※この作品はR-18です。

二人で一人   作:シャリル

7 / 9
六話:やったね

 

 

昨日はうまくいった。

 

予想以上に彼が単純だった事もあるが、やはり、一番の決め手は誰かと話す事。

ティリア曰く、本来闇人デュダは人と話す事を嫌い、話し掛けもしない。

これで、司は私を闇人デュダとは疑わない。

しかし、司は精神保安管理局の者。

他に仲間がいる可能性はある。

だから一応のため、布石を敷いた。

 

“だいぶ参っちゃうんだ”

 

この言葉はまぁ、他の人からはうん。それで?ってなる。

けれど、参ってる。つまりは疲れてるので、寝てていい?という感じに持ってけば、司には怪しまれずに済む。

そして、そのあとに言った、止めとも言ってもいい言葉。

 

“司とも話したいな”

 

これは、司から情報を得るために言ったのだ。

しかし、私も人と話すのは苦手だ。

このクラスで慣れてから話そうと思う。

 

 

我ながらに今回は良かった。

 

 

本当ね。流石に小学校から磨き続けた演技力は誰にもわかられてないしね。

 

 

だって、これぐらいしなきゃ思いっきり遊べないじゃない。

 

 

まぁ、それもそうね。あら?チャイム鳴ったわよ?

 

 

前も言った通り、遊ぶ時間はランダムだよ。

 

 

覚えの悪いティリアに呆れつつ、授業に集中する。

もし、この授業が楽で寝れそうなら、授業中に行動を開始する。

授業が簡単である事を願いつつ、授業に挑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……5x+2+3x+5………何これ……」

 

今日は入学式が始まってから、三回目の数Iの授業なのだが、何を言ってるのかさっぱりわからない。

けれど、ここはこの地域でも底辺の高校。殆どの皆が開始十分で脱落していた。

 

「……えっと…大丈夫か?」

 

「「大丈夫じゃない!!」」

 

先生が心配するも、皆は疲れてぐだっていた。

けれど、私はなんとかわかろうとするが、どうすれば良いのか分からない。

 

「……麻田さん。これ、解ける?」

 

しかし、その姿勢がまだ大丈夫な方と思われたらしい。先生にこの問題の答えを黒板に書いてと言われた。が、

 

ふるふるふる

 

頭を小刻みに振り、無理であることを伝えた。

 

「……無理……か。」

 

全員が教科書の問題が解けず、先生は落ち込んだ。

しかし、分からないものは分からない。

先生は途方にくれながら、その問題の解き方を残り四十分で教えてくれた。

 

 

……授業に集中出来たのはいいけど……

 

 

寝る暇がないわね。

 

 

チャイムがなり、授業が終わると同時に、机にうつ伏せになった私は、ため息をついた。

 

 

はぁ~疲れたって皆寝てるし……静かだな……ん?皆寝てる?

 

 

顔を上げ、時計を見る。

 

 

次の授業まであと五分。

やるなら今だね。ティリア。

 

 

了解。じゃ、作戦通りにやって来るわね。

 

 

そう言って、目の前が真っ暗になった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。