こんな小さな女の子を、力づくで振り払ってもいいものか。
俺がそう考えて迷っているうちに、手の動きはより大胆になっている。
小さな手は夏季迷彩服のズボンの上を縦横に撫で回し、肉棒の根元から先までを行き来し出したのだ。
「あは。ホント、おっきぃ……」
呟きながら年頃にそぐわぬ濡れた微笑を浮かべ、シャンナが俺の股間に顔を寄せた。
(かーっ。たまんねえなあ、おい)
「ま、待て待て。お嬢ちゃん、頼むから待て!」
「もうダメ。だってお兄ちゃん、すっごくいやらしい匂いをさせてるんだもん。シャンナ、もう濡れちゃったよ」
「だから待てっての、おふくろさんが来るぞ」
「ちょっと舐めるだけなら平気だって。ね、いいでしょ?」
(どーぞどーぞ)
「いいはずがねえだろっての。こ、こら。ズボンに手を突っ込むな!」
本当にこの世界は、どうなっているのだろう。
シャンナは怪我でもさせたらマズいので俺が動きを決めかねていると、夏季迷彩服のズボンの中に手を突っ込んで肉棒を探り始めた。
「あは。おちんちん、みーっけた」
「おい、頼むからやめろっての。こら、握るんじゃねえ。汚ねえんだぞ」
「おっきいだけじゃなくて、こんな太いんだ。それにあったかくって、湿ってる。ああ、シャンナこの手をクンクンしただけでイッちゃいそう」
(えっろいガキだなあ。ちょっと代われ、オリジナル)
(だから変態は黙ってろっての!)
「えへ。じゃあ、クンクンしちゃうねぇ?」
「待てって、お嬢ちゃん」
「やーだ、待たない」
(くくっ。いつもと立場が逆だなあ、オリジナル)
シャンナはズボンから抜いた手を顔に寄せ、うっとりとした表情で小さな鼻を鳴らす。
それだけでなく、俺にわざと見せつけるようにしてその手に舌を伸ばした。
「やぁん。お兄ちゃんのチンカス、すっごい濃い。おくちがジンジンしちゃうよぅ……」
(おい、もうしゃぶらしちまおうぜ。勃起したら咥えすらできねえかもしんねえが、それはそれで興奮するだろ)
(しねえって。いいから黙ってろ!)
ベルトがカチャリと鳴る。
どうやら臭いを嗅いで汚れた手を舐めるだけでは飽き足らず、本当にフェラまでするつもりのようだ。
さすがに、それはマズイ。
大人としてこんな行動をきちんと諫めなければ。
俺だからまだいいが、他の同年代の男の子にこんな真似をすれば、こんな世界じゃ子供でもヘタをしたら前科者だろう。
「おい、いい加減にしとけ。いくら優しい俺でも怒るぞ? 俺だって冒険者なんだ。攻撃スキルくらいは持ってるんだよ」
「いいもん。そしたら攻撃魔法で、お兄ちゃんごと火だるまになってやるから」
「うええっ!?」
「常連さんが、言ってたの。男を犯したくなるのは仕方ないけど、本当にそれをするなら死んでもいいって心から思える時だけにしろって。そんでその気持ちをちゃんと相手に伝えたら、フェラくらいならさせてくれるもんだぞって」
「い、いや。まずなんで心中するんだよって突っ込みてえが、こういうのは気持ちがどうとかじゃなくってな。お嬢ちゃんくらいの年頃の子にフェラをされたって」
「もうっ。いいから黙ってて」
(くははっ。敵兵ならガキでも殺せるが、相手は発情してるだけのメスガキだもんなあ。オリジナルさえガマンすりゃ、犯罪者ですらねえ。殺せやしねえだろ? 黙ってしゃぶられてろや)
シャンナの髪も母親である女将と同じ見事な赤。
火属性の女はパーティーで常に火力担当であると聞いているので、俺は火傷で済んでもシャンナ自身を殺すくらいの魔法は本当に使えるのかもしれない。
ベルトが外され、ズボンが下着ごと下ろされる。
「わあっ。ホンモノはこんななんだぁ。これが、おちんちん……」
(どうすりゃいいんだ、これ……)
(どうもこうもねえよ。トチ狂って魔法で自爆されたりしねえように、好きにさせとけばいい。もう少しすりゃ、母親が酒とツマミを運んでくるだろ)
(それまで放置かよ。これが大人の強姦魔ならコメカミを撃ち抜くなり、逆に犯してやるなりすりゃあいいだけだがよ)
「あは。いっただっきまーす。初おフェラ、たまんなぁい」
(うはは。見ろよ、オリジナル。こんなガキがだらんと垂れたチンコを両手で持ち上げて、それを口に運ぼうとしてやがるぜ。やっぱこっちの女ってのはスゲエなあ、おい)
もうどうにでもなれと、溜息を吐く。
床にしゃがみ込んでいるシャンナは、勃起していなくとも咥えられない大きさだと判断したのか、それともフェラとは女が男性器を舐める行為だと認識しているのか、亀頭の横辺りをペロリと舐めた。
「染みるぅ……」
日本で言うならば6歳から12歳までの子供が通う、幼年学校の高学年生にしか見えない女の子に亀頭を舐め回されても、俺はロリコンではないので肉棒が大きくなったりはしない。
(くすぐってえだけだが、こりゃ視覚的にヤバイな。なんつーかこう、な? わかるだろ、オリジナル?)
(わかんねえし、ぜってーにわかりたくもねえ。頼むから早く来てくれ、女将さんと今夜のヤケ酒……)
待ち望んだ音が聞こえたのはシャンナが亀頭のほとんどを舐め終え、尿道をちゅうっと音を立てて吸ったと同時だった。
暖簾のようになっていたエプロンでも落としたのか、女将の少し驚いたような声がこの部屋まで届いてくれたのだ。
「ズボンはいて、お兄ちゃん。それとシャンナが運んでくるから、なるべく早くおかーさんにエールか何かを追加注文ね。じゃないとこの酒場ごと、爆発魔法で木っ端微塵にしてやるんだからっ」
そう言ってシャンナが部屋を出て行ったので、とりあえず下着やズボンを身に着けておく。
すぐに聞こえたノックに返事をすると、顔を出したのは酷く浮かない顔をした女将だ。
……これは、気づいてるな。
「本当にすまないねえ」
「悪い、女将さん」
謝罪の声が重なって、お互いに顔を見合わせる。
「どうして坊ちゃん、あんたが謝るんだい?」
「女将さんこそ。俺は大人だからどうにかして止めるべきだったんだが、攻撃魔法で心中してやるとまで言われちゃ止めきれなくってよ」
「まったく、あの子は。同世代の男の子に興味がないと思ったら、まさかの年上好きとはねえ」
「追加注文をしたらまた来て続きをするって言ってたんだ。どうすりゃいい、女将さん?」
「まあ、とりあえず飲んどくれ。エールもツマミも、こんな田舎じゃたかが知れてるけどね」
部屋はそう広くないのでソファーセットなどはないが、窓際にはやけに大きなベッドに腰かけながら手を伸ばすのにちょうどいい高さのテーブルが寄せられてあった。
灰皿しかなかったそれにジョッキや皿が乗っている盆を置き、女将が軽々とベッドの前まで運ぶ。
「エールはピッチャーか。カップはあるから、女将さんもやってくれ」
補給要請リストから木製ジョッキを選んで召喚。
俺がそれをピッチャーで揺れるエールで満たして差し出すと、女将は苦笑しながらもそれを受け取った。
「悪いねえ。しかし、召喚系とは。あんな子供でも女にある程度の悪さをされたってのに怪我をしてる様子はないし、やっぱりかなりのレベルなんだね」
「まあ、それなりにな。だが女将さんの方こそ、かなりの高レベルなんだろ。夫婦で冒険者してて、引退してからも旦那と毎晩となれば」
「……あの子はまた余計な事を」
「いいからここ座って、どうするべきか教えてくれ」
「じゃあ遠慮なく座らせてもらうよ。しかし、どうするべきかとなるとねえ」
女将が隣に座ったので軽くジョッキを触れ合わせ、お互いそれを口に運ぶ。
ツマミは普通なら軽いものが中心なのだろうが、俺が冒険者だからかパンがいくつも付いているし、スープには小麦粉を練ったような白い塊も浮かんでいる。
「こっちにもあるんだな、すいとん」
「田舎の一般家庭じゃ、毎日のように出てくるよ。育ち盛りがいればなおさらさ。それだけは、冷めないうちに食っとくれ」
「ありがたく。雨に降られたのは弁当を使ってからだが、食える時には食う癖がついてるんだ」
「冒険者なら当然さ」
「吸うならタバコ、ここ置いとくよ」
「自分のがあるさ」
まずは冷めたら食感が悪くなりそうな、すいとんにフォークを伸ばす。
スープを飲んでから小麦を練った物を2つ3つ食ってみたが、味は悪くない。
生地が厚い所と薄い所、その歯触りの違いが楽しいのだ。特にペラペラの部分は舌の上で溶けるようで、飽きが来ない。
「美味いなあ。田舎を思い出すよ」
「そりゃあよかった。エールの味は最悪だろ?」
「あー。でも、これはこれで」
「いいんだよ。土地が狭いこの村じゃ葡萄やホップを栽培してないんで、酒といえばもっぱらミードなんだ」
「初めて聞く名前だな。どんな酒なんだ?」
「要はハチミツ酒さ」
「へえ。じゃあ次はそれをもらおうか。んで、娘さんはどうするよ?」
「もう12だから男を覚えてもいいんだが、こればっかりはあんたの気持ちや射精日との兼ね合いもあるしねえ」
「おいおい。俺はレベルがそれなりだからセックスはいつでも出来っけど、ナニが少しばかりデカすぎでよ。あんな小さな子と、行為が可能だとは思えねえ」
「おやおや、それはそれは」
「女将さんが味見をしてみるかい?」
「何を言ってんだい、こんなババアに。それにこんな田舎の酒場で女将なんかしてるんだから、金だって持ってないよ」
「俺は召喚系だからな。金が目的じゃねえさ」
女将がゴクリと喉を鳴らす。
冒険者をしていたなら召喚系のクラスは何よりもMPが重要で、武器などを日付が変わってから召喚して夜明けのMP回復を待つのが一般的だという知識があるのだろう。
この様子なら、それに協力するくらいは普通にしてくれそうだ。
「こんなババアより、どうせMPを回復するなら若いあの子の方がいいだろうに」
「ちょっと若すぎるさ。それに俺は、女将さんみたいな女が好きなんだよ」
「……冗談だろう?」
「本気さ。心の底から、女将さんはいい女だって思ってる」
ジョッキを置く。
俺がそうしても女将は動かなかったので、その手を撫でてからジョッキを取ってテーブルに置いた。
ほつれが目立つ赤い髪を指で梳き、紅潮している頬を撫でる。
いい年齢だからか、母親であるのが理由なのか、キャミソールにミニスカートという姿の娘より、だいぶ露出の少ない格好だ。
その厚手のシャツを押し上げるかなり豊かなふくらみや、膝上の丈ではあるがしっかり見えているムチムチとしたふとももを堪能するのは後。
まずは、年相応の皺も見える整った顔に唇を寄せる。
「んっ」
「頬にキスだけで、ずいぶんとかわいらしい声だ。旦那さんに操を立ててるってんなら、これ以上は遠慮するが?」
「あ、あの人が死んだのは、もう6年も前さ。とっくに吹っ切れてるよ」
「そうかい。なら、遠慮はいらねえな」