いつも通り食堂で朝食を取り、司令室に戻ると俺は長門と今日からの打ち合わせをした。
正式に提督に任命されたので、今日から仕事が始まる。といっても、初めのうちは秘書艦の長門や大淀に手伝ってもらうつもりだ。
長門「いよいよ今日からだな。正式に提督として仕事が始まるのは。」
鳳「あぁ。少しずつ慣らしていくさ。」
ここ数日の交流を経て、他の艦娘達ともある程度打ち解けた俺は、最早この鎮守府にとってなくてはならない存在となりつつあった。
鳳「さて、早速仕事に取り掛かるか。」
そう呟くと、長門が既に用意していた書類の山に目を通した。
鳳「凄く量が多いな。長門が手伝ってくれてるとはいえ、直ぐには終わりそうにないな。」
長門「そうでもないぞ。量こそ多いが、大体は申請書や要望書だ。資源の管理に関する書類や開発に関する書類は、提督の判断で許可したりしなかったりするんだ。後の要望書は備品やこの鎮守府に関する意見等が多い。」
鳳「まぁ、流石に無茶な要望には答えれないが、出来るだけ答える様にしたいな。」
午前中は書類に目を通し、開発や要望に関する提督としての許可が必要な書類に判子を押していった。
鳳「…そろそろ一段落つきそうだな。これが終わったら昼食にしよう。」
長門「いいだろう。丁度、腹も空いてきた頃だ。」
時計を見ると1155であった。そろそろ書類の山も片付いてきたので、キリのいいところで終わらせる事にした。
昼食は何にしようか、そう考えながら食堂に向かった俺は比叡に声を掛けられた。
比叡「提督、丁度いい所に来ましたね。ちょっとこれを食べてみて下さい。」
差し出された物を見ると、カレーの様な物だったが臭いは生臭く、色は茶色ではなく真っ黒になっていた。
鳳「えー…比叡、これは?」
比叡「カレーですよ!気合い入れて作りました!」
満面の笑みを浮かべながら話す比叡を見て、食べなければいけないとは思いつつも、これは食べてはいけない、と直感が伝えていた。
鳳(正直食べたくないんだが…食べないと比叡に悪いしな。ここは腹を括るか…)
大きく深呼吸をして、手に持ったスプーンでカレーを食べ始めた。
鳳(え!?何だこの味は!?とても食えたもんじゃないぞ!?)
口に含んだのはいいものの、飲み込む事を体が拒否しているかの様な感覚に襲われた。
鳳「なかなかいけるな。隠し味には何を入れたんだ?」
比叡「ソースとヨーグルト、朝鮮人参にボーキサイト、イカの塩辛に山葵です!」
鳳(ソースとヨーグルトはいいとして、朝鮮人参にボーキサイト、塩辛に山葵?何を考えているんだ??)
鳳「体に良さそうなものも入っているが…ボーキサイトは可笑しくないか?」
比叡「普通に作ったら面白くないですよ?提督の口には合いませんでした?」
鳳「普通の人間にボーキサイトはないだろ…」
比叡「すいません…。」
鳳「いや、比叡が折角作ってくれたんだ。最後まで食べるよ。」
長門「余り無理しない方がいいのではないか?」
鳳「なんとかなるさ。」
こうして俺は比叡のオリジナルカレーを食べ終え、司令室に戻ると力尽きた。
長門「だから言ったんだ。あれほど無理するなと言ったんだ。」
鳳「折角作ってくれたんだ。残すのは勿体無いだろ。」
長門「比叡のカレーを食べ切るとは、恐れ入ったな。次からは断るなり、自分の体を大事にしてくれ。」
鳳「そうするよ。」
次からは出来るだけ比叡のカレーは食べないようにしよう。そう心に決めた俺は仕事の続きに取り掛かった。
最近、仕事の方が忙しくなり、余り更新が出来ません。更新頻度は遅くても週一回を守ります。