Moon Light Another fate 作:深緑 風龍
-VRルーム-
ガルッチside
鈴美が零の龍神の力を解放して暫くしたある日、僕は金欲丸が持っていたスタンド『スリラー』と呼ばれるスタンドの、試運転を始めるため、VRルームに向かった。
ガルッチ「千夏さん、何時でも準備OKです。」
千夏「分かった。念のために、こちらの流れ弾が来ないように、強力なバリアを張って置くぞ。」
ガルッチ「そうしてくれ。」
さてと、あのキモ男が持ってたスタンドはどれ程の物か、試させて貰う。
千夏「VR訓練始め!!」
ガルッチ「来い!『スリラー』!!」
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未来side
未来「え!?何で彼奴のスタンド姿が違うんだ!?」
あの金欲丸のスタンド姿は、ヘドロのようなドロドロの人型で、血管が浮き出ている。全身にはカチカチと開閉する口があった。
だけど、ガルッチのは違う………。ガルッチが出した『スリラー』は、ケルベロスの姿だった。しかも、黒い翼のおまけ付きだった。
イフ「恐らくだが、THE VISIONの頃の能力があるのか、自分好みの姿に変えたのかも知れないな。」
未来「変えられるって、なんだか凄いね。」
鈴美「でも、何であの男のスタンドを?」
フラン「お兄ちゃんの絶望の力と、彼奴のスタンドが何かと相性が良いって、ヘラが言ってたの。」
簪「ヘラって、オリンポス神の?」
フラン「うーん、オリンポスじゃなくて、私に宿してる破滅の魔神の事よ。」
簪「ホントにややこしい名前がありまくりだね………。(・_・;)」
それ僕も思った。
ガルッチ『んじゃあ、行くぞ。』
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ガルッチside
ガルッチ「ガイア、絶望の力と『スリラー』とリンクを。」
ガイア『リンク、完了。』
ガルッチ「目標、ロックオン!」
僕はすぐさま両手を挙げ、目の前にある的を見た。ロックオンの数が増えれば増えるほど、両腕から溢れ出る闇のオーラが湧き出し、ケルベロスの口から黒い光球が大きくなり始めた。
ガルッチ「よし、ダークマター、チャージ!!!」
ガイア『チャージ、オーバーロード!』
ガルッチ「これが、深遠なる闇の力!!『ダークマター・メテオレイン』!!!」
解き放たれた闇は、無数の流星群と化し、ロックした的に当たると同時に、凄まじいほどの轟音と大爆発を起こした。的は砕け散り、結果表が出た。
『破壊力:EX 命中率:99,99% 種別:対城技』
予想はしてたが、まさか対城宝具並みだとは………。
ガルッチ「ふぅ………。」
???『お疲れのようだな、我が主。』
ガルッチ「?」
あれ?誰だ?
???『おい、我はここだ。』
ガルッチ「え?スリラー?」
???『我にそんな名を付けるな!!』
ガルッチ「!?」
え!?喋った!?
???『いや、失礼。我が名を知らぬが、済まぬがスリラーという名はやめてくれ。彼奴を思い出して腹が立ってしまう。』
ガルッチ「あ、はい。ごめん。」
えー?スタンドが話す………、いや待て、スタンドにしてはなんか違う気がする………。
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未来side
え!?何あの威力、あんなのが僕に当たっていたって言うの!?
イフ「そのようだな。威力は、恐らく元のスタンド使いよりは、最も強力かも知れないな。」
鈴美「でも、それは未来ちゃんが、イフがいたからこそ、防げたんだよね?」
未来「そうだけど、でもガルッチのアレ…………正直受け止められる自信がない。」
イフ「あれが敵だったと思うと、ゾッとしていたかもな。」
ホントだよ。って、あれ?あのスタンド、なんか様子が違う。
千夏「お疲れガルッチ。」
ガルッチ「疲れた。少し休むよ。」
???『そうしたまえ、我が主。』
イフ「な!?」
未来「え!?」
ガルッチ「ん?どうかした?」
未来「一つ聞くけど、ガルッチ。そのケルベロスって、スリラー?」
???『我にそのような名を付けるなと言ったはずだ!!』
未来「!?」
嘘!?ケルベロスが!?
???『いかん、知らぬ者がいたのをうっかり忘れてた。済まぬが、この場にいる者よ。我をスリラーと呼ぶのをやめてくれ。あの者を思い出すだけで腹が立ってしまうからな。』
えー、まさかケルベロスが喋るときが来るなんて………。でも、何でスタンド片付けないんだ?
未来「ねぇ、ガルッチ。」
ガルッチ「ん?」
未来「スタンド片付けないの?」
ガルッチ「それがさ。出来ないんだ。」
鈴美「え?」
ガルッチ「いや正しくは、これスタンドじゃ無くなってる感じかな?」
嘘~ん………。
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-千夏アジト-
ガルッチside
???『度々重ねて済まぬが、我は『スリラー』とかの名前ではない。彼奴が勘違いして、呼んでいただけの事よ。』
ガルッチ「んじゃあ、お前真名あるのか?」
???『無論だとも。我はケルベロスの中での長とも呼ばれた者、名は『ディアボロス・マルドゥク』。まぁ、難しいのならば………………その……………、『アムール』でも………構わん。』
待て、なぜアムール?アムールって確か、『愛』または『恋』を意味するんだけど………。
未来「えーっと、アムール?何でガルッチの事を、我が主って言うの?」
アムール『ああ、それか。いや正しくは、此奴の中にいる主に言っているのだ。』
ガルッチ「えーっと?それって、ジャック?それとも、ガイア?」
アムール『そう言うことだ。』
ガイア『ぬ?我って、ケルベロスを買っていたのか?』
アムール『お忘れになられてしまったのですか!?我が主!!以前貴方の使い魔として、生きていた我を!?』
ガルッチ「ちょっと、落ち着け!!おいガイア、お前何も覚えていないのか!?」
ガイア『待て!思い出してみるから、少し待て!』
アムール『彼奴だな?彼奴が記憶を奪ったから、思い出せんのだな!?くっ、我が守れなかったばかりに…………。おのれ宵闇霊夢ゥゥゥ!!!!!!我が主を殺した挙げ句、記憶を奪い去るとは!!』
あれ?これって、気付いていない奴?
アムール『教えろ!彼奴は何処におる!!我が成敗して───』
ガルッチ「あの、其奴はもう死んでるよ?」
アムール『何?』
ガルッチ「僕とフラン、こいし、兄さんとレミリア、さとり、そして早苗の手で、葬ったけど。」
アムール『なっ!?そ、そうだったのか…………。』
未来「あの、状況が読み込めないけど…………。取り敢えず、アムール?教えてくれない?その、ガルッチの中にいる人と君との関係を。」
アムール『ふむ、そうだな。我と我が主は主従関係なのだ。傷付いていた我だったが、それを手を差しのばしてくれたのは、他でもない………ガイアだったのだ。それから我は、恩を返すが為に、彼の使い魔として生きてきた。だが、あの宵闇霊夢のせいで、我が主は殺され、我は憎んだ。そして、気が付けば我は死んでいた。姿も形も変えられてしまい、あの金欲丸とかいう巫山戯た名を持った男の『スタンド』という者になってしまったのだ。』
未来「え!?んじゃあ、君は最初から、ちゃんと肉体があったんだ!?」
イフ「それで、ガルッチがコピーし自分好みに変えた結果、偶然にも元の姿に戻ったという訳か。」
えー、ホントに何でこうなったんだ?あんな趣味悪いスタンド姿が嫌だったから、ケルベロスの姿をしただけに、まさかの本来の姿なんて思っても見なかったんだけど………。
ガイア『あー!!お前あの時の!?』
アムール『思い出してくれたのですか!?我が主!!』
ガイア『迎えに来てくれたのか!!すまぬ、貴様には辛い思いをさせてしまったようだ…………。』
アムール『いえ、主が無事で、我も嬉しいです…………。』
…………なんだろ、これって僕が居ちゃ駄目な空気な気がする……………。
ガイア『しかし、アムール。もう我は、肉体はない。だから、もう一度契約するのは、難しいのだ。』
アムール『そんな…………。』
ガイア『だからガルッチ、頼みがある。アムールを、使い魔として契約して欲しい。この者の力は、闇だけでなく、憎悪、絶望、混沌の力を備わっている。上手く使えば、これまで以上に扱えるはずだ。』
うーん、ガイアに言われるとなると、断ることは出来ないな。
ガルッチ「分かった。アムール、済まないがこれからは、僕の使い魔として生きてくれないか?誰かを守るために、力を貸してくれ。」
アムール『良かろう、我が新たな主。名は?』
ガルッチ「ガルッチだ。」
アムール『では、新たな契約者ガルッチ。これからは、お主の闇と牙となりて、護ろうぞ。』
ふう、一時期どうなることかと──────
『ピロリン♪』
ん?
『新たな宝具の使用可能。
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:1~5
最大捕捉:1人』
使い魔を持つだけで宝具が生まれるって、どういうこっちゃな。
未来「でも、まさか使い魔がスタンドに変わるなんて、思っても見なかったね。」
鈴美「ええ、私も。」
イフ「だが、これもまた運命かも知れないな。」
ガルッチ「…………取り敢えずこれからも、よろしく頼む。」
アムール『こちらこそ、我が主。』
to be continued⇨