Moon Light Another fate 作:深緑 風龍
-スピリットレストラン 地下超大図書館- -夜ノ刻-
パチュリーside
はぁ、いずれ羽化する予兆はあったのは分かっていたけど、ルッチよりも少し遅かったわね。いえ、弟だから仕方ないかな。
マルッチ「師匠、新しい本を持ってきました。」
パチュリー「あら、ありがとうマルッチ。」
マルッチ「父上を見ていたのですか?」
パチュリー「ええ、どうやらガルッチは羽化したらしいよ。」
有翼人の羽化。正直言って、原因は不明。ルッチの羽化も、気が付いたら肩から翼が生えたと言っていて、その現象はガルッチと似ている。ただガルッチは耳が翼に変わっている。
対して、その両親であるエアとフィンには、羽化の様子はなかった。
普通羽化は幼虫から蛹、そして成虫、言わば進化みたいな感じなのだが、有翼人の羽化は不明処がある。
何故大人の有翼人がいるのに羽化がないのか。様々な有翼人に関する事を探し当ててみたけど、余り見つからなかった。
分かったことと言えば、有翼人は人間と翼のある種族、または天使と神、悪魔と魔神から誕生し、場合によっては長寿の種族とも呼ばれている。
姿は殆ど人間らしいが、背中には翼が着いている。色は皆それぞれだが、場合によっては翼の数が4つ以上あるとされていて、その人は特別扱いとされる。
現にルッチもガルッチも、4つ以上の翼を持っている。(2人が覚醒すればだが………。)
だけど不明なところがある。
その一つが羽化だった。成体と書かれたものは、決まって何処かに翼が生え、そのままの状態となる。例えば、両足のくるぶし部分とか太股部分、そして、両手に翼が生えるとか。
でも羽化するタイミングが、全く分からない。子供の時に早めに羽化するのがあれば、普通に大人になって羽化する事もあり、老人になってやっと羽化する事等がある。
2人に至っては、不老不死の呪いによって羽化する事は無かったのだが、どうやらそれとは関係がないようだ。
歳的には老人の歳なのだが、どうやら違うようだ。どうも、数千万歳になれば漸く大人になれ、不可数歳になれば老人扱いになるらしい。一言言わせれば…………。
パチュリー「有翼人って、超長寿種族じゃないの?」
普通に考えたら気が遠くなる歳じゃない。でも滅びてしまった以上、確かめようがない。そして2人の両親から聞いたけど、どうも覚えていないらしい。
歳といい、羽化といい、ホントに謎すぎる…………。
マルッチ「父上が羽化ですか…………、と言うことは、何かしらのリミットが外れたんでしょう。」
パチュリー「え?知ってるの?」
マルッチ「ええ、諸説ではありますが、父上は耳から翼が生えたのですね?」
パチュリー「ええ、そうだけど?」
マルッチ「耳から翼でしたら、それは五感のうち、視覚は最も遠いところや人体の内部が見える事が出来、聴覚だったら地獄耳並みによく聞こえ、心眼使わなくても心の声が聞こえるようになるんです。」
パチュリー「えぇぇぇ………、敏感の理由はもしかしてそれ?」
マルッチ「いえ、父上が言うには、生まれたときから耳は敏感だったそうです。」
パチュリー「な、なるほど…………。」
マルッチ「一方で伯父上の肩ですが、恐らく第六感が今以上に敏感になった事でしょう。何故かは不明ですが。」
パチュリー「そう………。」
マルッチ「ただ、羽化のタイミングですが、本来なら儀式をして試練を与え、クリアすることによって羽化するのですが、羽化したい人はあまりいないのです。たまに知らない内に試練を与られ、気がつけばクリアして羽化していたってのもありますが。」
なるほど……儀式ね…………。
パチュリー「それじゃあ、今もその祭壇は?」
マルッチ「いえ、ないですね。遺跡でそれらしき物がありましたが、まともに使える物ではありませんね。」
パチュリー「うーん、それじゃああの2人が羽化し、何の試練を渡したのか不明って事になるわね。」
マルッチ「あまり、詮索はやめておいた方がいいかも知れません。もしかしたら、とんでもない無理難題かもしれませんし。」
パチュリー「そ…………そうね…………。」
確かに、これ以上の詮索は止めておきましょう………。
マルッチ「しかし、少し疲れましたね…………。少々、お隣に寄り添ってもよろしいでしょうか?」
パチュリー「むきゅ?ま、まあいいけど………。」
マルッチ「では、師匠。失礼………。」
あ、そのまま眠っちゃった…………。それにしても、ガルッチの息子なのは分かってるけど、なんて言うか…………可愛らしい外見ね。
まぁでも、私も少し眠くなったし、今日は…………添い寝でもさせてあげましょう。
宙に浮かせる魔法使ってっと…………。
パチュリー「いつか、マルッチと恋人になったら、なんてね。」
sideChange
-博麗神社-
ガルッチside
ガルッチ「まだ婿はやらんぞ!!」
フレディ「どした急にデカい声出しやがって。」
ガルッチ「いや、なんか知らんが……………、その………、すまん。」
未来「あー、そういえば他にも息子が居たんだったね。」
ガルッチ「駄目だ、あの親父と切嗣に親バカが移されたか………。おのれ切嗣と親父!!よくも親バカを移してくれたな!!」
もうマジで許さん。あの2人には起源弾で殺るしかない。覚悟しやがれ………。
to be continued⇨