Moon Light Another fate 作:深緑 風龍
-千夏アジト-
ガルッチside
ガルッチ「…………まさか、未来が性病に掛かるなんて。」
いやまあ、ぶっちゃけあれだけ出し過ぎたら、仕方ないよね………。うーん、一応性病でも治す薬とかあるし、案外強力なんだよね。ってかさ………。
ガルッチ「イフ、性病だけは何とかならなかったの?」
イフ「いや、治すことは出来るが、未来のは治す許容度を超えてしまい、治すことが不可能だったんだ。私がいなくても、なりはしないが…………。」
ガルッチ「結果、アジトがはみ出るほど出してたしね。未来の精子どんだけ出してんの………。フェルグス・マック・ロイ並みの、いやそれ以上の絶倫なのかな………?」
イフ「私もそう思った。だが、お前もお前で凄いと思うぞ?」
ガルッチ「?」
イフ「何しろ、未来の精液を1日足らずで片付けたんだぞ?真似できないぞ?」
ガルッチ「あー、イフ達は知らないんだっけ?」
イフは首を傾げている。それもそっか。
ガルッチ「サキュバス達がさ、時々でも良いから自分のでもいいから精液を取って、送ってもらえないかって言われてさ。その時僕の量は半端なかったな………。このアジトどころか、この世界を覆い尽くすんじゃないかと思うほど、いっぱい出したんだよね…………。」
イフ「お前もか…………。」
ガルッチ「でも、性病にはならなかった。」
イフ「おかしくね?身体の感覚なくなっても、おかしくないだろ?」
ガルッチ「かもな。大体が風邪程度で済んじゃうから、逆に凄いよ。」
イフ「確かに…………。お前の病耐性:反射でもあるのではないのか?」
ガルッチ「反射だったら、風邪なんて引いてないよ。」
イフ「確かにな。だが、気になるのだが…………何故サキュバスが?」
ガルッチ「ああ、実は最近、飲み物を開発しててさ。その時に僕が抜擢したんだ。結果は、大成功。あらゆる風俗店での販売が開始された。その後は…………まぁご想像におまかせします。」
しかし、未来のも人気あるとはビックリだな。………………ん?待てよ?そういえばとあるサキュバスから、こんな事言ってたな。
『それにしても、この精液。飲めば飲むほど、性病すら掛からなくなってきたわ。』
これ使えるんじゃ!!って、おや?深雪さん。なんか暗い顔してた気がする…………。
イフ「行って来い。大体が、お前の言葉で直るからな。」
ガルッチ「僕はカウンセラーじゃねえんだが………。」
でも放っておけないし、一応追ってみるか。
sideChange
深雪side
……………私、何してるんだろ。変わるために、転生してるのに…………これじゃあ────
ガルッチ「深雪さん?」
深雪「はい!?」
え?いつの間に私の後ろに来たの!?あっちの方が気配遮断上手くない!?
ガルッチ「あの、どうかしました?なんか、暗い顔をしてた気がしたけど…………。」
深雪「あ……………。」
嘘、生前の頃のポーカーフェイスが、全く通じてないの!?あ、さとりの能力だったら、分かっちゃうか。でも顔で分かったって事は……………。
ガルッチ「あ、訂正すると、君の目が、なんか暗かったからさ。僕、ポーカーフェイスしている人の対策のために、目で見てるんですよ。動揺してたなら、分かりますしね。」
深雪「そうですか…………。」
ガルッチ「何か、ありましたか?出来れば、力になりたいけど…………。」
深雪「いいわ、こんなの私一人で十分だから。」
そうよ、これは私だけの問題。こんなの、私だけで─────
『ギュウウウウウウウウ……………。』
へ?何で抱き締められて…………?
ガルッチ「…………かつて、僕もそうだった。」
深雪「何が?」
ガルッチ「僕もまた、君と似たような事を思ってたんだ。『自分ならどうにか出来る。』『全員を守れるなら、この命捨ててやる。』ってね。でもさ、無理だった。自分を騙し続けても、何時かはボロが出る。でも、それを見せないように、ずっと隠れていたんだ。」
深雪「………………。」
ガルッチ「辛かった………。隠し続ける自分と、もう本音を言っても良い自分と葛藤して、何時も、隠し続ける自分が勝ってる。皆に悟られないように、ずっとね。今はもう辛くなくなったけど、僕のような人を見ると……………放っておけないんだ。だから、お願い。暗い理由…………教えて。」
何でだろう、この人の声………聞いていると落ち着いてくる。それに、安心感がある………。
深雪「……………私の前世はね。」
ガルッチ「ん?」
深雪「普通の女子高生だったの。友達もいて、家族もいて、普通に、幸せに過ごしていたの。だけど……………。ある出来事によって、その幸せが無くなった………。」
ガルッチ「…………。」
深雪「あるいじめっ子が、私の友達を虐めていたの。それも過激で、残酷で………。そして、友達はいじめっ子に殺された。私は許せなかった。何も出来なかった私を、友達を殺したいじめっ子を…………。」
ガルッチ「………………復讐、したのか。」
深雪「ええ、だけどそれがいじめっ子の計画だった。でも関係なかった。友達の仇を取れれば、それでよかったんだ。そして捕まり、判決で死刑が確定され、家族も会えないまま、牢獄にいたの。友達を殺したのは、彼奴なのに、復讐する顕現は、私にあるのよ!何で皆はいじめっ子に庇うのよ!私の友達を、殺したのに!!」
そうよ!!悪いのは彼奴、私は地獄に行く覚悟で、其奴を殺したの!!彼奴が虐めなかったら、どんなに良いことか!!!
ガルッチ「…………僕だったら、徹底的に殺すな。」
深雪「でしょ!?」
ガルッチ「いじめっ子だけじゃない。仲間も、庇う奴も諸共、復讐するかもしれない。二度と、誰もいじめを起こさないように、恐怖を植え付けるかも知れないな。」
深雪「え?…………ちょっと、何もそこまでしなくても─────」
ガルッチ「僕はさ、そんな奴が許せないんだ。例え全員が許そうとも、僕は絶対に許さない。滅ぼしてやりたいね。」
深雪「何で……………、何でそこまで?」
ガルッチ「幼少期の頃、親父に裏切られた事があるんだ。お金がないからという、理不尽な理由でね。後から嘘だって分かったけど、でも僕にとって、許せないことだった。だから、親父も母さんを殺して、家を燃やし、あてのない旅に出たんだ。おかげで、僕の心は壊れちゃったんだ。」
深雪「……………ごめんなさい、思い出したくなかったでしょうに。」
ガルッチ「ああ、あんな思いは、二度と御免さ。俺だって、許せないさ。同情じゃなく、本気でね。其奴がこの世界に居たら、残酷な殺し方してやるよ。」
深雪「う、うん。って、ちょっと緩めて?苦しいから……。」
ガルッチ「ご、ごめん。感情的になると、偶に『俺』になっちゃうんだよね。みっともないのに…………。」
意外、私だけじゃない。友達の為に、いじめっ子に怒る人がいるなんて…………。
ガルッチ「復讐はいけないのは、重々承知かもな。許せないなら、それぐらいの仕返ししたって、いいし。お前は間違っちゃいないさ。」
深雪「はふぅ~………………。////////////」
ガルッチさんがそういい、私の頭を撫で始めた。凄く優しく、暖かい手だった。
でもガルッチさん、ちょっと恥ずかしい……………。なんだか、顔が真っ赤になっちゃいます~………。
ガルッチ「…………もう、大丈夫?」
深雪「うん、気に懸けてごめんね。」
ガルッチ「いいさ。放っておけないのは、お互い様っぽいしな。ホントは、優しい女性だから、笑顔を作らなきゃね。」
深雪「笑顔…………か。」
ガルッチ「そうさ。女性は、笑ってたほうが、可愛いからね。正直、僕が女の子っぽいって思われちゃってるけど……………。何で僕は女性扱いなの?おかしくねえか?─────」
深雪「…………気にしてたのね。」
ガルッチ「これでもね………。」
深雪「でも、そのサイドテール似合ってるよ。貴方らしいっていうか、なんて言うか。」
ガルッチ「なんか複雑だな…………。んじゃあ、僕はちょっとあるもの作ってくるから。」
深雪「分かった。」
私は手を振り、ガルッチさんは行ってしまった。
意外と、私みたいな人も居るもんなのね。復讐なんてダメってしかるかと思ったのに、肯定するなんて、少し歪んでるからこそなのかしら?
フランちゃんやこいしちゃん、そしてイリヤちゃんを受け入れたのは、もしかしたら…………。
だったら、今度は私が護らないといけないわね。
sideChange
ガルッチside
深雪さんを慰めてから暫くして、僕はあの時未来が出した精液の分析をするため、バケツにあった奴を小瓶に入れ、分析機で調べてみた。
ガルッチ「おいおい、ホントにこれマジで?」
一度人工で作った卵子で、未来の精液をかけた途端、すぐに細胞分裂をし始めていた。それを100回やった結果……………。
ガルッチ「マジかよ。妊娠対策しないとこれ、確実に妊娠出来るじゃないか。」
それだけじゃない。分析した結果、なんとあらゆる性病を無効化させる効果があると出た。更に、それを薬にすれば、それまで掛かってた性病は治り、二度と性病には掛からない体質に生まれ返させる力を持っていたのだ。
ガルッチ「…………これは、未来に伝えないと!」
僕は急いで、未来に電話をかけた。
ガルッチ「もしもし未来?朗報があるんだけど。」
未来『朗報?』
ガルッチ「君の精液を調べてみたけど、どうやら凄い薬にもなれそうだよ!」
未来『え!?精液が、薬に?』
ガルッチ「一見信じられないけど、未来の精液には、大量のミッドカインに加え、あらゆる性病を無効化させる効果があるんだ。」
未来『嘘~ん。僕の身体どうなってるの?』
ガルッチ「さあね。でも薬にすれば、それまで掛かってた性病は治り、二度と性病には掛からない体質になるよ。」
未来『出来るのガルッチ?』
ガルッチ「魔法薬学の成績でSSランクを取った僕だぞ?作ってみせるさ。ただ、デメリットは、あるかな?」
未来『あー、やっぱりあるよね。どんなデメリット?』
ガルッチ「それはだな。未来の精子って、100%確実に妊娠出来るんだよね。それを薬にするって事は、相当な避妊方法じゃないと、確実に妊娠できるようになってるそうだ。」
未来『どうなってんの!?僕の身体!?』
ガルッチ「未来…………、頼むから電話越しで大声は勘弁して…………。」
未来『あ、ごめん。』
また目眩が来てしまったら、困るしな。
ガルッチ「とにかく、未来の精液。使わせて貰うね。」
未来『僕のだけで良いの?』
ガルッチ「うん。案外それだけで、作れそうな気がするからね。」
未来『時間は?』
ガルッチ「それは作ってからじゃないと、分からないからね。んじゃ、作り始めるから切るね。」
未来『うん。楽しみにしてるよ。』
ガルッチ「サンキュー。」
『ピッ♪』
さてと、作るとしますか。量的に、余裕もあるし、失敗したのなら、レイス達に協力するってのも、ありだしな。
ガルッチ「んじゃまあ、始めますかね!!」
to be continued⇨