ドッペルゲンガーはどうやら、前戯を愉しみながら酒を飲む算段らしい。
キナの分も含めたエールを注いだジョッキを2つドッペルゲンガーに渡し、俺の分のそれをグビリとやりながら、補給要請で焼き台、それから炭と火種の小枝を出した。
炭が赤々と燃えるまで待ち、まずは野菜と貝から焼き始める。
銀シャリは、またMPを回復させてから炊くしかない。
「やあっ。し、師匠っ。そんな、おっぱいばかりじゃっ……」
「乳首ばっかじゃどうだってんだよ、ええ?」
「せ、切ないですっ。あっ、はぁんっ」
サザエに似た貝が、焼き網の上でカタッと揺れた。
その拍子に汁が炭火に落ちて、なんとも食欲をそそる、いい音と香りが上がる。
「もう焼けるな。ドッペルゲンガー、醤油」
「げえっ。小指の先みてえなちっちぇえボトル1本で、オレのMPが空になんのにかよ?」
「すぐ回復できるだろうがよ。いいから出せ。俺は残ってる分で、鍋やなんかの調理器具を出すんだから」
「んっ、あっあっあっあっ。やっ、……ダ、ダメぇっ!」
「くくっ、これだから淫乱女ってのはおもしれえ。乳首だけでこの喘ぎようだ。ほれ、オリジナル。醤油」
「サンキュ」
独特の駆動音。
それが聞こえてすぐ、キナの余裕がまったく感じられない甲高い声が上がった。
きっとエールを飲むドッペルゲンガーが面白がって、アダルトグッズを使い始めたのだろう。
昼過ぎにオナニー紛いの方法で俺のMPを回復してからずっとムラムラしていたのは事実だろうが、メシの前からオモチャ責めとはキナも災難な。
「やっ、あァッ!」
「もうイキそうか。オレ達のチンコよりローターの方がいいなら、明日からずうっとコイツでそのドスケベオマンコに栓をしといてやろうな」
「そ、んな、はずないッ。んーっ……」
「貝と野菜が焼けた。次にキナがイッたら、まずはメシにしろよ?」
「だとよ。じゃあ、振動を最大にしてクリに当ててやっか」
「あはぁっ!」
「くくっ」
「ダメえっ、イクっ。イッちゃいますっ!」
「だからイッていいんだって。ほら、これならすぐだろう?」
「クリ剥いてなんて、やあっ、にゃあっ! イク、イッちゃうっ! キナまたオモチャなんかでっ、ア゛━━━━ッ!?」
「愉しんでんなあ……」
派手なイキ声を聞きながら、並べた皿へサザエのような貝と野菜を載せてゆく。
サザエは醬油味で、焼き野菜はそのまま。
「お、美味そうだな」
「貝は味が付いてる。野菜は、こっちの小皿の塩胡椒で食ってくれ」
「いつの間にか塩胡椒も出してっし。子猫ちゃんは、……しばらく休ませた方がよさそうだな」
「次はサハギンと肉だが、キナが食えるまで回復してからだな」
「カニはまだかよ、オリジナル?」
「まだ鍋も沸かしてねえっての。ツマミなんだから、少しずつでいいだろう」
「一気に出しゃあいいじゃねえか、貧乏くせえ」
明日からお互いが使う銃や、何に乗って次の街を目指すかなどを話しながら2人で飲んでいると、キナが身を起こしたのでまた焼き台でツマミを焼き始める。
エールはメシのついでにしか飲まないキナは、肉とサハギンを焼くのが間に合わないほどの早さでパンを食い終えると、ごちそうさまでしたと言って俺に抱きついてきた。
「おやおや。やたら食うのが早いと思ったら、そんなにオリジナルのチンコを咥え込みたかったのか。子猫ちゃんは、性的な意味で腹ペコですってか」
「だって、その。今日から、そうなんですよね?」
「あー……」
初めて出会った時にキナが俺の思考を読んで、オナホールになってアナルまで調教されると言っていたあれか。
たしかに昨日の夜、ドッペルゲンガーがキナをバックで貫いて腰を振りながら、今日からアナル調教を始めるから楽しみにしておけと言い、俺も同意していたような気がする。
「アナルを調教してくれなんておねだりするとは。さすがオリジナル。キッチリ仕込んでるなあ」
「俺だけのせいみてえに言うなっての」
「はいはい。そんじゃ、まずは準備だな。召喚を解除すんぞ。俺が必要としてるモンはわかるだろ?」
「忌々しい事にな。まあいい。俺達も脱ぐぞ、キナ。まずはMPの回復だ」
「はい」
薄着のキナは、もちろん俺より全裸になるのが早い。
ズボンを脱いだところで俺をソファーに座らせ靴下と下着を脱がせると、フェラのためだけに出してあるクッションを床に置いてそこに膝をついた。
「何より先に頬ずりとは。すっかり気に入ったみたいだな、キナ」
「はい。だってカズヤさんのコレ、毎日たくさんキナを気持ちよくしてくれるから。愛おしくて……」
「コレじゃないだろって」
「えと、オチンポでしたね」
「ああ」
「カズヤさんのオチンポ、しゃぶってもいいですか?」
「いいぞ。ドッペルゲンガーが早くしろってうるせえから、最初から咥えてもいい」
「あは」
肉棒を咥えたキナが、カリ裏を舌でこそげるようにして息を荒くする。
最も汚れたそこを最初に舐めなければ、味が薄くなるとでも思っているのだろう。
「おいひぃ……」
「よかったなあ。MPが200まで回復、っと。まずはこれか、ド変態め」
(うっせえ。オメエもだ)
誰が認めるかという気分で、補給要請の機械タブを選択。
そこから工作機器やら土木機器ではなく光学機器をまた選択すると、かなり上の方にそれはあった。
(これでいいんだよな?)
(ああ。MPを200も消費すっから、面倒でもこうして召喚を解除しねえと)
(そこまでして出さなくってもいいだろうに……)
ポラロイドカメラをテーブルの上に出す。
ついでにドッペルゲンガーも再召喚だ。
フィルムなんかは消費MPが少ないので、回復してからまた出せばいい。
「おうおう。幸せそうな顔してチンコ咥えやがって」
「……ぷはっ。わかりました、師匠」
「勝手に思考を読むなっての」
「ご、ごめんなさい。……あ、っく」
キナが少し苦しそうな声を上げるのは、ドッペルゲンガーの思考を読んで俺に跨り、セックスにはだいぶ慣れてもまだまだ狭い膣口で肉棒を貫こうとしたからだ。
「そんなに急ぐな、キナ。ゆっくりでいい。ほら、俺の肩に掴まって、まずは入り口をほぐせ」
「は、はい。んぅ……」
くちくちと音を立てながら、大股開きの中腰でキナが腰を揺するように動かす。
膣にほんの少しだけ飲み込まれた亀頭の先がクリトリスを擦り上げては喘ぎ、また膣を通って肛門を舐めるように刺激しても喘ぐ。
「蕩けた表情してやがんなあ」
「まあ、まだいい方だろ」
「くくっ。中イキすると人が変わるもんな、この子猫ちゃんは。どれ、そんじゃ始めっか」
「加減はしてやれよ?」
「子猫ちゃん次第さ」
全裸でジョッキを呷ってから、ドッペルゲンガーがしゃがみ込む。
「あぁ……」
腰の動きを止めたキナが、ブルリと震えた。
俺からは見えないが間違いなく、ドッペルゲンガーに肛門を刺激されたのだろう。
それもおそらく、その舌でだ。
キナはまだ肛門に異物を受け入れた経験こそないが、そこはセックスのたびにドッペルゲンガーが執拗に舐め続けるので、舌でならかなり感じるようになっている。
「どこを舐められて感じてんだ、キナ?」
「お、おしりの穴です。んっ……」
「そんな場所を舐められて感じるなんて、キナはいやらしい子だな」
「だって、ひぐっ!?」
ほんの悪戯心で尻に手を回し、肛門を広げるようにした途端にキナが身を硬くした。
たしかネコは驚くと硬直してしまう習性があったはずだが、それと関係あるのだろうか。
「どした、キナ?」
「お尻に師匠のベロがっ。あひぃっ!?」
「マジか……」
使える魔法が水属性の女なら、医療行為に含まれるからか、腸内の洗浄なんて数秒もあれば終わる。
だがキナは、それを使えない。
つまりドッペルゲンガーは……
「や、あっ。ベロが生き物みたいにっ」
「……考えるのはやめとこう。ほら、キナ。いいからキスだ」
「は、はいっ」
挿入はしているがお互い腰を振らず、舌を絡め合う。
キナもまさか内側まで舐められるとは思っていなかったようで、かなり恥ずかしそうだ。
「おっ」
「み、見ないでくださいっ。カズヤさん、お願いだから見ないでぇっ!」
膣の締まり方に余裕がなくなってのでキスを中断して顔を正面から見ると、キナはそうはさせじと思いっきり俺に抱き着いた。
間違いない。
膣で肉棒を咥え込みながらも腰は動かしていないのに、キナは絶頂しかけている。
その理由には自らが膣を締めるたび子宮口が肉棒で軽く擦れるというのもあるのだろうが、それだけでないのは本人もしっかり自覚しているのだろう。
「そんじゃ、こうだ」
引き締まってはいるが筋肉を包むムチムチとした尻肉を掴み、肉棒の先が膣の行き止まりではなく子宮口に当たるように調整。
そのまま、尻を割るように手へ力を込める。
「あはぁッ!?」
思った通り、ドッペルゲンガーの舌がより深く侵入したのだろう。
キナの体が震える。
「ベロでケツ穴ほじられながらイッちまえ、キナ」
「ひ、や。……ぁ━━━━ッ!」
蠕動。
同時に、体の震えが痙攣かと思えるくらいに激しくなる。
全身が硬直しているのに膣だけが蠢き、締まるのを繰り返す。
女の絶頂の瞬間というのは、やはりいいものだ。
肉棒に与えられる快感は好きに腰を振りまくっている時に比べればだいぶ劣るが、女をここまで導いたという精神的な満足感が大きい。
「ふあっ、はぁ……」
脱力と弛緩。
そうやって、全身の重みを預けられるのも好きだ。
こんな俺でも信頼されているのだというような、不思議な充実感がある。
「ふうっ。まだケツマンコじゃ、お漏らしするほど派手にゃイケねえか」
ドッペルゲンガーが立ち上がった。
そしてタバコを咥えて火を点けてから補給要請でその手に出した物を見て、俺は開いた口が塞がらなくなってしまう。
(おい。さすがにそりゃあ、やりすぎじゃねえか?)
(平気だっての。なんてったって名前が、『肌に優しい落書き用マジックペン』だからな)
(……二極化前の男共は、とんでもねえ変態ばっかだ)
(おかげで愉しめるんだから感謝しようぜ。タバコは、そんな体勢じゃ吸えそうにねえな)
(ああ。まあいいさ)
(そんじゃ、子猫ちゃんの休憩中に記念撮影といくか)
ドッペルゲンガーがしゃがみ込む。
日本ではどこの街にも必ずいくつかあった本屋だけでなく、『コンビニ』とかいうそれ以上に数の多い店舗にも、当たり前のようにエロ本なんかが置かれていた。
なんとそれは、往時の憲兵の詰め所よりずっと多く、下手をすれば何十倍もの数が建てられていたのだ。
だからエロ本や雑誌はいくらでもタダで取ってこれたので、兵舎には笑えるほどの数が取り揃えられていた。
なので俺にも、ドッペルゲンガーの言う記念撮影がどんなものかは理解できる。