入学式が終わってから四日過ぎた今日。
久しぶりの休日になった。
「あ~。疲れた……」
しかし、どの日も忙しく、疲れていた私は部屋に引き込もって、ベットに仰向けになっていた。
ふふっ……お疲れ様。識。どうやらあなたにとって学校は疲労が溜まる場所なのね。
まぁ、ね。けど、慣れないと。昨日みたいに少ししか遊べれないのは嫌だから。
「ふぅ……」
深く息を出し、ボーッと天井を見る。
けれど、それは逆に暇すぎてストレスが溜まり始めた。
「暇……ん?今何時?……よしっ!」
勢いよくベッドから立ち上がり、出かける準備をする。
……?識。何処に行くの?
ちょっとした情報収集。
そう言って、私は主な貴重品を持って家を出た。
来たのは、学校に少し近い、本屋。
けど、私は本を買いに来ただけではない。
ちょっとした、情報を入手するためだ。それは。
「ぐぉーーー……がーーーーー……ぐぉーーー……がーーーー」
本屋の真ん前で熟睡するあのうざい男子の様子と、ついでにこれからのために必要な本を買いに来たのだ。
“悪夢”
それは恐ろしい夢であり、不吉と言われる。
しかも、現実ではほぼ起こりえないような事や、恐ろしい現実を見る人もいる。
普段から、殺しという恐ろしい事しでかしている私だが、本を買うことにしたのには、理由がある。
私は今まで、ティリアにはただ殺す準備を手伝うだけで、あとは何もしていない。そして、ティリアは殺戮以外何も考えていない。
確かに昨日みたいに夢の内容を変えることは出来るようだけど。
ティリアはそんな風にあれこれ考えるのは嫌いだ。
すぐに殺しにかかるだろう。
けど、それでは意味がない。
だから、そこら辺の事も考えて、夢についての本を買うのだ。
もちろん、悪夢重視のを。
「こらっ!道雄!寝てないで店番しなさいって何度言ったらわかるの!?」
ふと、甲高い聞いた事のあるような声が店内に響いた。
うざい男子の母で、この書店のオーナー。
そして、ほぼ役立たずのうざい男子は、店番としてこの書店にいつもと同じ時間帯にいる。
しかもいつも豪快に寝ているのだ。
「だ、だって母ちゃん!昨日も言っただろう!俺、高所恐怖症なのに、ジェットコースターに乗って空中に放り出されたって!こ、腰抜けて、寝れなかったんだって!」
へぇ……良い事聞いた。あいつ、高所恐怖症なのか……これは使える。
どの本にしようかと迷いながらも、店主と店番の話を聞きながら、情報を得る。
たまに要らない情報も入っては来るが、そこら辺は無視。
お……これ、良いかも。買うか。
あの煩い場所を通らなければならないのかと、うんざりしながら、レジに本を置く。
しかし、現在店番をしているうざい男子は口喧嘩中で、レジに客がいるのに気づいていない。
……………この店大丈夫なの?いっつもこうだけど。
それはわざと私がこの時間に来てるから。いつもは普通。
ティリアと話しながら、こちらに気づいてくれるのを約十分待たされた。
しかも、レジに来たのはうざい男子の方で、悪夢の事について色々と聞かれたので、適当に、“そんな頻繁に見ないよ”とだけ伝えておいた。
しかし、それはこれを安心させるための嘘であることを、周りにいた客はわからなかった。