暫くの間は特に動きはなかった。
書類に目を通して判子を押し、遠征や簡単な出撃をこなしていた。
鳳「最近は特に動きはないな。」
長門「あぁ。特に作戦が発令される訳でもなかったからな。」
鳳「こんな事を言うのは提督としてダメだろうが、戦わずに平和になるといいんだが…」
長門「それに関しては異論はないな。私達の使命が深海棲艦の駆逐だが、戦わずに済むのならそれに越した事はない。」
鳳「まぁ実際に被害は出ているし、戦わないといけないんだがな。」
そんな事を話していると、大淀が部屋に入ってきた。
大淀「提督。遠征していた艦隊が帰還しました。」
鳳「そうか。仕事も一段落着いた。迎えに行くよ。」
天龍「提督、帰還したぜ!」
鳳「お疲れ様。首尾はどうだった?」
天龍「あぁ。数回敵と戦闘したが被弾はなかった。資材も無事に回収できたぜ。」
響「ちゃんと無事に帰ってきたよ。」
電「今日も問題なかったのです。」
暁「当たり前じゃない。一人前のレディーなんだから、無事に帰って来るのは当たり前でしょ?」
雷「そんな事言って、被弾しそうになってたのは何処の誰なんだか…」
暁「ちょ、それは言わないでよ!」
鳳「まぁまぁ、無事に帰ってきたんだ。とりあえず補給と入渠して、今日は休んでくれ。」
天龍「あぁ、そうするぜ。」
こうして遠征が無事に終了し、帰還した艦隊を出迎えた俺は食堂に向かい、昼食を取った。
鳳「今日の仕事はもう終わりかな。」
長門「あぁ。なかなか提督も飲み込みが早くて助かる。」
鳳「前までは提督と呼ばなかったのに、いざ提督と呼ばれると少し照れるな。」
長門「今や立派な提督なんだ。そう呼ばないと失礼だろ?」
鳳「まぁなんでもいいんだかな。」
今日の仕事を終えた俺は気分転換を兼ねて街に向かった。いつもは食堂で食事を取っていたが、偶には街で食事を取るのもいいだろうと考えた。
鳳(いつも艦娘達と食事をしているが、偶には俺抜きで雑談とかもしたいだろう。)
ブラブラと街を歩いていると誰かに声を掛けられた。
「アノ…チョットイイデスカ?」
鳳「どうしました?」
「〇〇ッテトコロニイキタインデスガ…」
鳳「それなら、そこの角を曲がって2つ目の角を曲がった所にありますよ」
「アリガトウコザイマス。ホラ、オニイサンニオレイヲイイナサイ」
「オニイサン、アリガトー」
鳳「いえいえ、どういたしまして。娘さんですか?」
「マァ、ソンナトコロデス。」
鳳「夜道は危ないので、気を付けて下さいね。」
「ハイ。ソレデハシツレイシマス。」
「バイバーイ。オニイサン。」
可愛らしい親子を見て、微笑ましく思いながら目に付いた食堂に入った。
一通り食事を取り、またブラブラと歩きながら鎮守府に戻ると、司令室の椅子に座った。
鳳「ふぅ…偶には1人になるのも悪くないな。」
そう独り言を呟き、軽く書類に目を通して仕事を仕上げ、眠りについた。