当てるとクチュッと音を鳴らして応える。
「あっ♥️もう……未だシャワーも浴びてないのよ」
「どうせ後で入るんだから良いじゃん」
「まったく……」
エシリアは諦めたように大人しくなり、タクトの唇を貪るように味わい出す。
「タクトってたまに意地悪よね……どっちが本当のタクトなの?」
「どっちも俺だよ」
うっとりした目つきのエシリアに囁かれ、タクトははにかみながら答える。
その間も二人繋がったままだ。
「エシリアは意地悪な俺は嫌いか?」
「ううん、嫌いじゃないわよ」
お互いに背中に腕を回しながら、愛を確かめるように睦み合う。
そこでエシリアがチラッと別の方へ視線を変えたので釣られてそちらを見ると、面白くなさそうにしているマーズがいた。
「いいけど、私を疎かにしないでよ」
ちゅっと軽くキスをしてから、エシリアは少しだけタクトから身を離す。
「マーズもこっちに来いよ」
「別に構わん」
エシリアも許可したことだし、マーズを誘うと素っ気なく断られた。
しかし、混ざらないだけでここから離れる気もないようで、ぶすーっとしたままである。
「そんなに見られてたら気が散るだろ」
「わっ!?」
タクトはマーズの右足を触手で掴んで無理やり近くに寄せる。
「なっ!?こら!下ろせ」
逆さ吊りの格好でバタバタと暴れるマーズの唇を強引に塞ぐ。
「何だかんだ言ってマーズも期待してただろ?こんなになってるぞ」
逆さ吊りの為、露になっているマーズの下着はエシリアに負けないほど濡れそぼっていた。
「これは……お前が淫魔法を使っているからだ」
マーズは観念したように大人しくなる。
ここで下手に抵抗してもカッコ悪いところをエシリアに見せるだけだと思ったのだろう。
「俺はエシリアに対して淫魔法はあんまり使わないぞ」
「……」
「でも―――そんなに望むなら、マーズにだけ使ってやろうか?」
「いらん!」
マーズは顔を真っ赤にして拒否する。
ただ、本当は欲しいようで、チラチラと物欲しそうな目で訴えかけてきている。
なのでこっそりとマーズにだけ淫魔法をかけておく。
「んっ!?お前……いらんとっ、言っただろう……」
「そんな欲しそうに言われたらな」
「あっ♥️まったく……」
口では嫌がりつつも、股間は大洪水を起こしている。
タクトはもう一度キスをしてからマーズを下ろす。
そして、二人を抱き寄せ変わり変りに唇を貪った。
マーズは気持ちの昂りに任せて情熱的な接吻で応え、エシリアはくちゅ、くちゅ、とゆっくりとタクトの唇に吸い付くようにキスを重ねる。
「こんなことにも、すっかり慣れちゃってるわね……」
複数人で一緒にする。
以前のタクトよりも女の扱いが上手くなっている事に嘆きながらも、押し付けてくる唇の強さはより一層強くなる。
「それがマーズファルドの半身足る由縁だからな……」
マーズはエシリアが空けてくれたスペースに口付けをする。
不器用な求愛のしぐさ。
いつもは傲慢でプライドの高いマーズだが、こういった時は可愛らしくタクトを求める。
「んっ、ちゅっ……マーズも、タクトのことが好きなのね」
「ちゅぱ、んっ、こいつは……私の半身だからな……」
二人はタクトの唇を味わい、時にはエシリアとマーズ同士で唇を合わてタクトの唾液を貪る。
「んふ♥️タクトも、興奮してくれてる♥️」
エシリアは右手で大きく勃起したタクトのペニスを擦り、クチュクチュ、とカウパーを亀頭に塗り広げる。
「この凶悪なモノでどれだけの女を虜にするんだ♥️」
それに習ってマーズもタクトのペニスに手を伸ばす。
その手つきは咎めるように少し強く、その圧迫感が逆に股間に血液を集中させる。
「二人とも、お尻をこっちに向けて」
気持ちが昂ってきたところで、二人に後ろを向かせる。
そうなると必然的に二人の厭らしく濡れた秘部がタクトの目の前に突き出され、逆に二人の目の前には硬くなったペニスが晒されることになる。
「ちゅっ……れろっ、ん……ちゅぷ、ちゅるっ……はぁ……ちゅぷ♥️」
「はむっ……ちゅ、んっ……はぁ……れろっ……」
二人はタクトのペニスを奪い合うように舐め始める。
エシリアの竿を舌全体で味わうような大胆な舐め方も、マーズの恥ずかしそうなおずおずとした舐め方もそれぞれ違ってゾクゾクとした感覚が背筋を走る。
しかも、二人の動きに合わせて小振りなお尻が誘うように揺れて、秘部はタクトを待つようにヒクヒクとヒクついている。
タクトは二人の秘部に指を入れ、嬉しそうに絡み付いてくる膣肉を刺激してやる。
「あぁっ……んっ……はぁあぁ……っ♥️」
「くっ……あっ……んぁ、はぁん♥️」
エシリアはタクトがもたらす快楽に腰をくねらせる。
一方、マーズはタクトの指から逃げようとお尻をモジモジとさせるが、それが逆にもっとして欲しいと訴えているようだ。
「んっ♥️あむむっ、はぁんっ、んちゅっ♥️あぁんっ、あんっ♥️」
エシリアはペニスを飲み込んだかと思うとカリ首を重点的に舐めたり、チロチロと鈴口を刺激したりと快楽に悶えながら、淫らな舌使いでタクトのペニスを舐め続ける。
「んっ……ちゅぅっ、はぁんっ、あっ……ちゅぼっ、んはぁっ」
逆にマーズは不馴れな様子で陰嚢やその下の蟻の門渡りなどを拙く舐めて射精を促す。
マーズファルドとしてはエシリアの前で男に奉仕する姿など見せたくないが、エシリアに負けたくないという気持ちが葛藤している様は何とも男心を擽る。
「ちゅぅっ、んっ……あぁぁっ!身体がっ、痺れるっ……みたいに……んちゅっ、あぁぁんっ♥️」
二人の膣をまさぐるように指で掻き回していると、じゅんと濡れた膣内から新たな愛液がとろとろと流れ落ちてくる。
「あぁ……んっ、はぁん……入り口ばかりじゃなくっ……もっと奥も……」
奥まで届かないもどかしさにマーズはゆらゆらとお尻を降り、蕩けた瞳で訴えかけてくる。
二人の身体は汗ばんで艶やかになり、三人の官能はどんどん高まっていく。
「ふぁっ、はぁぁぁ……んっ、あぁんっ♥️」
「あぁっ、こんなっ、淫らなっ、姿を見られているのに……ふぁぁっ♥️気持ちよくてたまらない♥️」
愛液を垂れ流しながらもペニスに舌を絡ませて快楽を貪る二人の姿に、タクトも次第に射精感が強くなっていく。
「はぁぁっ、んっ、くっ、あぁぁっ、だ、だめ……もう、きちゃう!!」
「んっ、あっ、はぁぁっ、あぁぁんっ、私もっ、イッてしまうっ」
二人の真っ赤に充血した淫肉が、指の動きに合わせて痙攣し、堪らず息を吐いて喘ぐ。
「い、イクっ、イクぅぅっ……あぁぁっ、イッちゃうよ♥️♥️」
「うぁぁっ、いいっ、きもちいいぃっ……あぁぁぁっ、来るぅぅぅぅ!!」
絶叫と共にびくっ、びくっ、と盛大に身体を震わせ、二人は盛大にイッた。
同時に大きく膨らんだペニスからどしゅっと激しい勢いで精が飛び出す。
「んぁぁっ……たくとのっ、精液が……私の顔に……あぁぁ、気持ちよくて……溺れちゃうよ♥️♥️」
エシリアは恍惚とした表情でタクトの精液を顔全体に浴び、
「んっ、はっ、ん、むちゅぅ……ごくっ、この味と臭いで……私はダメにされてしまう……んちゅるっ、ごくっ」
マーズは口内で絡み付くねっとりとした精液を、とろんとした瞳で飲み込んでいく。
「タクト……もう切なくて……タクトのおちんちん、私のおまんこにちょうだい♥️」
「だめだ……私に、先に入れてくれ……」
二人は愛液で濡れる淫唇をタクトのペニスに擦り付けてくる。
タクトは苦笑しながら分身体を作って二人の膣にペニスを一気に突き入れる。
「「んっ、あぁぁぁぁ―――っ♥️♥️♥️」」
高まった快楽の分だけ快感を感じているようで、入れただけで激しく仰け反り、潮を噴く。
そして、そのままビクビクと震え、舌を突き出しながら喘ぐ。
「あぁぁ……タクトっ!気持ちいいっ、あっ♥️奥、すごいよ……」
「んっ、はぁんっ、あぁっ、そこっ、気持ちいいっ、んぁぁっ、いいのぉっ♥️」
うっとりとするエシリアと、あられもない声を出しながら自分で腰を回してペニスを求めるマーズ。
「あぁぁぁんっ、いいっ、タクトとっ、繋がってるのがっ、んぁっ♥️感じるよ♥️」
たっぷりと流れてくる愛液が結合部分で泡立ち、ぐちゅぐちゅと淫らな水音が奏でられる。
「あぁぁっ、おまんこっ、私のおまんこの、奥っ……すごく、気持ちいい♥️」
スイッチが入ったように淫らな言葉を吐きながら乱れるマーズ。
とろとろになった膣をペニスで擦ると、イキそうになりながら熱い喘ぎを溢す。
「んっ、あぁぁぁっ♥️」
「あんっ、ふぁぁぁっ♥️」
動きを早くすると、それに合わせて腰を押し付けてくる。
ねっとりと絡む膣肉に締め付けられて、先ほど出したばかりだというのに、また昂ってくる。
「あぁぁっ、んぁぁっ♥️」
「んくっ!っあ♥️♥️」
一気に膣奥、子宮口を攻め立てると、堪らず髪を振り乱しながら悶える。
その後もいきり立ったペニスを何度となく叩き付ける。
「いくぞ」
混み上がってくる精がペニスの底に溜まり、一気に昇ってきた。
「んはぁぁっ、出して、私の中に……出して!あぁぁぁっ!!!」
「ふぁぁっ、出してくれっ、私の奥に、お前の精子をくれ!んぁぁぉっ!!!」
二人がイクと同時に、子宮の中に溢れんばかりの精を注ぎ込む。
「んぁぁ……出てるぅ……」
「あぁぁ……気持ちいい……」
二人は陶然とした様子で絶頂の余韻を味わう。