※この作品はR-18です。

記憶を無くした提督が成長していく様です   作:鳳 政宗

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お待たせしました。約1ヶ月ぶりの更新ですね。

今回は空母の人中心です。半分忘れてたキャラも登場しますよ←おい


第39話 提督の過去⑭ 記憶を辿る

あの戦いの後、影山提督に連絡をしてみた所、「例の兵器と思われる情報の奪取に失敗、やむなく深海棲艦の基地ごと破壊。我が方にも多数の被害が出たので落ち着いた頃に大本営に呼び出される。」との事だった。

 

…だったら長門達が持ち帰った情報は?何か大本営にも意図があるのか?確かに兵器と思しき情報は?無かった様だが…。

 

その後、お互いの無事を確認し合い、電話を切った。

 

鳳「ふぅ…。」

 

グラーフ「お疲れ様だ。コーヒーでも淹れようか?」

 

鳳「あぁ、頼む。」

 

戦後処理もある程度進み、先の戦いの主力メンバーには労いの意味も込めて1週間の休暇を出した。長門に至っては休みを返上して秘書艦を努めようとしたが、今後も忙しくなる旨を伝え、今の内に休んでもらう事にした。

 

秘書艦を誰にするか悩んでいた所、ビスマルクと長門がグラーフを推薦してきた。

 

治療も完了し、ある程度艦娘とも打ち解けているらしく、出撃がないのなら何か手伝いたいと申し出てきたらしく、試しに秘書艦にしてみる事にした。

 

確かに手際の良さは長門には叶わないが、それでも生粋の軍人らしさ、ドイツ艦特有の真面目さがあり、なかなか上手に秘書艦をこなしていた。

 

グラーフの淹れたコーヒーの匂いが漂ってきた。

 

グラーフ「淹れてきたぞ、Admiral。」

 

鳳「あぁ、ありがとう。」

 

軽く礼を言い、1口啜った。程よい苦味の奥に香ばしい匂いがして、とても美味しく感じた。

 

グラーフ「所で…Admiral。私はこれから何をすればいい?」

 

鳳「書類作業は一通り終わったし、後は担当の艦娘に割り振っているし、特にないな。なんなら、もう上がっても構わないぞ?」

 

グラーフ「そうか…了解した。では、ビスマルクから食事に誘われているので少し早いが執務を終了させて貰う。Admiral、お疲れ様だ。」

 

鳳「お疲れ様。また明日も頼む。」

 

時刻を見ると1500。

 

明日の執務を確認していると明日の執務は殆ど無いと言っていいレベルのものであった。簡単な書類作業と遠征に関する報告、資材の備蓄量の確認であった。

 

鳳(そういえば俺も休みは取って居なかったな…。明日の仕事を今日中に終わらせて明日は休もう。)

 

という訳で本来は明日の仕事を進めた。

 

夕食を終え、眠りに着く前に明日の事を考えた。

 

鳳(明日は何をしようか…。そういえば、最初にここに来る前に自分は何処に居たのだろうか。1日で分かるとは思えないが記憶を辿って見るとするか。)

 

長門が居ないので久しぶりに1人で布団に入った。

微かに背中への肌寒さを感じながら眠りについた。

 

 

 

 

 

目が覚めると時刻は0800。一瞬、遅刻したかと思ったが今日は休みにしてあるのを思い出し、溜息をついた。

 

軽く朝食を食べ、今日の予定を確認していると声を掛けられた。

 

加賀「お早うございます。」

 

赤城「あら、お早うございます。」

 

鳳「あぁ、お早う。」

 

 

聞くと、今日は出かける予定もなく、暇を持て余しているとの事だった。

 

加賀「提督は、これから何を?」

 

鳳「自分を見つめ直す、とでも言うのかな。記憶を辿って色々と出掛けてみようかと。」

 

赤城「それでしたら、私達がお供致しますよ?」

 

鳳「そこまで遠くは無いし、2人の休みが潰れてしまうぞ?」

 

加賀「提督、貴方は提督なのですよ?貴方が怪我を…」

 

加賀の話を要約すると、護衛を兼ねて私達も連れて行け、との事だった。隣で赤城が少し困った顔をしていた。

 

鳳「そこまで言うのであればお願いしようかな。」

 

加賀「お任せ下さい。」

 

準備もあるので1時間後に正門の前に集合する旨を伝え、その場を離れた。

 

 

 

予定より少し早く正門の前で待っていると、一航戦の2人がやって来た。

 

赤城「お待たせしました。」

 

鳳「いや、さっき来た所だ。」

 

 

 

 

加賀「所で提督、今日はどこに行くのです?」

 

鳳「そうだな…、1度街に行き、そこから山に向かうつもりだ。夕方には戻れるだろう。」

 

赤城「でしたら、鳳翔さんにお願いして、お弁当でも作ってもらっていたら山でお弁当を食べれましたのに…。」

 

鳳「…あ、確かにそうだったな。まぁ、偶には外で売っている物でも良いだろう。」

 

加賀「お弁当ですか、気分が高揚します。」

 

鳳「…腹一杯になるまで食うのは辞めてくれよ?」

 

加賀、赤城「えぇ、勿論。」

 

鳳「いつもの2人を見てると説得力が皆無なんだが…。」

 

 

 

そうこうしている内に目的の街に付いた。

 

鳳(そういえば、最初にお世話になった町人の人はどこだろうか。見掛けたら是非とも礼を言いたいな。)

 

そんなことを考えながら歩いていると、丁度良さげな店についた。レジャー関連の品が売っているらしく、ありとあらゆる品物が置いてあった。

 

山対策に服装を整える様伝えてあったので服装は問題なかったから、食料と飲み物、虫対策の物を買って店を出た。

 

加賀「とても美味しそうです。」

 

赤城「加賀さん、つまみ食いはダメですよ?」

 

鳳「人の事は言えないだろ…」

 

 

 

しばらく歩くと、目的の山に着いた。

 

鳳「ここだな…懐かしい、という訳ではないが久しぶりにここに来た。」

 

加賀「ここですか…。確かこの山の向こうにも海があるとか。」

 

赤城「でも、海の方には何も無かったのでは?確かそこから1番近い陸地には数時間掛かるとか。」

 

鳳「そうなのか?…まぁ、今日はあくまで自分の記憶を辿るだけだ。海に出るつもりは無い。」

 

 

 

途中、折れた木に足を掛け転けそうになる2人を助けたり、つまみ食いをしようとする2人を軽く注意しながら歩いていた。

 

鳳「いい感じだ。少し休憩しよう。ここなら食事もできるだろう。」

 

少し開けた場所に着き、持ってきた弁当を3人で食べた。

 

鳳「美味いな…。程よい塩気が聞いたおにぎりに卵焼き、今度鳳翔さんにお願いして皆で海水浴にでも行く弁当を作ってもらおう。」

 

赤城「私達は毎日の様に海に出てますが、楽しむ目的での海は初めてですね。」

 

鳳「だろ?視点を変えて海を見るのもなかなか良さそうだ。」

 

 

いい感じに腹も膨れたので散策を再開した。

 

 

暫く歩くと、海にたどり着いた。

 

加賀「ここに辿り着きましたか。提督、何か思い出しましたか?」

 

鳳「…見た事ある様な、無い様な…。」

 

赤城「暫く、この辺りを歩いてみましょう。何か発見するかも知れません。」

 

赤城の提案で、付近を散策する事にした。

 

 

 

鳳「何かめぼしい物はあったか?」

 

赤城「いえ、私は何も…。そういえば加賀さんは?」

 

鳳「見てないな…。探してみるか。」

 

姿を見せない加賀を探していると、海岸線で何かを見つめる加賀を発見した。

 

加賀「提督、それに赤城さん。これは…?」

 

加賀の見つめている物を見ると、かなり朽ち果ててはいたが、どうやら小型の船の様な形をしていた。

 

赤城「変ですね。この辺りは人は居ない筈です。山岳警備隊の方々が定期的に山を見てる様ですが、遭難者が居たという話は聞いてません。」

 

加賀「それに、この辺りは潮の流れの関係で人力だけでこの海岸に辿り着くのは容易ではありません。誰かが運良く流れ着いたのでは…?」

 

そう話しながら2人は考察をしていた。

 

鳳(これは…何故だ、見覚えがある。)

 

鳳「う"っ!」

 

突然の呻き声を上げながらその場に蹲る提督を見て、一航戦の2人は近くに駆け寄る。

 

加賀「提督、どうしました?」

 

鳳「分からない、分からないが…何か頭の中で見たことない光景が…。頭も痛い。」

 

赤城「提督を動かすのは危険です。少し木陰に移動しましょう。」

 

 

2人に付き添われ、近くの大きな木陰に移動した。

 

幸い、とてもひんやりしていたのでしばらく休めば大丈夫そうであった。

 

鳳(今、この場で1人だったら危なかった。山の動物に襲われたりしたら一溜りもない。一航戦の2人には感謝しなければ…。)

 

 

 

突然の頭痛に襲われたので少しここで休むことにした。

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