※この作品はR-18です。

ディノの幸せ?な新婚生活   作:ちびっこ

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サクラっていじめたくなるよね。
だから作者のSっ気が爆発。
そのせいでディーノさんが腹黒っぽくなった……。
ディーノさん、ごめん。

キャラ崩壊、またサクラ視点を受け入れられる人はどうぞ。


その4

「んー?」

 

 もぞもぞと起き上がる。なんか騒がしい?

 

 せっかくいい気分で眠っていたのにとイラッとしたが、外の様子が気になる。緊急時の場合、私は動かない方がいいと聞いている。そして誰かがすぐにやってくるから、私はその指示に従うようにとも言われている。

 

 とりあえず上着を羽織って待つ。しかしいくら待っても誰もやって来ない。外はまだ騒がしいのに。流石に私の存在は忘れてはないよな?

 

 少し悩んだ末、ドアから顔を出すことにした。多分廊下の扉の前には誰かが立っているはずだから。

 

「すまん、起こしたか?」

 

 そっと扉を開ければロマーリオが居た。良かった、忘れられてなかったようだ。

 

「お前ら、邪魔すんじゃねぇ!!」

「ん? ディノの声?」

 

 どうしたんだ?と聞く前にディーノの叫び声が耳に入る。

 

「ちょっと飲ませすぎたんだ……」

 

 うわぁと全力で引く。私が本気で嫌そうな顔をしたからか、ロマーリオは部屋に入ってフォローし始めた。どうやらネタにしようと揶揄った結果らしい。断れないような言い回しでみんなにお酒を勧められて、ディーノはベロベロになってしまったと。

 

「とにかく、サクラは顔を出すな。ボスはサクラに会いたいと言って暴れてるんだ」

「私が顔を見せたら落ち着くんじゃないのか?」

「ボスが襲いかかるかもしれねーだろ……」

 

 否定してあげたい気持ちもあったが、最近のディーノのエロさ加減から考えると言葉に出来なかった。ロマーリオも薄々察していたのか、無言で私の背を押した。ベッドで寝てろってことらしい。ここは自力で尻拭いするだろうと私はベッドに戻ることにする。

 

 が、暴れる音と私を呼ぶディーノの声がかなり迫ってる気がする。

 

「ヤバくないか?」

「……死守するから安心しろ」

 

 ちょっと間があったぞ、とツッコミたいが任せるしかないかと戻ろうとした足が止まる。

 

「サクラ?」

「……会いに行った方がいい気がする」

 

 寝室に続くドアと廊下に出るドアを見比べると、明らかに寝室の方が嫌な予感がする。

 

「……わかった。タイミングはオレが決めるからな?」

「ん、頼んだ」

 

 怪我をしたくない私は素直に任せた。ディーノの暴れ具合も見てないし。

 

 ロマーリオが扉の外に出たので、私は少しでも防御力をアップさせるために上着のボタンをしめる。ブラもつけたいが、間に合うかわからないので飽きらめた。

 

「サクラ」

 

 ちょいちょいと扉の向こうから手招きされて、私は慌てて向かう。

 

「下手に人が居るとサクラがあぶねーから、オレしか居ないようにするが大丈夫そうか?」

「……ん。大丈夫そう」

「わかった。なら、数分後に引くように指示を出す」

「それは助かる」

 

 数分あれば、ブラをつけれそうだ。ロマーリオも似たようなことを考えていたのか、顔を出さなかったし。

 

 私が微力ながら防御力をアップさせ終わると、ロマーリオが再び手招きした。もう時間のようだ。

 

 ひょっこり顔を出すと、ディーノがそれはもう嬉しそうに笑った。

 

「サクラっ!」

「ボス!?」

 

 ロマーリオの存在は一切目に入らないようで、ディーノは私しか見ていない。

 

「ディノ、待って!」

 

 ちょっと恐怖を感じ、ギュッと目をつぶりながら必死に手を前に出して抵抗する。が、何も当たらない。不思議に思い、目を開けるとディーノはその場で立ち止まっていた。

 

「ディノ? ……わわっ、ストップ!」

 

 名を呼べばそれはもう嬉しそうに駆け寄って来るので、慌てて止めた。ちょっと怖いから。

 

「ボスはサクラの言葉は耳に入るようだな……」

「みたいだな」

 

 ポツリと感想をロマーリオと言い合ってると、ディーノがロマーリオを睨んだ。君の部下だぞ……。

 

 視線をそらすために私はディーノに近づく。すると、嬉しそうに私を見た。作戦成功のようだ。

 

「痛いのは嫌だぞ? 守れるか?」

「おう!」

「ん、わかった」

 

 この距離なら突進してくることはないだろうと、私はディーノに許可を出す。すると、予想通り私を優しく抱きしめた。ついわしゃわしゃと頭を撫でる。なんだか犬っぽいと思ってしまったから。

 

 ディーノは私を抱きしめることに夢中らしいので、その隙に私はロマーリオと視線で会話する。誰かが居るとややこしくなると私は目で訴えるが、ロマーリオは許可できないと首を振る。……まぁそれもそうか。私も守らないといけないのだから。

 

「ディノ、大人しく眠れるか?」

「ん? 眠いのか?」

 

 いや、私じゃなくてディーノのことだから。ヒョイと抱き上げられたが、問題ないかと力を抜く。

 

「ボスの部屋はダメだ!」

「ロマーリオ?」

 

 焦る声に反応してしまった。恐る恐る顔を向けると、ディーノは面白くなさそうにロマーリオを睨んでいた。……気のせいか? ムチを出してないか? 死ぬ気の炎を纏ってないか?

 

「わー! ストップ、ストップだ! 私はすぐ暴力振る人は嫌いだぞ!」

「……オレのこと、嫌いなのか?」

「す、好きだぞ」

 

 くそっ、なぜ公開告白しないといけないのだ。いやまぁロマーリオの安全とディーノが後悔しないようにするためなら、安いものだと思う。ディーノも嬉しそうに微笑んでるし……。

 

 しかしなぜディーノの部屋がダメだったのか。そういえば……部屋の鍵はディーノしか持っていないと聞いた気がする。普段は開けっ放しだから忘れていた。ぶち破れば今のディーノは許さないだろうし部屋をかえた方がいいか。

 

「ディノ、私の部屋で遊ぼう」

「ダメだ。邪魔が入る。遊ぶならオレの部屋だ」

 

 ……私が忘れていたことを酔っ払いのディーノは覚えていた。頭か、頭の違いなのか!?

 

 やばい、ディーノが歩き始めた。ロマーリオも下手に動けない状態だ。あそこまでディーノがするとは思えなかったのだろう。私も想定外だ。

 

「フ、フミ子!」

「フミ子なら下だぜ。2人っきりになりたかったからな」

 

 用意周到である。流石に私の声が聞こえないところではフミ子も助けようがないだろう。

 

「ディノ、私が嫌がるようなことはしない?」

「もちろんだ」

 

 もうこの言葉を信じるしかないだろう。ディーノの首に抱きついて、ロマーリオに大丈夫だと口パクする。扉の前に居ると目で訴えられたので、本当にヤバイと思ったら叫ぶと私は頷いたのだった。

 

 部屋に入ってディーノはすぐに鍵をしめた。

 

「ディノ、喉乾いてないか?」

「そうだなぁ」

「お水、飲もっ」

 

 ちょっとでも酔いが覚めるように水を勧める。ディーノは私を抱っこしながら冷蔵庫を開けた。ちゃんと水を取り出したことにホッとする。これでお酒とかだったらヤバかった。

 

 それにしても、私を片手で抱きながらよくペットボトルを開けれるな。まぁ酔ってるのは酔ってるらしく、キャップは飛んで行ったが。

 

 私がキャップの行方を追っていると、ディーノにポンポンと叩かれた。そのためディーノの方を向いた。……向いてしまった。

 

「んっ、んっ」

 

 アルコールの味がする。水で薄まっているはずなのに、酔いそうだ。それに飲みきれず、口の端から溢れている。

 

「こぼしちまったな」

 

 グイッと再びディーノが水を口に含んだ。この後に何が起こるかわかるのに私の身体は動かない。ただ必死に零さないように飲み干そうとするだけだ。数回繰り返した後、ディーノは言った。

 

「上手だ」

 

 ……まずい、流されそう。頭がボッーとする。必死に理性を保ち、プチプチという音の発信源に目を向ける。うわぁ、いつの間にか上着のボタンが外されていた。

 

「デ、ディノ!?」

「濡れちまったからな」

 

 床に落とされた上着を見て、私の防御力はショボいと再認識した。これは早めにロマーリオに声をかけなくちゃいけない気がする。

 

 私がそんなことを考えていると、ディーノはソファーに腰をおろした。膝の間に座らされ、後ろから抱きしめられているが、ベッドじゃなくて良かった。

 

 ……いや、あまり良くなかった。背後からチュッチュ音がする。私の髪や首周りにキスしているようだ。流石に恥ずかしくて肩に力が入る。

 

「うひゃ……耳だめぇ……」

「可愛いぜ」

 

 耳をハムハムされながら囁かれ、ビクビクと身体が跳ねる。ディーノの息遣いがはっきり聞こえるのもマズイ気がする。

 

「デ、ディノ、嫌なこと、しない、約束」

「嫌なのか?」

「あぁ……ん、ダ、めぇ」

 

 音をたてて舐められながらも、うわ言とようにダメと繰り返すとやっとディーノは解放してくれた。

 

「サクラは感じやすいな」

 

 ぐったりしていた私は反論する気も起きなかった。が、トントンと股の間を指で叩かれ、正気に戻る。

 

「デ、ディノ!!」

 

 さっきから内ももを撫でていたのはわかっていたが、そこはダメだと怒る。すると、ディーノはすぐに手を遠ざけた。

 

「サクラが嫌なのはわかったから、今は触らねーよ。だけど覚えてろ」

「……何をだ」

「感じるとさっきの場所が濡れてくるんだ。それは変なことじゃねーし病気じゃねーんだ」

 

 ギョッと目を見張る。酔ったディーノの冗談だと思いたい。そんなの恥ずかしすぎる。その一方で、なんだか濡れている気がする。

 

「ディノ……」

 

 助けてほしいという意味で視線を合わせるように後方を見上げる。すると、ディーノは囁いた。

 

「オレは濡れててほしい」

「ひゃ、んっ……ら、めぇ」

 

 ついさっきまで耳を舐められていたことをすっかり忘れていた私は、再びうわ言のようにダメと繰り返すまでディーノはやめてくれなかった。

 

 ぐったりしていると、なんだかスースーしていることに気付く。……後ろにあるブラの留め具が外れてる?

 

「どうした?」

「え、いや、何でもない」

 

 ……私はバカか。トイレに行って直してくれば良かったじゃないか。いや、今からでも間に合うよな?

 

「ディノ、ごめん。ちょっとトイレ」

「ああ、いいぜ」

 

 あっさり解放してくれたことにホッと息を吐く。

 

「濡れてるか確かめてくるんだろ?」

「……ち、ちがっう!!」

 

 必死に否定するが、ディーノは「大丈夫、わかってる」と言う。私は仕方なく腰をおろすことにした。が、クルッと向きを変えられる。

 

「ディノ?」

「キスしたい」

 

 さっきの角度では難しいよな、と納得した私は大人しく目を閉じる。すると、ガシッと腰を掴まれた。

 

「ぁ……ん……」

 

 鎖骨周りを舐められた私は腰が抜けたように力が入らなくなる。ディーノに支えられていなければ、すぐにヘニャヘニャになっていた気がする。

 

「ぁあんっ」

 

 僅かな痛みと吸われたような感触に身体が仰け反った。

 

「デ、ディノ……今の、何……」

 

 ディーノのキスが終わり、はぁはぁと息を荒くしながらも質問する。

 

「オレのものって印をつけただけたぜ」

「それ、って、キスマーク、か?」

「知ってたのか」

 

 偉いぜと頭を撫でられたが、僅かに首を振る。

 

「付け方、わからない」

 

 以前、ディーノにしようとしたが上手く出来なかったのだ。

 

「教えてほしいか?」

 

 私が頷けば、ディーノは嬉しそうに笑った。すぐに教えてもらえるものだと思っていたが、ディーノは私を抱き上げて移動し始めた。

 

「ん、ディ、ノ」

「どうした?」

「その、あっ、当たって、る」

「ん? 何がだ?」

「……なんっ、でも、ないっ」

 

 そんなの言えるわけない。私の股にディーノの大きくなったのが当たってるなんて……。抱き上げ方の問題で私は足を閉じれないし、必死に首を左右に振り我慢する。意識すればするほど、濡れてる気がして嫌だ。ディーノが歩くたびに当たる場所がかわり、ビクビク身体が跳ねる。

 

「サクラ、あぶねーから動くな」

「ご、ごめっ」

 

 跳ねないように必死に我慢するが、ディーノが歩くたびに身体が反応する。ディーノはその度に足を止めるから時間が長く感じる。部屋が広いのが恨めしい。

 

「サクラ、やっぱり変だぜ。何かあるのか?」

「な、なんでもない」

 

 あともうちょっとでベッドのところで聞かれた。いいから早くおろしてほしい。

 

「トイレか?」

「ちがっ」

「でもよ、腰が揺れてるぜ?」

 

 カッと顔が熱くなった。私の無言を肯定と捉えたのか、ディーノは早歩きでトイレへと向かう。

 

「あっ、あっ、あっ」

「我慢しろ」

 

 振動で先ほどの当たる加減が違う。漏れる声にディーノはトイレを我慢していると思われているのがまた恥ずかしい。でも本当のことを言えないので説明できない。ディーノに必死にしがみついて早くトイレにつくことを願った。

 

「サクラ、ついたぜ」

 

 ビクリと身体が震える。ディーノの息が胸に当たったから。そこでやっと今、私はディーノの頭を抱えていたことに気づいた。それもブラは上にあがってたらしく、防御力の低さに泣きそうだ。辛うじて服があって良かった……。

 

 ディーノに降ろしてもらった私は、速攻トイレに逃げた。とにかくブラを戻して留め具もしっかりつける。せっかくだし、落ち着くためにもトイレに行くかとパンツに手を伸ばす。その際、肌から張り付いたものを剥がす感触がして、慌てて左右に誰も居ないか確認する。

 

 ……トイレに誰も居るわけないか。

 

 ホッとした私はとにかく拭いた。死ぬほど恥ずかしい。ディーノに気付かれないようにしないと。

 

 多分これで大丈夫と判断した私はそっとトイレから出た。近くにディーノが居ると思ったが見当たらない。

 

「シャワーの音?」

 

 今のディーノがシャワーを浴びて大丈夫なのだろうか。仕方ない、洗面所から声をかける。

 

「ディノ、大丈夫か?」

「んー? そうだなー。喉が渇いたな」

「わかった。取ってくる」

 

 先ほどの水でいいだろう。……気のせいか? さっきまでなかったワイングラスが置いてあるんだが。

 

 慌てて再び洗面所に戻ると、そこにはディーノが居た。思わず「ぎゃっ」と叫んだ。叫びながらも冷静でタオルが腰に巻いていると確認する。助かった。

 

「なんだ、そっちか。まっありがとな」

 

 私が恐る恐る水を手渡すと、グイッと引っ張られた。やっぱり嫌な予感がしたのだ。

 

「ディノ、濡れる」

「サクラもスッキリするか?」

 

 戸惑ってる間に、ディーノは私を抱き上げて風呂へと連れて行く。うぅ、ディーノの体が濡れているので、服が湿った。

 

「ディノ、ちょっと待って」

「濡れて気持ち悪いんだろ?」

 

 私の抵抗もむなしく、シャワーでビショビショに。服が張り付いて気持ち悪い。下着までびっしょりだ。

 

「エロっ……」

「ぇ? んっ、んっ」

 

 グイッと顎を上に向けさせられ、深いキスに入る。やっぱりアルコールの味がする。私がトイレに行ってる間にちょっと飲んだようだ。

 

「ら、めっ」

 

 キスをしながらもぞもぞと胸回りに這う手を何度か撃退する。しかしディーノの方が上手だったらしく、キスが終わった時には片手で私の両手をディーノの頭上で抑えられていた。

 

「サクラ、すっげぇエロい」

「み、見ないで……」

 

 少しでも隠そうとモジモジと身体を動かす。

 

「まいったな、出したのにまた興奮しちまった」

 

 ボソッと呟いたディーノの言葉に不思議に思っていると、再びキスの嵐がやってきた。今度は這う手がないので安心する。しばらくの間キスに夢中になっていると、温かいものがお腹にかかった。服が濡れて張り付いているから気付けた程度だったけど。

 

 気にはなるが、両手は抑えられてるしキスをしているので質問出来ない。それにディーノは空いてる手でシャワーの水を出し始めたから、それどころではなくなった。シャワーを浴びながらだと息遣いが難しくなるから。

 

 ぐったりと疲れた私は座り込む。いつの間にか両手は解放されていたようだ。

 

「サクラ、風邪引いちまう。出よう」

「ん……」

 

 君がしたんだろと心の中では文句を言いながらも、疲れていたので素直に従う。

 

「全部脱いでコレをきろ、オレは出てるから」

 

 ペットボトルやタオルやらを持ってディーノが洗面所から出て行った。良かった、今日のディーノだと脱がされそうだと思ってたから。

 

 ディーノが置いて行ったのは今日のディーノのパジャマだった。残念ながらズボンは見当たらない。たとえあったとしてもブカブカで脱げた気もするが。

 

 ビショビショになった服を脱ぎ捨てる。……やはり下着もダメそうだ。軽くため息を吐いて身体を拭いた後、パジャマをきた。うーん、ボタンをとじて鏡で見たが、上だけだし下着もないし心許ない。ブカブカだからギリ見えそうにないがそういう問題じゃないし。

 

 モジモジしながら顔を出す。ディーノはベッドに腰掛けていた。なんで上半身裸なんだ……と思ったが、今私がきている服とズボンが同じ柄だった。

 

「サクラ、風邪引くだろ」

 

 タオル片手にスタンばってたので、大人しくディーノの間に座る。……座ると余計に見えそうだ。無駄な抵抗な気もするがグイグイと服を引っ張る。

 

「どうした?」

「や、服が気になって。取りに行こうかな」

「別にいいけどよ、ロマーリオに見られるぜ?」

 

 ……グイグイと服を引っ張ることにした。こんな格好、見られたくない。ディーノに取りに行ってもらう案も浮かんだが、ロマーリオに様子を聞かれそうだ。もしくはディーノの後をついていく。それはそれでマズイ。

 

「だいぶ、乾いたぜ」

「ありがと、ディーノは?」

「大丈夫だろ」

 

 ちょっと雑な返事だったので、確認するために立ち上がり手を伸ばす。ディーノも私が触りやすいように頭をさげてくれた。

 

「ん、大丈夫そうだな」

「……おう。寝るか」

 

 ちょっと返事が遅かったことを疑問に思いつつも、私は賛成した。眠ってくれた方が楽だ。私も軽く寝たが、やっぱ眠いし。……疲れたせいでもあるけど。

 

「っと、その前にキスマークだったな」

「ん、疲れたしまた今度で」

「……つけてくれないのか?」

 

 そういえば、私が教えてほしいと言った時、ディーノは嬉しそうに笑っていたな。ディーノがしょんぼりし始めたので、やっぱり教えてと声をかける。

 

「おう! キスマークは内出血のあとなんだ。強く吸うだけでつくぜ」

 

 吸われた感触があった私は納得し頷いた。

 

「まっ習うより慣れだ。やってみろよ」

 

 ちょっと恥ずかしいと思いながらも、つけて見たかったのでディーノの鎖骨付近に口付けて、吸った。

 

「サクラ、もっと強くだ」

「いやでも……痛くないのか?」

「サクラは痛かったか?」

 

 そこまで痛くはなかったな。納得した私はもう一度同じ箇所に口付けて吸った。しかしディーノはまだ弱いと思ったらしく、後頭部に手を回され押さえつけられた。

 

「ん、んっ」

「サクラ、もう大丈夫だと思うぜ」

 

 ぷはっと息を吐いたら、赤くなっていた。おお!っとその箇所を撫でる。上手くできたようだ。

 

「つけれた」

「偉いぜ」

 

 ご褒美というように唇にキスがふってくる。……私の背を撫でるディーノの手がなんかエロい。別に変なところを触っていないのに。

 

 ビクッビクと身体が何度か跳ねたが、ディーノは気にしなかったようでよしよしと頭を撫でた。

 

「今度こそ寝るか」

「ん」

 

 ヒョイっといつものようにディーノは私を抱き上げたが、私の下半身の防御力はゼロだった。

 

「は、恥ずかしいから……」

 

 この状態でお尻を触るのはやめてほしい。ただベッドに寝転ぶだけなのに、わざわざ抱き上げなくていいし。

 

「ん? 変なことじゃねーって言ったろ?」

 

 そう言って、ディーノの指が触れた。クチュっという音が聞こえ、恥ずかしすぎてディーノの肩に埋もれながら訴える。

 

「ディノ、許して……」

「わーった」

 

 すぐに指が離れ、ベッドに寝かされた。すぐに私は服を必死に伸ばす。ディーノは寝転ばないのかと視線を向けると、手を見ていた。指先が光っている気がする。

 

「やっ、ディノ早く拭って」

「おう」

 

 返事と共にディーノはぺろっと舐めた。私は慌てて起き上がり、ポカポカとディーノを殴る。

 

「怒るんなって。直接舐めたいのを我慢してるんだぜ」

 

 ちょ・く・せ・つ!?

 

 私の理解できる範囲を超えた。ディーノの言ってる意味がわからない。

 

「納得したみてーだし、寝るか」

 

 納得した訳ではないが、もう寝てしまいたいので抵抗することもなく、ポンッと押されたまま寝転ぶ。照明も消えたので布団をかぶりもぞもぞとベストポジションを探す。

 

 ……いや、寝る前にロマーリオに声をかけた方がいいか?

 

 ドアを挟んでもそれぐらいは出来るだろうと考えていると、ディーノがもぞもぞ近くにやってきた。

 

「どした?」

「ん? ちょっとな」

 

 その言葉に私は警戒し距離をとろうとしたが、あっさりと捕まった。くそっ、眠る体制になるんじゃなかった。逃げ遅れた。

 

 しかしぎゅーと抱きしめるだけで、ディーノは何もしてこない。いやまぁちょっと位置が気になるが。

 

「サクラ、愛してる」

「ん、ありがと」

 

 胸元に顔埋めているが、やはり何もしないので好きにさせた。しかし、これでは寝れない。それにロマーリオに伝えにいけない。

 

 ちょっと抜けようとしたら、ディーノが抱きしめる力を強めた。痛くはないが、ディーノの様子から考えると完全に逃げ出せなさそうだ。ロマーリオも徹夜する気だっただろうと私は早々に諦めた。それに漏れた光から照明が消えたのはロマーリオもわかってるだろうし。

 

「ディノ、私じゃ腕枕はつらい」

「わかった」

 

 もぞもぞと枕を引き寄せディーノは私の腕を外した。腕は解放されたが、やはり抱きつくのをやめないので、この状態で楽そうなポジションを探す。なんとか寝れそうだなと思った途端、瞼が落ちていく。やっぱり疲れていたらしい。

 

 ディーノももぞもぞと頭を動かしていたので、うとうとしながらも撫でてあげる。しばらくするとディーノは落ち着いたのか動かなくなった。ディーノも良さそうなポジションが見つかったのだろう。

 

「サクラ」

「ん……」

 

 ディーノの息が肌に当たるからか、ちょっと熱い。あんまり呼ばないでほしいともぞもぞ身体を動かす。私は寝たいのだ。

 

「眠そうだな」

 

 コクリとなんとか頷く。返事をかえすのも億劫だ。

 

「オレはもうちょっと遊ぶけどいいか?」

 

 まだ起きるつもりなことに驚く。さすがに注意はしとかないと。

 

「いい子にしてるか?」

「おう」

「早く寝ろよ?」

「わーった。ちょっとしか遊ばねぇ」

 

 よしよしと頭を撫でてから、私は眠りに落ちた。

 

 

 

 

 この後、何度か起こされそうになったが、もうちょっと寝かせろと拒否し続け、完全に私が目が覚めた時は昼頃だった。

 

 やべっ、寝すぎた……と焦った私の一番最初に視界に入ったのがディーノの土下座だった。酔いすぎたことに謝られるだろうとは考えていたが、昼といっても目覚めの一番に、まして土下座するほどじゃないと思っていた私は首をかしげたのだった。




次を書くとすれば続きなのは間違いないですが、ディーノさんの記憶ありかなし、どっちにするかは決まってません。
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