鳳「グラーフの様子はどうだ?」
暇を潰しに司令室に来ていたビスマルクと、他愛ない会話をした後に聞いてみた。
ビスマルク「既に医務室を出て私達の部屋で過ごしているわ。体調は万全じゃないかしら?」
鳳「そうだな。そろそろ艦隊に組み込んでみてもいいかもしれないな。」
ビスマルク「まぁ、練度はゼロに等しいんだから無茶はさせないでよ?」
鳳「その為にもお前が見ててくれるんだろ?」
ビスマルク「当たり前じゃない。」
ビスマルクとの会話が終わる頃、グラーフを司令室に呼ぶ様に頼んでいた。そして…
グラーフ「ビスマルクから聞いた。私を艦隊に組み込むとの事だが…。」
鳳「不安か?」
グラーフ「…記憶が無いとはいえ、深海棲艦となっていた私をこの鎮守府の一員として迎え入れて大丈夫なのだろうか…,」
鳳「心配することはない。ここの仲間は皆、お前の合流を喜んでいたさ。記憶がどうとか、過去がどうとかを気にすることはない。…まぁ、俺が言えた事ではないんだがな。」
グラーフ「…?」
鳳「…俺もお前と同じ、という事だ。」
グラーフ「Admiral…。すまない、失礼な事を言ってしまった様だ。」
鳳「謝ることはない。俺の記憶が無いことは皆知っている。遅かれ早かれ、いずれ知る事だ。」
グラーフ「そう、なのか?」
鳳「あぁ。だから、もうこれ以上自分を責めるな。」
グラーフ「了解した。」
鳳「さて、雑談はここまでにしよう。聞けば、体調はもう万全との事だが。」
グラーフ「お蔭さまで、今すぐにでも出撃出来そうだ。」
鳳「そうだな。では、現時刻を持ってグラーフ・ツェッペリン、お前に艦隊への合流を命ずる。」
グラーフ「了解した。このグラーフ・ツェッペリン、精一杯仕事を努めさせてもらう。」
鳳「…とは言ったものの」
グラーフ「?」
鳳「俺だって似たような者だ。余り人の事は言えないんだがな…」
グラーフ「…ッフフ」
鳳「初めて笑顔を見た気がしたな。」
グラーフ「いや、気に触ったのなら謝る。」
鳳「気にする事じゃない。」
グラーフ「そうか…了解した。Admiral。」
鳳「…という感じだ。」
大淀「グラーフさんが元気になったのなら、良かったですね。」
鳳「あぁ。体調に支障がないなら、直ぐにでも出撃してもらうつもりだ。レベリングもあるし、皆との協調性を図る意味もあるしな。」
大淀「それは…そうですね。」
鳳「何か不満でもあるのか?」
大淀「いえ、そういう訳ではありません。ただ…」
鳳「ただ?」
大淀「いきなり知らぬ艦娘の中に放り込まれたら混乱するのではないか、と。」
鳳「その辺りは考えてる。暫定的な措置だが、艦隊に組み込む場合はビスマルクを始めとしたドイツ艦と組ませる。厳しい場合はアイオワや金剛などの艦娘で場を和ませる。そういう艦娘が居れば、少しは負担を減らせるだろう。」
大淀「まぁ、妥当な判断ですね。」
鳳「とりあえずそれでいこう。」
こうしてグラーフの負担を減らす為に、暫定的ではあるが措置を施した。
これが上手くいけばいいんだが…。憂う気持ちを抑えて仕事を進めた。
そろそろ本格的にストーリーを進めます^^;