「おーい。ってまだ夕暮れ時だってのに、もうおっぱじめてんのかよ」
「ああ。メシも早めに食ったし、あの子にゃオマエが付きっ切りだからな。いくらスカトロリコンでも怪我人に手は出さねえだろうから、オマエの分までキナをかわいがってやらねえと」
「なるほどねえ。おお、もうかなりの時間アヘってんだな。マン汁が、白く泡立ってやがる」
「そ、そんな近くで見ないでください。師匠」
3Pにはかなり慣れても、いきなり入って来た男に背面座位で貫かれて感じまくっているオマンコを覗き込まれるのは、さすがに恥ずかしいらしい。
「ははっ」
「で、どした?」
「スポーツドリンクと、造血剤は副作用が怖えからサプリメントでも出してもらおうかってよ。いいか?」
「当たり前だっての。まずはスポーツドリンクだな。MP100で250ミリリットル。……ぼったくりだよなあ」
「ホントそれな。オレはMPが90だから、ギリギリ出せねえんだ」
「3本出すから、ついでにMPも回復しておけ」
「そりゃありがてえ」
ズボンは脱がず、チンコだけを露出させる。
そうしてからキナの顔に股間を寄せると、顔を真っ赤にしながらも優しく咥えられた。
「おうおう。咥えた途端にオマンコがキュウッと締まってら。あの子の様子はどうよ?」
「今は眠ってる。オリジナルの作った粥に、ものスゲエ感心してたぜ。あの子はノームって種族で、名前はシェリル。ノームってのは、農作物を育てんのが得意なんだそうだ」
「へえ」
「よし、もうMPは全快だ。ありがとな、子猫ちゃん」
「……んっ。い、いいえ。でもノームなら、あの見た目でも成人してるんじゃないですか?」
「らしいぞ。子猫ちゃんと同い年だとさ」
「なるほどねえ。スポーツドリンクは3本出した。サプリメントってのは? かなり種類があるんだが」
「鉄分、それからビタミンB12ってヤツだ」
「あいよ。医薬品はだいぶMPの消費が軽いなあ」
オリジナルに礼を言い、ノームの女の子、シェリルの眠るベッドルームに戻る。
眠っていると思っていたシェリルはしっかり目を開けていて、まだ顔を動かすのもツライだろうに、わざわざオレの方を向いた。
「おかえりなさい、先生……」
「ただいま。先生はやめてくれっての」
「先生は先生です。水属性のボクがMP切れじゃなくっても、あの怪我をああまで見事に処置はできませんでした。先生は、どんな魔法医より素晴らしい医師ですよ」
「そんなんじゃねえさ。さっき飲んだ、スポーツドリンクをもらって来た。それ飲んだら、また眠れ。礼を言うヒマがあるんなら、少しでも眠って体を休めるんだよ」
シェリルが頷く。
オレの言葉に従うというのもあるのだろうが、体が弱っているのだ。
酷く痩せていて、オリジナルが作った粥を木匙で掬って口に入れてやると、美味しいと言って涙までこぼした。
それほどに、飢えてもいたのだろう。
「……腹を空かしてるガキは、放っとけねえやな」
オレの呟きははっきり聞こえなかったらしく小首を傾げられたので、黙って頭を撫でてから、吸い飲みに移したスポーツドリンクを飲ませる。
それを目を細めながらすべて飲み切ったシェリルは、たったそれだけの動きで息を乱していた。
「さ、眠れ」
「はい」
テーブルに置いたランタンの明かりを落とそうか迷ったが、本人は気にしていないようなのでそのままにしておく。
読みかけの本。
補給要請で出した、こちらの世界の書物だ。
そのページをいくつかめくると、小さくはあるが安らかな寝息が聞こえてきた。
あと数日は、こうして体を休めるのがいいだろう。
(オリジナル、ちょっといいか?)
アイツもオレであるので、セックスをしながらの雑談なんてへっちゃら。
遠慮なく無線で呼びかける。
(おう。どした?)
(この子、シェリルだがよ。もしそうしてえって言ったら、オレ達のパーティーに入れていいか?)
(俺は大歓迎だぞ。成人してんなら問題ねえ。待ってろ、キナにも聞くから)
(いいさ。自分で聞くから)
(どうやってだよ?)
(こうやってさ)
オレにはレベルというものがない。
最初から存在しないのだ。
だがオリジナルがレベル50になると同時に、なぜかスキルが1つ増えている。
いや、スキルと言っていいのだろうか。
その名前はズバリ、風魔法。
初期魔法はたった5種類。
攻撃魔法、遮音魔法、索敵魔法、通話魔法、それに操風魔法だ。
ミリアの家で流し読みした本の記憶によると、それらは経験値のような『熟練度』というものがある数値に達すると、増えたり効果が上がったりするらしい。
(聞こえるか、子猫ちゃん?)
(えっ。し、師匠ですかっ!?)
(そうだよ。なんでかオレもスキルが増えてな。風属性の魔法を使えるようになったんだ)
(す、凄い。魔法を使える男の人がいるなんて、物語の中だけだと思ってましたよ)
(んで相談なんだが、もしそうしてえって言ったら、シェリルをパーティーに入れていいか? オレが戦闘から何からキッチリ仕込むし、性格が悪りいようなら責任をもって追い出すからよ)
(もちろん大丈夫ですよ。キナもお友達になりたいし)
(わかった、サンキュ。じゃあ、お愉しみを続けてくれ。アヘってんのをジャマして悪かったな)
(またそんな意地悪を。看病、あとで代わりますからね。トイレとかもあるだろうし)
(それは考えてなかったな。頼む)
(はいっ)
そうか。
トイレか。
たしかに考えていなかった。
ここまで弱っているロリっ子を、便所まで歩かせる訳にも行くまい。
……仕方ないか。
もし目覚めたシェリルがトイレに行きたがったら、優しいオレが便器役を買って出るしかないだろう。
うん、仕方ない。
それは立派な医療行為だ。
「ぐふふ」
(おい、なんだ今のゾッとする笑い声は)
(あんでもねえよ。それよりオリジナル、オレをこのシェリルに貸し出すつもりはあるか?)
(貸し出す? どういう意味だよ?)
(オレにはレベルも経験値バーもねえ。だから素の状態だとオレが倒したモンスターの経験値はオリジナルに入るんだが、その接続を切ってオレがシェリルとパーティーを組むんだ)
(そうすっと、そのシェリルって子に経験値が行くんか?)
(ああ。そうなる)
(なんつーか、多芸な男だなあ。もちろん、いいぞ。それだけじゃなくって、明日からは俺が運転手をやってやる。シェリルって子は、キナに看ててもらえばいい)
(へえ。お優しいねえ)
(オマエほどじゃねえさ。明日の朝からでいいのか?)
(ああ)
(そんじゃ、サイドカーを改造して軽機関銃を据え付けるか。それとも天井に窓のあるフジ360から狙撃するか、どっちがいいか考えとけ)
(あいよ)
山麓丸は車体が小さいと言っていたが、そんな使い方もあるのか。
好みとしては狙撃だが、効率を考えたら縦横無尽に走り回りながら軽機関銃の掃射だろう。
「師匠、交代です」
数時間してそう小声で言いながら部屋に入って来たのは、オリジナルにたっぷり膣内射精してもらったらしいキナだ。
まだまだ幼さの残る顔立ちだが、恋する男とのセックスの余韻が残っていると、ハッとするほどに色っぽい表情を見せたりもする。
これだから、女って生き物は謎だ。
「おう、じゃあ頼むな」
「素直ですね?」
「相手は病人みてえなモンだからな」
「なるほど」
この野営小屋は、土魔法で作られているのでドアがない。
それでもオリジナルは魔道具である指輪で、オレは新しく手に入れた風魔法で声や音は消せるので、わざわざ補給要請でドアを出して取り付ける必要はないだろう。
「よう、お疲れ。エールでいいか?」
「いらねえよ。容態は落ち着いてるが、朝までは目を離さずにいるつもりだ」
「……あの子のなにが、そんなに気に入ったんだよ」
「別に」
オリジナルはそれ以上は何も言わない。
ただ対面のソファーに座ったオレの前に灰皿を押して、エールのジョッキを呷っただけだ。
「まあいいがよ。いくら成人してても、あんな見るからにカタギの女の子に惚れたらあとがツライぞ?」
「そんなんじゃねえっての。それに本人が話したがるんで目を開けたら少しは話をしてるが、シェリルも冒険者らしいぞ」
「へえ。じゃあ家は、本当なら俺達が泊まるはずだったズロンザとかって街か?」
「いいや。大陸の南端だとさ。クラスはエンチャンターで、魔法属性は水。どっちもパーティー外から援護をするのに最適なんで、どうにか他のパーティーやキャラバンに連れられて、こんな北まで旅をして来れたらしい。目的地は楽園とも学術の街とも謳われるグランドールで、この辺りで冬を越すつもりだったんだそうだ」
「……ふうん。なるほどねえ」
オリジナルはバカだが、人の立場に立って物事を考えられる男だ。
こんな説明で、ある程度は察してくれたらしい。
「シェリルのレベルは28。それを、なんとか50まで持って行きてえ」
「いいぞ。そこであの子に、俺達とパーティーを組み続けるか決めさせるんだろ?」
「ああ」
オリジナルがエールを乾す。
次に手を伸ばしたのは、蒸留酒を詰めてある革水筒だ。
それを補給要請で出したカップに注ぎ、また呷る。
「他人が腹にたらふくメシを詰め込んでんのを、空きっ腹で見せられるのはキツイもんだ」
「ああ」
「……俺は、俺達はそんな他人を、世の中を恨んだよな」
「だがシェリルは死にかけてたってのに、本当に心からオレに礼を言ったよ。性根が歪んでねえ証拠だ。オレ達なんかより、よっぽど人間的に強いな」
「たいしたもんだ。長旅をしてるのに低レベルって事は、メシだけじゃなく経験値も分けてもらえなかったんだろ」
「そうなるな」
「こっから魔女の街までのモンスター、狩り尽くすか」
「アホかっての」
「俺とオマエなら、やれるさ。んで、バイクとクルマどっちで動く?」
「バイクだな。それも走り回って、機動的に動く」
「あいよ」
それ以上の会話はない。
オリジナルは蒸留酒を、オレはタバコをやる。
それだけの静かな時間がゆっくりと過ぎていった。