Moon Light Another fate 作:深緑 風龍
-千夏アジト-
ガルッチ「…………出来たのはいいが、何故なのだ?」
僕は鍋の様子を見ると、オレンジ色をした液体が見える。材料は、勿論未来の精液。もう一度言おう。『未来の精液』。
それを入れて、撹拌し続けるが、結果は消滅。つまり失敗したのだ。どうやらそれだけでは完成は出来ないということになる。
だが諦めず、試行錯誤し続け、そして遂に完成した。が、気になる点があった。
ガルッチ「何で、僕好みの『ブラッドオレンジ』味なんだ?」
そう。毎回思うのだが、薬というのは、基本苦いのだ。勿論甘めもあるのだが、問題がそこだった。
初めて魔法薬を作ったとき、カシマール先生に伝えると、喜んでいたが、少ししてから不思議な顔をしていた。
カシマール『ガルッチ君、完成させたのは褒めよう。だがなぜ、チェリー味なのだ?』
何故か薬の『味』を変えてしまうのだ。
カシマール『しかし、なかなかの高度な魔法でもあるな。味の変化魔法、本来なら超高度な魔法と呼ばれていて、扱う物も少ない。
これを使い、毒薬を盛ることも可能だ。言わば暗殺特化魔法でもあるな。味を変えるだけで、薬の効果に変化はない。この吾輩を驚かせたことに、50点やろうではないか。』
当時は喜んでいたが、今となっちゃ、ちょっと罪悪感が湧き出てしまう。
ガルッチ「でもまた消すのもなぁ………。仕方ない、小瓶に詰めて、未来が帰ってきたら渡そう。」
一応効果は抜群。データで調べたら、永続的に性病には掛からない体質になった。まぁ僕が飲んでも意味ないが、でも永続的は凄すぎる………。
未来、ホントに君の身体どうなってんの?
本音「あれ?ガルガル君?何してるの~?」
ガルッチ「薬を作ってたんだ。二度と性病に掛からない薬をね。」
本音「えー!凄い凄ーい!一口舐めて良い?」
ガルッチ「あーちょっと────」
本音「ん?これって、柑橘系~?」
ガルッチ「大雑把過ぎるだろ………。正しくはブラッドオレンジ味、僕の好きな味さ。」
本音「へぇ、それで私の身体は?」
ガルッチ「ちょっと待ってね。…………おー、成功だ。」
本音「ところで、材料は何に使ったの?」
ガルッチ「未来の精液。」
本音「……………ほえ?」
ガルッチ「もう一度言おう、未来の精液。」
うんまあ、普通かちこちになるよね。だって、未来の精液だとは知らずに舐めるなんて、多分気が付かないだろうしな。
本音「……………全部飲み干したくなった。」
ガルッチ「おい待て!?保存用なんだから!?」
レティシア「何の騒ぎだ?」
ガルッチ「レティシア!済まないが、本音を止めてくれ!未来のために作った薬を、失わせるわけにはいかないんだ!!」
レティシア「え?まぁ、手伝うが。」
本音「聞いて!みっくんの精液で使われた薬なんだって!」
レティシア「ファ!?」
おいこら!敵を増やすんじゃあない!!
レティシア「………………私は如何選べば良いのだ!?」
ガルッチ「悩んだァァァァァ!!!!滅茶苦茶葛藤しまくってるゥゥゥ!!!!」
簪「如何したの?」
本音「かんちゃん!聞いて聞いて!みっくんの精液を使った薬を作ってたんだって!!」
簪「なん………ですって!?」
ガルッチ「え?おい待て、簪!頼むから────」
簪「未来の精液ちょぉぉぉだぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
ガルッチ「アンタもかぁぁぁぁぁぁ!!」
このままでは不味いと思った僕は、咄嗟に大瓶に詰め、簪のスピードタックルをよけた。
本音「『ジ・アース』!!」
ガルッチ「待てっていってるだろ!?」
っていうか、何でこの場で使うの!?やめろォォ!!ええい!こうなったら、窓から飛び降りる他ない!
『バリーーーンッ!!!』
ガルッチ「そのまま錬金!破れることのないガラスに変えよ!」
簪&本音「待てぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
2人も追いかけるように窓から飛び降りようとするも…………。
『ビターーーーーーーンッ!!』
あっぶねぇ、間に合って助かった………。
『スタッ。』
未来「………ガルッチ?何で窓から?」
ガルッチ「あ、未来お帰り。薬を完成したのはいいが、あの2人がね………。」
未来「(・_・;)」
ガルッチ「ほい、これが君の精液で作った薬だ。」
未来「あ、ありがとう。」
しかし、なんのためらいもなく飲むって、どうかと思うけど………。まあいいか。
未来「これで、性病にかからなくなったの?」
ガルッチ「うん、永続的だから二度と掛からないよ。」
未来「よかった。でも、なんかみかんの味がするけど────」
ガルッチ「あ、それブラッドオレンジ味。僕の好きな味。」
未来「そっか。そういえばさ。」
ガルッチ「?」
あれ、なんか妙に色目を使ってる気が─────
未来「君の味は、どんなのかな?」
おい待て、流石にこの場は危ないって!!
未来「なんて冗談だよ。冗談。」
ガルッチ「洒落にならんよ…………、凄くドキドキした………。////////////」
未来「それにしても、魔法薬学って凄いね。僕も習ってみたい。」
ガルッチ「うーん、今度カシマール先生に頼んでみるか。僕の元寮官の人で、魔法薬学を教えているんだ。」
未来「そうなんだ。厳しい?」
ガルッチ「クセは強いけど、良い先生だよ。」
そういえば、鈴美さんのために、剣を作らないと………。暫くは忙しいかもなぁ。
to be continued⇨